絵を描くのが好きです。
大学で、ある哲学者が、「芸術家は私たちの感性をひろげてくれる」と言ったのを聞きました。つまり、芸術家たちの絵は、一般人よりも感性豊かで、風景ひとつをとっても見え方がちがっている、と。
私も絵を描くとき、葉っぱを紫で縁取ったり、屋根を虹色にしたりしますが、しかし決してそんな風に見えている訳ではありません。普通に、写真と変わらずに見えます。ただ、こんな風に塗ったほうが画面が映えるかな~とか、インパクト欲しい、とか考えて決めています。
では、私の絵の描き方はニセモノ芸術なんでしょうか。印象派の絵を見ても「こんな見え方なのね!」ではなく、「そんな表現の仕方、よく思いついたな」って感心してしまいます。絵を描く方、どう見えて色を塗っていますか??
No.1
- 回答日時:
私なりの考え方ですが、やはり同じ様に見えてますよ。
勿論、色盲色弱の方が其れを武器に表現に生かされる方も見えますが、その様な方が多いとは思いません。むしろ、見ているものは同じでも他の人と違った風に見る、或いは他の人と違う所に興味が向いてしまう、他の人が気が付かない様な部分に興味、関心、感心を抱いてしまう、その様に感じます。
例えば広い草原で心地よい風とキラキラと輝く光に目に刺すような緑の草が風になびいて揺れていたとします。誰が見ても美しく気持ちよい光景です。普通ならこれで終わりですが、この時私は何を考えているか?私はこの風と光をどの様に表現したらこの気持ち良さを画面に書き切る事が出来るか其れを考えていました。
又こんな事が有りました。子供に数学幾何の問題を教えていました。ある問題で3角形が数個あり其の面積が最大となる最大値を求める問題でした。私が其の時考えた事は其の最大と成る時は、其のカタチがバランスが取れていて一番シンプルで一番綺麗だ(....単に私が綺麗だと感じただけ....)と思いながら問題を解いていたのです。女房にこのカタチの並びとこの解き方が一番綺麗だろうと言うと別に何処が綺麗でどう良いのか判らないタダの3角形だと言います。
又或る時は、やはり女房と宝石が展示してあるショウケースを見ていた時女房は宝石しか見ていませんでした。色々な宝石がそれぞれ最高に良く見えるよう配置と展示方法工夫してあるのに、覚えているのは価格ぐらいで其の展示方法とか配置には全然感心が無く余り覚えていませんでした。せっかく綺麗に展示してあるのに何故かガックリした事を覚えています。
要するに普段の生活の中で、同じ物を見ても、感じ方が違う事は当然ですが、あまり他人が気が付かない所に感心を持って記憶していると言う事を感じた次第です。多分色の使い方も、注意して考えながら使うのですが、女房に言わせると唯なんとなく使っていると勘違いしているようです。
No.2
- 回答日時:
私なりの考え方ですが、やはり同じ様に見えてますよ。
勿論、色盲色弱の方が其れを武器に表現に生かされる方も見えますが、その様な方が多いとは思いません。むしろ、見ているものは同じでも他の人と違った風に見る、或いは他の人と違う所に興味が向いてしまう、他の人が気が付かない様な部分に興味、関心、感心を抱いてしまう、その様に感じます。
例えば広い草原で心地よい風とキラキラと輝く光に目に刺すような緑の草が風になびいて揺れていたとします。誰が見ても美しく気持ちよい光景です。普通ならこれで終わりですが、この時私は何を考えているか?私はこの風と光をどの様に表現したらこの気持ち良さを画面に書き切る事が出来るか其れを考えていました。
又こんな事が有りました。子供に数学幾何の問題を教えていました。ある問題で3角形が数個あり其の面積が最大となる最大値を求める問題でした。私が其の時考えた事は其の最大と成る時は、其のカタチがバランスが取れていて一番シンプルで一番綺麗だ(....単に私が綺麗だと感じただけ....)と思いながら問題を解いていたのです。女房にこのカタチの並びとこの解き方が一番綺麗だろうと言うと別に何処が綺麗でどう良いのか判らないタダの3角形だと言います。
