私が最近読んだ本の中に、「木が二酸化炭素を吸収するのは若いうちだけで年老えるとただ呼吸するだけとなり、枯れるときに大量の二酸化炭素を放出するため、全体的にみると木は二酸化炭素の削減に何ら貢献を果たさない」という記述がありました。
正直びっくりしました。
ということは、植林の目的は生物の生息地確保と天然資源保全という二つにとどまることとなります。まぁ確かにこの二つの目的があれば植林を世界規模で行う意義はあると思いますが、みなさんも私も同様、小学校や中学校では地球温暖化の防止のために植林は有効だと習ったはずです。てことは、文部科学省は国民に間違った教育をせよと命令しているのでしょうか。
それとも文科省事態この事実を知らないのでしょうか?
まぁこの本に書かれていた事実がホントかどうかはわかりませんが。。
みなさんの意見を聞かせ願います。
ちなみにこの本のタイトルは「環境問題はなぜうそがまかり通るのか」です。
A 回答 (13件中1~10件)
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No.13
- 回答日時:
ネット上の数字拾ってくれば自分で計算できます。
日本の二酸化炭素排出量全てを吸収するには。
50年生の杉が何本必要か考えてみる。
樹木が固定した二酸化炭素が全て永遠に固定されるという前提では。
12億7千400万(t/年)÷0.014(t/年/本)=9兆1千億(本)
栽培面積は。
9兆1千億(本)÷460(本)×0.5(ha)=98.9億(ha)
日本の国土面積は・・3779万haですから
日本で排出される全ての二酸化炭素をオフするには。
989000/3779=261.7
日本の国土の262倍の栽培面積が必要ということになります。
それで、50年かけて育った木は、その後枯れてしまいますので。
そこで樹木に固定した炭素が再び腐敗して気中に出ないように。
その全てを化石燃料のようにどこか地底の奥底に封印しなければいけない。
そしてまた次の50年には日本の国土の262倍の面積を杉林にしなくてはいけない・・・。
また、世界で排出される二酸化炭素を全てオフするのに必要な栽培面積は、2064億ha(26.4億平方km)。
地球の総面積はおよそ5.1億平方kmでそのうち陸地が30%程度だから。
陸地の総面積は1.53平方km。
いま地球で放出されている二酸化炭素を全てオフするには、地球の陸地部分の17.3倍の栽培面積が必要ということでしょうね。
砂漠にもエベレストの山頂にも全部木を植えても全然追いつきません。 実際は、人間の活動スペースもなくして全て森林にできるわけでもないし、全ての気候で木が育つわけではないので。
実際の植樹では、植樹に合った気候の、人間が使わないで余っているできる限りの全てのスペースを緑化して、そこで固定した樹木に防腐処理を施して永遠に炭素を固定し続けても、排出量のゼロコンマ何桁ってくらいしか、オフできないことでしょう。
排出量の0.001%とか、0.00001%とかそんなものでしょう。
炭素オフセットはウソです。
No.12
- 回答日時:
tabi2007さんすいません。
言葉が足りませんでした。正確には「手入れをしていない植林地の中を道以外歩くことはできません。」でした。訂正してお詫びします。またサルやオオカミについての議論はこの場では質問者に対して失礼ですので、避けたいと思います。No.11
- 回答日時:
>因みに日本では植林地の中を道以外歩くことはできません。
知っていました?知りませんでした。今日も道のない植林地を踏査してきたところですが。
なお、オオカミ協会の「オオカミを日本に放せば万事丸く解決・トラブルなんておきっこない」という姿勢は
かなり疑問視していますし、
ことサルが里山に降りてくるのは餌不足だけが原因ではないと考えています。
No.10
- 回答日時:
早速のお礼ありがとうございます。
おたずねの林業体験ですが、「林業体験」で検索すると各県で様々な体験学習をやっています。例えば東京では奥多摩の三頭山のふもとにそのような森林公園があります。正確な名前は忘れましたが、行って見て大変参考になったことは覚えています。また最初の質問の中に植林の目的は生物の生息地確保とありましたが、日本ではとんでもない間違いです。日本の植林では手入れが行き届いていないので、昼なお暗く下生えの植物はほとんど生えません。仮に植物が生えていたとしても単純な植生(植物の種類が少ない)なので、多様な動物や虫は生息できません。ここでも事実誤認をしています。因みに日本では植林地の中を道以外歩くことはできません。知っていました?そのためシカやサル、イノシシ、クマは食べ物がなくなり、里山に降りてきています。そのような調査研究をしていますが、日本オオカミ協会は本来の日本の生態系に戻すための集まりです。これも興味があったら検索してみて下さい。最後に「保全」という言葉の意味を著者は「保護」と使い分けているようです。これは尊敬できます。それではまた。No.9
