A 回答 (3件)
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No.3
- 回答日時:
ありきたりな回答かもしれません(__)
その『意識が無くなったとき』というのは、第三者が、該当するひとを見て「ない」という場合ですよね。
なら、まったくなにも記憶がない状態、いわゆる夢を見ないで起きるような状態か、夢を見ている状態と、思うのですが。
例えば、哲学的に意識には、肉体に宿る意識(=表層意識)と潜在意識というものが、ある・・と言われているから、"ない"わけが、ないと思うけど。
ちなみに、昔の話ですが、幽体離脱等を経験し、霊的に敏感になっていた頃に足を骨折、全身麻酔で手術を受けた経験あり、この場合、どうなるのだろうか??、と不安に思って、麻酔をかけられたら、まったく夢を見ないで、手術終了後に起こされました。
(てっきり、意識が、どこかに飛んでいく??、のかと思ったが。)
なお、表題の『意識が無くなったとき』の意味が、呼吸が止まった状態だと、今回はまったくの勘違い回答です。それはお詫びします、はい。
ちなみに、また昔の話で夢の中で、「おれは"夢の中でも"、ちゃんと呼吸しているのだろうか??」と思い夢を見ながら深呼吸したことあります。(夢って、不思議なものですね。)
今回、興味をもっていただく程度で、参考になれれば、良いのですが。
以上
この回答への補足
とても興味深い回答ありがとうございました。
まず幽体離脱を体験したというのは凄いですね。
これはどうなんでしょう?完全に体が見えている状態なのでしょうか?
興味がわくところです。
この質問にもどりますが意識がないという表現は脳機能が働いてないと思ってください脳機能が完全停止していて何らかの形で復活したという感じです。
この場合脳機能が停止してから脳機能が復活するまでの間なにが起こっているのかで霊界へのヒントになるんじゃないかと思っているんです。
No.2
- 回答日時:
私達は意識していないことを意識できない。
意識があって初めて意識できる。「内なる神々は言語の進化過程で生まれた副産物であると同時に、ホモ?サピエンス自身が誕生して以来の生命進化における、最も注目に値する特徴でもある。私は単に詩的な意味でそう言っているわけではない」とジェインズは述べている。「内なる神々は、断じて妄想から生まれた虚構などではない。人間の意志作用だったのだ」ところが、長い目で見るとそれはうまく機能しなかった。結局、神々は人間を見捨てた。「神は私を見放した」現存するメソポタミア最古の文献の一つにそうある。「女神も私を見捨て、よそよそしい。寄り添って歩いてくれた守護天使も去ってしまった」
紀元前2000~1000年は困難な時代だった。自然災害や戦争、人口の大移動によって、中東の諸文明圏で大変動と大混乱が起きた。民族間の交流が進み、書き言葉が話し言葉の力を弱め、内なる神々の声の中に示された、昔ながらの知恵はもう時代遅れになった。世界は一変していったのだ。〈二分心〉が崩壊し、文化が激変し、それが意識の起源となった、というのがジェインズの仮説だ。
人間の心の仕組みがどう発展してきたかを明らかにする資料として、ギリシアの叙事詩を読み解くという考えは、それ自体新しいものではない。精神分析学では昔からこの手法がとられてきた。例えばフロイト派では、オイディプス王(父を殺害し、母を妻とした男)やナルキッソス(水面に映った自分に恋をした青年)の神話が取り上げられている。
1949年、C?G?ユングを祖とする学派の精神分析学者エーリッヒ?ノイマンは意識の起源を理解するうえで、『オデュッセイア』は重要な証拠資料である、と述べた。『オデュッセイア』はイタケー島のオデュッセウス王の物語だ。オデュッセウスはトロイア戦争で名を揚げた。中でも一番の功績は、籠城中のトロイアに空洞の木馬の計略を用いて兵と共に潜入したことだ。故郷への帰路、オデュッセウスは海神ポセイドンの機嫌をそこねて数々の苦難に見舞われる。危険の多くは、オデュッセウスに伸びる誘惑の摩手という形をとる。しかし、オデュッセウスはセイレーンの美しい歌声や邪悪な巨人達、求婚者をみな豚に変えてしまう妖婦などの誘惑に、意志の力と狡猾さで打ち勝つ。
