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たき火まで危険視されるダイオキシンはピコグラムオーダーで本当に人体に有害なのでしょうか?1976年のイタリア、セベソでの化学工場での事故後の疫学調査では高濃度でのダイオキシン暴露でも対照区と発ガン性の有意差は見られないことが論文で発表されているのに、何を根拠にピコグラムオーダーでのダイオキシンが人体に影響すると大騒ぎしているのでしょうか。環境ホルモンとしての影響もピコグラムオーダーで科学的に人体に対して影響する結果がでているのでしょうか?ダイオキシン研究を名目に多額の国費をふんだくっている研究者の方を含めて、ご存じの方は教えて下さい。

A 回答 (6件)

3度目登場のnonkunです。



何とか論文を探してきました。

セベソ事故については。。。
P.A.Bertazzi et.al. Int.J.Epidemiol. 21 118 (1992)
抜粋:1976年から1986年にかけて行われた調査によると、この地域に住む19,637人の1-19歳の子供の白血病死亡リスクが対照地区と比較すると2倍程度、リンパ球性白血病死亡リスクが9.6倍程度増加している。

また、ダイオキシンの毒性については。。。(日本のみで)
1.黒川雄二・井上達 Bull.Natl.Inst.Health Sci., 1161 (1998)
2.「ダイオキシン排出抑制検討会およびダイオキシンリスク評価検討会最終報告」(環境庁 1997年5月7日)

ここではモルモットやラット、サルに対する実験結果、ダイオキシンに暴露した人の影響の調査結果について述べられています。
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この回答へのお礼

文献紹介、再、再、ありがとうございます。環境庁のリスク評価も数値の出所が厳密な科学的評価に耐えられるものか疑問な点があるように見受けられます。議論が先行しても、極超微量環境影響「可能性」物質の「人体」に対するリスク評価は絶望的な感じがしますね。

お礼日時:2000/12/24 08:36

論文の紹介ではないのですが。

。。。
なので自信は「なし」です。すみません。

ダイオキシンを始めとする内分泌撹乱物質は「擬似ホルモン」として影響を与えるため、ホルモンと同じレベルオーダーで影響が考えられるということ、体内に蓄積されるので少量の摂取でも長年摂取すれば影響が考えられるということと思います。
それにベトナム戦争のときの枯葉剤でダイオキシンの影響の研究が進んでいたために、セベソ事故の時に被害が拡大することが抑えられたのです。(もっとも政府の発表は遅かったですが。)
実際に影響が出てからでは遅いのです。

今年の7月に施行されたPRTR法もほとんどの物質の明確な被害報告はありません。危険だと見られる物質はなるべく使わないよう、発生しないようにする。というのが最近の化学物質の取り扱いの傾向です。
今までの規制基準は被害が起きてから作成してましたが、それでは後追い基準となり、1.水俣病のような長い苦しみを与えてしまったことの反省と、2.そのように作成した諸規制基準では未然に予防が出来ない、基準そのものが甘いとの(専門家、世論両方からの)批判、3.影響が一代限りで終わらず被害の持続が長いスパンになってきたこと、4.被害が出たときの影響の甚大さ、からそのような考えが生まれました。
何遍も言うようですが、被害が出てからでは遅いのです。
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この回答へのお礼

再度、ありがとうございます。現在、ダイオキシンの大量暴露は事故以外には考えられませんが、その大量曝露ではセベソ事故の15年間にわたる疫学調査が当時の居住者約45000人(補足率99.1%)の結果がEpidemiology 8 646-652(1997)に発表されていますが死亡率や発ガン率に非曝露の対照区居住者と有意な差はみられません。次に、低濃度曝露のいわゆる環境ホルモン効果ですが、この濃度レベルでは塩素化合物(例えば塩化ナトリウム)とベンゼン環をもつような有機物が高温にさらされれば発生し、自然環境中でもバックグラウンドとして有史以来存在していたと思われます。この、バックグラウンドレベル濃度と人体での代謝能力を正確に把握することがダイオキシン規制の科学的根拠になると思います。疑わしきは規制するが、環境行政の大原則で、マイクログラム、ナノグラムのオーダーではそれも通用していましたが、ピコグラム、フェムトグラムのオーダーでは分析的計測技術と人体への生理機能計測技術も新しい概念(現在でも計測できますが、その結果をどのように解釈するか)が必要になるのかと考えています。私の質問は焦点が明確でなく、再度、個別問題に分けての質問を考えています。