- 回答日時:
No.8です。
「嘘」と言い切ってしまうと語弊があったかもしれません。
事実はあるのでしょうが、その捕らえ方、表現の仕方が誤解を招いたり偏ったものであるな、と感じました。
「木を紙や鉛筆を製造する際にCO2が開放されるのか」という事ですが、端的に言えば「鉛筆や紙がその形を保っている限りCO2にはならない」とお答えすれば良いでしょうか。
木やその他の植物、また人間もそうですが動植物は炭素を含む、大概には有機物と呼ばれる物質で構成されていますよね。動物はその有機物に必要な炭素は食物から摂取しますが、植物はこれを光合成によって空気中のCO2から摂取するわけです。
CO2はどこからとも無く沸いてきて発生するわけではなく、空気中の酸素と有機物に含まれる炭素が、なんらかのきっかけで反応することで発生するのが主な要因です。これは燃焼であったり、微生物・バクテリアなどによる分解であったりします。
従って、鉛筆や紙を起源にしてCO2が発生するのは、これを燃やしたり、腐敗させたりした時ということになりますね。ですから、紙や鉛筆がその形である限りは炭素として保持しているということになります。
しかし、人間が人為的に木を加工し、きれいな紙や鉛筆を製造するには大きな工場で、大きな機械を長時間稼動して製造し、遠くの使用者に運ぶといった全ての過程で、多くのエネルギーが費やされています。
「紙や鉛筆そのもの」がCO2を発生しなくとも、自分の周りの全ての製品は自分の手に渡るまでの過程で多くのエネルギーを消費し、CO2を排出しているんだ、という認識を忘れてはならないと思います。
だからこそ、3Rで一番やらなければならないのは、「Reduce」(消費量の削減)なんですね。
No.8
- 回答日時:
仕事で温暖化について、またその対策についての調査を行っている者です。
私もその著書を過去に読みましたが、「半分は本当で、半分は嘘だな」という印象でした。著者は様々な環境問題の対策を取り上げて、強いインパクトを与える書き方でその無意味さを説いているようですが、#7の方も仰られますように、各各の問題の本質を詳細まで十分に理解していない事が多く見受けられます。
確かに木々(植物も)は成長過程において光合成を行い、CO2を取り込んで炭素を組織に固定しますので、それが枯れる際再びその炭素はCO2となるのは事実です。
しかし、その成長過程における森林も世界では人為的な伐採によって面積を減らしてきました。保持していた炭素を人々が開放したということですね。この点においては化石燃料も同じです。
要するに木々はその体にCO2を炭素という形で長期間保持してくれる、という意味で大気のCO2を削減してくれるのです。温暖化対策の為の植林というのは、将来的にこういったCO2の固定をしてくれる木々の面積を少しでも元に戻す、という事になると思います。
この著書は、やはり鵜呑みにしてしまう日本人の方が多いのだろうなと思い、「環境対策なんて意味がない」という受け取り方をしてしまう方がいると思うと、あまり良い本ではないな、というのが私の印象でした。
鵜呑みすることなく、そこに疑問を抱いてこうして投稿された質問者さんは素晴らしいと思います。
温暖化についての著書ですと、東大生産技術研究所の、山本良一氏の本がIPCCの報告書を分かりやすくしたような内容で良いと思います。
木がCO2を固定するというのは新しい発見でした。その点で、化石燃料も同様なんですね。
やっぱりこの本は嘘が多いんですかぁ。w
わたしも実際この本を読んだとき、このまま環境が劣悪化していくのをただ見守るしかないのかぁと悲観的になっていたのですが、皆さんの意見を聞いて希望が持てました。ありがとうございます。
あと、質問なんですが「森林も世界では人為的な伐採によって面積を減らしてきました。保持していた炭素を人々が開放したということですね。」ということは、木を紙や鉛筆の製造に利用する際には二酸化炭素を放出するということでしょうか。
もちろん、木造建築の家を造る際には二酸化炭素の固定化は継続されたままですよね。。??