アメリカの歴史家モリス?バーマンは、ノイマンの解釈を要約した文章で次のように述べている。「オデュッセウスは、無意識で未分化の女性的な力の激しい引きを幾度となく経験する。それは、かつてほんの赤ん坊だった頃や母の胎内にいた頃と同じように、再びその力に溶け込んで一体になりたいという回帰の欲望、無意識状態に戻りたいという欲求だ。しかし、彼の英雄たる所以は、そうした誘惑を退けた点にある。オデュッセウスは無意識の持つ暗黒エネルギーには興味を示さなかった。彼の無意識に対する『勝利』は、一つ目の巨人キュークロープスの目を潰すこてに象徴されている。キュークロープスの目は、直観的な理解をもたらす『第三の目』だからだ」
バーマンはこう続けている。「この英雄の誕生は自我の誕生に他ならないのだが、それによって、世界は二面性を持つようになった。世界は、男性と女性、黒と白、神と悪魔、自我と無意識に引き裂かれた。こうして壮大な物語が始まり、世界中の文化がそれに巻き込まれていった」
しかし、この解釈によると『オデュッセイア』は意識の起源の走りと、無意識が意識に見舞う誘惑を描く物語の域を出ない。
ジェインズは意識の起源を厳密に辿ると、ギリシアの為政者で立法家、アテネのソロンまで遡れるとしている。ソロンは紀元前640年頃から560年頃にかけて生きた人物だ。タレスやアナクシマンドロス、ピタゴラス等によってギリシア哲学の基礎が築かれた世紀に、アテネに民主政治を導入したのがソロンだった。
ソロンが『noos』という単語で主観的な心を表していたことは間違いないとされている。同時代に活躍した様々なギリシア人思想家達が言ったという説もあるが、ソロンのものとされる言葉に、かの有名な「汝自身を知れ」がある。これは人が、外側から眺めた自己という概念を持っているときにだけ、意味を成す言葉だ。自己を外側から眺めるのは、自分が何者であるかという考えを前提とする、高度な心の働きと言える。
ジェインズは、意識の起源とおぼしきものを、ギリシア文明やインド文明、中国文明、エジプト文明といった文明に見出している。紀元前500年前後に、この地球上の様々な文明で数々の目覚ましい進歩が一度に起こったが、ジェインズの見るところ、そのうちでも意識の起源を最もよく記述している文献は旧約聖書だ。旧約聖書には、神々が姿を隠し、意識が心の支配権を奪うまでの一部始終が一息に語られている。
そのうえ、旧約聖書の信仰は一神論を説いている。多神教の信仰が〈二分心〉に対応する一方で、一神教は意識ある心に対応している。
多神教と一神教の大きな違いは、迷信や幻覚、或いは雨乞いの踊りなどにかかわるものではなく、誰が人間の行動の実権を握っているのかという認識にある。
意識時代の前段階、〈二分心〉時代には、人々は自由意思を持っていなかった。それどころか意思というものを全く持ち合わせていなかった。意識が出現して、人は自由意思をある程度までは与えられた。やがて倫理問題が発生し、モーセが神から授かった十戒が記された二枚の板を手にシナイ山から降りてきた。
突如、人には考えることができた。人はどのように行動すべきか、だ。一方には「汝自身を知れ」という信条と道徳律があり、もう一方には〈二分心〉による免責がある。両者の落札がいかに大きいかは、次に引用したジェインズの一節にうかがわれる。「シュメール人には『直ちに行い、汝の神を喜ばせよ』と古い諺がある
No.1
- 回答日時:
100年前、心理学者達が内観をまだ真剣に受け止めていた頃、ウィリアム?ジェームズがこう書き記している。
「意識に関する普遍的事実とは、『思考や感覚が存在する』ということではなく『私が考える』『私が感じる』ということだ」意識ある〈私〉は、人が最も身近に経験するものだ。〈私〉は他のどんな経験にも先行する。現代人なら誰もが、この〈私〉という視点から人間を生み出した世界を眺める。だが、〈私〉自身は何処から生まれたのだろう?
