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山城の国一揆では寺社本所の還付と新関の廃止が要求されましたが、新関ってなんですか?調べても出てこないので教えて欲しいです

A 回答 (2件)

ここに関所の説明があります。


https://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%96%A2%E6%89%80 …
「中世には、朝廷や武家政権、荘園領主・有力寺社などの権門勢家がおのおの独自に関所を設置し、関銭(通行税)を徴収した[5]。室町時代には京都七口関が設置され、京都に入るにはいずれかの関所を通行せざるを得ない状況が生まれた。
関所は中世の交通における最大の障害であったが、同時に関所を設置した勢力は関銭を納めた通行者に対して通行の安全を保護する義務を負った。関銭は設置した側にとっては金儲けの手段としての側面と通行の安全保証に対する礼銭としての側面の両面があった。これは水上における海賊衆の警固料と同様の意味を有していた。」

荘園領主が、守護や地頭などの在地武力勢力に収入源を抑えられたために、財源を通関税に求めたのが、「本関」と呼ばれる関です。

一方、在地勢力が強盗や山賊まがいに武力で作って通行税を求めたのが「新関」と呼ばれた関です。

1457年の記録では、淀川筋に、水路関や河上諸関が、本関96、新関300予というほどあったそうです。
同年、河内では諸関616を、土一揆が襲って破壊したそうです。

ここにこんな記載があります。
https://www.lit.osaka-cu.ac.jp/UCRC/wp-content/u …  p7/15

5世紀後半以降になると,山城国内の「京上道」上に多くの関が設置された。最初期のものとして,長禄元年に新関の記事が見える。
【史料8】『雑事記』長禄元年12月22日
一東金堂不断香ハ、山城国狛野庄ノ役ナリ、今日持来処、高座ノ新関ニテ押取云々、為寺務可成敗之由堂衆申入之、彼新関ハ、山城国ノ悪党任我意致其沙汰上者、為寺務雖令申、不可承引事ナリ、然上者学侶ニ令披露者、定而一途ノ可有成敗之由返答了、於本関者、如此沙汰アラハ、自何方雖申不可有相乱事也、新関事沙汰外事也、為寺門尤可破事哉、
「山城国ノ悪党」が「高座ノ関」を立てた。本関であれば停止可能だが,新関なので「沙汰外」であるとしている。高座とは現在の木津町域の南端である市坂にあたり,大和国との国境に近い山城国の最南部である。市坂を通過して行き来する京都・奈良間の交通への課税を前提に,新関が設置されたのだろう。本関は興福寺の関係者が経営していたのであろうか。しかし,新関は「山城国ノ悪党」が立てたため尋尊にも手出しができなかった。恐らく,山城国守護に申し入れて取り締まってもらおうとしたのであろう25)。
南山城の新関については,以下の記事が見られる。
【史料9】『雑事記』明応6年(1497)正月28日
(前略)山城道ハ新関五ヶ所立之、宇治橋賃自元在之、六ヶ所分出之、上下向取之、人夫一人分三十六銭ツヽ二百十九文、四人ハ八百七十六文、此外不出分ハ高座井上関・木津下渡也、藤五郎二百糧物下行、又一日分、 横田・若槻加延食八十文下行、山城作法且如何、細川成敗無心元
この記事には関銭類を課す 8 つの「所」が登場するが,以前からあった「宇治橋賃」以外の 5 ヶ所は「新関」であった。これに対し,井上高座関と木津下渡は支払う必要がなかった。これらの関や渡しは,興福寺の支配下にあったからであろう26)。尋尊は新関が 5 ヵ所も設置されていることを懸念し,それが「細川成敗無心元」という表現に表れたと思われる。
こうした新関は,応仁期,文明期を境にして急増する。畿内へ侵攻した各地の軍勢が資金獲得のために関を立てたこともあったが,「山城国ノ悪党」のように,在地勢力が立てた場合も少なくなかった。

応仁の乱では、諸勢力が木津川山城地域に乱入して閉塞状態になってにらみ合い滞陣する状態になったために、元からの国人勢力からすれば、悪人集団の通路妨害山賊状態と思えたのでしょう。 それが山城での新関なのだと思います。

山城の国一揆で、寺社本所への還付と侵入勢力(畠山の勢力下の諸家)が作った新関の廃止を要求したのは、自分たち国人が勢力を回復する要求であって、寺社本所は領地の代官を結果的に国人に委託するという読みに基づく、政略的アピールのようです。
https://www.amazon.co.jp/%E5%BF%9C%E4%BB%81%E3%8 …  P219~228
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新しく作られた関所(私関)ですね。


荘園領主や、守護が私権で設置した関所が乱立したので、室町幕府も度々新関廃止令を出していますが、新関(私関)の乱立は止まらなかったようです。
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