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聖霊を和英辞書で引くと、Holy Ghostや、Holy Spiritとでてきます。しかしGhostとSpiritでは英語でのニュアンスがやたら違うと思うのですが、この違いはどういうことからくるのでしょうか?

A 回答 (8件)

新約聖書のギリシア語では、聖霊はプネウマ(プニューマ) ハギオン、「聖なる霊」です。

対立概念の一つはプネウマ アカサルトン(アカタルトン)、「悪しき(邪悪な)霊」です。つまり、聖霊も悪霊も同じ「霊」(プネウマ)でくくられているわけです。
ヘブライ語はご指摘があったとおり、ルーアッハですが、もともと創造者である神の息吹、アダムが土の塵で創られた後に、吹き込まれたその息ですね。
ギリシア語で聖なる霊も悪しき霊も同じプネウマで表現されていることを考えると、Ghostで何ら問題はないと言ってもいいかもしれませんが、父と子と聖霊という教義も無視せずに考えてみると、やはりアニミズム的あるいは民間信仰的ニュアンスをとどめるGhost(精霊)より、Spirit(霊)の方が望ましいのではないか、と感じます。
聖霊は厭くまでも神の息吹としての聖なる霊ですから、無数にこの世界に出没する精霊と区別する必要も生じたのでしょう。
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この回答へのお礼

回答ありがとうございます。
ギリシア語で聖なる霊も悪しき霊も同じプネウマで表現されているというのは、根源に関わる情報で、とても理解に役立ちました。
ただ、そうなると、Ghostを精霊、Spiritを霊と日本語で聞くと、ややこしいですね。そもそもSpiritを日本語の霊と訳すのがおかしいのでは?などと考えてしまいます。Ghostを「吹き込まれた息」と表現される根源的な意味の霊とすれば、Spiritは精神と訳すべきなのではと思ったりしました。
そうであれば、聖書の訳者が、根源的意味を解せずGhostよりSpiritのほうがかっこいいじゃん的に曲解してしまったと理解できます。

お礼日時:2006/11/25 14:37

> しかしGhostとSpiritでは英語でのニュアンスが


> やたら違うと思うのですが、...

それは、現在(一般に)使われている意味において、であって、
かならずしも昔は(あるいは現在でも教会によっては)
そうではないと思います。

”ghost”は、現在では、「亡霊」といった意味で使われることが
多いのですが、たとえば、以下の wikipedia (英語)の
”Holy Spirit”の記事にもあるように(“Holy Spirit or Holy Ghost”
という項目)、もともとは”ghost”も”spirit”も似通った意味
(現在使われているような”spirit”の意味)をもっていたことが
書かれています。
http://en.wikipedia.org/wiki/Holy_Spirit#.22Holy …

他にも以下の語源の辞書とかにも。
http://www.etymonline.com/index.php?term=ghost

それに、オンラインの聖書で検索するとわかるのですが、欽定訳聖書
にも、”Holy Ghost”とともに”Holy Spirit”が使われているよう
ですよ。Luke 11とか。

余談ですが、No.6の方が参照されたと思われるページを読んだのですが、
始めの段落2行目の訳は
「彼ら(学者たち)にとって、”ghost”の意味するところのものは、
単なる『霊的な存在』のことでしかない(現代の一般人が使うような、
“ghost”=『亡霊』といった意味ではないんだよ)。」だと思います。
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この回答へのお礼

回答ありがとうございます。
英文のwikipediaを見ると、やはり伝統的聖書ではghostだけど、近現代になって、spiritに書き換えられてきた経緯が書かれていますね。皆さんが教えてくださったように、現代の語感でspookyだからという理由でspiritに変更されたということが歴史的な真実なら、私の価値観と好みに照らして、今後はHoly Ghostを聖霊の訳として使う正当性を信じていきたいと思います。

お礼日時:2006/11/25 14:47

hikojuro 様


こんにちは。#3のWendy02です。

>Holy Ghostと呼ばれるようになったところまでは肯定して、Holy GhostがHoly Spiritと言い換えられた経緯について教えていただけると助かります。

