ひらがなの「ヘ」とカタカナの「ヘ」って、形はどうちがうのでしょうか。
あくまでも、手書きするときの話で、活字での違いを聞きたいわけではありません。
ひらがなの「ヘ」とカタカナの「へ」の区別を習った記憶はありません。
みなさんは区別を習いましたか?
もっとも、文脈でどちらか判断できることが多いため、区別がどうであれ、実際にはあまり困ることはありません。
でも、私だけが知らないのかもしれません。
今 手元に小学校のときの「かきかた」の本がある(すべてがそろっているわけではないですけど。)のですが、見た範囲だと、ひらがなの「へ」とカタカナの「ヘ」の区別について触れているところはないようです。
「かきかた」の本なので、ひらがな・カタカナの見本はあります。
それに見ると、確かに微妙に両者は異なります。
・ひらがなの「へ」のほうが(ほんの少しだが)角が丸みを帯びている。
・見本は正方形の枠の中に書いてあるのですが、枠が縦の点線と横の点線で十字に区切られています。ひらがなの「へ」の左端(始点)は横の点線に触れているが、カタカナの「へ」の左端は横の点線に触れていない。
しかし、たまたま違っているだけで、区別ではないのかもしれません。
それとも、ひらがなの「へ」とカタカナの「へ」というのは同じ文字で、それをひらがなとして使ったり、カタカナとして使ったりしているのでしょうか。(まさか!)
(ついでの質問)
数式を書くときにzに線を入れて数字の2と区別することがありますが、ひらがなの「へ」とカタカナの「へ」にもこのような区別の仕方はあるのでしょうか。
#この文章を入力したときに、ひらがなの「へ」とカタカナの「ヘ」を混同している可能性があります。コンピュータでの文字入力で区別があるのは間違いないようです。
No.2ベストアンサー
- 回答日時:
とても興味深い問題ですので、いろいろな回答を楽しみにしていたのですが、以外にも少なくちょっと残念です。
私の記憶では、違いを習っていません。
忘れただけかもしれませんが、その代わりに残っている記憶としては、カタカナのへは憶えなくて良いから楽チンだ、という事です。ですから、ことさらに、区別についてはうるさくは言われなかったのだろう、と推測いたします。
違いについては、まったくわかりませんが、参考URLでは、へのひらがなとかたかなの書き順をQUICK TIMEでMOVIEにしており、ここでは、形がまったく一緒です。
また、ビートルズのヘイ・ジュードのシングルレコードのジャケットが手書きだったような気がしたので見てみたのですが、手書きではなく、デフォルメされているカタカナで、へは、右側の斜面が上向きに反り返っています。
次に、実際に自分で書いてみると、区別がつきません。どちらのへも、山頂部が丸まってしまうし、直線になりきっていません。
最後に息子が使っていた2年生の"新しいしょしゃ"の本を見たところ、カタカナの「へ」の左端は横の点線に触れています。かいてある事は、"ひつじゅんに気をつけよう"と"にているかん字とかたかなに気をつけよう"です。
ひらがなのへとの区別については、何も触れていません。
従いまして、もしへのひらがなとカタカナで区別をしなければならないのであれば、この気をつけようの所に出ていてもおかしくないだろう、と思います。
>でも、私だけが知らないのかもしれません。
以上の推測から、これだけは言えます。知らないとしても、aabbccddeeffさんだけではありません。
参考URL:http://www.brise.org/gahoh/homej.html
調査報告その2(02/04/27 22時ころ)
書店で、次の本が目に入ってきました。(←へんな突っ込み厳禁)
『ひらがなの教え方 文字をインプットすると人間ができる』
(1998年10月12日初版第1刷発行、著者 木山稔、 発行所 文園社)
この本を買って読んでみました。この本の内容についてはいろいろと突っ込みたいこともあるんですが、せっかく買ったことですし、あれこれ批判しているうちに連休が終わってしまう(笑)ので、とりあえずこの本に載っていることは正しいんだろうと思うことにしました。
