電子書籍の厳選無料作品が豊富!

フィードバック制御系の安定性について教えていただきたい事があります。

負帰還のフィードバック制御系を構成した際に閉ループ系での安定性を確認するのに、開ループでのボード線図においてゲインクロス周波数(ゲインが0dbとなる周波数)、位相クロス周波数(位相が-180度となる周波数)での位相余裕、ゲイン余裕から判定する方法がありますが、このゲインが0db以上でなおかつ位相が-180度以上回ったとき不安定になるという条件は、全周波数帯域において言えることでしょうか?
というのも、どこかでこの安定判別はゲインクロス周波数以上の周波数で評価するように聞いた覚えがありましたので。
システムによっては開ループのボード線図が、コントローラによって低域ゲイン0db以上に持ち上げたゲインクロス周波数以前の制御帯域内において位相が-180度を下回っているのですが、これは不安定で発振する可能性があるのでしょうか?
そもそもこの不安定は、入力した信号に対しコントローラ、プラントを通った出力信号の位相が入力信号に対して位相が180度ずれて出てきたものを負帰還でまたコントローラに入力するので、発生するものと理解しているのですが、だとすると制御帯域内であろうと開ループ特性で見ると同じように不安定条件を満たしていると思うのですがどうなのでしょうか?
ただ、そのときの閉ループのボード線図を見ると、制御帯域内においてはゲインが0dbでフラット、位相も0dbに整形されているので、不安定にならないような気がします。

どのように考えればいいのかわからず戸惑っています。制御に詳しい方、どうかご回答よろしくお願いいたします。

A 回答 (10件)

>程度の問題となると、ゲインクロスで位相がー180度以下に戻っていても発振する可能性はあるということでしょうか。



 あります。
 また、発振しないまでも、振動してなかなか収束しないとかもあります。

>開ループボード線図での安定性は何を指標にすればよいのかがよくわからなくなってしまいました。

 だから、基本はゲインが有るところではなるべくー180度近くになら無いようにする、及びゲインクロス周波数のところでは特に位相が回ってくるので注意して位相が遅れないようにする。(位相を戻す処理(回路)を入れる)
 ということでしょう。
    • good
    • 0

#9 です。



当方の「利得特性」にミスがありました。
> s=0 : 25dB
> 0dB point : s/j=5.4(Rad)
と書きましたが、G=50 ではなく、G^2=50 で計算させてました。

G=50 でやりなおすと、
 s=0 : 42dB
 0dB point : s/j=50(Rad)

このミスが「ずれ」の原因だったようです。
(当然ながら、このミスは位相特性へ影響無し)
    • good
    • 1

フィードバックの伝達関数が1ですか。

この前提なら「閉ループで安定化」の問題はありませんね。

>私も上記3つの伝達関数の積としてシミュレーションしました。
>閉ループ伝達関数は、目標値に対するプラント出力で考えたので、目標値の伝達関数は特性には入ってこず、プラント出力/目標値=F1(s)F2(s)G/(1+F1(s)F2(s)G)で考えています。

F1(s)が 1/(s-2) と 1/(s+2) とで利得特性は同じなので、当方の概要を書いておきます。
 s=0 : 25dB
 0dB point : s/j=5.4(Rad)
のローパス(LPF)特性。

問題は位相特性です。
・1/(s+2) のときが貴方のデータに近いのです。
・1/(s-2) の方だと、
 s/j=1.5(Rad) : 20(Deg) で極大
 s/j=2.5(Rad) : 0(Deg) 零クロス
 s/j=5(Rad) : 0(Deg) -60(Deg) で極小
 s/j=7(Rad) : 0(Deg) 零クロス
あとは、ゆっくり増大。
という、すごく位相マージンの大きな特性です。

(にわか作りのデータなので、も少しチェックしてみますが....)
    • good
    • 1

#6 です。


とりあえず、前稿をとり消しておきます。失礼しました。

プラント伝達関数
 F1(s)=1/(s+2)   <F1(s) が 1/(s-2) だと、閉ループ伝達関数が「不安定」になります>
 F2(s)=(s^2+2s+50)/(s^2+2s+10)
ゲイン関数
 G=50

この三つの積を開ループ伝達関数としてシミュレートすると、
>開ループのボード線図では低域で位相は-180度付近、5rad/sあたりで-225度近く位相が遅れますが、ゲインクロス周波数では-90度まで位相が戻る....
とほぼ合うものの、ずれがありました。
ずれの原因は「ステップ入力など目標値」でしょうか。テップ応答を付加しているのだとすると、閉ループ伝達関数に相乗されるでしょうから。

