No.7ベストアンサー
- 回答日時:
無意識と夢とを結びつけて考えるのは,精神分析またはその流れを汲む立場です.
精神分析は,ご存じかと思いますが,フロイトに始まる,治療理論であり,パーソナリティ理論でもある学派です.
フロイトによれば,心は,3つの心的装置と呼ばれる部分からなっており,その間の力のバランスでパーソナリティが決まると考えられています.
これを力動的人格理論といいます.
さて,その心的装置は,次の3つです:
1)エスまたはイド(Es,Id):無意識の代表的な部分で,本能的な衝動や,抑圧された欲求,記憶,イメージが貯留されています.この部分は,「快感原則」にしたがって,動き,「欲求が生じたら,即時に満足させたい」という働き方をします.エスは,生まれつきもっている部分で,赤ちゃんは,いわばエスのかたまりのような存在です.
2)超自我(super ego):超自我は,生後,両親などから承ける「しつけ」を自分の中に取り入れて(これを,内在化といいます),形作られます.超自我は,昔風の頑固親父のようなはたらきをします.つまり,良心の禁止,理想の追求です.具体的にいえば,「~しなければならない」「~してはならない」という作用をします.
3)自我(ego):自我も,生後,いろいろな人と出会ったり,社会的なルールに接する中で,次第に形成される部分です.自我のはたらきは,「現実原則」にしたがいます.つまり,エスと超自我の2つしかないと考えると,方や「欲求の即時満足」を追究し,方や「~してはいけない・~しなければならない」ということを主張しますから,現実の世界でうまくやっていけなくなります.自我の現実原則は,「現実の世界に適応していけるよう,エスと超自我の間等をうまく調整する役割」を果たしています.
自我・超自我とも,意識のレベルでいえば,前意識(ぜんいしき)~意識のレベルです.
先ほど書いたように,パーソナリティは,この3つの心的装置の間の力関係で決まるとされます.
1)エスが強い:我慢できない,わがままな,幼児的性格
2)自我が強い:現実的,理性的,合理的な性格
3)超自我が強い:生真面目,頑固,融通が利かない,抑圧的な性格
また,先ほどの意識のレベルとは,いわば自分で気づいているかどうかを分類するものです.これについても,簡潔に説明すれば,次のようになります.
1)無意識:エスがその代表的な存在です.通常は,無意識で何が起こっているかは,気づいていません.抑圧された衝動や記憶・イメージの貯留されている部分がエスですので,それがそのまま意識にのぼると,その人の自我の安定が脅かされるため,形を変えて(加工されて)意識にのぼります.その1つの形態が,夢なのです.夢で,たとえば,刀やピストルが男性器の象徴とされるのは,加工されているため,そう解釈されるのです.
2)前意識:普段は気づきませんが,何かの機会に,あるいは,努力すれば,意識にのぼる部分とされます.
3)意識:これは,私たちが普通に,気づいている部分です.
以上が,精神分析の考え方によるものです.
無意識は,したがって,昼夜に関係なく働いていますが,主に欲求(中でも,性欲,食欲,攻撃性など)の源であり,それらが抑圧(処理されないまま押し込められている)されている部分です.
昼間は何をしているかということ自体に,直接の回答になりませんが,このような仕組みを,精神分析では考えています.
通常の心理学で,「意識されない」「無意識的に」というときは,次のような考え方です:
何かをするときなど,かなり身についてしまっていることでは,ほぼ自動的にできてしまうことがたくさんあります.
たとえば,クルマの運転で,初心者のうちには,するべき動作を1つ1つ思い出して,かなり努力して(意識して)行う必要がありますが,慣れてしまえば,助手席の友人と話をしながらでも,音楽を聴きながらでも,とくに考えずに運転ができますね.
こういうように,学習が進み,自動的に行えるようなった場合に,通常の一般心理学では,「無意識的に行っている」ということがあります.
