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はじめまして、初めてこの質問コーナーを利用させていただきます。今後とも宜しくお願いします。
質問ですけど、電力の自由化に伴い、この業界では、頻繁にアンシラーリーサービスのことが言われます。
そこで、アンシラーリーの語源と内容について教えて下さい。お願いします!以上

A 回答 (1件)

語源については私も不勉強で解りませんので、内容につい


てのみお話しします。

アンシラリーサービスとは、難しく云えば「送電・配電
系統側の周波数制御や電圧制御、また各種系統や発電所
故障時に対処するための予備電力確保といったサービス
と、そのコストの総称」です。

で、少し詳しく(わかりやすく)書きます。
電力は、瞬時瞬時の需要量の併せて発電(送電)する必要
がありまして、これが出来ないと周波数や電圧の増減、
最悪の場合は停電という事態になります。
そして、最近では電力自由化の流れで、独立発電事業者
IPP(Independent Power Producer)が生まれました。
ところが、彼ら発電者が需要家に送る場合、既存の電力
会社設備網(送電線等)を使うと同時に、彼らの発電
設備がトラブル等により発電不能となった場合、彼らに
代わって既存電力会社が供給しなければならない「義務」
が存在します。

で、ここで問題が発生します。
 1.需要量追従能力
    実は、需要というのは激しく・細かく変動しま
    すが、現在の技術では、発電事業者が用いる程
    の大規模施設を、これに完璧に(系統へ影響を
    及ぼさないよう)追従させるのは不可能です。
    (可能であっても、単独設備でそれを成し遂
    げるには、経済的優位さを崩すほどの設備
    コストが必要です。)
 2.予備力の待機コスト
    IPPがダウンした場合に、彼らに代わって送電
    する義務が電力会社にあるなら、電力者は常に
    一定量の供給予備力を、追従性の良い火力や
    水力で抱えておく必要がありますが、これらを
    待機させるにはコスト(設備自体を用意して
    置くコストや、効率の悪い中間負荷で設備を
    待機させておくためのロス)がかかります。

誤解を恐れずに見れば、IPPが安く電力を売れる要因の
一部は、安定供給(周波数・電圧等)の保持に必須の
これらの機能を持たないからとも機能を持たないから..
と見ることも可能でして、既存電力会社にしてみれば
「安定供給するために必要だし、その義務は我々にある
から、そのために周波数調整や電圧調整、予備力の確保
といったアンシラリーサービスを行いますが、それは
本来我々が負うべきコストでないので、IPPの方々から
徴収させていただきます」となります。

蛇足ですが、これには結構非難が有るようです。
すなわち、「電力会社はIPPが入ろうと入るまいと周波数
調整や電圧調整、予備力確保はしているはずだし、その
コストは既に一般需要家から電気料金として徴収している
はずなのに、IPPからも徴収するとは悪質な二重取り!」
と云うものです。

ところが、総量で見ると確かにこの非難も真っ当には
見えるのですが、IPPが出来たことでの送電系統の過負荷
(100しか流せない系統に、新たに100のIPPが参入すると
送電系統の増強等が必要)や、発電所建設計画への影響
(電力会社としてはIPPに併せて予備力を確保していく
必要がありますから、既存発電所の建て替え・高効率化
が阻害されますし、時によっては無理に新発電所の建設
も必要になるでしょう)も出てくることを考えると、現実
的にはこの料金は「やむを得ず」という観点が、経済的
技術的には成立します。
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この回答へのお礼

大変、解りやすくご説明いただき有り難うございました。

語源の方は、私なりに文献、辞書などで調べた結果、
解らなかったのですが、以下のような結論を出してみました。

アンシラリーの綴りは、「ANCILLARY」 意味:補助的な

以上

お礼日時:2001/11/26 09:48

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