又或る時は、やはり女房と宝石が展示してあるショウケースを見ていた時女房は宝石しか見ていませんでした。色々な宝石がそれぞれ最高に良く見えるよう配置と展示方法工夫してあるのに、覚えているのは価格ぐらいで其の展示方法とか配置には全然感心が無く余り覚えていませんでした。せっかく綺麗に展示してあるのに何故かガックリした事を覚えています。
要するに普段の生活の中で、同じ物を見ても、感じ方が違う事は当然ですが、あまり他人が気が付かない所に感心を持って記憶していると言う事を感じた次第です。多分色の使い方も、注意して考えながら使うのですが、女房に言わせると唯なんとなく使っていると勘違いしているようです。
No.3
- 回答日時:
自分のようなド素人が回答すべきではないと思いましたが、自分もこのような内容にものすごく興味があるので。
。。自分は小学生の間は絵を描くことは好きでしたが、中学にあがると自分の絵があまりうまくないと思い、遠ざかりました。
高校の時、とある推薦入試でデッサンが必要と分かり、久しぶりに静物のデッサンをしているときに気づいたのが「目に見えたものをそのまま紙に写すのではなく、心にいったん投影してそれを紙に写すと自分の思い通りに絵が描ける」ということでした。
さらに全く別ジャンルの話で恐縮ですが、とある商品の広告をデザインする際に、その商品の長所ばかり並べては最も言いたいことが伝わらないことが分かりました。最もいいたい事を思い切って抽出し、思い切り余計な部分を削って、それをビジュアルやコピーで表現することで広告の価値が高まるのだと思います(プロではないので自信なし)。
以上のことから思うのは・・・たとえば木の絵を描くとして、一枚だけ葉っぱが枯れていたとします。それがとても印象に残れば木全体をまっ茶色に塗るかもしれないし、枯れゆく木を見たときに“現在の地球環境”を連想すれば、「スモッグの中を必死でもがき生きようとする葉っぱ」という全く違う絵になるかもしれません(自信なし)。
自分も大学の一般教養の哲学で習った覚えがありますが、何かモノを見た時に全ての人がそのモノの形や色を同じに見えている保証は何もありません。「他人が見えているように描こう」と思うのではなく、「自分の見えているように描こう」と思えば、おのずとオリジナルな表現が生まれてくるのではないでしょうか?
tekkonさんの「葉っぱを紫で縁取る」というのも、無意識のうちに「葉っぱを際立たせたい思い」があったのではないですか?技法的には「どこかで見た絵の真似」の可能性もありますが、なぜ葉っぱを際立たせたいと思ったのか、自分の心と対話をすることで何か見えてくるのではないでしょうか。
“一般人”の意見で恐縮です。。。
>“一般人”の意見で恐縮です。。。
いえいえ、絵を描いてるならどなたでも!
他人と同じにみえる保証は確かにないですよねえ。だからこそ皆さんどう見えているのかな、と思って。心に投影か・・・今度やってみよう。広告の話等たくさん、参考になります!回答ありがとうございました。
No.4
- 回答日時:
絵とはもちろん見たままを描くという事ではないと思います。
そのままなら写真でいいわけですからね。
風景を見ても、何を表現したいか、どの部分を切り取って描くか、見る人に何を訴えたいか、という事を考えて描くのが普通じゃないでしょうか。
実際には見えない色を塗ったり、見えないものを描いたりするのは、やはりそういう事を狙って意図して描くもので、その意図が見る人に十分に伝わった時、感動を得られるのだと思います。
ですからニセモノではなくそれは表現手段の一つであるという事ですね。
日本人は非常に印象派が好きです。
モネの睡蓮の絵を部分でアップにして見たことがありますか?
