プロが教えるわが家の防犯対策術!

大学での授業でパワーポイントを使ったスライドが使われていて、後で自習するためにデジカメで写真にとっていました。テスト前に友人にもデータをコピーしてわたしました。
このことが教官に知れて、非常んに怒って停学処分にするか話し合われています。
たんに勉強のために撮影しただけなのですが、法的には著作権の侵害だと教官はいっています。該当するのでしょうか?

内容としては、医学系のもので、実際の患者の病態を示す写真もありましたが、事前に「撮影しないように」との注意もありませんでした。
友人に渡すときも無償で配布しています。

いかがでしょうか?
ご回答いただけたら幸いです。

A 回答 (5件)

 ANo.1です。



 直接の判例ではないのですが、最近問題になっているP2Pソフトに関する判例が参考になるかもしれません。

 要旨は次の通りです。

 平成14年4月9日、インターネット上で、音楽データを交換するソフトを提供する会社がレコード会社から著作権侵害として訴えられた裁判の判決がありました(東京地方裁判所:平成14年(ヨ)第22011号著作隣接権侵害差止請求仮処分命令申立事件)。
 音楽データ交換ソフトを提供した会社は、自分たちはソフトと交換の場を提供しただけであって、CDから採取した音楽データを複製したのは利用者であり、しかもその行為は利用者の私的使用の範囲内であることから、著作権侵害には当たらない、と主張しました。
 しかし、裁判所は、『利用者によるインターネットを通じた不特定多数との音楽CDデータの交換は著作権侵害である』と判断し、このビジネスを行っていた会社の音楽データ交換の場の管理の状態を勘案し、この会社自体も著作権侵害をしていると評価できると判断しました。この結果として、裁判所は、レコード会社からの請求を認め、音楽データ交換の場を提供するビジネスを行っていた会社に事業の差し止めを命令しました。
 この判例(『 』内を注目して下さい)を踏まえれば、音楽CDデータ(市販の音楽CDのコピーですね)の交換は著作権侵害であるということですから、著作物のコピーのコピーは違法に問われる可能性があります。
 一方、もし貴方が市販の音楽CDを持っていて、それを友人に貸してあげて、友人がそれをパソコンに取り込んでCDを複製しても、著作権法には触れないです。
 ただし、ANo.4さんの書かれている通り、P2Pソフトで著作物のコピーをコピーした人が検挙された例は日本にはありません(提供した人が逮捕された例は、私の知る限りでは2件はあります)。でも、アメリカでは、著作物のコピーをコピーした人について順次提訴していて、最終的には和解金を払って決着が図られています。世界的に見ても、グレーゾーンなのが実態です。
 すいません、少し話がそれました。

(注)上記の判例中の表現では、「著作権侵害」と書きましたが、法律上は正確には「著作隣接権侵害」あるいは「送信可能化権侵害」になります。煩雑さを避けるため「著作権」を広い意味に捉えて、上記文章では「著作権侵害」と表現しましたので、その点はご了承ください。
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著作権侵害が成立するかどうかに絞って考えます。


スライドの作成者は教官でしょうから、教官又は学校側に著作権があると仮定します。

まず、デジカメでスクリーンを撮影したことについては、複製に当たりますが、これは自分で後から勉強するために撮ったものであり、私的使用の範囲内として、著作権が制限されます(著作権法第30条)。
これは、授業中、教官の著作物である板書や講義内容をノートに取ることについても、同様のことが言えます。
この点については、形式的にも著作権侵害があったとは考えません。
この限りで、「たんに勉強のために撮影しただけ」という主張は正当です。

問題はテスト前に友人にコピーして渡したというところです。これは、議論のあるところではありますが、複製権がそのまま及ぶとされる可能性は高いでしょう。すなわち、教官の許諾を取らずに行なったのは、違法であるということです。
これに対し、複製権の対象ではないという主張には、次の2つが考えられます。
(1) 私的使用の範囲内である。
 この主張は、ごく限られた範囲内でコピーしただけであるから、著作権法30条に該当し、複製権は及ばないとするものです。しかし、この場合、コピーの主体が使用者と一致しない点から考えても、該当しないと判断される可能性があります。また、出席していなかった学生にコピーを渡したのであれば、実際に著作者に不利益が生じている(授業に対する妨害)と判断され、その意味からも権利制限規定の適用は抑制的に解釈されるおそれがあります。
(2) 教育目的の利用
 #1の御回答で言及されていますが、そもそも条文上適用はありえません。「授業の過程で使用する目的」ではないためです。