お礼日時:2000/12/23 21:03

ピコグラムオーダーでの人体への影響ですが、誰も人体実験をしているはずもないのでそんな良いデータはないかと思います。

疫学調査でも、そこまでの調査報告はあるのでしょうか?
人体への影響をそこまで固執してお知りになりたいのでしたら、今日本で騒がれている能勢の焼却工場の報告書を探されると良いのではと思います。

この回答への補足

真摯に長文の返信頂いた、方々には感謝しております。この場は通常のチャットサロンでは無い、感情や感性での場では無い、アカデミックな場と認識しておりますので、私の真の質問趣旨を再度、問いかけた訳です。私の質問内容も一部、不適当な表現(研究費をふんだっくている)があったことは反省していますが、科学的根拠の明確でない事象でも予算の取れる新聞ダネになっているような単語で研究費を獲得する風潮が今後、国立研究機関や大学の独立行政法人化などで、益々助長される危惧があることが私の頭をかすめたのです。ご理解下さい。

補足日時:2000/12/23 13:22
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この分野での研究費をふんだくってはいませんが、公衆衛生学の範囲に入りますので、専門家ということで‥


ダイオキシンは直接的な急性毒性や、ご質問にありますような発ガン性が問題となっているわけではありません。
逆に薬理学的にみれば人体に効果を及ぼすということが信じられないような極微量の場合に発現する『環境ホルモン』としての作用が問題となっているのです。
もとはイギリスの川でオスなのに精巣が機能しなかったり、ひどい場合はオスなのに卵巣が発達しているという魚が見つけられ、その原因を探っていった結果、ピコグラムオーダーで存在することが体内で偽のホルモン情報として伝達される環境ホルモンの存在がわかったのです。他にもアメリカでワニのオスが性能力を失ったり、メス化してしまった例など、世界各地で多数の報告がありますネ。
自然界にはポリフェノールの一種であるイソフラボン化合物を代表とするような偽のホルモン作用を示す物質は多数存在しますが、特に選択的に摂取しない限り影響はありません。けれども、環境汚染としての人為的な物質による汚染は生活に必要不可欠な水や大気、或いは、食糧を得るための土壌を汚染してしまいます。
そして、その環境ホルモンによる作用は、通常は男性の女性化ですが、直ぐに現われるものではありません。場合によると我々の次の、或いは、その次の世代になってから強い影響が現われることが懸念されています。
これを放置すると、数代先には人間の繁栄は終わりを告げる可能性も否定できないのです。
環境ホルモンについては、非常に多くの書籍やURLがあり、動物実験データはかなりの数が公表されていますので、ご覧になられればよいかと思います。参考までに、一つご紹介しておきます;
http://www.tokyo-eiken.go.jp/edcs/
また、ベトナム戦争の枯葉剤による催奇形性については、あまりにも有名ですので、この毒性を否定されることはないと思います。これも摂取した本人ではなく、次の世代に悪影響が現われていますネ。
以上kawakawaでした

この回答への補足

早々のご返信、ありがとうございます。風評、新聞記事、報告書類ではなく、ピコグラムオーダーでの「人体」(魚や貝やワニや細胞ではなく)への影響や枯葉剤による疫学的調査に基づく学会誌の論文をご存じならばお教え下さい。

補足日時:2000/12/23 01:11
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ダイオキシンのその毒性は2つあります。



1つ目は、即効性の毒性です。
1gで、約1000~2000人の人を即死させることができます。
青酸カリの毒性が1gで5~7人を死なせることができることから考えれば、その毒性の強さがわかると思います。(青酸カリの致死量が、文献によって1.5gと記載されていたり2.0gと記載されていたり幅がある。)

