10代と話して驚いたこと

チェルノブイリでは、石棺を建造したり現在も人が近寄れない状況であるのに、広島や長崎ではなぜ、戦後から現在に至るまで人間が暮らせているのですか?
広島や長崎ではガンや先天異常等、人体への影響は出ていないのでしょうか。それとも原発事故と原子爆弾では、発生する物質やその後の展開が異なっているのでしょうか。
放射性物質の半減期はすごく永いと、昔理科の時間に習ったような気がしますが、それなら広島と長崎の環境は、現在も人体に深刻な影響があるのではないでしょうか。

当方素人で、恥ずかしながら見当もつきません。どなたかご存知の方、お答えよろしくお願いします。

A 回答 (8件)

 広島に落とされた原爆には64kgのウラン、長崎に落とされた原爆には6.2kgのプルトニウムが搭載されていました。

これに対し、チェルノブイリ原発には3.6トンのウランがあり、事故により0.2トンが空中に放出されました。ですから、チェルノブイリ原発の内部には広島原爆の実に53倍にも達するウランが残ったままになっています。このため、コンクリートで封入しておく必要があるのです。
 核爆発で生成される放射性物質には様々な種類があり、半減期の長いものとしては90Srや137Cs(両者とも30年程度)があげられます。これらは死の灰となって降り注ぎましたが、数日で雨や風などによって流されましたので今は影響ありません。核分裂をせずに残ったウラン(半減期は数億-数十億年)やプルトニウム(半減期は数十万年)も同じです。
 放射線被曝により、数年-数十年後にガンの発症率が上昇することは、原爆被爆者の調査により証明されています。これは被曝量に比例し、放射線源(原発事故、原爆、水爆、宇宙線など)には関係しません。
 胎児が被曝すると小頭症や発育不全が起きます。これも被爆者の調査で証明されています。四肢欠損などの体表奇形は証明されていません。
 放射線被曝後に妊娠した場合、とくに先天異常は起きません。これは被爆者でもそうですし、骨盤部レントゲン検査などで生殖腺に被曝した場合もそうです。
 なお、放射線測定用のガイガーカウンターは安いもので4万円弱から市販されていますので、本当に放射能がないかどうか自分で測定することもできます。
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この回答へのお礼

ご回答、ありがとうございます。とても丁寧に教えて頂き、理解が進んだような気がします。ガイガーカウンター、意外と安いんですね。
半減期の長いものも雨風に流されたということですが、食物連鎖を経て結局は濃縮されて人間に還っていくということはないのでしょうか?チェルノブイリでは水や土が汚染されていると聞きますが、62kgとはその汚染も進まない程の少量だと理解してもいいのでしょうか?

お礼日時:2006/07/24 21:21

戦後の調査によれば被爆直後は癌や白血病のの発生率が大幅に上がったそうで、人体にある程度の強さの放射線を浴びせた場合にこのような影響が出ることはほぼ確実とされています。


また、遺伝への影響は殆ど見受けられなかったようです。詳しくはこちらを見てください。
「放射線の健康影響1、2」
http://www.ne.jp/asahi/ecodb/yasui/RAHealth1.htm
http://www.ne.jp/asahi/ecodb/yasui/RAHealth2.htm
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この回答へのお礼

ご回答、ありがとうございます。
興味深いサイトですね。遺伝子よりもガンというのは意外でした。参考になります。

お礼日時:2006/07/24 21:09

終戦直後は「広島には50年間草木も生えないだろう」と言われていました。

特に根拠はありません。原爆の炸裂は人類史上前例のないことですから、誰にも分かりませんでした。

実際には、原爆の被災地にはすぐに草木が生え、瓦礫を取り除いて人の生活が再開され、高度成長と共に近代化されて、現代では原爆の痕跡は人為的に残されたものしか存在しません。

「原爆に起因する先天異常」ですが、それと疑われる事実を一例知っております。それ以上は分かりません。No5さんの言われるようなことは可能性はあると考えます。
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この回答へのお礼

ご回答、ありがとうございます。
私も一度広島を訪れましたが、かつてそこが焼け野原であったことなど、想像もできないほど近代化されており、驚いたことを覚えています。
先天異常、可能性があるということを知れただけでも参考になりました。

お礼日時:2006/07/20 23:40

ガンで亡くなられた方が沢山いる事は知られていますが、


残留放射能と遺伝的な異常については
確か十分情報公開されていなかったと思いますが、
影響はないはずがありません。

 ここは私の想像ですが、広島、長崎に残留放射能がある
となると、地域差別につながるし、被爆者に遺伝的
異常あるとすると、被爆者の子孫の方々への
差別につながるから情報公開されていないのだと
思います。