いずれにしても、無償で配布した点は、特に考慮の対象となるものではありません。

ちなみに、「原本」(そういう言い方自体、著作権法上存在しませんが)の複製ならよくて、「コピー」の複製なら悪いという法令、判例は、今までのところまったく存在しません。
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>コピーしたのはクラスの友人に限ります。

用途はみんなテスト勉強のためです。それでもやはり著作権者の利益を不当に侵害したことになりますか?

 多分、疑問に思われているのは、「今回の行為は、私的利用の範囲内であり、著作権法には抵触しないのではないか?」ということだと思いますので、そういう観点で書かせていただきます。
 専門家ではありませんので、残念ながら判例については分かりかねるので、一般的な話になりますが…

・複製権
 著作権にはいくつかの権利がありますが、そのうちの1つに「複製権」があります。
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○著作権法
(複製権)
第21条 著作者は、その著作物を複製する権利を専有する。
--------------------------------------------------------------
 以上のとおり、複製は著作権者の占有する権利であると定められています。

・著作物の私的複製
 一方、著作権法は「著作物の私的複製」を認めています。
--------------------------------------------------------------
○著作権法
(私的使用のための複製)
第30条 著作権の目的となつている著作物(以下この款において単に「著作物」という。)は、個人的に又は家庭内その他これに準ずる限られた範囲内において使用すること(以下「私的使用」という。)を目的とするときは、次に掲げる場合を除き、その使用する者が複製することができる。
1.公衆の使用に供することを目的として設置されている自動複製機器(複製の機能を有し、これに関する装置の全部又は主要な部分が自動化されている機器をいう。)を用いて複製する場合
2.技術的保護手段の回避(技術的保護手段に用いられている信号の除去又は改変(記録又は送信の方式の変換に伴う技術的な制約による除去又は改変を除く。)を行うことにより、当該技術的保護手段によつて防止される行為を可能とし、又は当該技術的保護手段によつて抑止される行為の結果に障害を生じないようにすることをいう。第120条の2第1号及び第2号において同じ。)により可能となり、又はその結果に障害が生じないようになつた複製を、その事実を知りながら行う場合
2 私的使用を目的として、デジタル方式の録音又は録画の機能を有する機器(放送の業務のための特別の性能その他の私的使用に通常供されない特別の性能を有するもの及び録音機能付きの電話機その他の本来の機能に附属する機能として録音又は録画の機能を有するものを除く。)であつて政令で定めるものにより、当該機器によるデジタル方式の録音又は録画の用に供される記録媒体であつて政令で定めるものに録音又は録画を行う者は、相当な額の補償金を著作権者に支払わなければならない。
---------------------------------------------------------------
 この条文では、「私的利用」を「個人的に又は家庭内その他これに準ずる限られた範囲内において使用すること」と定義していますが、「…その他これに準ずる限られた範囲内において使用すること」がたぶん疑問に思われると思います。
 簡単に書きますと、広く一般に配布してはダメという事で、あなたがされたケースの、友人など配布先が判明していて少数である場合は、個人利用の範疇になるとされています。

(結論)
 個人利用という観点ではセーフだと思いますが、「複製権」を侵害していますのでアウトだと思われます。
 つまり、原本を複製するのは個人利用で法には抵触しませんし、それを友人などごく限られた人数分、原本から複製して配布するのも個人利用の範囲になると思われます(著作権団体は、個人利用の範囲を本当に購入者個人に限定して欲しいと要望していますから↓、現実の運用は左記のとおりだと思っていいと思います)。
 しかし、今回のケースは貴方が入手した著作物の原本ではありませんから、それを複写したものをさらに複写して配布するのは、「複製権」を侵害します。
http://www.bittorrent.jp/archives/special/000164 …