ご回答ありがとうございました。
フロイトの精神分析については、以前、多少聞きかじったことはあるのですが、エス、自我、超自我の関係がよくわからず混乱していました。でも、今回大変わかりやすくまとめていただいたので、なるほどと納得できました。ありがとうございました。
それで、色々考えてみたのですが、「無意識」について、私は勘違いしていたような気がします。というのは、そもそも「無意識」という「もの」があるわけではないんですね。「意識がない」とは言うけれど、「無意識がない」とは言わないですもんね。「無意識というもの」があるわけではないから、「無意識が何をするか」という問いもおかしいということになりそうですね。
では、何があるのかというと、ご説明にあった、エス、自我、超自我がある。すなわち、何かをするのは、「無意識」ではなく、エス、自我、超自我だということになりそうですね。そして、無意識は、あくまで、それら、エス、自我、超自我の働きに気付くか気付かないかの「状態」を表しているだけ。とりあえず、そんな理解になりました。
No.24
- 回答日時:
>意識って、そもそも何をしていると思いますか?
(1)外部・内部環境で生じたことをただ受動的に感知する。
(2)無意識が送り出してきたことを言語に翻訳し、報告する。
例えば右手をあげながら「左手をあげるぞ」と
心の中で言います。
普通なら右手はあがった状態で、
左手はまだあがってません。
両手が上がっても
両手が上がらなくなってしまっても
左手だけが上がっても
脳に何らかの障害が疑われます(笑)。
子供は靴とか道の右左をよく間違えるのですが
右、左の交通整理がまだ整ってないからでしょうね。
意識を鍛えて
ミスを無くしたいもっと上達したい
我慢強くなりたいとか
記憶力がつくといいなと常々思うのですが、
意識が強くなり過ぎると
本音の本能を裏切って自己分裂しそうです。
意識はしても嫌なことは適当に忘れて
違う興味を探させるとかの
いいこともあるのですよ、きっと。
ご回答ありがとうございます。
>意識が強くなり過ぎると本音の本能を裏切って自己分裂しそうです。
うーん。私は、どうもそこのところが、今ひとつよくわからないのですが、「意識が強くなりすぎる」のではなく、「超自我の無意識領域」が強くなりすぎるような気がします。
すなわち、超自我が持つ道徳観や常識などの”こだわり”は、通常無意識領域にあるのだけれど、本音の本能があまり勝手なことをすると、「こりゃいかん」と感じて、危険信号を意識に送ってきた結果として、意識が道徳や常識を強く感じるようになるのではないかと思います。
ただ、結果的には、同じことかも知れません。ややこしくなるので、この辺でやめておきます。
No.23
- 回答日時:
>「注意意識」と「意識」の違いがあまり良くわりませんでしたが、、
意識とは、本などによると、「周辺認識」と「自己感覚(自己意識)」とされています。
それらの内、「注意意識」は周辺認識と関係して、「自己感」を形成するものは感情など体内に関するものが多いです。
>無意識が「空腹」を意識に知らせ、意識が何を食べようかと考る。そんな感じでしょうか。
『無意識』の定義が曖昧のようで、私は、「身体に働きかけているが、それを知覚、認識できていないもの」を無意識の範疇に考えます。
本能的なものは既に深い無意識のダークサイドへ沈んでいますので、それを意識化できることはないと思います。また、途絶している信号(不定期)も意識化できませんし、それを無意識とすることもおかしいと思います。
ですから、『無意識』とは、「身体に対して働きかけているが、それを意識化できないもの」と考えています。(無意識を狭く定義してみました。)
先の回答において、周辺視野のことを話しましたが、2~3年前の旅先の周辺視野については、現在のあなたの意識には何も関係はありませんが、一種「無意識」の範囲内にある事柄ですので、使い方に注意が必要だと思います。
ですから、意識に知らせているわけではなく、「気づく」のです。
>ですから、『無意識』とは、「身体に対して働きかけているが、それを意識化できないもの」と考えています。(無意識を狭く定義してみました。)
これまで、私は、「身体」との関係をあまり考えていなかったので、もう少し、考えてみたいと思います。
ご回答ありがとうございました。
No.22
- 回答日時:
右脳左脳の・・・とは
生理学的に解明されているかどうかは?で
信仰や商業的なアイデア(?)かもしれませんよ。
◎「無意識は意識レベルの低いところ」
脳幹で制御するレベルに無意識もあるかもしれない。
心筋運動とか代謝や免疫、自律神経とかですね。
周辺視野も低級な生物にもある
種以前からある本能的な、
けれど本音ですから気まぐれでもない
非常に誠実勤勉で不眠不休の努力家と思います。
意識って奴は全然アテにならない!(実感すること多々あり)
>調停役の「自我」の役割は…?両極端が勝手に暴れださないように…熟慮することでしょうか?