No.7
- 回答日時:
農学部出身、林業経験ありの動物生態学専門のものです。
まず、ご紹介の本も明らかに植林と天然林(自然林)を混同しています。これが間違いです。植林は田畑と同じです。人間が目的を持って作物を植え、収穫するための土地が農地であり、植林地なのです。あくまである目的を持って土地を利用し、材としての木を収穫するのが植林です。それを著者は理解していません。ですから、豚やブロイラーの畜舎に老豚や老鶏がいないように、植林地には老木は存在しません。植林は、杉や檜のように伐採(収穫)して、建材などのストックとなります。法隆寺の建材は千年を超えるストックということです。そのようなストックは天然林(自然林)でもあり、森林土壌は微生物に分解される量もありますが、落枝落葉あるいは枯死した樹木の土壌中のストックは大変な量になります。机上の計算だけでなく現場に行ってみて聞いたことを大切にしたいと思います。同じ東大卒ならもっと現場を歩いている「石弘之」さんの本をお薦めします。もっと現場を大切にしたいですね。私も今果樹園で果樹の選定作業をしながら、多くのことに感動しています。一度、植林地の土壌と天然林の土壌を触ってみてください。いろんなことがわかります感じられますよ。環境保護学科卒・環境教育30年の日本オオカミ協会会員より
なるほど、、全然知りませんでした!!
そもそも植林というのは使用目的を根底においたものなんですね!
データだけに頼るのではなく、自分で実際に調査しに現場へいったり、
体験することも大事なんですね
さっそく「石弘之さん」の本を購入したいと思います!
それと、じっさいに植林体験などをしたい場合にはどうすればよいのでしょうか?
No.6
- 回答日時:
#3です。
すいません。巨木1本で二酸化炭素にして数万トンもの削減効果がるとは思えませんね。
二酸化炭素、数トン程度ですね。
そして#4様の言われるとおり、元々木のない(もしくは失われた)ところに植林すると、木が育つ環境であれば効果はかなり大きいと思います。
No.5
- 回答日時:
木があるということは地表は土だと言うことです。
木や土はコンクリートのように熱を反射しないで吸収してくれます。
これだけでも外気に大きな差が出ます。
また植林は治水にも大きく関係し、木の無い山ではすぐに土が流れてしまいます。
人間が管理している林では木が大きくなればだんだんと間引きし、枯れる前に大きな木を切り倒していきます。
そうであればその本で言っている心配は問題ありませんよね。
その本は極論を書いて実態を余計見えなくしているだけに感じますよ。
そうですよね。この本はある意味画期的ですが、かなりの極論ですね。。あやうく周りの人たちにもこの情報を広めるとこでした。
貴重ないけんありがとうございます。
No.4
- 回答日時:
>「木が二酸化炭素を吸収するのは若いうちだけで年老えるとただ呼吸するだけとなり、枯れるときに大量の二酸化炭素を放出するため、全体的にみると木は二酸化炭素の削減に何ら貢献を果たさない」
正確には木の実体部分が仮に固定されたCO2(じっさいにはカーボン(C)≒木質部)なのです。枯れる時に,,,じゃなくて腐朽するか燃やされるときにCO2となって大気に還元されるわけですね。。若木が木材になった場合,どれくらいの期間カーボンを固定できるか,というのがミソになります。平均30年ですべて腐るか燃やされるなら,30年のモラトリアムが得られることになります。CO2の変動に対してある程度バッファー的に機能する(急激な増加を押さえる)というわけです。
それ以前に,,,今ある森林を伐採して植林するんじゃなくて,アマゾンの開拓地やタイ,ベトナムなど焼畑で失われた荒廃地に植林するんじゃないですか?? 一旦荒廃してしまうと,自然に森林が形成されるまでかなりの時間を要します。植林することでその”地球の表面”をすみやかにCO2サイクルへ参加させる,,ということです。CO2は公害物質じゃなくて,自然を構成する要素です。”除去”じゃなくて,健全な循環サイクルを維持する,,,というところに要点があります。過剰に発生させず,循環サイクルを断ち切らない,,というわけです。
蛇足ですが,表題に”うそ”なんてドラスティックで煽り系のことばが入っている本なんて、あたまから信じちゃダメですよ。どの論説も真実”の一部分”を大きくクローズアップしているだけで,”うそ”なんてものではないです。ふつうにあれこれ読み比べてみれば,事柄の軽重も,異論も反論も,問題の輪郭も掴めます。”うそ”があるとしたら,うそじゃないのにウソ呼ばわりする本,,がそれかな。。。。
なるほど。CO2を穏やかに循環させるという機能、循環サイクルを形成するというとても重要な機能が木にはあるんですね!新たな発見でした!!
そう考えてくると、植林は私の思っている以上にかなり重要なことなんですね。
あ~、、もっと本を読んで、多面的に物事を見なければなりませんね。。まだまだです。。ある一つの論説を鵜呑みにすることは危険だということがわかりました。。
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