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暖かい空気はなぜ上に昇るのでしょうか?

初心者向け解説書などでは
「暖かい空気は、冷たい空気より軽いため」などと説明されています。

確かに、暖かい空気=空気分子の平均的な運動エネルギーが冷たい空気より大きい=空気の分子同士がはじきあう(?)力が大きいため、空気を押し縮める力(主に重力)に対して、押し広げようとする力が大きくなる=空気の密度が小さくなる=冷たい空気よりも体積あたりの重さ(=比重)が小さくなる=「軽い」という見方もできるかもしれません。

しかし、空気の分子は、一つ一つがランダムに動いており、(分子間力の影響は多少受けているとはいえ)熱気球のように強制的に膜などで仕切られ、まとめられているわけではないのですから、
空気を集団として考え、比重をもって「重さ」を論じることに果たして意味があるのでしょうか?

あくまで空気の分子一つ一つを見て考えれば、暖かい分子も、冷たい分子も、同じ重さなのではないでしょうか?(ここでは議論を簡単にするために、「空気分子」という単一の重さの分子を想定します)

果たして、「暖かい空気は『軽い』ので上昇する」という説明は、本質的に正しい説明なのでしょうか、それともそれはあくまでも初心者や子どもがわかるための「方便」で、実際にはもっと別な理由があるのでしょうか?

以上、気体の対流について述べましたが、液体の場合も基本的に同じではないかと思います。
ただ、水の対流などを考えると、確かに比重の違いが上昇、下降の運動の変化と一致しているので、重い、軽いという説明に一定の根拠があるのかなとは思っています。

以上、どなたかご教授ください。
できれば高校の物理、化学レベルで説明していただけるとうれしいのですが、もう少し専門的な説明でも頑張って勉強しようと思いますので、よろしくお願いします。

A 回答 (14件中11~14件)

分子の集まりである気体をマクロ的にとらえて「軽いから上昇する」と説明するのは正しいのか?というのが質問の趣旨かと思いますが、


例えば暖かい液体に色をつけて冷たい液体と混ぜると、液体が塊として上昇するのが観察できます。気体でも同じですので、「軽い空気」という説明は本質的に間違っていないと思います。
一方、分子レベルのミクロな世界では、感覚的な重い、軽いというような概念が素直には通用しません。重さのある気体分子が熱運動でぴょんぴょん飛び回ってぶつかり合っている世界は、容易には想像できませんね。また、軽い気体(例えば水素)と重い気体(酸素)をよく混ぜて袋に入れたら分子の重さの差によって軽い気体だけが上に集まるかといえばそんなことはなく、普通の条件では均一に混ざったままで永久に分離しません。
他の方の回答にあるように、より詳しくは分子の熱運動から暖かい空気の密度の低さによる上昇を説明した方がより詳しいのですが、結局は「暖かい空気は軽い」という説明を経ることになると思います。
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この回答へのお礼

>分子の集まりである気体をマクロ的にとらえて~
そうなんです!私のまずい質問タイトルと、つたない本文から、私の質問の核心をご理解いただいて、本当にうれしいです。

色をつけた気体、液体での実験は、私も教育番組で見たことがあります。また、温度と重さとの関係が特殊な「液体の水」でも、軽いものが上へ、重いものが下へ、というふるまいをしますから、分子の運動エネルギーなど、その他の要素ではなく、マクロで見た分子「集団」の比重(=重さ)が本質的な問題であろうというのも、感覚的には理解できます。

ただ問題なのは、ランダムな動きをしている空気分子が、マクロでは「集団」としてふるまうのはなぜか?という点ではないでしょうか。

重い気体と軽い気体の問題については、私も疑問に思っていました。次の質問で「平屋の一階に寝ている人がなぜ窒息しないか」というのを出そうと思ってましたから。(「空気分子」という言葉を使ったのもそのためです)

まだわからない点は多いのですが、少しすっきりしてきました。
本当にありがとうございました。

お礼日時:2005/10/13 23:35

 えーと,高校レベルでなく小学生レベルで。



 風船をたくさん買ってきましょう。風船ひとつひとつを分子として,質量(小学生レベルなら重量というか重さだが)はみんな同じとします。
 一方は同じくらいに膨らませて,もう一方はそのまま。質量は同じ(小学生レベルでね。内部の空気の質量は無視!)だけど,体積は違うので密度も違う。