自我は「空」なのかな?
自分というものの実体はなく
周囲の要素があってこそ成立つ泡のような存在。
客観から膨らまされていても内容のない存在ですね。
「エスと自我と超自我」については
説明出来るような理解も実感もありませんでして
私の理解はまだまだ足りません。
アテになりませんよ。
その他もですが…。
ご回答ありがとうございます。
>右脳左脳の・・・とは、生理学的に解明されているかどうかは?で、信仰や商業的なアイデア(?)かもしれませんよ。
関係あって、関係ない話ですが、「エス/超自我」と「右脳/左脳」の相関については、miko-desiさんは、全然、意識していなかったんでしょうね。そこがすごく面白いです。というのは、私は、丁度、「絵を右脳で描く(旬報社、クリスティン・ニュートン+古賀良子)」を読んいる最中でしたから、miko-desiさんの「エス/超自我」の話が、あまりにも、「右脳/左脳」の話と似ているので、びっくりしたのです。
この本は、絵をうまく描くには、普段、出しゃばっている左脳の働きを抑え、代わりに、右脳を解放させてあげればよいという考えですが、それを自分で実際に確かめながら読んでいくことができます。例えば、ペン画の上半身像を模写する例では、元のペン画を逆さまにして、模写すると、左脳がうまく働かなくなり、右脳で絵が描けるようになります。実際やってみると、「うーん!」と納得させられます。
ということで、右脳左脳って、やっぱり、ありそうですよ。これから、「エス/超自我」との関係を考えるのが楽しみです。良い研究テーマを見つけていただき、ありがとうございました。
>意識って奴は全然アテにならない!(実感すること多々あり)
というより、意識って、そもそも何をしていると思いますか? 私は、次の2つのことしかしてないんじゃないかと思っています。
(1)外部・内部環境で生じたことをただ受動的に感知する。
(2)無意識が送り出してきたことを言語に翻訳し、報告する。
ものを考えるのも、結局は、無意識が全てやっているように思います。意識は、その結果を、言語にして報告するだけで、自分自身は何も生み出していないように思います。
No.21
- 回答日時:
#19です。
補足拝見しました。◇
「人の記憶が無限大」というのは脳科学的には否定される事柄でしたか。残念です。
そうなると、私の考え方は妄想ということになってしまいそうですが、私としてはやはり、あらゆる刺激は必ず記憶されると思います。
刺激の強弱によって確保領域も異なってくるのでしょうが、その領域を探査することが可能であれば、生まれたときから現在までの記憶は、どのような形であれ保管されているのではないかと推測しています。
どうしてそう考えるのかと言えば、感覚的に、としか言いようがありません。
ただ、一個人がその一生の内で受ける刺激を収めるだけの領域は予め備えられていて、それが無意識の母体であるという気がします。
母体であってイコールではありませんが、「その記憶から醸成される心理作用」で、結果として意識化されなかったものを無意識と呼ぶ、という考え方です。
物理化学では記憶がどのように扱われているのか知りませんが、私の感覚としては記憶領域とは清濁全て併せ呑む海のようなイメージです。
数千m下に何が沈んでいるのか今となっては知りようもありませんが、それを飲み込んだという事実は海底に証として残るはずで、そしてその今は忘れてしまったものから海自体が影響を受けているのもまた事実ではないかと思います。
人が自分というものすら理解するのが困難なのは、これが無意識の記憶のなせる業であることが無意識ゆえに気付きにくい、ということではないかと思います。
そして、この領域に格納するものを無意識が選別している、あるいは上塗りして以前の記憶を消している、と考えるよりは、全てが取り込まれており、それを個別の事情によって取捨している、と考える方が私には腑に落ちます。
これが、当初述べた「感覚的」の唯一理由らしきものです。
◇
おしゃるように記憶の反復ではなく、しかし、その記憶がなければ発生することのなかったプロセスを経ているわけで、
動的に「無意識に~をする」と表現することもできるでしょうし、場面によっては
静的に「(その)無意識のせいで~する」ということもできるように思われます。
無意識にも個別の理由があるだろう、という捉え方です。
この辺は表現の問題にすぎないとは思いますが。
◇
