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最近のJ-POPなどを聴いてて思うのですけど、
「そんな××だからオマエはダメなんだよ(あるいは××なヤツはダメだね)それに引き換えオレは○○で超クール!」とか
(例.××=型にはまった優等生・優しいだけの男・受身の女の子
   ○○=オラオラ系・ワイルド・プラトニックじゃないワタシ)

ってな風に、自分はスゲー!ってことを強調したいがために相容れない存在を否定する(得てして自分よりも弱い存在)のがカッコイイ!とする風潮が結構水面下に広がっていると思うのですが、どう思いますか?

古くは山田詠美の『ぼくは勉強ができない』に出てくるモテモテでことあるごとにガリベンを卑下する秀美君などがそうですけど、イマドキはこういうのがカッコイイのでしょうか?(秀美君は女性読者にはとても魅力的に映るようですが)

リアルにも多いですよね。こういうタイプ。正直オレはこういうタイプはあまり好きではないのですけど、こういうのをカッコイイとしてしまう社会の要素って、何かあるのでしょうか?

そして彼らはなぜそこまで自分を誇示して、他人を卑下したがるのでしょう?私的にはすごくイヤなのですけど、彼らの心理構造は知りたいので、何か分析・ご意見・体験談などありましたらお教え下さい。

A 回答 (7件)

はじめまして。



興味深い問題提起ですね。

わたしはHIPーHOPも最近のJ-POPにも全く疎いおじさん世代(40代)だけど、
社会的風潮としての弱者排除は、既に小泉構造改革時代から始まっていますよね。「格差社会」や「自己責任」「競争社会」という社会構造の基盤が、
その上に乗っかっている文化に反映されるのは当然でしょう。

といっても嘗てのフォークソングなどは・・・まあロックでもパンクでもそうですが・・・所謂体制へのプロテストであり、アンチテーゼでしたけど、
今では音楽も体制順応の商業主義一辺倒になっているのでしょう。

根底には日本人の精神構造がそれだけ脆弱になって、
体制=大勢を占める考え方に抗する価値観を持ちえていないということでしょうか。
ワーキングプアの問題でもホームレスの問題、失業者の増加の問題でも
全て「自己責任」=脱落した者が悪い、というようにしか捉えることが出来ない。

質問に関して言えば他人の現実に対する極端な鈍感さ、独善的思考、
勝ちゃいいんだ的な発想の上に成り立っていると思います。

文化がカウンターカルチャーに成り得ていない、
体制的発想の補強にしか機能していないということ=文化の貧困化の象徴だと思います。

蛇足ですが気になっているのは。

「他者を卑下する」というのは日本語として正しくないと思います。
「他者を見下す」ならわかりますが「卑下」は自分のことを言うときに使う言葉です。
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この回答へのお礼

回答ありがとうございました。

とても鋭い分析で、読んでいてうなってしまいました。社会の変遷と共に価値基準が変わり、それが文化に反映されている…指摘していただくと確かにそのように実感できますね。

過去のフランスの『レ・ミゼラブル』みたいに、本来文化は何かしら『現実の厳しさ』から人のプライドみたいなものを守る役目を果たすものなのに、今の日本ではそうじゃない、ということでしょうか。

だとしたら、自分達はとても薄くて脆い価値基準のもとに生きてる、ってことになるのでしょうね…。

ありがとうございました。

お礼日時:2007/11/27 22:18

#5です。

お礼のコメント、ありがとうございました。

回答でも言いましたが、私は流行の音楽もカルチャーにも疎いので、
こちらが逆に教えてもらったという気持ちです。

>本来文化は何かしら『現実の厳しさ』から人のプライドみたいなものを守る役目を果たすものなのに、今の日本ではそうじゃない、ということでしょうか。

無論どの時代の文化にも、学問にも、体制順応派と反体制派はいますが、
本質的に「文化」というものは、正にあなたのご指摘のように、
「人間存在の尊厳」に根ざしているものだと思います。
そしてそれを毀損するものへの人間の抵抗であると・・・

現実の社会が排除し、疎外し、虐げる者(対象)を支える受け皿となる価値観を提示することこそ文化の役割じゃないかと思うのです。

ドストエフスキーでも、漱石でも、ジョン・レノンでも、ボブ・マーレーでもマーヴィン・ゲイでもみな同じです。

>だとしたら、自分達はとても薄くて脆い価値基準のもとに生きてる、ってことになるのでしょうね…。

そう感じつつ、現実への違和感を自覚しながらあなたは生きてるのだから・・・
その気持ち、センスを大事にしてください。
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この回答へのお礼