私はキリスト教そのものの資料しかないもので、英語のOE から現代語の変遷の資料は、持っていません。日本では、キリスト教が解禁になってから「聖霊」という用語を使っているようです。また、日本のキリスト教の聖書の編纂は、特に英米のそれと歩調を合わせているわけではないようです。各国、同じ言語の場合は、聖書学者の委員会を作って、そこで編纂しているようですが。(以下の元の英文の一部には、"modern committee translation"[現代翻訳委員会?]のことが少し出ています。)

そこで、インターネットでOE について調べてみました。その内容がどの程度正確さかは別として、理屈としては通っています。書いている本人は、神学者となっています。

以下の資料は少し読みにくいので、まとめると、英語(圏)国民は、様々な言語の人間の流入と教育のために、KJVのみでは、その古い単語によって正しくキリスト教が理解できない可能性が出てくる可能性があって、20世紀の初めまでに、KJVを現代語に翻訳していく作業をした、ということだそうです。

今回、ざっと読んでその訳したので、細かい部分、間違っているかもしれませんが、大意としては合っているつもりです。なお、「聖霊」は、正統派クリスチャンの教義では、三位一体の第三格の神にあたるのは言うまでもないと思います。

'-----------------------------------------------------------------
History of English
The key to its spelling
英語の歴史: スペルへの鍵

学者たちにとって、神聖な「ゴースト」の概念は、さらに意味深く理解する必要はない。霊(spirit)の存在が違うのと同じように、ゴーストも同じではない。しかし、我々一般人には、ゴーストは、常に、休まることのない死んだ人の「おばけ(haunt)」つまり霊なのである。

かつて、私(執筆者/神学者)が子供の時、「ホーリーゴースト(聖霊)」は、死んだイエスの幽霊というイメージにあったが、イエスは、死んで再び彼の肉体のない霊、すなわち霊として、この世に留まって、ともかくも再び生きた。--こんな考えは、まったくばかばかしいが--。しかしながら、これは、その言語自体が近い別の言語を話す子供たちに教えた時におきる混乱の良い例でもある。

しかし、KJV(欽定訳版) のその違いはあっても、歴史的、神学的、学問的にはなんの影響もなかったが、教育の場では、強い影響力があった。KJV は、シェークスピアの著作物よりもさらに、急速にあがめられることになり、20世紀の始めまでに、大半の人には、古代英語のあがめられた文献のほとんどの内容は、翻訳するように計画された。親たちは、それを子供に読み、そこから子供たちに読み方を教えた。それは、何世紀もの間、少しも改めることを許されず、その文献は尊く、その言葉は神聖で、そして変更は、許されないものだった。
KJVに書かれているように単語は綴られ、そして、間違ってしまうかもしれない。英語は、まだ若い言語で、変遷を繰り返している。・・・

参考URL:http://www.fortunecity.com/victorian/vangogh/555 …
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この回答へのお礼

回答ありがとうございます。
この神学者の人も、基本的には訳し方の問題だという立場なんですね。

お礼日時:2006/11/25 14:24

>Holy GhostがHoly Spiritと言い換えられた経緯について教えていただけると助かります。



これはその聖書を作るにあたって訳及び編集者した人の意向だと思います。


ghostというニュアンスは、幽霊とか幻という意味を含みます。
幻覚とか気のせいとか そんな怪しげなものを連想させます。

spiritだとghostのようにおどろおどろしい意味を持ちません。


ラテン語の「spiritus」には、微風、吐息と言う意味もあるそうです。
英語のspiritには風・息という意味は持っていなかったと思いますが、霊魂という意味はあったと思います。
それでghostからspiritと編集しなおした聖書も出てきたのではないでしょうか。
訳者の力量次第だと思います。

で、私はルーアハは霊魂みたいなものじゃあないということで、英語にそれと同義語が無いのなら、無理して訳そうとせず、誤訳により誤まった理解を読者にさせるくらいなら、そのままヘブライ語をアルファベットに直してルーアハとすればいいのに・・・と思ったわけです。
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この回答へのお礼

回答ありがとうございます。
そうですか。「ghostじゃあ、イメージが悪いから」で、
人の意向によって変えられたとしたら、
もしそのghostの背景に真実のデータが残っていた場合、確かに問題ですね。