この本では字形の取り方のために外枠や点線を使っています。これ自体は普通ですが、この本では次のようにしています。
字形の外枠は必ず長方形ですが、一字ずつ異なります。正方形に決まっているのではなく、字の形の外にかべのように枠をはめていくという感じですね。
外枠が出来たら、十字に点線(中心線)を入れます。(これはどうってことないですね。)
次に外枠(長方形)の対角線を入れます。(×みたいに斜め点線2本)
本の記述によると、この「対角線を入れたこと」がものすごく画期的なことらしいです。
このような補助線の入れ方をこの本では「木山式補助線」と呼んでいます。
特許庁から実用新案をいただいているそうです。(本の51ページ)
さて問題は、この本で平仮名の「へ」をどう書くように記述しているかです。(107ページ)
まず、言葉で明示的に記述してあることからどんなことがわかるか書きます。(「見本を見ると、うーん、「へ」っていう文字はこう書くんだなあ」っていうことは後回しにするということです。)
■筆順
・「へ」という文字は1画で書く。
■字形のしくみをみる
・頭頂部で「ややおれ」し、最後は「とめ」
・「ややおれ」する頭頂部と縦の中心線の間には「あき」があること
■書き方のポイント
1 書き始めはよこの中心線のやや下で、左のかべにつく
2 右ななめ上に上がって、たて中心線の左でややおれ、マス目の右下角へ
っていうようなことがわかりました。
「マス目」というのは外枠のことで、もともと外枠は字形にしたがって外からはめていくのですから、マス目の右下角で終わるのはあたりまえって言えばあたりまえですね。
「ややおれ」ってのがいまいちよくわかりません。「折れる」という動詞の前に「やや」という言葉があるんだと思うんですが、問題は、「やや」という言葉があるのかどうかが重要なことなのかどうかです。
実はその前のページ(106ページ)に「く」の字形が書いてあるんですが、「く」の場合は「おれ」と書いてあるだけで「やや」がついてません。まあ「へ」の場合よりも尖らせる感じでしょうか。
でも「おれはかどかどしくしなくてもよい」と書いてあります。
「しなくて《も》」なんて、木山先生、微妙ですね。
「へ」の「やや」という言葉にはやや意味はありそうです。
「へ」の見本を見て、言葉で明示的には書いてないことを書きます。
つまり、(言葉では書いていないんだけど)見本を見て私が「へえ、『へ』っていうのはこう書くんだ!」って思ったことです。
・「へ」の左斜面(『面』なのかという細かい突っ込みはさておき。)は右斜面より短い。(あたりまえか。)
・左斜面も右斜面も直線である
・頭頂部の「おれ」は、数学の図形でいうところの「角」ほどきっちりしたものではなく、やや丸みを帯びている。
・でも頭頂部の「おれ」は、「丸みを帯びて書きましょう」っていうほど丸みを帯びてもいない。
この頭頂部の微妙な「おれ」を、私の尊敬する(←うそ。)木山先生は「やや」という言葉で表したのかなあ、ともいえます。
左斜面も右斜面も直線です。定規をあてて確かめました。ま、かなり無理に強弁すれば右斜面のほうは反り返っている(下に凸の曲線)とも言えないこともないんですが、この微妙なところが気になる方は本を見てください。
頭頂部が微妙に丸みを帯びていて、左斜面と右斜面が直線ということなので、そうです、この「へ」という文字は、
・左斜面の直線(右上がりの短めの直線)
・微妙に少し丸みを帯びた「ややおれ」の頭頂部(上に凸の曲線)
・右斜面の直線(右下がりの長めの直線)
の三つから成ると《も》言えます。
もっとも、この本の中の平仮名の見本っていうのが、なんか骨組みみたいな(定規と雲形定規とパソコン(!)を使って書いたような)味わいのない見本なんですよ。でもかえってそのほうが見本としてはいいのかもしれませんね。
そうそう、
(回答No.3より)
>確か、直線だけで出来ているひらがなというのは無いんじゃなかったかな?