三たび、とても丁寧な回答、ありがとうございました。
お礼が大変遅くなり申し訳ありません。
仕事が忙しかったものですから…。
もちろん世の流れには、我々は逆らってはいけないものですけど、やっぱり自分としてはこういう風潮が主流になる、みたいなのはちょっとイヤ、な感覚は否めませんね。甘チャンの考えなのでしょうけど…。

考えさせられてしまいます。

それでは、この件はここで終了とさせていただきたいと思います。
たくさんのご意見、ありがとうございました。

お礼日時:2007/12/16 13:59

#5です。



最後の「卑下」に関してはこちらの間違いでした。

ひげ 【卑下】<

(名)スル

自分を人より劣った者として扱うこと。へりくだること。謙遜すること。
「必要以上に自分を―する」

(名・形動)スル [文]ナリ

いやしめ見下す・こと(さま)。

お詫びと訂正します。
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この回答へのお礼

再び、ありがとうございました(笑)

お礼日時:2007/11/27 22:19

>最近のJ-POPなどを聴いてて思うのですけど


 ジャンルにもよりますね、ちなみにヒップホップに関して言うなら他人への罵倒(disrespect)と自画自賛(self boasting)の要素が元から含まれています(敢えて忌避するアーティストもいますが)。

>自分はスゲー!ってことを強調したいがために相容れない存在を否定する
>(得てして自分よりも弱い存在)のがカッコイイ!とする風潮が結構水面
>下に広がっていると思うのですが、どう思いますか?
 そういう方法で自己主張する輩がいるのは昔からです。
 現代においては大っぴらに自己肯定する価値観が是認されてきたのは間違いありませんが、その為に他人を卑下する事が昔よりもカッコイイと思われている、という気はしません。

>古くは山田詠美の『ぼくは勉強ができない』に出てくるモテモテでこと
>あるごとにガリベンを卑下する秀美君などがそうですけど
 以下の点を考慮して再読してください
・当時は“勉強のできない色男”が今より白眼視される時代だった
・先に学力という世俗的な権威を振り回して秀美君をを卑下したのはガリベン(むしろこちらの方が質問者様が問題にする種の人間ですね)
・秀美君は自分の色男ぶりを誇示するためにガリベンを嘲ったのではない
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この回答へのお礼

回答ありがとうございました。

調べたところ、確かにヒップホップにはそういう歴史があるようですね。もちろん最終的には主観の問題なのですけども。

正確に言えば私には、そういった風潮が、日本のメディアにおいて、ここ数年で目立つようになってきたと感じる…のですが、もちろんこれは私の主観です(笑)。

>『ぼくは勉強ができない』に関して。

あまりツッコムとこちらがメインになってしまうのですけど。確かにそういった学歴重視の風潮はありました。ただそれは自分の記憶ではあの本が出版される数年前くらいまでだったように記憶しています(言葉を返すようで申し訳ないのですけど…)。出版された93年(95年?)には既に学歴主義が崩壊していたので、そのイミではあの本は時流の最先端を行っていたのではないのでしょうか。

加えると(ホント重ね重ね失礼しますがお許し下さい…)もともと著者の山田詠美は恋愛至上主義的なトコロがあって、『恋愛対象にならない男はダメ男』と否定するフシはあるので、やはり秀美を通して恋愛弱者を否定したい気持ちは少なからずあったとは思います。

いずれにせよ、貴重な見解、ありがとうございました。確かに考えすぎなのかも知れませんね。

お礼日時:2007/11/26 23:57

「人は他人を差別していくから、自分のポジションが得られるんだ」


と、考え無しに思いこんでしまう人の精神構造なんてそんなものでしょうね。
「比較」というのは、非常に簡単に実現可能なので
(顔が良いとか、そうでないとか)誰でも出来ますし、また表面的なものなので困った事に他人を「説得」するにもコンビニエンスに有用なんですねー。
そういったわけで「おばかさん」は「これ」を使いたがります。

「キャッチアップ」には良いのですが、比較は所詮は「二者択一」的なものなので、話しが「じゃ、どうして顔が良いとか悪いとか判断できるの?」という話しに進んでいくともう蓋然性が崩壊してしまって、話しに窮してしまうものです(笑)。
しかし大衆というヤツは「低いところに流れる」…わかりやすいものを信じる、という傾向がありますから、こんな下らない「理論」でも信じてしまうものです。

「低級でも支持基盤は大きい」のだ、と覚えておいて頂ければ、それで結構と思いますよ。
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この回答へのお礼