「記憶するの能力 > 再生する能力」と解釈していただきましたが、大体そんなところです。
ただ、記憶するのは能力ですが、再生するのは恣意性に富んでいるはずで、再生能力はあってもその個体の、あるいは現在の人間という生命体の構造的限界として、何らかの理由で抑止力が働いているのかもしれません。
ご回答ありがとうございます。
>そうなると、私の考え方は妄想ということになってしまいそうですが、私としてはやはり、あらゆる刺激は必ず記憶されると思います。
科学は仮説と割り切り、科学が正しいとは限らないという考え方もあると思います。例えば、ベルクソンのように、「脳は、記憶のための器官ではなく、記憶を引き出すための器官であり、記憶そのものは、全て精神の中に記憶されている」という考えもあるようです。年をとったり、脳に障害を持ったりして記憶が失われるように見えるのは、実は、記憶が失われているのではなく、記憶にアクセスする機能が減退したり、壊れたりしていると考えると辻褄が合います。
>数千m下に何が沈んでいるのか今となっては知りようもありませんが、それを飲み込んだという事実は海底に証として残るはずで、そしてその今は忘れてしまったものから海自体が影響を受けているのもまた事実ではないかと思います。
この考え方は、やはり、ベルクソンを思い出させます。ベルクソンは、「精神=記憶」と考えていたようです。逆円錐形の記憶モデルが有名です。人が車にぶつかりそうになって、はっとして体をかわすようなときは、意識は、その一点に集中して、他のことには、ほとんど意識が回りません。このとき、意識は、逆円錐形の頂点の部分にあると考えます。
また、一日の仕事を終えて、一杯やりながら、ぼーっとしているときは、意識が弛緩して、様々な深い記憶が湧き上がってきます。これが、逆円錐形の中間くらいの意識の広がりです。そして、もっと、深い瞑想状態になり、カオスの世界と交流し、神がかってくるのは、逆円錐形のかなり上の部分で、どんどん、広く深い記憶の世界に入っていきます。
残念ながら、私は、ベルクソンも、聞きかじり程度なのですが、hakobuluさんの持論とかなり近いものを持っているような気がします。私には、なかなか、理解できない部分が多いのですが、hakobuluさんが読めば、ツーカーでわかるのではないかと期待してます(もう、既にお読みかも知れませんが)。そうしたら、いっぱい、質問させていただきたいことがあるので、よろしくお願いします。
No.20
- 回答日時:
>エスが「本音」で、超自我が「建前」で、自我が両者の調停役ということになりそうです。
視覚処理体系に例えるなら
◎「本音の無意識」は「エスはイメージ」ですね。
これは「周辺視野(網膜全体)」が得意です。
周辺視野は大雑把な捉え方ですが
動くものでも一瞬のうちに無数の情報を
立体的に並列処理しています。
スポーツ選手は視野が広がる訓練をしてるので
柔軟な立体的なイメージ判断が出来、
動体視力が良いです。
覚醒していても周辺視野を使っているのだから
無意識も捉え方として大事です。
◎「建前の意識」の「超自我は言語野」で処理するようです。
「中心視野(黄班)」は
部分的なことをじっくり詳細に捉えます。
解像度が高いので
普通意識するものは中心視野で捉える習慣がつきます。
そして視力も定着していくにつれ
局所的な捉え方に硬化します。
◎「両者の調停役」は意識の階層を判別している
「自動化」でしょうか。
初め意識してタイピングしていたものが、
反芻を繰りかえす内に
言葉を思いついたら無意識に手が動くようになります。
集中力のある意識が
情報の並列処理する無意識に自動化されたのです。
これは意識が高くなったというより
「意識レベルを落とす」ということらしいです。
パレードの法則(8:2の法則)というのがあります。
2割の部分が全体の8割の情報を稼いでいる。
というもので、
落ち着いて覚醒している時は
意識が8割働いて
残り2割の無意識を抑えようとしています。
が、無意識は多量な情報を持ちつつ瞬発力があるので
衝動にかられた時、
突発的に無意識は噴出して
全体を引っ張ってしまうのでしょう。
失言したり、又弁解したりするのも
建前が立派でなかった、というより
本音が立派でなかっただけのことに思います(笑)。
本音を隠す場合には一呼吸置いて
レスポンスを伸ばして考えなければなりません。
>「無意識」は普段何をしているんですか?