(もう少し踏み込んで…)
 前回の回答にも関係してくるのですが…

 今回、教官が著作権侵害だと問題にされているようですが、上記の二点に照らして、これも二つに分けて考える必要があると思います。

・その著作物の著作権が教官に属する場合
 貴方の複写はセーフ。友人への配布はアウト

・その著作物の著作権が教官に属しない場合
 貴方の複製も、友人への配布もアウト

(おまけ)
 その著作物の著作権が教官に属しない場合は、著作権を侵害するのは勿論いけないことですが、著作権の侵害は親告罪ですから、著作権を持っているものから提訴しないと、犯罪として成立しません。
 こういう観点からは、著作権を持っていない教官が、そこまで問題にする権利というか必要性があるか疑問です。著作権者に通報するだけで十分だと思うんですが。通報の結果、著作権者の今回の利用についての承諾が得られることもありえますから。

参考URL:http://www.bittorrent.jp/archives/special/000164 …
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形式的にはNo.1さんのおっしゃるとおり著作権法違反だとは思いますが、例えば、それを言ったら、教授が板書したものをノートに写し取るのも立派な著作物の複製であり、それを友人にコピーしてあげるのも同じことですよね。



著作権というのは、財産権なのですから、仮に形式的に違反があったとしても、財産上の実損害がほとんど無いのに著作権侵害を理由に処分するというのは、納得できるものではありません。

私のいた大学では、授業効果の確保のためと授業の内容として個人情報が扱われることがあるために、許可無く撮影・録音してはいけないことになっていましたから、このような場合は、無断撮影していれば処分されても仕方ないです。

ただ、事前に禁止されていないのであれば、授業を録音したり撮影したりしてはいけないという一般常識というのが確立されているわけでもないですし、実質的な著作権侵害があるわけでもないのですから、処分するというのは行き過ぎな気がしますね。

あえて言えば、授業に出席していなかった人にコピーして渡すようなことは、授業に出ていた人の利益を害して、正当な成績評価ができなくなるので、授業妨害として処分できる余地はあると思いますが。
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 こんばんは。

教育機関では、著作物を授業に利用できるケースが多くあります。
 例えば、
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○著作権法

(学校その他の教育機関における複製等)
第三十五条 学校その他の教育機関(営利を目的として設置されているものを除く。)において教育を担任する者及び授業を受ける者は、その授業の過程における使用に供することを目的とする場合には、必要と認められる限度において、公表された著作物を複製することができる。ただし、当該著作物の種類及び用途並びにその複製の部数及び態様に照らし著作権者の利益を不当に害することとなる場合は、この限りでない。
2 公表された著作物については、前項の教育機関における授業の過程において、当該授業を直接受ける者に対して当該著作物をその原作品若しくは複製物を提供し、若しくは提示して利用する場合又は当該著作物を第三十八条第一項の規定により上演し、演奏し、上映し、若しくは口述して利用する場合には、当該授業が行われる場所以外の場所において当該授業を同時に受ける者に対して公衆送信(自動公衆送信の場合にあつては、送信可能化を含む。)を行うことができる。ただし、当該著作物の種類及び用途並びに当該公衆送信の態様に照らし著作権者の利益を不当に害することとなる場合は、この限りでない。
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 つまり、授業を受ける側も節度を守れば著作物を利用できることとなっています。

 上記の条文の「著作権者の利益を不当に害することとなる場合」とは、大量に複製して配布する事を言います。

 ただし、貴方が複製する分には問題はないと思われますが、それを複製して友人に渡す行為は著作権法に抵触します。有料無償は関係ないです。無償であっても、貴方にとって利益はありませんが、お友達にとっては無料で著作物を手に入れる事が出来たわけですから、著作権者の利益を害していますよね。

 簡単に言いますと、著作物の「コピーのコピーはだめ」と言う事です。

この回答への補足

早速の非常に分かりやすいご回答ありがとうございます。大変参考になりました。

上記の条文の「当該著作物の種類及び用途並びにその複製の部数及び態様に照らし著作権者の利益を不当に害することとなる場合」とは、大量に複製して配布する事を言います。

とのことですが、もうちょっと教えてただけませんでしょうか?
コピーしたのはクラスの友人に限ります。用途はみんなテスト勉強のためです。それでもやはり著作権者の利益を不当に侵害したことになりますか?

また、このご回答いただいた内容はすでに判例等で確定的なものなのでしょうか?
こういった類の件での判例はすでにありますか?
よろしければおしえてください。

補足日時:2005/10/27 22:25
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