No.2ベストアンサー
- 回答日時:
「さん」は「さま(状・態・様・方)」の転用、つまりくだけた表現です。
接尾語の「さま」は
(1)方角・向きの意
(2)場所・時の意
(3)敬意の表現
です。
(3)の用例では『義経記』や『御伽草子』にみられるので、中世(南北朝~室町期)には用いられていたのでしょう。
「さん」は江戸後期には一般化していたと思われます。特に上方では旦那様が「だんさん」、○○屋様が「○○屋さん」、おはようさまが「おはようさん」のように、商売を円滑に進めるためにも、よりくだけた表現で「さん」が使われ初め、それが全国へと広まったのではないでしょうか。
現在も関西では神仏関係を親しみを込めて「さん」付けで呼ぶことが多いですね。
例:えべっさん(恵比寿様)・おだいっさん、弘法さん(お大師様、弘法様<弘法大師のこと>)・お地蔵さん・お稲荷さん・お伊勢さん・お宮さん・お寺さん・おてんとさん(天道様<太陽のこと>)・ご先祖さん
参照:『古語辞典』岩波書店
この回答へのお礼
お礼日時:2006/11/27 23:18
詳しく教えていただきましてありがとうございます。
接尾語の「さま」の意味は初めて知りました。
>現在も関西では神仏関係を親しみを込めて「さん」付けで呼ぶことが多いですね。
うちのあたりもこういう呼び方するので、なるほどな~と思いました。
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