No.5ベストアンサー
- 回答日時:
>因果関係を求める方法はないのですか?
求める方法はありませんが、判定する方法はあります。
相関性は、因果関係の有無を判断・提唱するためです。そうでないなら、無意味です。ただ、勘違いされがちなのは、統計的に有意な相関(相関係数とデータ数からt-検定)があれば、因果関係が成立するわけではありません。
因果関係が成立するには、有意な相関があること、これが大前提です。これを密接性といいます。
その他に、時間性、普遍性、特異性、合理性をすべて満たす必要があります(重松逸造「疫学とは何か」、講談社ブルーバックスのB320)。
この5要件をすべて満たせば因果関係は成立すると判断します。一つでも欠けていると、因果関係は成立しません。すなわち、有意な相関が無いと、密接性の要件に反するので、因果関係は成立しない、と判定します。すなわち、有意な相関性がなければ、「因果関係は無い」と断言します。それでも、データ数を増やせば、有意になる場合が多いので、主張する人はいませんが。
5要件の中で、いちばんやっかいなのが、合理性。これは、科学でなく、日常的な経験に基づく判断だからです。例えば、みかんの消費量と風邪の患者数の相関では、合理性以外は、すべて満たすでしょう。しかし、「みかんを食べて風邪になる」というのは、『おかしい』と感じます。これは、経験です。『みかんは冬に食べる、風邪も冬に流行る』というのは、経験に基づく判断です。ひょっとすると、「みかんには、風邪のウィルスかその働きを助けるものがあるのかもしれない」と説明されると、科学的な否定は、困難です。
5要件でなく、7要件、9要件を提唱する学者もいます。
No.4
- 回答日時:
まず「因果関係」という言葉をどのように定義して、
どのレベルの因果関係を求めるのかによります。
単純には、A→BとB→Aという相関ルール(因果関係と呼ばれることもある)の確信度を、条件付確率P(B|A)とP(A|B)を用いてはかることが多いです。
すなわち、条件付き確率が高い、二つの事象間に存在する因果関係を推定することに用いられます。
このとき、A←→BはP(B|A)×P(A|B)などで表し、いわゆる相関係数とほぼ同じ意味を持ちます。
つまり、相関が互いに高い二つの事象があったときには、生起確率が低いものが原因、となると考えるのが一般的です。
また、どこまでを「統計学」と呼ぶのかにもよります。
統計学をベースにしたもの、ということであれば、
例えば、Bayesian Networkで、因果関係の条件付き確率のネットワークを作成して、未知のノードの位置(未知原因の存在)を推定する手法なども存在します。
No.3
- 回答日時:
こういう例も聞いたことがあります。
「酒類の消費量(金額)と個人所得の間には非常に強い相関関係がある」
これが、統計の主張する相関関係です。
でも、
「お酒をたくさん飲む」→「個人所得が増える」
なのか
「個人所得が増える」→「お酒をたくさん飲む」
なのかについては、何も語らないわけです。
ついでに言えば、こういうわかりやすい例でない場合、「相関がある」と「因果関係がある」を取り違えてしまうことは、まま見られるパターンです。
ひたすらみんなでお酒を飲めば、所得が増えて万々歳……なわけはありません。
回答ありがとうございます。
どちらが原因でどちらが結果かということは教えてくれないのですね。
相関があっても因果関係はないとしても、因果関係があれば相関はあるということにはなりませんかね。
No.2
- 回答日時:
本質的にはないとおもいます。
因果関係というものは原因と結果がはっきりしている、ということですから、相関のように、同様な状態であるというのとは違います。いわば背景にあるものをつかんでこそ因果関係なんですよね。
こういう話を聞いたことがあります。「数理生物学者の会合で、数理生物学者の全国における分布と、ある植物の分布がかなり高い相関関係がある、というはなしがでてきた。べつに数理生物学者がこの植物を育てていたりするのではない。実際は数理生物学というどちらかといえばマイナーな学問はやはり大きな大学で研究者がたくさんいるところで研究されていることが多く、この植物も大都市近郊に主に分布している、という話」でした。
この話の場合、二つの間に因果関係はありません。こういうのは統計によってわかるのではなく、理論を立て、それを検討することによってわかるものです。統計はその補強にはなりますが因果関係そのものを求めることはできません。
回答ありがとうございます。
背景にあるものは統計では得られないのですね。
統計学が因果関係を排除しているということではないのですよね。確認できないというだけで。
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