他の平仮名はさておき、「へ」についてはそのとおりのようです。平仮名の「へ」の頭頂部は「ややおれ」であって、単なる「おれ」ではないです。つまり、「へ」にも曲線は含まれていますので、「直線《だけ》」ではないです。
しかし、「へ」の左斜面・右斜面を直線で書いてはいけない、という人がもしいたら、それは違います。
(回答No.1より)
>ひらがなの「へ」はすべてが曲線で、
「《すべて》が曲線」になるように書かなければいけない、という意味ならそれは違います。
そこまで強くはおっしゃってないと思いますが。
(回答No.3より)
>それからひらがなの「へ」は出だしの所と、最後の所が極端に表現すれば、上から下に下がって、また上にあがるという感じです。
これも、もしそういうふうに書くのが理想と言われると、ちょっと反発したくなります。
いろいろ批判してしまいました(反省。)けど、いろいろな書き方はあっていいんです。
ここらへんのことは木山先生も書いています。(127ページ)
書写の教科書は6社あり、微妙に異なるが、いずれも文部省が検定合格したものだから許容範囲だ、ということを書いています。
次の128ページには6社の見本の文字(「ひ」から「ら」まで。)の比較が表になっています。
「へ」ですけど、右斜面ひとつとっても微妙に違います。
直線・下に凸・上に凸、みんなあります。
日本書籍という会社のものはほとんど直線です。
教育出版は下に凸です。
大阪書籍は、微妙ですが、上に凸です。
頭頂部や左の斜面も、ちょっと微妙ですね。
ここらへんの微妙なところは、やはり本を買っていただくか、もしあれば(大抵の人は複数もっていないと思いますが。)教科書を見比べてください。
こう考えてみると、そういう「微妙」な違いを無視して最大公約数的に見本を作るとなると、やはり木山先生の書いたようになるのかなあ、という気がしてきます。
No.5
- 回答日時:
調査は進んでおられるでしょうか?
私もその後、恥を忍んで子供たちに質問してみたのですが、小4の娘も小3の息子も口を揃えて"同じにきまっているでしょー"と言われてしまいました。
娘によると、右から書く人やてっぺんから両方に向かって書く人なんかいないでしょ、という事です。
息子の話では、保育園でカタカナを習って、小学校2年生で復習をしたとの事です。
子供たちも親に似て、優秀ではないので、忘れてしまったのかもしれません。
ただ、娘の話からの推測と金田一さんの"日本語"(この為に上下巻読み返してしまいました。)の記述から、日本の文字は、形よりも書き順重視という事が、への疑問を解くカギなのかなぁなどと思っています。
調査結果を楽しみにしています。
この回答への補足
(補足またはお礼の3番目。02/04/27 17時ころ)
>調査は進んでおられるでしょうか?
「調査」って言われると、なんかちゃんとしたものを書かなきゃいけないみたいですが、おおがた連休や人生をかけてまで調べるつもりはないです。(笑)
とりあえず調べたことや考えたことを書きますので、順番が変になりますが、いずれかの回答の「お礼」を見てください。
なお、今回の質問は締め切ります。私の書いたことについて突っ込まれたり批判されたりするのは いやだからです。(おいおい)
02/05/02 17時50分ころ
最後に述べます。
No.4のお礼で「理想的な形」について、私はやや奥歯にもののはさまったようないい方をしています。しかし、実際に手書きの文字を読み書きするときに、このような理想的な形を実際に書いたところで無意味なのです。
平仮名の「へ」とカタカナの「へ」、同じに書いて全く問題ありません。
これ以上もっと研究すると、この問題のエキスパートになれそうな気がします。
いずれにしても、もうこれ以上私から書く欄はありません。
終わりです。
No.4
- 回答日時:
そもそもの文字の成り立ちですが、ひらがなは漢字全体を崩した物ですが、カタカナは漢字の一部を取った物です。
(多少例外はありますが。)で、「へ」ですが、いずれも元になった漢字は「部」ですが、ひらがなは、そのまま崩した文字ですが、カタカナの場合は「阝」からきています。
実際に活字体として扱う場合は、かなり区別が困難だろうと思います。(フォントの特徴を見極めるしかないと思います。)
私は習字についてはよくわかりませんが、由来が違いますので、おそらく崩し字で書く場合には、かなり違いがあるのではないでしょうか?