普段でも無意識は働いている。
けれど、高い意識レベル習慣がついた人と、
意識レベルを落とす訓練した人(イメージトレーニング等)や
視力の発達段階の柔軟な子供とでは
無意識の活用度は違うようです。
ご回答ありがとうございました。
>視覚処理体系に例えるなら
おもしろい譬えですね。説明を読んでいると、「右脳・左脳」のイメージとオーバーラップしてきました。
「右脳」=「非分析的・全体的・非言語的・柔軟」(エスのイメージと重なる)
「左脳」=「分析的・局部的・言語的・固執」(超自我のイメージと重なる)
「エス」=「右脳の働き」、「超自我」=「左脳の働き」というような関係があるのでしょうかね?
>本音を隠す場合には一呼吸置いてレスポンスを伸ばして考えなければなりません。
調停役の「自我」の役割は、「エス」と「超自我」の両極端が勝手に暴れださないように、「気を静めて」熟慮することでしょうか?
No.19
- 回答日時:
自分が生活するうえで必要なことを無意識的にしていると思います。
たとえば歩く時に右足を上げて前に降ろして地面についたことを確認してから左足を上げるといったことを意識的にしていては他のことが出来なくなってしまいます。
意識的に出来ることを無意識的にやることができれば他のことを意識的にできますます。
意識と無意識それ自体には実体はありません。
ですから、『意識的に何かをする』『無意識的に何かをする』ということになります。
どこかに行く必要があれば、意識的な部分がルートを考えたり、安全の確認などを担当して、無意識的な部分が道を歩いたり。階段の上り下りを担当することになります。
つまり意識的な部分と無意識的な部分は共同作業をいているのです。
でも行動の99%が無意識的に行われているようです。
詳しく知りたければ
『アドラー心理学 トーキングセミナー 性格はいつでも変えられる』
野田俊作(著)
P66 無意識とはどんなものですか?
を参照してください。
ご回答ありがとうございました。
>意識的に出来ることを無意識的にやることができれば他のことを意識的にできます。
実際の現象を見れば、確かにそうですよね。そして、もし、「意識的に出来ることを無意識的にやることができる」のであれば、原理的には、意識は不必要であり、全てを無意識的にやるようにできていてもよかったことになりますね。
図書のご紹介ありがとうございます。今度、調べてみます。
No.18
- 回答日時:
#14です。
ご返事ありがとうございます。私もフロイトに関して詳しくは知らず、聞きかじり程度の知識もないと思っていただいたほうが正しいのですが、まず、人の記憶力というのは無限大ではないかと私は思っています。
つまり、外部の刺激を無条件で記憶してしまう領域が存在して、それが無意識の母体になるのではないかと思います。
いや、正しくはそのような脳の記憶領域を無意識領域と呼び、そこに格納されている記憶によって生じる認識全てを包括して無意識と呼ぶのではないかと言ったほうが良いかもしれません。
ただ、これは結果論的命名であって、そのような無意識領域から離脱してきた認識を我々は通常「意識」と呼んでいるために、元の記憶領域に留まっているものは「無意識」と呼ばざるを得ない、ということではないかと思います。
つまり、元々は意識も瞬間的にせよ無意識であった過去を持つわけで、意識か無意識かの違いは脳が認識できたか否か、ということになるのでしょう。
結局、意識・無意識というのは、
飛躍的に発達した無限大の記憶能力(あるいは刻印能力とでも言ったほうが良いのかもしれませんが)と、発達途上にある記憶再生能力のギャップが作り出した幻影なのかもしれません。
あらゆる記憶を再生、あるいは顕在化できるようになったとすれば意識・無意識の区別は必要なくなると言っていいように思います。
それに関連してお答えできると思いますが、
>何故、「意識される領域」と「意識されない領域」があるのでしょうか? という点について触れてみると、
領域というのはあくまで便宜上の表現である、ということがひとつと、
「領域を分ける」すなわち「無意識領域」が結果として存在しなければならない理由は、
全ての記憶を顕在化させた場合、それに耐えうるだけのキャパシティを人間はまだ備えていないから、ということが言えるような気もします。
結局、酸素を摂り入れるためには呼吸器が必要だったように、生体としてバランスをとって存在し続けるためには必要な機能的な理由からだろうと思われます。
この回答への補足
ご回答ありがとうございました。
1>人の記憶力というのは無限大ではないかと私は思っています。
これは、すごいですね! 話がおもしろくなってきましたが、あまりにも反論しやすいことなので、どうしてそう考えられるのか大変興味があります。例えば、単純な疑問として、科学が示唆しているように、記憶が脳の物理化学的現象であるとするならば、無限の記憶を確保することは不可能ではないでしょうか? それとも、人間の記憶は、物理化学では説明できない現象とお考えでしょうか?