回答ありがとうございました。

確かにリアルでこういうタイプが多かったのは、競争が激しい学校や企業だったかな。言われてみれば競争モチベを上げるには適した尺度ですね。まあ企業の業績やレベルを考える時には、一概に悪いと言えないどころか極めて有用なのは間違いないですし。

まあ…使いようと言うか、難しいですね。

ありがとうございました。

お礼日時:2007/11/27 00:14

一体いつの時代にそんな男がカッコいいと思われてた時代があったの?多分、そういうのは極少数派だと思うけど。




ただ、ラップの世界では一つのジャンル(競技?)として出来上がってるみたいだけどね。
いわゆる「ディスる」ってやつ。
でもそれだってさ、どっちかと言えば挑戦的な意味合いが強い。相手が噛み付き返してくる事(これはアンサーって言われてるみたいだけど)を見越してそれをするわけだ。
もし相手が一度も噛み付いてこなかったら・・・スベるねぇ。だだスベりだよ。盛り下がるだろうね。ワクワクしないもの。
噛み付いてこない理由はただ一つ。「キャンキャン吼えてるチワワみたいだから」。そういう認識をされちゃうわけだ。
相手をディスる前に自分がライオンでなくちゃいけないって前提があるからね。まあ、だから”挑戦”なんだろうけどさ。「果たして俺はライオンなのか!?」って存在を賭けた闘争なわけだね。(実はあんまりラップの事知らないんだけどさw)大御所をディスるってのは一つのステータスみたいだし。「俺は大御所を恐れないぜ。何言われてもアンサーしてやるぜ。俺の方がスゲーって実績示してやるぜ。」っていう意気込みなんだろう。



例えばその秀美君なんかは「モテモテ」っていう実績があるんだろう?(読んだ事ないから知らないけど)
それはただ吼えてるだけじゃないわな。実績に裏打ちされた言葉なわけだ。「俺は実際にモテてる」って実績。(対して「ガリ勉はモテてない」「俺のようになってみろ」って言いたいわけだ。)

これがさ、「モテモテのガリ勉君」に対して「毒男の秀美君」がそうしてるなら哀れだよね。
「ガリ勉なんかモテねぇよ!俺の方が良い男じゃん!」→「ところがモテてるんですけど何か?貴方は何?毒男だよね?」→「・・・」
という哀れ極まりない情景が展開される。

周りのそういう奴をよ~く観察してみな。
実績あってそういう事言ってる奴と実績なくて吼えてる奴では全然違うから。



と、話が大幅にずれちゃったけど、貴方の質問に対しての回答としてはこれだろう。
そういう人達は自己顕示欲が強いのでは?という事。
なんとしてでも認めてもらいたいのだろうね。そういう安心感に飢えているのかもしれない。
こういうのって子供の時の成育環境に起因しそうな気がするよ。ことあるごとに否定されてきたとかね。
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この回答へのお礼

回答ありがとうございました。

ディスるっていうのは、エミネムの『8mile』に出てきたラップバトルに似たようなものですかね?

>そういうのは極少数派

そうなのかも知れません。イヤ、若手のJ-POPの歌詞に良くそういうのがでてくるので、イマドキの若年層はそんなカンジなのか?と。でもそれも、もしTori様の推察のように子どもの成育環境に起因しているとしたら(そういった面は恐らくあるでしょう)、現在当事者である若年層がそういうのに飛びつく(様に見える)のも、無理からぬことなのかも知れません。

因みに『僕は勉強ができない』はもちろんフィクションなのですけど、その主人公の秀美クンは、ある意味著者(女性)の『理想の男の子像』なのです。つまり『女のコにモテて(←これは解るとしても)ガリ勉を否定する』というイメージがそこそこ不特定多数にウケてるワケで、そこが少し引っ掛かったのです。そのガリ勉否定には『学歴社会批判』っていう大義名分があるのですけど、読むカンジじゃ弱いものイジメを正当化してるようにも見えるのですね。

そんなことしなくても『オレはカッコいい!』だけで満足できないのか?とは思ったので。飢えなのか、それともある種の屈折した支配欲みたいなものなのか。

なンかこちらも脱線してしまいましたが、ありがとうございました。

お礼日時:2007/11/26 23:33

現代社会がそうさせているようです。


以前、本屋で「自分以外はバカの時代」という本がありました。
一読されてみてはどうでしょうか。

参考URL:http://www.honn.co.jp/?src=detail.html&book__id= …
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この回答へのお礼

回答ありがとうございました。
職業柄他国の人間と接することも多いのですけど、
自分の知るカンジでは、
こういう思考って日本とアメリカと中国に多いか?
と感じます。

ありがとうございました。

お礼日時:2007/11/27 00:22

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