〈二分心〉の崩壊、意識の誕生
1976年、プリンストン大学のジュリアン?ジェインズは衝撃的な仮説を発表した。『〈二分心〉の崩壊に辿る意識の起源』の中で、3000年前の人類は意識を持っていなかった、と主張した。「もしこの推測が正しければ、会話、判断、推理、問題解決に止まらず、我々がとる行動の殆どを、全く意識を持たない状態でこなす人類が存在しえたことは、まず間違いない」
古代ギリシアの大叙事詩、ホメロスの『イーリアス』『オデュッセイア』には、意識を持たない人間達、内から聞こえる神々の言葉によって行動する自動人形のような人達が描かれている。特に『オデュッセイア』のほうは、人類の歴史に意識が登場し始めた時代に書かれたことが現れている。意識の起源は、ある歴史的プロセスであり、そのプロセスは現存する最古の文明遺産にその形跡を辿ることができる、とジェインズは主張した。
彼の解釈では、次のようになる。意識は人間が機能するうえで、一般に思われているほど重要なものではない。意識は比較的近い過去に誕生したもので、一つの歴史的現象だ。〈私〉という概念が形成する歴史的産物の一部である。意識と、〈私〉という概念は、歴史と共に創られたものであり、それ故に歴史と共に変化しうる。
ジュリアン?ジェインズの仮説は注目を集め、同時に批判も浴びた。何故ならそれは、意識に対する認識を変えるだけでなく、実は広範な史実に対する認識を変えるものだったからだ。ジェインズは意識の起源を主題に据えて、人類の歴史を解釈し直していく。
彼の考えはこうだ。大昔、3000年以上前には、意識も〈私〉という概念も、人間が自分の内に心を持っているという認識もなかった。だからといって、社会の構造や人間の経験や言語がなかったわけではない。人間行動の認識の仕方が、今日とは全く間違っていたということだ。当時の人々は、神々の命令によって行動したのであり、自らの衝動によって行動したのではない。彼等にとって、感情や欲求や決断は、人間を通しての、神々の働きかけの結果だった。全ては神々の介入によって生じるものだった。
ジェインズによれば、人間の心は二分されていた。つまり、左右の大脳半球に呼応して、心も二つの部屋に分かれていた。右脳で行われる非言語的活動は全て、人の頭中で聞こえる話し声の形をとって、左脳へ伝達された。精神分裂病の患者がありもしない声を聞くのと同じように、古代人達は自らの中で、何をなすべきかを告げる神々の声を聞いていた。社会秩序は、神々の声という形をとり、〈二分心〉を経て、個人へ語りかけることができた。現代ではそのような声が聞こえることを「幻聴」と呼んでいる。
人間観における、古代人と現代人との根本的な相違は、古代人の頭中で独立した内観活動が行われていなかった点にある。古代人には意識もなければ決断もなかった。そういうことはダイモンと呼ばれる神々が面倒をみてくれた。
当時の人類には自由意思が全くなかった。それどころ、私達が言うような意味での意思すらなかった。「人には、我々のような意識はなかった。自らの行動に責任はなく、それ故、数千年という長い間になされたことのどれ一つに対しても、彼等を讃えるわけにも責めるわけにもいかない」とジェインズは述べている。
だが、果たしてそんなことがありうるだろうか?意識を持たない人間が、どうして町や船や道を造りえたのか?どうして人として機能しえたのか?
ジェインズの考えは奇想天外に聞こえるが、実はそれほど想像しがたいことではない。繁華街へ出かけるときのことを思い浮かべてほしい。最も使い慣れた交通手段と、殆ど毎日のように通る道順を選ぶことにする。そんなとき、どうやって繁華街に到達するかを考えてみよう。私達は、どんどん進んでいく。人や車の往来はさほど気にせず、目的地に着いたらやることに気をとられているかもしれない。或いは今朝の天気か、全く別のことが頭にあるかもしれない。実際の移動行為は、おおむね自動的に行われる。手足に任せておけば、あれこれ考える時間がたっぷりある。もちろん道中の交通と完全に無関係ではいられないが、心は他の様々なことに向いている。自覚を伴わずに、実に様々な行動がとられている。意識は、何処か他のところにあるのだ。
「さてここで、その意識を取り除きさえすれば、〈二分心〉を持つ人間の境地を味わえる」とジェインズは書いている。
私達は大概、自分のしている行為以外のことについて考えている。それは、つまり、意識は人間の通常の機能にさほど重大な意味を持っていないということにほかならない。なにしろ、そうでなければ、人間は自分が今していること以外は考えられなくなってしまう。
従って、何か別の事柄について絶えず考えている点を抜きにすれば、現代人は意識を持たない人間と何ら変わりはない。唯一の違いが現れるのは、予期しないこと、注意を要することが起きたとき、例えば、交通渋滞に巻き込まれたときだ。そんなとき人は、仕方なく注意を払う。何が起きているか、何をするべきかを意識する。一方、〈二分心〉を持つ人間は、神々からの指令、すなわち、何をすべきかを告げる内なる声を持たねばならない。彼の人生経験は、意識ある回想や内観の形ではなく、無意識から聞こえてくる神々の声を通して表現される。
人は〈私〉という意識を持たなくとも確かに機能しうる。事実、大抵の人間は多くの時間を〈私〉という意識なしで過ごしている。ただ、そのことに気付いていないだけだ。何故なら、無意識に行動している間はそれを意識しないからだ。もし意識できるのなら、それは無意識ではないということになる。
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