2つ目は、遅滞性、蓄積性の毒性です。
ダイオキシンの構造はベンゼン環を2個酸素で結合した主構造の部分があり、そのベンゼン環に塩素が数個結合したことによって出来ている物質です。広く知られているのは、この中でも特に毒性の高い2,3,7.8テトラクロロダイオキシンです。塩素の数や、ベンセン環に結合している塩素の位置によって毒性が異なってきます。そして、マスコミなどで取り上げられ、一般にとりあげられているのはこのダイオキシンなのです。
図が書けないのが残念なのですが、まずこの構造から、水に溶けにくい物質であるということです。そのため、体内に一度取り込まれると細胞中の脂質にとりこまれて、排出されにくいということです。ですから、体内にじわじわ蓄積していくことになります。また、この構造がDNAの二重ラセン構造を形づくる塩基の大きさと構造が非常に似ているのです。そのため、DNAの正確な複製(細胞分裂の時に増えていく時に複製して2倍にしている)を阻害します(じゃまします)。そのため、塩基配列の順序をくるわせるのです。3つの塩基配列で1つのアミノ酸が決まるのですが、塩基の配列が1つずれただけ、アミノ酸の決定が狂いタンパク質そのものが全く別のものになってしまうのです。そのため、ガンなどが発生しやすくなります。

ダイオキシンの毒性に関する実際の例がベトナム戦争の枯れ葉剤の散布です。枯れ葉剤中にはこのダイオキシンがふくまれていたのですが、そのため、戦後は、このベトナム戦争に参加したアメリカ兵のガン発生率がかなり高いことや、また、ベトナムで奇形児の出生率が高い資料があるのでそれでも確認できるはずです。

また、遅滞性、蓄積性の毒性の恐ろしさは、水俣病にみられる有機水銀の体内への蓄積で理解できると思います。

これらの話しが、直ぐにでてくるのは、ダイオキシンの危険性をずっと前から調べていたから調べていたからです。一般にダイオキシンの危険性が認識されたのは、環境ホルモン(生体内反応撹乱物質、個人的には体の発達に必要な「ホルモン」という言葉はつかいたくない。)がクローズアップされてきたときからである。しかし、それ以前のある時に、ベトナム戦争のダイオキシンによる事実を知ったときから、危険性を調べ、ことあるときに、周りの人にはおしえてきたからです。(特にベトちゃん、ドクちゃんが日本に着たときには、よく話しをしました。)

マスコミの報道における、ダイオキシンの毒性の誤認識や誤報道がしばらく続いたので、毒性にたいする疑問感があるのではないかと思いますが、常識では考えられないような毒性の高い物質です。ぜひ、安易に考えない様にしてください。

参考にでもなれば、幸いです。
tukitosan でした。

この回答への補足

早々のコメント、ありがとうございます。風評、新聞記事、報告書類ではなく、ピコグラムオーダーでの「人体」への影響を明示した疫学的調査に基づく学会誌の論文をご存じならばお教え下さい。

補足日時:2000/12/23 01:04
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私のセベソでの事故の認識とは少し違うのですが。


セベソでの事故直後、住民約740人の強制疎開や土壌の撤去(約9年間かかりました)、10年間の居住禁止などの強い処置がとられました。(現在も立ち入り禁止地区がある)
また、この事件後、ダイオキシンによる健康被害調査が行われ、多くの報告がなされています。事件発生後、初期の調査では、皮膚障害・末梢神経障害・自然流産・先天異常などの増加が、長期間追跡調査した結果では、災害のストレスによると思われる心血管系疾患の発生や各種のガンの発生率増加・ガンによる死亡率増加が報告されているというように短期だけでなく、長期に渡って影響が出る物質なのです。
しかも、このとき発生したダイオキシンの量はたったの120kgで20万人の被害が出たとの事です。

さて、ダイオキシンの特徴ですが、体内に蓄積される、特定の物を燃やすのではなく、どんなものを燃やしても発生する可能性がある、ほとんど全てのホルモンに影響を与える内分泌かく乱物質であるという点です。
けっして発ガン性だけではないのです。

以上、一工場の元環境保全担当者からでした。

この回答への補足

早々のご返信、ありがとうございます。風評、新聞記事、報告書類ではなく、ピコグラムオーダーでの「人体」への影響を明示した疫学的調査に基づく学会誌の論文をご存じならばお教え下さい。

補足日時:2000/12/23 00:56
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