電子書籍の厳選無料作品が豊富!

証券A、B、Cのリターン(%)は今後の経済環境の状態に依存して以下のように確率的に変動すると仮定する。

    状態1  状態2
証券A   0   20
証券B   3   5
証券C  12    2
確率  0.5  0.5

(7)証券A、B、Cをそれぞれ1/3ずつ組み入れたポートフォリオについて、そのリターンの期待値と標準偏差を計算せよ。

(8)証券Aを1/2、証券BとCをそれぞれ1/4ずつ組み入れたポートフォリオについて、そのリターンの期待値と標準偏差を計算せよ。また、証券Bを1/2、証券AとCを1/4ずつ組み入れたポートフォリオおよび証券Cを1/2、証券AとBを1/4ずつ組み入れたポートフォリオについても、そのリターンの期待値と標準偏差を計算せよ。

(9)証券Aと証券Cからリスクのない(標準偏差が0となる)ポートフォリオを組むには、それぞれの証券の組み入れ比率をいくらにすべきか。

(10)ある投資家の効用は、(ポートフォリオの期待リターン)-(ポートフォリオの期待リターン)2/30-(ポートフォリオのリターンの分散)/30、という式によって定まるとする。(7)(8)(9)で取り上げたポートフォリオの中、この投資家の効用を最大にするものはどれか。

A 回答 (1件)

問題を回答させていただきます。


問題(7)
リターンの期待値=(状況1のポートフォリオの収益率)×0.5+(状況2のポートフォリオの収益率)×0.5={(1/3)×0+(1/3)×3+(1/3)×12 }×0.5+{(1/3)×20+(1/3)×5+(1/3)×2 }×0.5=7.00
標準偏差={0.5×(リターンの期待値ー状況1のポートフォリオの収益率)^2+0.5×(リターンの期待値ー状況2のポートフォリオの収益率)^2}^1/2=2.00

問題(8)
証券Aを1/2、証券BとCをそれぞれ1/4ずつ組み入れたポートフォリオのリターンの期待値と標準偏差は
リターンの期待値={(1/2)×0+(1/4)×3+(1/4)×12 }×0.5+{(1/2)×20+(1/4)×5+(1/4)×2 }×0.5=7.75
標準偏差={0.5×(7.75ー3.75)^2+0.5×(7.75ー11.75)^2}^1/2=4.00
同様に、
証券Bを1/2、証券AとCを1/4ずつ組み入れたポートフォリオの場合、
リターンの期待値=6.25
標準偏差=1.75
証券Cを1/2、証券AとBを1/4ずつ組み入れたポートフォリオの場合、
リターンの期待値=7.00
標準偏差=0.25

問題(9)
リターンの期待値=状況1のポートフォリオの収益率=状況2のポートフォリオの収益率
となるときに、リスクは最小化され、標準偏差は0となる。
証券A、B、Cを入れる割合をそれぞれa、b、cとすると、
a+b+c=1・・・・・(1)
リターンの期待値=状況1のポートフォリオの収益率=状況2のポートフォリオの収益率より
0.5×(0×a+3×b+12×c)+0.5×(20×a+5×b+2×c)=0×a+3×b+12×c=20×a+5×b+2×c・・・・・(2)
これらをa、b、cについて解くと、
a=1/3、b=0、C=2/3となり、証券A,B,Cについて、それぞれこの割合を組み入れれば良い事になる

問題(10)
ある投資家の効用=(ポートフォリオの期待リターン)-(ポートフォリオの期待リターン)2/30-(ポートフォリオのリターンの分散)/30
を各場合において当てはめて計算してみると、
問題(7)の場合、投資家の効用=7.75-7.75×2/30-2^2/30=6.4
同様に、
問題(8)において、
証券Aを1/2、証券BとCをそれぞれ1/4ずつ組み入れたポートフォリオの場合、投資家の効用=6.7
証券Bを1/2、証券AとCを1/4ずつ組み入れたポートフォリオの場合、投資家の効用=2.77
証券Cを1/2、証券AとBを1/4ずつ組み入れたポートフォリオの場合、投資家の効用=6.47
問題(9)の場合、投資家の効用=7.46

以上より、投資家の効用を最大にするのは『問題(10)』の場合である。

計算過程も明記し、少々長くなりましたが、ご確認ください。
    • good
    • 0

お探しのQ&Aが見つからない時は、教えて!gooで質問しましょう!