2>外部の刺激を無条件で記憶してしまう領域が存在して、それが無意識の母体になるのではないかと思います。
「無意識=記憶(静的なもの)」とお考えでしょうか? 私は、むしろ、「無意識=プロセス(動的なもの)」と考えています。様々な欲望は、刻々変化していて、必ずしも過去の記憶の反復ではないと思うのですが。
3>あらゆる記憶を再生、あるいは顕在化できるようになったとすれば意識・無意識の区別は必要なくなると言っていい
「記憶するの能力 > 再生する能力」で、再生できた部分が「意識内容」で、再生できなかった部分が「無意識内容」ということでしょうか? もし、そうなら、疑問はやはり、2> に戻ります。
No.17
- 回答日時:
>「泥酔して、電車に乗り、家に帰ったのに、その記憶が全くない」という現象です。
専門的に「意識」について研究した訳ではないので明確な解答はできないのですが、、、
kobareroさんが考えているものは、外界に対する注意意識のことで、それは意識/無意識のように二元論ではなく、『覚醒/混濁/夢/昏睡』のように、いくつかの段階がある様です。
つまり意識とは、今現在、あなたが気がついている事柄(注意を傾けていること)のことをいい、それ以外のことを無意識と呼ぶのです。
話は変わって、#17様の補足欄において、
>例えば、意識がヨン様に向かっているとき、無意識は、つぶやきとかポテトチップとかにも関心を示しているということですが、そんなことに関心を示して、結局、無意識ちゃんはどうするつもりなのでしょうか、
との疑問ですが、そのときにおける無意識からの働きかけは、「血糖値が下がっているよ!」との情報が伝わるのです。
その信号の強度が強くなると、身体的反応が顕著に起こり、それをきっかけとして「意識化」されるのです。
「空腹を意識」すると、何を食べようかと考え、これまでの行動パターンなどから「ポテトチップを食べよう」という『判断』に至るのです。
ある外界からの刺激に対して身体が反応する。
その反応に気がつくのが意識です。
ご回答ありがとうございました。
「注意意識」と「意識」の違いがあまり良くわりませんでしたが、、結局、「意識」と「無意識」の間には、無限の中間段階があって、「意識」と「無意識」の間にスパッと線を引けないということかなぁと思いました。
>「空腹を意識」すると、何を食べようかと考え、これまでの行動パターンなどから「ポテトチップを食べよう」という『判断』に至るのです。
身体と無意識と意識が関わっているようですね。身体が「血糖値が下がっているよ!」との情報を発し、無意識が「空腹」を意識に知らせ、意識が何を食べようかと考る。そんな感じでしょうか。
No.16
- 回答日時:
無意識ですか?潜在意識とかそういうことですか?
「意識」が海から顔を出してるわずかな部分として、深海に隠れてる莫大な部分とか
そういうことですか?とらえてるところ、だいたい合ってますか?