 これらを箱に入れて振る。膨らんだ風船が上にあがり,しぼんだ風船が下に残る。

 と,こんなイメージで理解すればどうですか?(もちろん小学生レベルなので理論的抜けはあります。熱が移動して一方の風船がしぼんで,片方の風船が膨らまないという落ち度があります。)

 でも,あくまでイメージですからね。経験上こういったイメージは大事だと思う反面,イメージはイメージのみの終わることもしばしばあります。当然ながら理論の裏づけは必要です。

 私は職業的にいわゆるエンジニアですが,自称カンジ(感じ)ニアですので,こういった回答になってます。
 でも,こんなカンジニアも時には大切であると信じています。
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この回答へのお礼

「カンジニア」、いい表現ですねぇ。これから時々使わせてもらうことにしますね。

実は、この質問をする前に、頭の中で分子の動きをあれこれ脳内シミュレーションしてみました。
でもぜんぜんイメージすることができなかったのでここで質問することにしたのです。
ですから、「こんなカンジニア」を示していただけるのは大変ありがたいです。

ただ、
>膨らんだ風船が上にあがり,しぼんだ風船が下に残る。
については、今ひとつ理由が理解できなかったので、追加のご説明がありましたらぜひお願いします(私の脳内シミュレーションでは、どちらもばらばらに混ざり合ってしまうのですが)

それと、
>熱が移動して一方の風船がしぼんで,片方の風船が膨らまない
という点ですが、実際の空気分子も運動エネルギーを交換し合っているのですから、落ち度どころか非常に良いたとえになっているのではないでしょうか。

ご回答ありがとうございました。

お礼日時:2005/10/13 09:10

 確かに分子一つ一つの質量は変わりません。


 しかし、温度が上がると分子の運動量も大きくなります。というより、分子運動の激しさが温度として現れるのです。
 分子運動が活発化すると、分子間距離が開いていきます。これは膨張を意味します。ただし、もとの気体の分子の数は変わりませんが、膨張前と膨張後とでは密度が変わりますから、同一体積では質量が変わります。
 つまり、最初にAm3合った空気が暖められて30%増しになったとして、1.3Am3では同じ質量ですが、そこから初めと同じAm3を取り出した場合は質量が軽くなっていることになります。
 見方を変えると、気体が膨張すると、まわりの気体を押しのける様になります。周囲が開放された条件(屋外など)では、大気圧の関係で水平方向や下部では広がることが出いませんから、上方に行くことになります。
 これは液体の場合も同じです。

>あくまで空気の分子一つ一つを見て考えれば、暖かい分子も、冷たい分子も、同じ重さなのではないでしょうか?

 分子自体の持っている「温度」は振動という形でしか現れません。気体の温度は分子の運動による物です。気体そのものの質量という場合は、体積当たりで考える必要があります。
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この回答へのお礼

ご回答ありがとうございました。
今になって、私の質問のタイトルがあまり良くなかったことに気づきました。
「暖かい空気は軽いのか」ではなくて、「軽いから上昇するのか」とするべきでした。

>見方を変えると~以降について、
これはつまり、
対流は空気の重さの違いによって起こるのではなく、気体の膨張によって起こる
と考えて良いということでしょうか?
(それならば無重力の状態では・・・と一瞬考えましたが、無重力では大気圧は起こりませんね)

もし、追加のご回答がありましたら、よろしくお願いします。

お礼日時:2005/10/13 09:24

>あくまで空気の分子一つ一つを見て考えれば、暖かい分子も、冷たい分子も、同じ重さなのではないでしょうか?



おっしゃるとおりです。
ですが、暖かい空気は冷たい空気よりも密度が低いのです。空気の重さ(比重)は分子の密度で決まります。同じ体積の空気の場合、冷たい空気のほうが暖かい空気よりも分子の数が多いわけです。

もしビンに詰めた空気を、体積を変えずに温めた場合、冷たい空気も暖かい空気も同じ重さ(比重)になります。ですが、暖かい空気のほうが気圧が高くなります。
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この回答へのお礼

早速のご回答、本当にありがとうございます。

暖かい空気は密度が低い=マクロで見た場合、同じ体積あたりの重さが軽くなる。
ここまでは理解できます。

ただ、私の疑問は、
分子一つ一つはばらばらに、ランダムに運動していて、手をつなぎあっているわけではないのに、空気集団全体の重さ(比重)の違いが問題になるのはなぜか
というところにあります。
(熱気球の場合は、それを膜によって強制的にひとまとまりにさせているわけですが)

もし補足のご説明がありましたら、よろしくお願いします。

お礼日時:2005/10/13 08:59

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