2024年に成し遂げたこと

モーツァルトは様々な楽器を主役にした協奏曲や室内楽曲を多く残しているのも関わらず、何故チェロのための作品がないのですか?(あったとしても無名)
近い作品ではファゴットとチェロのための二重奏曲がありそうですが、あくまでチェロは伴奏に回っています。高音域で美しく歌うのがチェロの魅力であると思うのに、モーツァルトはそういうパッセージは少ないですよね?前の時代ではバッハは無伴奏組曲を、ハイドンは協奏曲を残しているのに何故モーツァルトはないのですか?
モーツァルトはフルートが好きでなかったと聞きますが、頼まれたのでしぶしぶ作曲しています。ならチェロも好きでなかったのですか?頼まれたりしなかったのですか?

A 回答 (2件)

・作曲依頼がなかった


・モーツァルトを感激させるほどのチェロの名人と(モーツァルトが)出会う機会に恵まれなかった
・あるけど、楽譜が散逸し、断片や小品ばかり
・独奏楽器としての認識が一般的に浅かった

等々ではないでしょうか・・・

尚、ハイドンがチェロ協奏曲を捧げたクラフトや、また、ボッケリーニのようなチェリストはモーツァルト存命中にもいたようです。
もし、彼が出会いの機会に恵まれていればこの楽器のための珠玉の作品もあったかと思われますが。

バッハの無伴奏の組曲はもともとチェロの練習曲として作曲されたと聞いたことがあります。

ご参考までに、モーツァルトのチェロ(を含む)のための作品を挙げておきます。
チェロ独奏曲K.33b(散逸)
ファゴットとチェロのためのソナタ 変ロ長調 K.292(196c)
ヴァイオリンとヴィオラとチェロのための協奏曲 イ長調(断片)K.320e
クラヴィーアとチェロのためのアンダンティーノ 変ロ長調 (断片)K.374g 
ソプラノ、フルート、ヴァイオリン、オーボエとチェロのためのカデンツァ
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この回答へのお礼

なるほど。やっぱり、そうですか。
チェロは大好きな楽器の一つなんですが、モーツァルトがあまりにも軽く扱ってるように見えてすごく気になってたんです。

お礼日時:2006/12/31 21:58

モーツァルトにチェロを主役にした作品が無いことについてはNo1の方が簡潔かつ適切な回答をなさっていますので、私は少しマニアックに書かせていただきます。



モーツァルトが25歳の時まで在籍していたザルツブルクの宮廷楽団には優れた弦楽器奏者が非常に少なかったそうです。むしろこの楽団は管楽器奏者が優れていたようです。例えばモーツァルトの親しい友人で、一連のホルン協奏曲の依頼主として知られるイグナツ・ロイトゲープはザルツブルクでの同僚でもあった人物です。
また、フルートやオーボエの曲を書く時にはマンハイムで知り合ったフルートのヨハン・ヴェントリンクやオーボエのフリードリヒ・ラムといった名手たちがモーツァルトの脳裏によぎっていたものと思われます。
そしてクラリネットでは有名なアントン・シュタードラーがいます。
ヴァイオリンの名手は当時からかなりいたようですし、ヴィオラはモーツァルト自身のお気に入りでした。加えて鍵盤楽器は本人の十八番。
あと、ファゴット協奏曲と二重奏曲はデュルニッツという人物からの依頼があって書かれたものです。

このように、自身が楽長を勤めるエステルハージの宮廷楽団で複数の名手と知り合い、チェロの可能性と魅力に早くから気付いていたハイドンと違い、モーツァルトがチェロに目覚める機会は無いに等しい状況だったんです。
彼がチェロに興味を持つきっかけになったのはおそらく、「ハイドン四重奏曲」の作曲です。それ以降の作品には少ないながらも意識的なチェロの中~高音域が現れてくるようになります。
どうやらチェロを主役にした作品を依頼されたことも無いようです。
プロシア王からの依頼による「プロシア王四重奏曲」はチェロの高音域を多く含みますが、これはモーツァルトが独断で、というかチェロが得意なプロシア王からの依頼ということで、暗黙の了解としてそのように配慮しただけのようです。

ダラダラと駄文を書き連ねましたが、参考になりましたでしょうか?
お役に立てれば幸いです。それではまたm(__)m
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この回答へのお礼

室内楽でのチェロの扱われ方も、多くは本当に「バス」て感じですもんね。ト音記号でソロを奏でるとかはモーツァルトは少ないですね。
ありがとうございました

お礼日時:2006/12/31 22:00

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