この回答への補足

F1(s)は1/(s-2)であっています。(開ループでの不安定系を閉ループで安定化する例のためわざと不安定極を追加している)
ゲインがG=1の場合は閉ループでも極は安定となりませんが、G=50にすれば、閉ループのすべての極は安定になります。

シミュレーションの相違はなぜでしょう?私も上記3つの伝達関数の積としてシミュレーションしました。閉ループ伝達関数は、目標値に対するプラント出力で考えたので、目標値の伝達関数は特性には入ってこず、プラント出力/目標値=F1(s)F2(s)G/(1+F1(s)F2(s)G)
で考えています。

補足日時:2007/05/27 21:48
    • good
    • 0

途中からの割り込み、ご容赦のほどを。

具体例を拝見して興味をひかれました。
下記の引用例を理解したいので、横道かも知れませんが教えてください。

>プラント伝達関数1/(s-2)*(s^2+2s+50)/(s^2+2s+10)の直列結合に対して、ステップ入力など目標値をいれて、
>コントローラをゲインを50として負帰還フィードバックを施したサーボ系を構成した場合、開ループ伝達関数の極は-1±3i,2と不安定極をもち....


プラント伝達関数を 1/(s-2)*(s^2+2s+50)/(s^2+2s+10) = G(s) として、
開ループ伝達関数は、
 1+50*G(s)
なのでしょうか。(サーボ系全体の構成を誤解してるかも知れません.... )

もしそうならば、G(s) が s-右半平面に極(s=2)をもつので、その分だけ(Nyquist 流)位相余裕が増えるように感じました。
で、このワンポイントだけお訊ねします。
    • good
    • 0

#3です.



開ループで位相遅れ180度,ゲイン>1がある場合
とりあえず,この条件でも入出力が平衡する状態はあります.
例えば,ある系において,ある周波数w1でG=-2, H=1,(|GH|=2, 位相遅れが180度)になったとして,ここでの状況を見てみると,
入力信号 vin=1に対して,プラント出力 2 (Hの出力 2, Gの入力=-1(=1-2))
という平衡点があります.
系が安定化どうかは,vinがわずかに変わったとき,プラント出力(Gの出力が)新しい平衡点に落ち着くか否か,それとも発散するか,という問題になります.
これは,「w1で|GH|>1,∠GH=180度かどうか」だけでは決まらなくて,それ以外の周波数領域での影響もある(全ての周波数領域を見渡す必要がある)かと思います.(viが微少変化したときに,w1以外の成分も含まれるので)
結果,系の安定性を調べるには,ナイキストノ方法のように,全周波数帯を見渡す(-∞<ω<∞で軌跡をとって,ある点の周りにどういう軌跡を描くかを調べる)ような手法か,伝達関数の極を求めて発散する部分の有無を調べる方法になるかとおもいます.(ナイキストの判別は伝達関数の極の判別から導出されたような)
    • good
    • 1
この回答へのお礼

ご回答ありがとうございます。
ということは、系の安定性はナイキスト安定性ではわかるが、開ループボード線図での安定性判定は、全周波数でみるべきだということなのでしょうか?ゲインクロス周波数でのー180度からの余裕、位相クロスでのゲイン0dbからの余裕という判別だけでは十分ではない?
何を指標にすればよいのか難しいですね。

お礼日時:2007/05/27 21:47

#2です。


今までの私の話は、フィードバック制御の標準的モデルの一般論(考え方)の話です。

 そこで、今回の質問の利得のある帯域で位相がー180度回る領域があっても、ゲインクロス周波数あたりで位相を戻せば、安定になるか?
 また、-180度回る領域で発振したり不安定にならないかという質問に答えます。

 ゲインクロスあたり(周波数が高いほど)が応答が速いわけです。
 この早い応答でフィードバックがかかれば、低い周波数で多少不安定でも安定に制御されます。この低い周波数領域のゲインが高く位相は回っている程度と周波数が高い領域での位相が回っていない且つゲインが有る領域の程度の問題です。つまり、発振気味にフィードバックがかかってもそれを抑えるフィードバックがかかれば安定するわけです。
 それらの判定方法が、#3から提示があった「ナイキストの安定判別」です。(複雑だから、こういう厳密な計算でしか判定できない)
    • good
    • 0
この回答へのお礼

お礼が遅くなり申し訳ありません。
いわれてみるとなんとなくわかるのですが、やはりイメージするのが難しいですね。
程度の問題となると、ゲインクロスで位相がー180度以下に戻っていても発振する可能性はあるということでしょうか。
開ループボード線図での安定性は何を指標にすればよいのかがよくわからなくなってしまいました。

回答いただきありがとうございました。

お礼日時:2007/05/27 21:42

「ナイキストの安定判別」


のキーワードで調べてみると,詳しい解説が見付かるかと思います.

