
No.2ベストアンサー
- 回答日時:
No.1のlutowinnです。
K545のソナタは1788年6月26日に書かれた「初心者のためのソナタ」です。モーツァルトは1781年にパトロン(従者)として使えていたコロレド大司教と衝突して、大司教を足蹴りしたあと、その職を辞しました。なぜ衝突したのかというと、パトロン(従者)として仕えている限り、なんでも大司教の言うことを聞かなければならず、音楽の趣味も大司教に合わせなければいけなくて、自分の好きなように自由に作曲できないことに憤りを感じて、「もうこんなところには仕えるものか!」となったわけです。
そしてその後は「自由な音楽家」として生きていき、見事な作品をたくさん書くようになりました(例えば交響曲39-41のように・・)。ところが「自由な音楽家」なので、コロレド大司教のところに仕える職を辞したため、以前のような収入がなく、とても貧乏な生活をしてやっとのことで生きていました。
このピアノソナタハ長調K545が「初心者のためのソナタ」として、他の作品と比べて非常に易しいテクニックで書かれたのは、生活費を稼ぐために、家族を養っていくためにどうしても必要だっために、このような初心者向けのソナタが書かれました。
前置きが長くなりましたが、このピアノソナタハ長調K545の3楽章とピアノソナタヘ長調K547aの2楽章が、調性を変えただけでほとんど同じ曲になっている理由は、次の2点が考えられるとされています。
1.モーツァルト自身が編曲した。
2.出版社が勝手に編曲した。
どちらなのかは未だにはっきりとしていないのですが、K547aのソナタは第1楽章がヴァイオリンのソナタ43番K547の第1楽章を編曲したもの、そしてK547aの第2楽章はピアノソナタハ長調K545の第3楽章ロンドを編曲したものになっています。
ピアノソナタK547aの楽譜が出版されたのは1799年になっていからで、モーツァルトは1791年に死んでしまっているため、モーツァルトの死後、出版された楽譜ということになります。
アインシュタインという人はこの編曲を含んだソナタをその編曲の見事な出来ばえから、モーツァルト自身が編曲したものだと考えて、1788年に作曲されたヴァイオリンソナタK547の後に置いて、K547aと作品番号をつけています。
それとは別にサン=フォニアという研究者は、この楽譜がモーツァルトの死後に出版されたという点、そしてこのような自分の作品の編曲という行為を、モーツァルトが今まで一度もやったことがない、他に例を見ないことである、という点から、これはモーツァルトが編曲したのではなく、出版社が勝手に行なったものだ、と考えているようです。
最初にお話ししましたが、この当時のモーツァルトは職がなく、誰からも束縛されない「自由な音楽家」として生きたために、とても貧乏でした。そのため、生活費のために、自分の作品を編曲してお金をかせがざるを得なかった、ということも十分に考えられる、と思います。
そのため、モーツァルトが編曲したのか、出版社がやったのか、未だにはっきりしていないわけです。
私が知っていることはこのくらいなのですが、何か参考になりましたでしょうか?日本語のモーツァルトの伝記にはこのことはあまり書かれていないので、調べるのは難しいかもしれないですが、英語・ドイツ語の専門書を読めば詳しいことが書かれておあります。いつの日か、娘さんが勉強されてそういうものを読むようになったとき、もう一度、詳しく調べてみるといいかもしれませんね!頑張ってください。
娘に頂いた回答を読んでやりました。へぇーと感心することしきりでした。親の私は20年ほど前に映画アマデウスでサリエリの語るモーツアルト、娘は伝記漫画のモーツアルトのイメージがあります。
モーツァルトが貧乏だった話をすると「信じられない」という様子でした。娘の先生はスタンウェイを2台並べ、山の手の大邸宅にお住まいなのでピアニスト=お金持ち のイメージがあるようです。ショパンにしても、お金がない時代があり仕送りに頼っていたことをいうとショックを受けています(笑
それから、話の中で
「ねぇ、モーツアルトもクララシューマンも小さいころ兄弟や親が弾いているのを聞いただけですぐ弾けるようになったって本当かな。そんなわけないよね。」
「大昔の人が、こんなにたくさん立派な曲書くのに何で今の人は曲がかけないの?」
「モーツアルトはなんでオーパスじゃなくてケッヘルなの?」
勉強をすすめていくうちにさまざまな疑問山積の様子です。
一時間のレッスンで6曲ほど持っていくので息つく間もないレッスンでこのような話をする時間もなく残念に思っています。
無駄話をしてしまいました。
疑問が解消されて娘は大変喜んでおりました。
ありがとうございました。
No.1
- 回答日時:
モーツァルトのソナタ6番の3楽章と、ソナタ7番の2楽章が同じというのは、全く同じ曲、という意味でしょうか?
ソナタ6番ニ長調(別名デュルニッツ・ソナタ)の第3楽章は、♯が2つの調性、ニ長調で書かれているし、7番ハ長調の第2楽章は♭が1つの調性、ヘ長調で書かれていて全く別の作品で、同じ曲ということはありえないはずですが?!
持っている楽譜(あるいはCD)の出版社や、具体的な作品番号等の状況の詳しい補足をお願いします。
とても疑問ですが、もし私の知らないことだったらごめんなさい。
この回答への補足
KV.547a の2楽章のロンド KV.545の第3楽章があまりに似ているので、その関連性について知りたかったのです。
もし、おわかりになるようでしたら教えて下さい。
ちなみに、これは9才の娘の指摘です。親の私はピアノについてはド素人で答えられません。
ごめんなさい。ソナタの6番と7番ではありません。
全音のソナタアルバムの6曲目と7曲目の意味です。
545の3楽章はチェードゥア 547aのロンドはエフドゥアだと娘は申しております。
娘が出だしの部分を弾いてくれましたが、確かにキーがちがうだけで同じ曲に聞こえます。
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