お礼日時:2006/11/25 14:21

聖霊という言葉自体 誤訳だと思います。



旧約聖書の創世記と一致する日本語だと<言霊>が一番近い言葉だと思います。

英語だとpower of words が一番近いような。

新約聖書はギリシャ語ですので、logosのことですね。
ただ、ギリシャ語になる前は、ヘブライ語だったと思うので、ルーアハ。

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%81%96%E9%9C%8A

宗教関係で使われた古代ヘブライ語は子音のみですので、本来音にできません。
言葉は力を持ちますので、みだりに言葉の力を乱用しないってことだと思います。
使うときは、母音をつけて、詠唱をするとき音として言葉の力に姿を見せさせたのだと思います。

蛇足ですが、大祭司(油を注がれし者でもある)のみが神と会うことができたそうです。
神を呼び出すとき、至聖書に入りそこで初めて神の名を発音して呼び出すのだそうです。
神の名を知らないと、母音がつけられないので呼べません。
古代に呼び出そうとして失敗した人がいました。
「何故私を見捨てたのですか」
神の名を知らないので呼び出していない・・・・・
責任転嫁です。
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この回答へのお礼

回答ありがとうございます。
これは意外な展開ですね。聖霊が不適切だとすると、英語がHoly Ghostであろうが、Holy Spiritであろうが、どちらも見当違いだということになってしまいますね。ご意見は感謝なのですが、できましたら、Holy Ghostと呼ばれるようになったところまでは肯定して、Holy GhostがHoly Spiritと言い換えられた経緯について教えていただけると助かります。

お礼日時:2006/11/24 22:09

こんばんは。



ラテン語(spiritus)からの派生なら、Spirit ですが、Ghost は、英語では古語ですね。OEでは、gast で、現在のghost とは意味が違うと思います。辞書でみる限りは、ドイツ語のGeist の意味は、現代英語にはありません。ドイツ語では、精神、霊、知力、理性などの意味があります。おそらく、ドイツ語の Heilige Geist (ハイリッヒ・ガイスト)からきているのではないでしょうか?古代英語は、ドイツ語とひじょうに似ていたそうですから。
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この回答へのお礼

回答ありがとうございます。

ふむふむ。英語もドイツ語もラテン語ルーツという意味では同じですから、たしかにドイツ語からの視点も役立ちますね。そうなると、余計に、ghostの方の由来の正しさと、spiritへの疑いの念が強まってきました。

お礼日時:2006/11/24 01:02

欽定聖書では Holy Ghost となっているようです。

そのあとの聖書では Holy Spirit と代えられたようで、そちらの方が一般的になったようです。

欽定聖書は文学的な聖書で、愛好者も多いと思います。ghost は spooky なイメージがあるから訳としては避けられたのかもしれませんね。

ラフカディオ・ハーンが欽定訳以降の味気ない聖書訳を嘆いていましたが、生きていたらこの件に関してはどういうのか興味があります。
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この回答へのお礼

回答ありがとうございます。
なるほど。欽定聖書では Holy Ghost となっているのですね。
その後、語感だけでSpiritに言い換えられたとしたら、
非常に大きな問題ですね・・・。意味が完全に変わってしまう・・・。

お礼日時:2006/11/22 18:28

こんばんは。



新米クリスチャンのもので恐縮ですが。
夏の間アメリカで教会にいくつか行きました。

教会では、Holy Spiritしか聞きませんでした。
キリスト教的には精霊=Holy Spiritと思ってもらっていいのではないかと思います。
いろんな英語の聖書をみましたが、Holy Spiritで、Ghostではありませんでした。
精霊は神様の使いとか、そんな感じなんですけど、
Ghostってなると、「なくなった人の霊」ってかんじですよね。
もしかしたら・・・憶測ですが、
ジャンヌダルクのような聖人が、
なくなった後の霊がHoly Ghost なのかなぁ・・・
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この回答へのお礼

回答ありがとうございます。
そうですか。
アメリカでご覧になった聖書ではHoly Spiritとなっているのですか。
ある本で、「Holy GhostをHoly Spiritと読み替えてはならない」と書いてあったのを読んでから、その違いが気になっているのです。

お礼日時:2006/11/22 12:24

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