あくまで私のイメージですが。
無意識ちゃんは、ノンレム睡眠のとき以外、常にフル稼働してるコンピューターで、
常にインプットしたりアウトプットしたりしているイメージです。
例えば、電車に乗って、向かいの席で、ヨン様が花束を抱いていて、
その隣で、つぶやきシローがポテトチップをかじってるとすると、
たぶん私の「意識ちゃん」はヨン様に99%集中します。
でも、そのときたぶん「無意識ちゃん」は、つぶやきとかポテトチップとかそういう情報
も取り込んでるし、その他、その横で化粧してる女とか、その横でメール打ってる学生
なんかも、自分の意思に関わらず、取り込んでると思います。
そして、何か刺激があったときに、「無意識ちゃん」がインプットしたことが、
アウトプットされたりもします。
例えば電車から降りてキオスクを見たときにポテトチップを買いたくなったり。
こんなこともあります。
「無意識ちゃん」が何か情報をインプットしたときに、「意識ちゃん」が他のことに忙しく、
その情報にかまってあげられなかったとします。
そのときインプットされた情報が「中学生が、吸ったタバコを駅のホームに捨てツバを
吐き、私にぶつかって悪態をついた」というものだったとします。
そのとき「意識ちゃん」は、これから会うダーリンのことに99%集中していたとします。
そして、ダーリンとデートして帰る途中、タバコを吸ってる中学生を見たとします。
そうすると、「そういえばさっきこんなことがあったな」と思って、「意識ちゃん」は、
そこで初めて「ムカつく」と感じたりします。
こんなこともあります。
私事で恐縮ですが、私は、よく、離人します。
どこかに出かけて、歩いて帰るとき、「意識ちゃん」は、どこか別のところを徘徊して
います。だから家に着いたとき、通った道の記憶や、そこで見たものの記憶が、ほぼ
ありません。それでも家に着けるのは、「無意識ちゃん」が、信号や道の視覚的情報や
背後から車が来るときの聴覚的情報を、常にインプットし続け、それを私のカラダに
アウトプットしてるからです。
「フラッシュバック」なんてのが起こるのも、「意識ちゃん」の知らないところで、
「無意識ちゃん」が情報を溜め込んでいて、その情報に「意識ちゃん」が、気づかないか、
あるいは気づいても無視してるからかな~と思います。
なるべくなら、「無意識ちゃん」と、仲良くしたいものです。
でも、「無意識ちゃん」の莫大なメモリを全て見ていたら、生活する時間がなくなるのでは
ないかと思います。
長くなってすみません。
ちなみに、こういう質問、わりと好きです。
この回答への補足
ご回答ありがとうございました。
>無意識ですか?潜在意識とかそういうことですか?
質問と同じことの繰り返しになってしまいそうですが、「心の中の意識できない部分(無意識領域)で、心は一体、何をしている、あるいは、何をしようとしているのだろうか?」と言うことです。
例えば、意識がヨン様に向かっているとき、無意識は、つぶやきとかポテトチップとかにも関心を示しているということですが、そんなことに関心を示して、結局、無意識ちゃんはどうするつもりなのでしょうか、あるいは、何をしたいのでしょうか? 何か目的はないのでしょうか? そういった無意識の「行動指針」がよくわからないのです。
>例えば電車から降りてキオスクを見たときにポテトチップを買いたくなったり。
結局、無意識ちゃんは、腹が減っていたので、何か食い物をさがしていたのでしょうか?
>そうすると、「そういえばさっきこんなことがあったな」と思って、「意識ちゃん」は、そこで初めて「ムカつく」と感じたりします。
無意識ちゃんは、都合のいいこと、悪いことに関わらず、とにかく何でも情報を溜め込むということですね。そうだとすると、「無意識」のしている仕事の一つは、「無目的」情報収集ですね。
>だから家に着いたとき、通った道の記憶や、そこで見たものの記憶が、ほぼありません。それでも家に着けるのは、「無意識ちゃん」が、信号や道の視覚的情報や背後から車が来るときの聴覚的情報を、常にインプットし続け、それを私のカラダにアウトプットしてるからです。
これは、すごくおもしろい例です。と言うのは、私は、以前から、人間の「意識」は、必要がないのに存在していると思っていたからです。「意識が無くても、無意識だけで、家に帰れる」というのは、正に、それを裏付けます。
で、是非、質問させていただきたいのですが、上記のような経験をされた方からみて、「人間は、意識がなくても、”無意識ちゃんさえあれば”、普通どおり生きていける」と思いませんか?
>なるべくなら、「無意識ちゃん」と、仲良くしたいものです。
これも、謎なんですよね。何故、「無意識ちゃん」は、「意識ちゃん」と仲良くしようとしないのでしょうか?
「意識ちゃん」が忙しいときは、話しかけても無視されるから、話さないのはわかりますが、「意識ちゃん」がヒマになって、「オイ、無意識ちゃん、今、何考えているんだ?」と聞いても答えようとしないのは何故?何故?何故?
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