由来については、参考URLの「ひらがなの由来」と「かたかなの由来」が、わかりやすいと思います。
「Z」や「0(ゼロ)」に線を入れて、「2」や「O(オー)」と区別をするような書き方は、かな文字の場合は見たことがありません。
参考URL:http://www.sabah.edu.my/meiko/
この回答への補足
(補足またはお礼の2番目。02/04/22 22:25ころ)
まとめてお礼を述べますが、ここまでの回答をお寄せいただいた方、ありがとうございました。
引き続きご回答を待つのとは別に、自分でも調べて、その上で締め切ろうと思いました。
ということなので、しばらく締め切りません。
>カタカナの場合は「阝」からきています。
すみません。
私のブラウザ(と言ってもIE5.5SP2なので、少なくない方が使っていると思います。)では、
かぎ括弧の中が 半角8文字(8バイト)で
アンパサンド シャープ 算用数字の三 八 四 二 九 セミコロン
に見えます。(空白などは無し。)
でもきっとこれは「部」という漢字の右側(おおざと)が書いてあるんでしょうね。(そうですよね。(*^_^*) )
>「Z」や「0(ゼロ)」に線を入れて、「2」や「O(オー)」と区別をするような書き方は、かな文字の場合は見たことがありません。
わかりました。
調査報告その4(02/05/02 17時半ころ)
教科書図書館というところに行き、書写の教科書の教師用の前指導書を見て、関係ありそうなところのコピーを取ってきました。(現行指導書は全社そろっていなかったですし、コピーできないようです。)
以下で引用するのはすべて教師用指導書のものです。ページも指導書のもので、教科書のページではありません。あと、各本の正式な書名だとか面倒な細かい断り書きを書くのもかったるいので、気になる方はどこかで調べてください。
小学1年・2年が関係あると考えました。
6社あり、各社1年用・2年用をみましたので、合計12冊見ました。
6社とは、日本書籍・東京書籍・大阪書籍・学校図書・教育出版・光村図書です。
平仮名の「へ」とカタカナの「へ」の問題の前に、カタカナと漢字の区別について書いておきます。
大阪書籍2年17頁中段に「同じ形のかたかなと漢字」という項目があり、ニエカタロの5組が挙げられています。
そしてこう書いてあります。
「・書き分け方…漢字はかたかなより大きく書く。
・見分け方…文字やことばの前後の関係から判断する。」
区別というのはこの2点しか書いてません。
これは、他の文字との関係で区別するということであり、単独で文字があったら、区別できないということです。
日本語で使われる文字には、違う文字だが形が同じものがあるということを意味しています。
しかし、困ったことに、この大阪書籍2年は舌の根も乾かないうちに矛盾したことも書いています。
大阪書籍2年17頁下段
「
─────────────────────
考えさせる指導をするために
─────────────────────
◎「ミ・チ・モ・タ・エ」は、どんな漢字と似ているか。「三・千・毛・夕・工」との違いはどこかみんなで考えてみよう。
・「払い・止め・はね」など、細かい部分に気をつける。
◎かたかなの中で全く同じ形の漢字を探してみよう。
◎同じ形のかたかなと漢字の見分け方を考えてみよう。
」
ちょ、ちょっと待ってください。「タ」と「夕」、「エ」と「工」って何が違うんですか?