ナイキストの安定判別によると,開ループでgain>1,位相180度を通過する場合でも,閉ループが安定になる条件があるようです.
(gain>1で,再度位相遅れが180度未満になり,その後位相遅れが180度未満,というような開ループだと,安定になるばあいがあるのだとか)

参考URL:http://csx.jp/~imakov/control/node15.html
    • good
    • 0
この回答へのお礼

foobar様

ご回答ありがとうございます。
おっしゃるとおり、開ループで不安定でも、コントローラで安定化した場合にこのように、ある帯域でゲインが1以上、位相遅れが180度以上になっているにもかかわらずこの領域で不安定にならない場合があるようです。
安定判別法で安定になっているのはわかるのですが、やはりこの領域のポジティブフィードバックがなぜ不安定化しないのかがわかりません。
何かご存知のことがありましたら、申し訳ございませんがご教授ください。

お礼日時:2007/05/24 22:49

>「全周波数領域において」といったのは、閉ループ系を組んだときに制御帯域(ゲインクロス周波数)以下の領域であっても不安定になるのかということです。



 制御において、入力がこの周波数成分だけと限定できないと思うのですが?
 制御(可能)帯域というのは、その周波数までの変動に対して対応できるということで、ゆっくりした変動であっても制御できるレスポンスタイムで制御に入ります。
 つまり、制御できる帯域(ゲインがある帯域)に、位相が回って不安定な帯域があれば、その周波数領域のレスポンスで系全体が不安定になります。
 
>一番わからないのは、開ループ特性でゲインクロス周波数以下の領域に-180度以上の遅れがあったときに系はその領域で不安定になるのかということです。

 そうです。「-180度以上の遅れ」というより、「-180度前後の遅れ」ということでしょうか。

>というのも、開ループでの安定性の議論をゲインクロス周波数以上の領域でのみ評価すればよいと聞いたことがあるからです。(この認識は間違えでしょうか?)

 どういう話なのか良くわかりませんが、普通は「ゲインクロス周波数以上の領域でのみ評価すればよい」ではなく、一般的には「ゲインクロス周波数以下の領域(ゲインのある周波数領域)でのみ評価すればよい」ではないでしょうか。

>また、なぜゲインクロス周波数以上の領域のゲイン0db以上、位相-180度以下の領域のみ安定性を評価すればよいと思っているかは、

 「ゲインクロス周波数以上の領域のゲイン0db以上」の意味が良くわかりません。ゲインクロス周波数以上の領域のゲインは0db以下ではないのですか?

>たとえ開ループ特性でゲインクロス周波数以下に-180度に近い位相の遅れが存在しても、閉ループ特性でその周波数領域をみた時位相が0度近くまで回復されているからです。

 負帰還制御が効いているからです。
 シュミレーションだと思うので、-180度になれば発振するでしょうが、-180度近くでは制御できていると思います。

>結局閉ループ系を組んだときに安定であるかは、閉ループ特性を見ればわかると考えており、たとえ開ループでー180度近く位相が回っていても閉ループでの位相が0度になっているので閉ループシステムは安定ではないかと考えています。

 閉ループでは特性は、既に制御がかかった状態ですから、余裕度などを見ることができないため、開ループ特性を見ます。例えばシュミレーションに全ての内容が完全に網羅できていれば良いのですが、シュミレーションに含まれていないだろう、素子等の遅れやばらつきなどもありますので余裕が必要になります。
    • good
    • 0
この回答へのお礼

himara-hus様

何度も申し訳ありません。
上記回答でfoobar様がおっしゃっていますように、開ループでのゲインクロス以前に位相がー180度かそれ以上遅れていても、ゲインクロス周波数で位相遅れを-180度より小さく戻すと、安定になることがあるようです。以前に同じような質問があったようです。(QNo.2764801)

具体的には例えば以下の例でシミュレーションした場合を想定しています。

プラント伝達関数1/(s-2)*(s^2+2s+50)/(s^2+2s+10)の直列結合に対して、ステップ入力など目標値をいれて、コントローラをゲインを50として負帰還フィードバックを施したサーボ系を構成した場合、開ループ伝達関数の極は-1±3i,2と不安定極をもち、開ループのボード線図では低域で位相は-180度付近、5rad/sあたりで-225度近く位相が遅れますが、ゲインクロス周波数では-90度まで位相が戻る系です。

この場合制御帯域内の周波数にて位相遅れが-180度以上となる周波数帯域が存在しますが、実際のシミュレーションでもこの帯域で不安定にならず、閉ループ極も安定となります。

