No.1ベストアンサー
- 回答日時:
こんにちは。
「固定」とは、生きた細胞や組織を一時的にまた永久的にできるだけ生きた状態に近いままで停止させる操作のことです。生体またはその一部を破損・腐敗・自己分解を抑えて保存し、動物の解剖や顕微鏡のプレパラート作成を容易にするために行います。
固定法には、固定液または加熱などにより細胞内容の主成分であるタンパク質を凝固させる方法や、原形質のほとんどを占める水を冷却により凍結させる凍結置換という方法があります。
「解離」とは個々の細胞を離れやすい状態にすることです。
染色法で私が知っているのは、フォークとが行ったことで有名な局所生体染色法です。この染色法は、無害な色素で、生きている生物体を局部的に染色することです。フォークとはこの方法で、胚の予定運命図を作成しました。
こんなところでしょうか。
No.3
- 回答日時:
固定法の違いは使う固定液の違いといっていいでしょう。
代表的な固定液をいくつかあげると、
フォルマリン液(フォルムアルデヒド液)、グルタルアルデヒド液、ブアン液(フォルマリン、酢酸、ピクリン酸)、カルノア液(酢酸、エタノール。クロロフォルムを添加するのが正式)、オスミウム酸、エタノールなど。
フォルマリン、グルタルアルデヒド液などはタンパク質を修飾、架橋、重合します。酢酸はタンパク質を酸変性し、アセチル化修飾する働きがあります(卵に酢を入れると固まりますね)。特に塩基性のタンパク質を良く固定するので核や染色体(ヒストンが塩基性タンパク質ですので)の観察をするときに使われます。オスミウム酸は重金属がタンパク質や膜と反応して不溶化することを利用します。透過型電子顕微鏡の試料を作成するときに良く使われます。アルコールはタンパク質に配位している水を奪うこと(脱水)によって固定します。そのほかにも、加熱(沸騰水浴、電子レンジなど)も単独、または固定液とあわせて固定に使われます。
染色法・染色液もたくさんあります。染色液の違いによって染色法を挙げれば、一般的に良く使われものとして
ヘマトキシリン・エオシン染色(HE染色)、ギムザ染色、アザン染色など。これらは複数の染料を用い、性質の違うタンパク質を染め分けることができます。
また、質問者さんのやったように、特に染色体を染めて観察する場合、酢酸オルセイン、酢酸カーミンなどが良く使われます。また、このような目的では、DNAを染める蛍光物質が用いられることもあります。
以上は、染料を使って染める方法ですが、これと原理の違うものとしてごく一部をあげると、、
・活性染色(ある酵素で反応すると発色する基質をかけてその酵素の存在する場所を染める)
・抗体染色(標識をつけた抗体で、その抗体が認識する生体物質の存在する場所を検出する)
などがあります。
No.2
- 回答日時:
古典的手法ですが、タマネギの根の先端を使い、酢酸カーミン液で煮沸するという簡便な方法での観察があります。
煮上がった?試料をスライドグラスに乗せ、カバーグラスで押しつぶして検鏡するのですが、簡単で大量処理ができ染色体がよく観察できます。この場合は固定と染色を一度に行います。押しつぶすのもちょっとこつをつかめば簡単で、解離もこのときの腕が見事に影響します。酢酸特有の刺激臭も難はありますが、ムードも盛り上がります。(不謹慎ですが・・)
固定は、ほかにピクリン酸を使うこともできます。後処理(脱水)が結構面倒でした。
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