この書き方だったら、タとエの2組については、「払い・止め・はね」(「など」というのも微妙だが。)のどこかに違いがなければおかしいですよね。
同書16頁に表があって、「教師の支援と助言」という項目にこんなことが書いてあります。
「○「止め」「はね」「払い」「折れ」や点画の方向に目が向けられるよう、助言する。
・右払い・左払い 「大」と「犬」、「木」と「本」
・「折れ」や「はね」 「カ」と「力」
・点画の方向 「目」と「貝」、「王」と「玉」
・点画の長さや曲がり 「モ」と「毛」
・「止め」や点画の長さ 「ミ」と「三」
・「払い」の長さ 「タ」と「夕」
・接し方 「エ」と「工」
・「止め」と「払い」 「チ」と「千」
」
私はこの大阪書籍の記述にすごく疑問を抱くのですが、強引に矛盾なく解釈すれば、次のように考えられます。
やはり、ニエカタロの5組は同じ形なのです。決して違いは無いのです。
16頁の記述は、必ずしも区別について述べてはいないのです。
例えば、「右払い・左払い」で「大」と「犬」、「木」と「本」を区別するわけではないのです。
「「払い」の長さ 「タ」と「夕」」
というのは、文字の大きさを変えれば自然とそうなるということでしょう。
「接し方 「エ」と「工」」
これは意味不明ですが、多分、上の横画と下の横画の距離について述べているのではないでしょうか(ちょっと疑問だが。)。
そうだとすれば、これも文字の大きさを変えれば自然とそうなるでしょう。
17頁下段についてはこう考えます。
児童に考えさせたところで、
「先生、「タ」と「夕」、「エ」と「工」って同じだよ。何が違うの?」という展開になるだろうと考えられます。
そこですかさず教師は、
「ほーら、おんなじ形のものもあるんだよ。他にも同じものがあるか考えてみよう」ということに持っていけばよいわけです。
だいたい17頁中段(既引用)で「同じ形」だと明言しているのですから、それは間違いありません。
(この文章では、手に入れた資料はすべて正しいものとして書いています。内容がどうもわからないからといって、切って捨てることはしません。)
同じ17頁下段に参考図書が挙げられています。
小学校国語指導資料「指導計画の作成と言語事項の指導」文部省、「ことば」シリーズ17「言葉に関する問答集8」文化庁
気になる方は、ここに何か手がかりがあるかもしれません。
光村図書2年27頁
「かん字と 形が 同じ かたかな
エ カ タ ニ ロ」
さて、問題の「へ」の区別ですが、どの指導書にも、見分け方・書き分け方など区別に関することは一切載っていません。同じ形ならそれならそうと書いてくれてもいいのですが、そんなことも載っていません。
もし教師が指導書どおりの授業をしているとすれば、誰も平仮名カタカナの「へ」の区別(見分け方も書き分け方も)を習わないはずです。逆に、習ったとすれば、それは指導書には書いていない独自の見解です。
(今とむかしは違うかもしれないとか細かいことを調べるのもかったるい(笑)ので、やめておきます。)
(区別とは別に、理想的な形で考えると違うのかもしれませんが、それは後で述べます。)
区別について私はこう考えます。文字の形による区別というのは容易に区別できるものでなくては意味がありません。たとえば、「土」と「士」の区別は、画の長短で容易に区別できるからこそ意味があるのでしょう。
区別(文字の形による区別)があるなら、どこかで触れられなければおかしいです。(回答No.2と同じ見解)
以上のことから、私は、平仮名の「へ」とカタカナの「へ」の形に、区別はないものという結論に達しました。
しかし、思ったのですが、区別とは別に、その文字の理想的な形と言うものがあって、それが違うということは考えられるかもしれないな、と思ったのです。
書写では、文字の書き方について、この画ははねる・この画は止めるなどと指導が行われますが、その多くは、文字の区別とは関係ないものです。
理想的な形というものを定義すると、「究極的に丁寧に、硬筆を使って手で書いた場合の形」という感じになるでしょうか。究極的に丁寧に書いていてはいつまでたっても作文が書き終わらないのですが、そういう実用性は問わないことにしましょう。
