免疫測定に関してまったくの素人で、このような質問をするのは少々恥ずかしいのですが、抗体濃度に対する応答量により検量線を作成することで、応答量に対して未知の抗体濃度が分かりますが、この検量線の傾きというものはどういった意味を持つものなのでしょうか?
測定はセンサ表面に固相化した抗原を用いて、SPRにて行っています。
検量線を数式化するとy=ax(原点通る場合)という簡単な方程式になりますが、傾きaはどの濃度であっても変わらないことから、抗体濃度xや応答量yに依存しないもの、つまりセンサ固有のもの(センサ表面の状態など)ではないだろうか?と思っているのですが、その固有のものとはいったいどのようなものであるのかが、あいまいなところが多く困っております。
質問の内容が分かりにくいかもしれませんが、よろしくお願いします。
No.1ベストアンサー
- 回答日時:
免疫法で定量した経験は無いのですが、抗体を作った経験から。
>検量線を数式化するとy=ax(原点通る場合)
生体試料を免疫法で定量した場合、横軸に抗体の濃度、縦軸には競合的に結合した抗原の量をとると、逆S字のようになり、y=axのような直線にはならないと想うのですが。原点を通るような検量線を見たことがないのですが。
この場合、センサーということなので、抗原が抗体に結合すると、電気信号が変化したりして、直線の検量線が引けるのですか。
そうであれば、aは、抗体の性質というか、結合力(親和性)ということになるでしょう。
抗体ができるすか否かは運不運。特に、極微量、超微量でも測定できるように、結合力の強い抗体を得るのに、研究者は四苦八苦しています。
したがって、別の抗体を表面に固相化すれば、他にも原因はあるでしょうが、検量線の傾きa変動するでしょう。
>抗体濃度xや応答量yに依存しないもの、
抗体の濃度を100倍、あるいは100分の1にしても、aの値は、同じですか。
生体試料の場合、100分の1にすると、同様の抗原-抗体反応になるとは思えないので。
この回答への補足
お礼申し上げるのが遅くなり申し訳ございませんが、ご回答ありがとうございます。
本件の場合の検量線は横軸に抗体濃度、縦軸に固相化抗原に反応して得られた変化量を取ったものであります。競合的に反応させたものではありません。
詳しいことまでは解析できていないですが、濃度に対して出力が直線関係にあることから、抗体の性質によるものかもしれませんね。
実際に抗体・抗原の種類が変わることで、傾きが変わるようなデータも出ていますので…
ちなみに、固相化している抗原には生体試料ではなく、低分子量の有機化合物をカップリング処理にて付けたものを使用しています。
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