街中で見かけて「グッときた人」の思い出

三日月が沈むとき、地平線に対してその形の傾きが「寝た」角度になったり「立った」角度になったりしますよね。表現が難しいのですが、三日月の2つのとがった角を結ぶ線と地平線が作る角度でいえば、月と太陽が同一赤緯にあるとき、それは見ている地点の緯度と同じ角度になると思うのですが、では最大値と最小値はそこから何度、変化するのでしょうか? また上で「三日月」と書きましたが、月齢によって違うでしょうか?

A 回答 (7件)

図を使わずに言葉だけで説明するのは難しいのですが,やってみましょう。



まず,天球上の月の通り道(白道)は黄道と一致している(つまり,月の黄緯=太陽の黄緯=0度)とみなします。

>月と太陽が同一赤緯にあるとき、それは見ている地点の緯度と同じ角度になる
いいかえれば,月・太陽が夏至点や冬至点の近くにある時ですね。これらの点では,天体が黄道上を動く時,赤緯の変化は0に近くなります。
もし,夏至点(冬至でも同じ)が西の地平線付近にあれば,天の赤道も黄道も,地平線に対して同じ角度(=90度-緯度)で立っています。
したがって,「三日月の2つのとがった角を結ぶ線と地平線が作る角度」はその地点の緯度に等しくなります。

では,もっとも赤緯が大きく変化するのはというと,春分・秋分点になります。
これらの点において,赤道と黄道が交わってできる角度を考えると,それは黄道傾角そのものですから,地軸の傾きと等しく,23度26分ほどです。
たとえば秋分点が西の地平線付近にあるとすると,黄道上を地平線から上に(=黄経の増加する方向に)すすむにつれ,赤緯は小さくなりますので,天の赤道より南(=左手)へ南へと外れていきますね。
したがって,黄道が地平線と交わる角度はそのぶんだけ小さくなり,天の赤道よりも寝てみえます。その黄道上を動く月は立ってみえるということになります。

というわけで夏至・冬至のころに比べると,春分のころの三日月は23度半ほど寝て見え,秋分のころは立ってみえます。

昔,鈴木敬信さんという天文学者(故人)の本で読んだ話ですが,春の三日月は横になっているので,その窪みに水がたまって,春がすみを作るが,秋の三日月は立っているので,水がたまらず,さわやかに晴れ渡った空になる,という言い方があるそうです。

なお,実際には白道は黄道と一致せず,5度ほどずれていますので,それを加えて,±28度半というところでしょうか。

月齢による違いは…あるでしょうね。一般には,新月に近いほど黄道傾角がストレートに効いてくるので,めいっぱい変化するような気がしますが…うーん,きちんと考えると難しそうだ。
眠くなってきたので,あとでゆっくり考えてみます。(この項のみ自信ナシ)
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この回答へのお礼

ご親切なご説明、ありがとうございました。なるほど、黄道を基準に考えるのが基本ですね。少なくとも地軸の傾きの角度だけ、プラスマイナスの変化があることは理解できました。

しかし、白道の黄道からのずれを考えると、

>なお,実際には白道は黄道と一致せず,5度ほどずれていますので,それを加えて,±28度半というところでしょうか。

この、「5度を加える」という部分がまだ理解できません。加算でいいのでしょうか? おっしゃるように、新月に近いほど変化が大きい気がするのですが、最大値・最小値は…? また何かありましたらお教えください。

お礼日時:2001/10/05 20:20
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この回答へのお礼

ダウンロードさせていただきました。現在時刻の傾きとそこから連続で時刻の前進・後退はできるようなのですが,この質問の趣旨は「最大値と最小値は月と太陽が同一赤緯にあるときから何度変化するか」で,やはりこのプログラムでも簡単には分からないようです。

ありがとうございました。

お礼日時:2011/11/09 20:25

問題は、月の欠け際の傾きを調べることと思います。


月の欠け際の傾きは、観測点、季節、月日、時刻により刻々変わります。
私も長いこと、どのように計算するのか考えていました。結構この手の質問は多いみたい。
で、最近計算が出来ました。
vectorで 「moon limb」を探してください。ソースを公開しています。

その流れは、・・・

(1)指定時刻の観測点における月と太陽の高度方位角を計算
(2)天球上に置いて、月、太陽、と観測地の天頂の3点を含む球面三角形に於いて
  月から望む天頂と太陽との角度を計算。

この角度が垂直線の上を0度として、右回りにはかった月の輝面中央方向(掛け際の方向)
です。

黄道傾斜、白道傾斜なんて考えたら、結果は出ません。
私もプロではないので間違っていたらゴメン。
でも、プログラムは成功して、今は実際と比較している所です。

  http://astro.ukho.gov.uk/data/tn/naotn74.pdf#sea … of the Quantities Describing the Lunar Librations
http://www.petermeadows.com/html/parallactic.html
参考にしてください。
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この回答へのお礼

10年も前の質問に回答があって驚きました。ありがとうございました。

お礼日時:2011/11/09 20:20

いやあ,先生はやめて下さいよ。

(^^;)
どうもここのところ,なかなかまとまって考えたり計算したりする時間が取れず,ビシッと決めるなんてとてもとても,という感じなのですが,ぼちぼちとやっていきたいと思います。
「困り度1」とのことですので,もうしばらく締め切らずにおいていただけると嬉しいです。
mideさん,nozomi500さん,もう少々お待ちください。
あ,もちろんどなたか他の方から完璧な答えが寄せられることもあるでしょうから,その時は遠慮なく締め切ってしまってください。