 ガンについては、原爆投下から10年以上
経過しても高い発病率が報告されています。

 当時子供で、原爆の音も聞かず、光も見ずに
その後健康に生活してきた人たちが、大人に
なって次々とガンで死んでいった話は
わりと有名な話だと思いますが。

 また原爆投下の後、少なくても2、3週間
以内に長崎、広島に近づいた人たちも
かなりの人たちがガンで亡くなられた
ようですが、広島、長崎の原爆の被害状況というのは、
唯一実戦での原爆の兵器としての効果を示す
情報であり、その情報の多くはアメリカの
情報管理化にまだあると言われています。


 因みに、広島への原爆投下の一週間後、
日本の理化学研究所の調査団が現地の
詳細な放射線測定を行いましたが、
この情報は1945年9月に日本へやってきた
アメリカの原爆調査団に渡されそのまま
極秘扱いです。その後も放射線測定
何度か行われいるといわれているのですが、
調査結果が公表された事はないと思います。
多分同様に極秘扱いなんでしょう。

 因みにこの理化学研究所の調査団長で、
当時の理化学研究所所長の仁科芳雄博士は
1950年代にガンで亡くなられています。

 1945年の7月に、アメリカの
で原爆の実験が行われましたが、
この地域にはまだ高い残留放射能が
残っていることが知られており、立ち入り
禁止です。
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この回答へのお礼

ご回答、ありがとうございます。
丁寧に教えて頂き、とても参考になります。差別につながる等を理由にに、情報がきちんと公開されていないというのは、十分にあり得ることですね。ガンの高い発症率や遺伝的な異常が、被爆世代以降にも顕著ならもっと報道されているのではないかと考えていましたが、情報が公開されていない可能性も頭に入れておきたいと思います。
これまでに、ガイガーカウンターを持ち込んで計測したマスコミ等はいなかったのでしょうか。

お礼日時:2006/07/20 23:35

広島とチェルノブイリでは放射性物質の量が違います。

広島の原爆ではウランが約60kg、チェルノブイリでは、その500倍(30トン)の放射性物質があったのですから、スケールが違います。
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この回答へのお礼

ご回答、ありがとうございます。
具体的な数字を示して頂き、イメージしやすくなりました。広島や長崎の被害を考えると、そこまでのスケールの差があるとは思ってもみませんでした。

お礼日時:2006/07/20 23:18

放射性物質(死の灰)は雨で地中に染み込んだり、川に流れて海に行きます。

よって大気中に放射線が出にくいんです。
チェルノブイリは、地表の建造物の中に放射性物質があるから、遮断され難いんでしょう。

また、放射線の規模(放射性物質の量)がまったく違うのもその原因ですね。
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この回答へのお礼

ご回答、ありがとうございます。
チェルノブイリとは、規模だけでなく周囲の状況も違うのですね。
広島・長崎の場合、流れていきやすいということは、土壌から地域の農作物などを通じて人間に取り込まれてしまうという危険はないのでしょうか。

お礼日時:2006/07/20 23:15

まず、放射性物質の半減期はその物質によって大きく異なります。

数億年から数分、数秒まで幅は広いはずです。広島、長崎で残念ながら使用されてしまった原爆はそれぞれ異なりますが、どんな物質だったか。そしてチェルノブイリで発生してしまった事故で使用されていた物質が何なのか調べてみてください。
次に問題なのは(というよりこちらの方が被害としては大きいか・・・)その量です。
広島型、長崎型の原子力(長崎は正確には水素爆弾)爆弾とチェルノブイリではその規模は大きく異なります。

二度と核爆弾が使用されない。そして悲惨な事故が起こらなければ良いですね。そんな世界の住民でありたいと願います。
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この回答へのお礼

ご回答、ありがとうございます。
放射性物質は、半減期も様々なんですね。規模が大きく異なるというのも、初めて知りました。調べてみようと思います。

> 二度と核爆弾が使用されない。そして悲惨な事故が起こらなければ良いですね。そんな世界の住民でありたいと願います。

本当にそうですね。心よりそう願います。

お礼日時:2006/07/20 23:10

日本は世界的に見て雨が多い地区です。


粉状になった放射性ぶしつは.雨に流れて海に(黒い雨がふった)。
主に貝などの殻に蓄積しますので.海底に固定。
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この回答へのお礼

ご回答、ありがとうございます。
黒い雨の話、聞いたことがあります。雨に流れたというのは、ある程度納得できるのですが、それで土壌が原状へ戻りきるとなると少し疑問が残る気がします。やはりいくらかは、残っているのではないでしょうか……。

お礼日時:2006/07/20 23:07

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