指導書・教科書の見本には、それが現れているだろうと考えたのです。
(人によっては硬筆ではなくて毛筆で書くのが理想的だというかもしれませんが、ここではもともと毛筆で書くことは考えていないので、問題にはならないと思います。)
東京書籍1 18頁19頁
「児童はとかく、終筆の形を軽視しがちであるが、始筆・送筆・終筆を正しく書くことは文字を書くことの基本であり、初期の段階から正しく書くことを心掛けさせることが必要である。
仮に、はらうべきところを止めて書いたとしても、文字としては誤りとはいえないかもしれないが、書写指導の上から評価するならば見逃してもよいものではなく、早いうちに矯正しなければならない。」
これは、終筆について述べたもの(ま、終筆とは何かもよく知らないですけど。)ですが、区別とは別に、書き方に注意しなければならない、という思想の一端を表すものでしょう。
その点で、平仮名の「へ」とカタカナの「へ」は違うのでしょうか。
(これから書くのは、決して「区別」ではなく、理想的な形が違うのではないか、ということです。)
問題が残っていました。
「平仮名の「へ」は、カタカナの「へ」よりも頭頂部が丸みを帯びている」
といえるのか、ということですね。
私は6社ごとに平仮名「へ」とカタカナ「ヘ」の見本を見比べました。
今ここでいう見本とは、50音図の形に文字が並べられているものを指します。
日本書籍:平仮名のほうが気持ち丸みを帯びている。
東京書籍:これも平仮名のほうが気持ち丸みを帯びている。
大阪書籍:明らかに平仮名のほうが丸みを帯びている。
学校図書:これも明らかに平仮名のほうが丸みを帯びている。
教育出版:どちらかと言えば、平仮名のほうが丸みを帯びているが、微妙。
光村図書:平仮名もカタカナも同じく角張っている。(完全な折れ)
光村1年74頁
「◎平仮名五十音表の生かし方
例1 かくれんぼ
例えば、「とめ」をもっている文字がある。児童にたくさん探させ、探したらノートに書かせる。同様にして、「はね」「はらい」……をもっている文字を探させる。遊びの感覚で取り扱うとよい。
」
と書いてあり、表が書いてあります。
この表では、とめ・はね・はらい・おれ・まがり・むすびを持つひらがなが書いてあります。
「おれ」の欄では「(へ)」と、「へ」が括弧で囲んでありますが、
「まがり」の欄では「へ」に括弧がありません。
これは、平仮名の「へ」の頭頂部は、「おれ」と「まがり」の中間の状態だが、どちらかと言えば「まがり」に近いという意味でしょう。
光村1年でも、別の頁の平仮名の「へ」は、あまり角張ってはいないのです。
東京書籍1 27頁では平仮名の「へ」の頭頂部にまるで「折れ」(曲がりではなく)を指示するような記号がついています。しかし、これは矢印であり、折れを意味するのではなく、単に「向きが変わること」を意味する可能性も捨てられません。
同書41頁のカタカナの「へ」の頭頂部にも同様の矢印が書いてありますが、これも折れを意味するのかどうか不明です。
大阪書籍1年29頁に平仮名の「へ」の書き方が書いてあります。
そこで、言葉で明言していることは
・頭頂部について「角度を広く」
・終端について「止める」
の2点です。
大阪書籍1年の平仮名の50音図では「ふ」と「へ」の間に、「丸みをつける」と書いてあり、「ふ」と「へ」のどちらのことをいっているのか微妙です(笑)が、多分、「へ」の頭頂部のことを言っているのでしょう。
大阪書籍2年のカタカナの50音図では、「へ」の頭頂部に折れを指示するような記号がついていて、例えば、「フ」の折れにも同様な記号がついています。ただし、この50音図で鈍角(直角よりも大きい角)のこの記号がついているのは「へ」だけです。
学校図書の50音図では、カタカナ(2年)の「へ」の頭頂部に●(とめるしるし)が書いてあります。しかし、平仮名(1年)のほうにはありません。
学校図書1年34頁のひらがなの「へい」の「へ」の頭頂部は、「ややおれ」どころではなく、完全な「曲がり」に見えます。