と,これだけでは回答にならないので,小さな補足情報を。

天文計算の洋書を読んでいたら,カスプを結ぶ直線のことを,line of cuspsと書いてありました。(ちなみに,明暗界線はterminator)
ので,安心して(?)「カスプ線」でいきたいと思います。
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この回答へのお礼

何度もありがとうございます。

解決するまでは締め切りませんので、ごゆっくりお願いします。line of cuspsという言葉があるくらいなら、その傾きについても、どこかに書いてあるのかもしれませんね。

関数の形にはできていませんが、今まで計算してみたところでは、春分のころ黄道が地平に対して最も大きい角度になって、かつ月の黄緯が最大の5.13°となり、月と太陽の黄経度の差が24度(月齢2.0でぎりぎり三日月)なら、カスプ線が地平線とほぼ平行、つまり完全に「寝た」月が東京で見える…ようです。

お礼日時:2001/10/24 23:00

私がお礼をいったり、質問をしてはいけないのですが、2の補足で。



観点として、「月が太陽の跡を追いかけている」(というのを「黄道と一致している」と認識していましたが)場合、新月から「三日」では、約36°の角度で「後ろ」にあることになります。
太陽の(見かけの)軌跡が、地軸を中心とする円周の平行移動とすると、水平線との交点は、南北に移動するのですが、それを地上から見た場合、どのくらい違うかな?という、全く数学的な観点から。
「おいかけているんじゃないよ!」という天文学的なつっこみは覚悟していますが。

別の質問で、本当に細かい数字を扱って、頭が痛くなってきた・・、というのがありました。puni2先生あたりにびしっと決めて欲しい気もするのですが・・感想としては・・)

あいかわらず、回答でもなんでもなくてもうしわけありませんでした。

参考URL:http://oshiete1.goo.ne.jp/kotaeru.php3?q=73378
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えーと,nozomi500さんの補足質問?のほうだけ先に答えます。

mideさんの補足質問はもうちょっと時間を下さい。
(管理人の方へ。回答者どうしで議論をしているわけではありません。No.1への回答の補足でもありますので,どうか削除なさらないでください)

(あ~,やっぱり図が欲しいところ。)
「月の日周運動の軌跡」は,夏でも冬でも地平線に対して一定の角度になります。つまり平行移動です。
ところで,今問題になっているのは「三日月の2つのとがった角を結ぶ線」が地平線となす角度です。三日月のとがった先(2ヶ所)のことをカスプといいますので,両カスプを結ぶ線を,便宜的にカスプ線と呼びましょう(正確な用語かどうかは分かりません。なおカスプは本当の天文用語です)。
このとき,カスプ線は,「月と太陽とを結ぶ線」に垂直になります。(天の赤道に垂直とは限りません。)←ここがポイント。

いま,両者の黄緯は等しいとしていますので,「月と太陽を結ぶ線」は黄道に平行(というか,太陽の黄緯が0度なので黄道そのもの)になり,カスプ線は黄道と直交します。
一方,日周運動の軌跡は地球の自転によって引き起こされるものですので,地軸に垂直になります。したがって,天の赤道に平行に,西の地平線へと動いていきます。

ここで,いま夏至前後だとしましょう。太陽が沈む頃,西の地平線の近くに夏至点があります。
このとき,夏至点付近では黄道と天の赤道はほぼ平行ですので,カスプ線(黄道に垂直)は結果的に天の赤道とも直交します。
天の赤道と地平線とがなす角度は90度-北緯ですので,カスプ線と地平線とは,その地点の緯度に等しい角度で交わります。

ところが,時が移って秋分のころになると,日没時に西の地平線付近に秋分点が来ます。
この点では,黄道は天の赤道と23.4度の角度をなして交わっています。天の赤道と地平線とがなす角度は1年中,90度-北緯で不変ですが,黄道と地平線とがなす角度は,さきほどの夏至の場合と比べると23.4度小さくなっています。
従って,西の空を見ると,夏に比べて秋の黄道は寝ており,それに直交するカスプ線は立っていることになります。
春分のころはその逆です。
通じたかなあ…。
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この回答へのお礼

その後考えてみたんですが、一般に観測地点の緯度が高いと、高赤緯の赤緯線(というんでしょうか)と地平線が交わる角度は、天の赤道と地平線が交わる角度に比べて小さくなっていきますね。したがって高赤緯である夏至・冬至付近では、月の日周運動の軌跡にせよ、日没時の黄道にせよ、地平線との間の角度は小さ目になりますね。ということは「カスプ線」も立っていくことになると思います。東京くらいの緯度では目立たない誤差でしょうけれども…。

というわけで私が最初の質問で書いた、「月と太陽が同一赤緯にあるとき、カスプ線は見ている地点の緯度と同じ角度になる」という推測も、低緯度地点での近似にはなると思いますが、高緯度高赤緯では間違いでした。

お礼日時:2001/10/07 17:21

すみません、


>天球上の月の通り道(白道)は黄道と一致している(つまり,月の黄緯=太陽の黄緯=0度)とみなします

ということだと、夏至でも冬至でも、地平線への入射は「南北に平行移動」するだけなので、原因にならないように思うのですが・・。
(回答でもなんでもない・・・・)
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この回答へのお礼

夏至と冬至の2つは平行移動(同一角度)でいいのですが、その間では、違う角度なんですね(ということがNo.1の回答から分かりました)。

お礼日時:2001/10/07 17:18

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