子供が書き殴ったような筆跡です。
なのに数メートル離れて見るとまるで計算されたかのように活き活きとした睡蓮の花に見えます。
実物をより写実的に描く技法よりも日本人はこのだまし絵のようなギャップのある技法が大好きなのですね。
これは私の想像に過ぎませんが日本人ほど季節感を大事にし、直接の表現を嫌う民族はいないので、モネは大ウケなんだと思います。
侘び寂びの世界に代表されるように、トンチのように物事を間接的に表現するのが得意で大好きな日本人。
たとえば俳句を思い出してみてください。
「古池や かわずとびこむ 水の音」
これは「水の音」と音のことを言いながら実は静けさを表現した句ですね。
「かわず」という季語も入ってます。
目に見えたそのままでないのに、実物以上にそれを表現している。それがつまり絵であり芸術なんではないでしょうか。
ご参考になる話だったかわかりませんが…。
ああ~!参考になりました!なんか分かりませんが、自分は意図的なものが含まれていると、純粋な芸術じゃない様な気がしていました。表現の一つに感動するのも普通なんだな、と分かりました。回答ありがとうございます。
No.5ベストアンサー
- 回答日時:
初めまして。
言われてみれば興味深いことですね。
私が小学生の頃の、ある夏の一日を思い出しました。
夏休みの宿題に絵を一枚描いてくることというのがあって確か題材は自由ということで私は手っ取り早く自宅の庭の池を中心に描くことに決めました。
その瓢箪型の池には睡蓮の鉢を幾つか沈めてあり、中ほどには手作りの素朴な噴水をしつらえており、それらの間を縫って、よく肥えた愛らしい金魚たちも泳いでいたでしょうか。
しかし私が描いたのは、こうした眼に快いものたちだけではありませんでした。
父がやって来て、こう叫びました。
「おっお前はあ~…何だって水に浮かんどるゴミやビニール袋やタニシが繁殖して、こびり付いとるとこまで描くのだ!」
私は言いました。
「せやかて…そこにあるし見えてるし」
父は首を振り振り言いました。
「あのな…そういう余計なものは省いて描くもんだ。見えてる通りに描けばイイというもんじゃない。全くお前は…(融通が効かんというか何と言うのか←ここまで言ったかどうかは記憶しておりません)」
父は若い頃から絵が得意な人で、その道に進めば、ひとかどになったかと思われるほどでしたが、また見栄っ張りなところのある、リップサービスのうまい、悪く言えばウソつきな面を持ち合わせた性格の人でもあります。
「そんなアラまで描いちまったら学校の先生に見られてカッコ悪いじゃないか~」
こうブツブツぼやきながら行ってしまいました。
そのあと私は、しばし手を休めて考え込んだことを憶えております。結局その絵が、どんな仕上がりになったかトンと思い出せないのですが。まあ所詮、私のは父と違って「下手の横好き」ですがね。
幼い子どもの絵には時として非常に衝撃的な、オトナの鑑賞にも耐え得るような斬新なものが見受けられますが、もちろん、それは彼らの眼に見えたものを見えた通り描いているはずであり、そこにオトナがやるような作為などあろうはずもない。にもかかわらず、そこらのプロの作品よりもインパクトのある印象的な絵をものすことが往々にしてある。
この強い印象を与えられるのは何によるのかと考えれば、オトナには思いも付かない色使い、破天荒な構図こうしたことが、まだ何者にも毒されず常識というものにも縛られず、その子どもの澄んだ眼に映り込んだものが、ありのままの心の表現をして描き出されていることに気づかされます。
このようなままに描けるのであれば年齢を重ねた者でも天才、と称されるのでしょうか。
一方で、まさしく天才の名をほしいままにした栄光の画家たち、一例を挙げればピカソ。彼の描いた横と正面が合体した顔、いくら描いた張本人でも本当に、このように見えていたわけではありますまい。そこにはプロとして研鑽を重ねてきたオトナの画家としての思想、理論が込められているのでしょう。
また一方で例を挙げますと、日本人の或る女優さん(だったと思います)が若かりし頃にマリー・ローランサンの指導を仰いだ日々のことを回顧して話しておられました。彼女は黒人女性をモデルの一人として、見えた通りに、その肌色を描いたのですが、つと席を立って戻ってみたら、その黒人女性をモデルに描いた人物像はローランサンの手によって全身ピンク色に塗り替えられていたそうです。これはピカソとは、また異なる動機によりそうですね。