このように制御帯域内の開ループでの-180度以上の位相遅れは、閉ループでポジティブフィードバックに
なっているにもかかわらず、なぜシステムを不安定にはしないのかがわかりません。

これが先のQNo.2764801でおっしゃっている「オープンループの1より大きいところで180度以上位相が回っても
ユニティゲイン周波数(閉ループでのゲインクロス周波数?)での位相を180度以下に戻せば安定になる」から
だと思うのですが。ご存知ありませんか?
すみませんどうしてもわかりません。よろしくお願いいたします。

お礼日時:2007/05/24 22:44

基本的な動作についての理解が、少しあやふやな感じがします。


負帰還(ネガティブフィードバック)は、入力の変動に対して出力変動を負帰還で帰し系を安定させるのですが、負帰還自体が入力変動に対して-180°です。つまり、帰還系の遅れが0°で、-180°(丁度逆)です。帰還系が位相遅れを持って-180°となれば、入力に対して-360°となり、正帰還になってしまいます。この時ゲインが0db以上有れば発振してしまうということになります。(系が安定しない)
 この位相については、-360°になる以前から、不安定になりますので、余裕度が必要となります。帰還系だけではなるべく(ゲインが有るところでは)-90°ぐらいまでに抑えた方が良いでしょう。

 これを前提に、質問に対して回答します。

>このゲインが0db以上でなおかつ位相が-180度以上回ったとき不安定になるという条件は、全周波数帯域において言えることでしょうか?

 ゲインが有る領域で位相が-180°に近い周波数領域で不安定になるのですが、入力変動に対してその不安定周波数領域の応答で不安定(発振気味になる)になるということなので、「全周波数帯域において」と言う言葉をどのような意味で使われているかが良くわかりません。

>システムによっては開ループのボード線図が、コントローラによって低域ゲイン0db以上に持ち上げたゲインクロス周波数以前の制御帯域内において位相が-180度を下回っているのですが、これは不安定で発振する可能性があるのでしょうか?

 可能性が有ると言うことになりますが、「コントローラ」がどのようなものでどのような機能が有るか分りませんので、その機能や役割を理解してください。

>ただ、そのときの閉ループのボード線図を見ると、制御帯域内においてはゲインが0dbでフラット、位相も0dbに整形されているので、不安定にならないような気がします。

 閉ループ特性は、負帰還がかかっているので、変動に対してゲインが0dbとなっているものです。不安定になったり、発振気味になっている時は上記特性にはなりません。
    • good
    • 0
この回答へのお礼

himara-hus様
ご回答いただきありがとうございます。申し訳ないのですが、もう少し教えていただけないでしょうか?

>ゲインが有る領域で位相が-180°に近い周波数領域で不安定になるのですが、入力変動に対してその不安定周波数領域の応答で不安定(発振気味になる)になるということなので、「全周波数帯域において」と言う言葉をどのような意味で使われているかが良くわかりません。

「全周波数領域において」といったのは、閉ループ系を組んだときに制御帯域(ゲインクロス周波数)以下の領域であっても不安定になるのかということです。
一番わからないのは、開ループ特性でゲインクロス周波数以下の領域に-180度以上の遅れがあったときに系はその領域で不安定になるのかということです。というのも、開ループでの安定性の議論をゲインクロス周波数以上の領域でのみ評価すればよいと聞いたことがあるからです。(この認識は間違えでしょうか?)
また、なぜゲインクロス周波数以上の領域のゲイン0db以上、位相-180度以下の領域のみ安定性を評価すればよいと思っているかは、たとえ開ループ特性でゲインクロス周波数以下に-180度に近い位相の遅れが存在しても、閉ループ特性でその周波数領域をみた時位相が0度近くまで回復されているからです。
ボード線図により閉ループ特性の安定性を、開ループ特性から判別するという方法ですが、結局閉ループ系を組んだときに安定であるかは、閉ループ特性を見ればわかると考えており、たとえ開ループでー180度近く位相が回っていても閉ループでの位相が0度になっているので閉ループシステムは安定ではないかと考えています。
つまり、コントローラにより閉ループ特性を位相0度まで回復できる制御帯域内は開ループで180度近く位相が回っていても安定であるといえるのか?という疑問です。

またおっしゃったとおり、開ループで位相がー180度になっているのを負帰還し-360度で返しているのに、そのときの閉ループでの特性は0度になっているのかがわかりません。

すみませんがよろしくお願いいたします。

お礼日時:2007/05/23 23:24

お探しのQ&Aが見つからない時は、教えて!gooで質問しましょう!