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甲状腺ホルモンの作用についての質問です。

大学受験の頃に甲状腺ホルモンの作用には「タンパク質の異化」があると覚えました。ですが先日、友人と一緒に勉強していたとき
「成長期における甲状腺ホルモンの不足は低身長を引き起こすのだから、タンパク質の同化作用ではないか?」と聞かれました。

ネットで少し調べてみると、ttp://akimichi.homeunix.net/%7Eemile/aki/html/medical/endocrine/node21.html
こちらのサイトには確かに「タンパク合成の促進」とあります。

一方標準生理学を調べてみると「(前略)mRNAの転写を抑制または促進することで細胞機能を調節している。」というどっちつかずの記述しかのっていません。

結局のところは異化と同化、どちらの作用なのでしょうか?


標準生理学は第5版の901ページです。

A 回答 (3件)

 前の方が書いていらっしゃいますが、甲状腺ホルモンの働きは多種多様です。

標的の
組織が非常に多い上、働きも複雑です。これをタンパク質の異化だの同化だのでひとくく
りにするのは無謀だと思います。例えば、前の方がおっしゃっている通り、たいていの組
織で酸素消費を上げますが、あげない組織もあり、これですら単純なものではありません。

 困ったことに甲状腺ホルモンというのはあまり作用機序がわかっていないホルモンです。
 比較的わかっているのは転写への関与です。甲状腺ホルモンのリセプターは転写制御因子
であり、DNAに結合しています。甲状腺ホルモンによってリセプターが活性化し、いろい
ろな遺伝子の転写を引き起こします。無論、活性化ばかりでなく転写を抑制する遺伝子も
あります。
 転写活性化される遺伝子はあまりわかっていないのですが、活性化される遺伝子でわかっ
ているものの一つに成長ホルモンがあります。“成長期における甲状腺ホルモンの不足は
低身長を引き起こす“のは成長ホルモン遺伝子の転写活性化が不十分で、その量が減少す
るせいです。

 また、転写活性化と酸素消費上昇の関係も不明です。甲状腺ホルモンが何らかの遺伝子の
転写活性化を通して、酸素消費量の増大をしているのかもしれませんし、全く別の作用機
序なのかもしれません。
 わからないことのほんとに多いホルモンです?
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この回答へのお礼

細かい機序まで丁寧にありがとうございます。

そういえば甲状腺ホルモンって核受容体に結合する、と丸暗記した覚えがありますが、それは転写制御が甲状腺ホルモンの基本である(らしい)からなんですね。
勉強になりました。

お礼日時:2008/02/07 00:08

医大生です。

確かに微妙なところですね。
しかし、異化か同化かとどっちかに区別するというよりは、標的器官によってその働きは変わると考えたほうがよさそうです。
ギャノング生理学によると、
脂肪組織や筋組織…異化作用
骨、神経系…成長作用
などと表記されています。

ちなみに自分は「酸素消費を上げる」というイメージ(基本的に異化?)でつかんでいました。
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この回答へのお礼

組織によって違うのですか。
酸素消費をあげる、というのは要するに同化も異化も促進する、と捕らえてしまってもいいのかもしれないですね。

ありがとうございます。

お礼日時:2008/02/04 01:32

基本的に同化だそうです


ただし過剰になると異化が進みます
甲状腺ホルモン過剰症になるとやせるみたいです。
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この回答へのお礼

成程、生体の反応なので単純に『プラスかマイナスか』では割り切れないのでしょうね。。。

ありがとうございます。

お礼日時:2008/02/04 01:20

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