私は先にも申しましたとおり絵は下手の横好きであり、絵を描くほど好きでもないのに、「ことば」を商売道具に使う道を歩いておりました。
この、ことばというものにも他の回答者様が仰るごとく「デザイン」という手段が用いられますし、また文章を書いていて音楽を演奏しているような気分になることも、よくあります。
その文章を目にした人に、狙ったイメージを喚起させる、そのために削りに削ったり継ぎ足したりをするのです。
さて、まるごと幼子の感覚のままで画家になった人なら、いざ知らず、「デザインする」こと「効果を狙う」ことを学んだ人は御質問者様のように「葉っぱを紫で縁取ったりもするし屋根を虹色に」彩ったりもします。自分の網膜は別に、そのように映し出してはいない、では何故?そのようにして何を描こうとしているのでしょうか?いやもっと言えば、その絵を目にする人の心に何を想起させようとしているのでしょうか。実は、ここのところに最終的な目的があるのではありませんか。そうなると見る人あっての作品なのでしょうか。見る人を想定しなければ描き方は変わってくるのでしょうか。
商売絡みの場合は当然、他人を想定しています。
「いや、やはり自分は、これをこうした彩りで、このように描きたい。このようにせずにはいられないのだ!」
ここまでくれば、どのように目に見えるか目に見えたとおりに描くべきか、という次元ではなくなってきますね。この次元まで達したとき初めて「心に見えたとおり」描く幼子と思想や理論表現のため紆余曲折の技術的切磋琢磨に励んできた「オトナの」画家とが巡り巡って出会いを果たす、そんなような気が致します。
ところが、かのモネは、その若き日に
「もし私が盲目で生まれ、ふと見えるようになったとしたら目に見えるものが何であるか知ることもなく描き始められるだろうに」
このように語ったそうです。
また晩年、眼疾を患いながらも
「絵を描くことは実に難しく苦しい…絵を描いていると希望を失ってしまう…それでも私は言いたいと思っていることを全て言ってしまうまでは、少なくとも、それを言おうと試みたうえでなければ死にたくない……」
こう言ったそうです。
セザンヌ曰く
「モネは眼に過ぎない、しかし何という眼だろう!」
下手の横好きどシロウトにしてみれば写真のように写実的に描くこと自体、至難の業、ですけどねえ。
下記参考URLにおいても芸術について興味深い論議がなされております。
大変丁寧に答えてくださり、感謝します!だんだん自分がどう考えて描いていたかあやふやになってきました・・・高校の時は、同世代の絵に思想や狙いが込められすぎていて、これは芸術と言うより伝達手段っぽいなあ、と感じていました。でも今は、それは自分の次の段階であるように感じます。
No.7
- 回答日時:
ホンモノだろがニセモノだろが「絵を描くのがすき」っつうのが本当なら磐石ですな。
(別にそこ悩んでるわけじゃないのか)芸術家の感性はそりゃ豊かにゃ違いないですが、影がやたら紫に見えたり、人物のバックが灰色の不確かな空間に見えたりしてるわけじゃないですね。当たり前に見えてます。普通に生活してました。
印象派を例に出すなら忘れちゃならねぇのが、彼らの作品が、当時の既成表現から大きくはみ出す「絵画の実験」だったこと。
光学の進歩に触発された、あるいはスケッチに新たな可能性を見出した、空間再現の革命だった。
感性だけによっていたわけじゃないんです。
稚拙とはいえ作画理論があり、経験から導引される必然があったんだね。
とはいえ、画家それぞれが行き着く先は変化に富んでて楽しいですな。モネは絵の具を塗ったくる興奮に反応し、鮮やかなグラデーションを引っさげてルノワールは古典へ回帰した。セザンヌは空間を意図的に限定するアクロバットを披露し、新印象派(スーラなんかね)は光学理論をより突き詰める。
こういった違いは、感性やら好みによって生まれんでしょうね。
「画面が映えるかな」を根拠にするのは、tekkonさんがもっと進んでる証拠ですねぇ。きわめて現代的です。問題ありません。なんつったって描くの好きなんですから。
金言流行ってるみたいなんで、私もひとつ。確かルノワールだったと思うんだが…
「人は美しい風景を見て画家になろうとは思わない。ただ美しい一枚の絵を前にしてそう思うのだ」
かっこいいねぇ