カタカナの「へ」で頭頂部が丸みを帯びている例はありません。とはいえ、カタカナで「へ」以外で鈍角の折れ(平仮名でいう「く」のようなもの)を持つものはありません。だから、比較しようが無いため、丸みを帯びたものが無いと言っても、それは見た目そう感じるというだけですが。
以上のことを総合して、こう考えます。
平仮名の「へ」の頭頂部はカタカナの「へ」の頭頂部(折れ)に比べて、丸みを帯びた形を理想とするような傾向にあります。
そのような傾向がないならば、もっとてんでばらばらでもよいのです。
もっとも、これが平仮名の「へ」とカタカナの「へ」を区別するためのものと考えることはできません。
回答No.5
>私もその後、恥を忍んで子供たちに質問してみたのですが、小4の娘も小3の息子も口を揃えて"同じにきまっているでしょー"と言われてしまいました。
"同じにきまっているでしょー" が形による区別(文脈によるものではなくて。)について言っているなら、全くそのとおりなのです。しかし、私が上記で述べた「理想的な形」について言っているなら、「きまっている」とも断言できないように思われるのです。
関係ないですが、
>[サービス停止に関するお願い]
>サーバー移転のため、本日18時よりサービスを停止します。質問・回答などの文章が編集中の場合、18時以降、編集中の投稿内容は破棄されます。書きかけにならないよう、十分にご注意ください。
だそうです。そんなこと知らなかったよ、危ない危ない。
No.3
- 回答日時:
補足です。
>ひらがなの「へ」の場合、かど(てっぺん)は、丸みを帯びているんですか。
>カタカナの「へ」は、かど(てっぺん)は、丸くなっていないのですか。
正にそのとおりです。そのことを強調して習った記憶があります。
それからひらがなの「へ」は出だしの所と、最後の所が極端に表現すれば、上から下に下がって、また上にあがるという感じです。(これは非常におおげさに表現してます)
ついでに、
ひらがなは女性が考えたものだとか(?)、万葉仮名がどうこうとか(?)も、その時に言われたような記憶もあります。
確か、直線だけで出来ているひらがなというのは無いんじゃなかったかな?(定規を使って脅迫状みたいに書いたりすれば話は別ですけど)
「く」という字もひらがなの「へ」と同じ構造(カーブのしかたが)だったと思います。
でもホント40年くらい昔の話ですから、そのころは小学教育も結構ゆるやかで先生の裁量に任されている部分も多かったのかもしれませんよ。
こういう質問は現役の小学校の先生とか、国語審議会のメンバーとかに答えていただくといいですね。
調査報告その3 (02/04/27 23時半ころ)
今一番の問題は、そうでした、片仮名の「へ」との違いでした。
で、この問題について既出の木山先生の本ではどうでしょう。
それが、まったく触れられていません。
考えてみればこの本はひらがなの本なのであたりまえなのですが、ちょっと残念です。
そういえばこのような論点がありました。
(質問より)
>見本は正方形の枠の中に書いてあるのですが、枠が縦の点線と横の点線で十字に区切られています。ひらがなの「へ」の左端(始点)は横の点線に触れているが、カタカナの「へ」の左端は横の点線に触れていない。
「かきかた」の同じ本で、別のページではひらがなの「へ」の始点が横の点線に触れていません。う~ん、じゃああんまり関係なさそうですね。
(回答No.2より)
>最後に息子が使っていた2年生の"新しいしょしゃ"の本を見たところ、カタカナの「へ」の左端は横の点線に触れています。
カタカナで触れているとなると、この論点いよいよ関係ないですね。
別の論点に移ります。
(回答No.4より)
>で、「へ」ですが、いずれも元になった漢字は「部」ですが、ひらがなは、そのまま崩した文字ですが、カタカナの場合は「阝」からきています。
>私は習字についてはよくわかりませんが、由来が違いますので、おそらく崩し字で書く場合には、かなり違いがあるのではないでしょうか?
