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ある人が犯罪行為を発見し、その犯罪者に対し「警察にいいに行きます」と言ったとします。
すると犯罪者は「これで見逃してくれ」とお金を渡してきました。
この場合、目撃者は何か罪に問われるのでしょうか?

前回ここで質問させていただいたときは「証拠隠滅」「犯人蔵匿」「幇助」などか出てきたのですが・・・

このうちどれが適応されるのでしょうか?
また、これ以外にもありましたらお願いします。

A 回答 (3件)

第一に共犯が成立するかを検討します。


共犯が成立するには正犯が犯罪を実行する以前に教唆・幇助をする必要があります。
共犯が処罰されるのは正犯の犯罪実現に寄与したからです。
そのため正犯が犯罪を実現した後に何らかの寄与をしても共犯は成立しません。

第二に証拠隠滅罪の成否を検討します。
>(証拠隠滅等)
>第百四条  他人の刑事事件に関する証拠を隠滅し、
>偽造し、若しくは変造し、又は偽造若しくは変造の
>証拠を使用した者は、二年以下の懲役又は二十万円
>以下の罰金に処する。
この場合の証拠には証人(人的証拠)も含まれます。そこで目撃者自身が「他人の刑事事件に関する証拠」にあたります。
「隠滅」については自ら出頭しないだけでは認められないといえます。それでは恐怖心から黙っていた目撃者すら犯罪者となってしまいます。
>刑事訴訟法
>第百五十一条  証人として召喚を受け正当な理由が
>なく出頭しない者は、十万円以下の罰金又は拘留に
>処する。
>○2  前項の罪を犯した者には、情状により、罰金>及び拘留を併科することができる。
出頭しないことに対する罪は別に刑訴法に定められています。そこで、本罪にあたる場合のみ処罰され、証拠隠滅罪は成立しないと考えます。

第三に犯人蔵匿罪の成否を検討します。
>(犯人蔵匿等)
>第百三条  罰金以上の刑に当たる罪を犯した者又は
>拘禁中に逃走した者を蔵匿し、又は隠避させた者
>は、二年以下の懲役又は二十万円以下の罰金に処す>る。
まず犯罪者が「罰金以上の刑に当たる罪を犯した者」にあたることが必要です。
「蔵匿し、又は隠避させた」かにつき、単に見逃しただけではこれにあたらないと考えます。
刑事司法作用が害される危険を生じていないからです。
そこで、捜査官のよる取調べの際に虚偽の供述をするなどして犯罪者の発見を妨げれば「隠避させた」行為が認められる余地があると考えます。
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この回答へのお礼

回答ありがとうございます。

×共犯:幇助
×証拠隠滅
×犯人蔵匿
となり、様々な条件はあるにせよとりあえずこの時点ではなにも成立しないという解釈でよろしいのでしょうか?

お礼日時:2005/12/15 11:14

すみません。


>盗品等収受罪
 というのは正確には違うかもしれません。(←これは盗品をもらった人からさらにもらう場合だったか?)

このケースでは 盗品等無償譲受罪 というのだったかもしれません。
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普通の人であれば犯罪行為にはならない と思います。


普通の人には、
積極的な行為をする作為義務がないからです。
何もしない不作為が犯罪になるとすると際限がないので、
不作為は 作為義務がある人が 義務に違反してはじめて犯罪行為として問題になります。
実際上も、通りがかりの人が、泥棒にそう言われて逆らうのは身の危険もあります。

ただ、ビルの警備員等がそのビルに関して犯人をみつけたときは、その犯人を取り押さえる・通報する等の義務を負っていますから、作為義務があります。この人が見逃しをすることは作為義務違反であり、犯罪行為となりえます。窃盗等の幇助・犯人蔵匿 等が成立しうると思います。(どのような場合にどれになるかは細かい知識の部分で、忘れてしまいました。)

ただ、普通の人でも受け取った金銭が犯人がその場で盗んだものだったときは、それを知って、さらに犯人による威圧といえない状況で受け取ったなら、盗品等収受罪 と思います。
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この回答へのお礼

回答ありがとうございます。

警察官に報告する義務のあることは知っていましたが、警備員にもあるんですね。勉強になりました。

ありがとうございました。

お礼日時:2005/12/15 11:12

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