好きなりにちょっと本物に近づきたく、考えてみました!理論が裏打ちされる絵もあるんですね。その他多々参考になりました。金言かっこいいですね~確かにそうです!回答ありがとうございました。
No.8
- 回答日時:
私も他人も木の葉の色を緑と言っているけれど、はたして私の見ている緑と、他人の見ている緑は同じ色なのだろうか?と考え出して、悩んでしまった事がありますが、それはいきなり余談。
結論から言って誰の目にも風景は同じように見えています。そう写真のように見えているはずです。
ただ、例えば自動車販売の仕事をしている人は、町を歩いても、自動車の車種ばかり気になるでしょうし、車に乗らない人は、セダンもバンも違いに気を留めません。
するとあなたが見た風景を描きなさいと言われて、前者は妙に車ばかりリアルな絵を描き、後者は車のいない風景を描いたりするわけです。
同じ風景を見ていても、見えている物が違うのですね。
同様に形に興味のある人、色彩に興味のある人で、見ている物は同じでも、見えている物は違う。従って描く絵も違うわけです。
そういう考え方に立てば、とある表現の仕方を頭において風景を見れば、もちろん物理的にそうは見えませんけれど、あたまのなかではそういう世界が出現していると言っても、いいのではないかと思います。
だからあなたの絵の描き方で、画家も絵を描いているのです。
もひとつ余談
ゴッホの月夜の絵で月や星のまわりに光の輪が描かれているのは、彼が目の病気で本当にそう見えていたという説があります。
この場合は、ほんとに違う世界が見えていたわけですね。
私の描き方は不純ではなさそう、と思いちょっと安心しました。見えているものが違う、納得です。この質問の回答者さんたちもそれぞれ違った個性で、絵を描くんですよね。なんだか感動します!ゴッホの話は知らなかったです~回答ありがとうございました!
No.9
- 回答日時:
ながぁぁい回答の中で短いものですみません。
こう見えるからこの色を塗るのではなく、シンプルな絵の具の色彩から、複雑な自然の色を再現するためにさまざまな色を使わざるを得ない、欲しい色を作り出すために試行錯誤を繰り返しているうちに、色の調和やバランスに独自の世界を見出していったのではないかと思っています。その追及の過程は、ある意味で自分が求める頂上を求める修験のようなものであり、それを極めた人が現在にいたって評価されている。一枚の絵を通してその芸術家の航跡に思いを馳せることにより感性が広がると、解釈します。
絵の描き方に偽物とか本物とかはないと思うけれど、鑑賞者を意識せずに、自分の感覚・感性を掘り下げていく、そのような表現を探す事なのではないかと思ったりするこの頃ではあります。
No.10
- 回答日時:
高村光太郎(知恵子抄で有名な)のエッセイに「緑の太陽」という本があり、昔読んだことがあります。
細かくは忘れてしまいましたが、大筋は(太陽が緑色でもよいではないか)という絵画論です。この人は彫刻家としても活動していました。彫刻は写実的な作風ですが、絵画に関してはユニークな視点を持っていたようです。もともと彫刻はモノトーンの世界で、視覚だけに頼らない、触覚も含めた表現方法ですから、絵画とは捕らえ方が違って当然かもしれませんね。どちらが優れているということではなくてですね。
余談ですが、ゲーテの「色彩論」はニュートンの「光学」に反対する概念を展開しています。
ゲーテの(生理的色彩)という考えは、例えば(赤)という色は電磁波の何Hzの波長のことだ、という物理的定義だけではなくて、(緑)を見たときに人間の目が自然にその補色(簡単に言うと反対の色)として(赤)を生理的に発することがあるという理論で、これを実験で確かめています。(私もやってみましたが、わずかですが確かに見えました。しかしあまりに微妙なので普段はあまり感じることができません)
ゲーテの理論は昔、NHK特集「アインシュタイン」でも紹介されたことがあります。
(色)については(いろいろ)な意味で深く広い世界だと思います。
偶然にも私も緑の太陽を真剣に考えていたことがあります(笑 高村光太郎と比べるには稚拙すぎるので略! ゲーテにそんな考えがあるとは・・・参考になりました。回答ありがとうございました。
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