ひらがなの「へ」は「部」全体に由来するが、カタカナの方は「部」の右側(おおざと)に由来するから異なるはずだ、ということですね。
参考URL見てみました。
そこでは一見したところ、ひらがなの「へ」は「部」全体に由来するような立場をとっているようで、「部」全体からひらがなの「へ」が出来るようすが絵の動きで分かります。
しかーし、それを何度か見た私はちょっと違うんではないかなあ、と思いました。「部」の字が崩れてひらがなの「へ」の字になるんですが、その間でなんだか絵の動きが「とんでいる」ように見えるんです。
何度もよく見れば見るほど、絵がとんでいるように見えます。
念のため、手元の国語辞典と古語辞典と百科事典を見てみました。いずれにしても、ひらがなの「へ」もカタカナの「へ」も同じく「部」の旁に由来するそうです。(「ひらがなは草体、カタカナは略体」とやや異なる言い方をすることはありますけど。)
したがって、私は、申し訳ないんですが、「由来が違うから異なるはずだ」という立場は採れません。
>おそらく崩し字で書く場合には、かなり違いがあるのではないでしょうか?
もしかしたらそうかもしれません。でも、回答者のかたのおっしゃるようなこととは違うと思います。
上記のURLでの立場でも、言葉で「『部』全体に由来する」と書いているのでもなさそうですし。
とりあえず私の調査報告はこのへんでひと区切りつけたいと思います。
No.1
- 回答日時:
私は小学校の教師ではないので指導要綱がどうなっているのか知りませんが、経験上、学校で習った記憶があります。
ひらがなの「へ」はすべてが曲線で、カタカナの「ヘ」は直線で書く。
先生の教え方にもよるでしょうが、わたしはこれですっきりと違いが理解できました。もっとも大昔の話ですが・・・。
この回答への補足
早速のお答えありがとうございました。
>ひらがなの「へ」はすべてが曲線で、カタカナの「ヘ」は直線で書く。
ひらがなの「へ」の場合、かど(てっぺん)は、丸みを帯びているんですか。
カタカナの「へ」は、かど(てっぺん)は、丸くなっていないのですか。
細かいことになるんですが、こう、なんていうんですか、
ひらがなの「ヘ」って、どちらに曲がっているのですか。
上に凸・下に凸という言い方がありますよね。
(あるいは左カーブ・右カーブ)
全体的に上に凸の形をしているの形でしょうか。
曲線ということはS字カーブのように、左カーブと右カーブが混ざっている可能性もあるわけですよね。
そこまでは習いませんでしたか。
あと、区別など習わなかったとか、別の区別を習ったという人の話も聞きたいです(みみずのように書くとか)。
(「習ったかもしれないけど、覚えていない」でも、この回答No.1の方と同じでも、もちろん結構です。)
(調査報告その1 02/04/27 18時ころ)
なぜか自分で自分の問題に回答することになってしまった。(苦笑)
ま、自分で調べると言ったんだけど。
(回答No.1より)
>私は小学校の教師ではないので指導要綱がどうなっているのか知りませんが、
私は「指導要綱」というものが何なのか正直よくわかりませんが、「学習指導要領」の
ことかなあと、私は勝手に(それこそ勝手に)判断しました。(違うような気もするけど。)
学習指導要領は下記の場所にあります。
MEXT文部科学省
http://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/youryou/
ここで、小学校学習指導要領を見ることが出来ます。
(文部省告示第175号(平成10年12月14日))
国語の部分を読みました。でも今回の質問に関することは書いてないです。
学習指導要領には、
「片仮名の「へ」と平仮名の「へ」の違いを理解すること。」
なんて書いてません。
書いてあることと言ったら
「平仮名及び片仮名を読み,書くこと。また,片仮名で書く語を文や文章の中で使うこと。」とか
「点画の長短,接し方や交わり方などに注意して,筆順に従って文字を正しく書くこと。」
っていうような感じで、私に言わせれば、なんて××××なんでしょう。
私は書店に行きました。学習指導要領のほかに、文部科学省発行の学習指導要領の解説がありました。ざっと立ち読みしました。でも、そこにも今回の質問に関係あることは書いてません。
(あたりまえか。)
それどころか、漢字・平仮名・片仮名は互いに区別すべきものなのかどうかも、わかりません。ま、「正しく」書けばいいんでしょう。(だから、その「正しく」が何なのかっていうのが問題なんだよなあ。(ー_ーメ) )
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