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No.5
- 回答日時:
先ほどの私の文の例の中に誤りがあったので訂正します。
点列が「自然数全体の集合N上の写像」という可算点列ならば
「可算点列の極限が一意→ハウスドルフ」は成立しないが
点列が「有向集合上の写像」という有向点列ならば成立する
「位相空間 X の 任意の有向点列が多くとも1つの極限点しか持たないならば、
X は ハウスドルフ 空間である」の証明
X がハウスドルフ空間でないと仮定する
X の 相異なる2点 a≠b に対して
Y(a)={U |a∈U 開}=(aの近傍全体)
Y(b)={V |b∈V 開}=(bの近傍全体)
A=Y(a)×Y(b) とする
{(U_1,V_1),(U_2,V_2)}⊂A で U_1⊃U_2 & V_1⊃V_2 のとき (U_1,V_1)≦(U_2,V_2)
と定義すると
(A,≦) は有向集合となる
X がハウスドルフ空間でない仮定から、A∋α=(U,V) に対し、 U∩V≠φ だから
x_α∈U∩V となるように 有向点列 (x_α)_{α∈A} をとることができる。
a∈U 開 b∈V 開 となる任意の U,V に対して、(U,V)∈A だから (U,V)=α_0 とすると
α_0≦α∈A となる任意のαに対し、α=(U',V') とすると U⊃U' & V⊃V' となり
U∩V⊃U'∩V'∋x_α となるから (x_α)_{α∈A} は a と b の両方に収束する。
*(有向集合の定義)
順序集合(A,≦)において、任意の{α,β}⊂A に対し、
α≦γ & β≦γ となる γ∈A が存在するとき、A を有向集合という
*(有向点列の定義)
X を集合、A を有向集合とするとき
x:A→X (AからXへの写像)を (x_α)_{α∈A} と表して X の有向点列という
*(有向点列の収束と極限の定義)
(X,D) を位相空間、A を有向集合
(x_α) を X の有向点列として a∈X とする
a∈V∈D となる任意の V に対して、 α_0∈A が存在して
α_0≦α∈A となる任意の α に対して x_α∈V となるとき
(x_α) は a に収束するという。このことを
lim x_α=a または lim x_α(A)=a または x_α→a と書く
またこのとき、 a を (x_α) の極限という
*例)
(R,D)
空間R={実数全体}
位相D={V|V=φまたは|R-V|≦可算} とすると
(R,D) はハウスドルフ でない。
Y(0)={U |0∈U |R-U|≦可算}=(0の近傍全体)
Y(1)={V |1∈V |R-V|≦可算}=(1の近傍全体)
A=Y(0)×Y(1)
{(U_1,V_1),(U_2,V_2)}⊂A で U_1⊃U_2 & V_1⊃V_2 のとき (U_1,V_1)≦(U_2,V_2)
と定義すると
(A,≦) は有向集合となる
A∋α=(U,V) に対し、 |R-U|≦可算,|R-V|≦可算で
|R-U∩V|=|(R-U)∪(R-V)|≦可算で U∩V≠φ だから
x_α∈U∩V となるように 有向点列 (x_α)_{α∈A} をとることができる。
0∈U , 1∈V |R-U|≦可算,|R-V|≦可算 となる任意の U,V に対して、
(U,V)∈A だから (U,V)=α_0 とすると
α_0≦α∈A となる任意のαに対し、α=(U',V') とすると U⊃U' & V⊃V' となり
U∩V⊃U'∩V'∋x_α となるから
(x_α)_{α∈A} は 0 と 1 の両方に収束し極限は一意でない。
No.4
- 回答日時:
点列が「自然数全体の集合N上の写像」という可算点列ならば
「可算点列の極限が一意→ハウスドルフ」は成立しないが
点列が「有向集合上の写像」という有向点列ならば成立する
「位相空間 X の 任意の有向点列が多くとも1つの極限点しか持たないならば、
X は ハウスドルフ 空間である」の証明
X がハウスドルフ空間でないと仮定する
X の 相異なる2点 a≠b に対して
Y(a)={U |a∈U 開}=(aの近傍全体)
Y(b)={V |b∈V 開}=(bの近傍全体)
A=Y(a)×Y(b) とする
{(U_1,V_1),(U_2,V_2)}⊂A で U_1⊃U_2 & V_1⊃V_2 のとき (U_1,V_1)≦(U_2,V_2)
と定義すると
(A,≦) は有向集合となる
X がハウスドルフ空間でない仮定から、A∋α=(U,V) に対し、 U∩V≠φ だから
x_α∈U∩V となるように 有向点列 (x_α)_{α∈A} をとることができる。
a∈U 開 b∈V 開 となる任意の U,V に対して、(U,V)∈A だから (U,V)=α_0 とすると
α_0≦α∈A となる任意のαに対し、α=(U',V') とすると U⊃U' & V⊃V' となり
U∩V⊃U'∩V'∋x_α となるから (x_α)_{α∈A} は a と b の両方に収束する。
*(有向集合の定義)
順序集合(A,≦)において、任意の{α,β}⊂A に対し、
α≦γ & β≦γ となる γ∈A が存在するとき、A を有向集合という
*(有向点列の定義)
X を集合、A を有向集合とするとき
x:A→X (AからXへの写像)を (x_α)_{α∈A} と表して X の有向点列という
*(有向点列の収束と極限の定義)
(X,D) を位相空間、A を有向集合
(x_α) を X の有向点列として a∈X とする
a∈V∈D となる任意の V に対して、 α_0∈A が存在して
α_0≦α∈A となる任意の α に対して x_α∈V となるとき
(x_α) は a に収束するという。このことを
lim x_α=a または lim x_α(A)=a または x_α→a と書く
またこのとき、 a を (x_α) の極限という
*例)
(R,D)
空間R={実数全体}
位相D={V|V=φまたは|R-V|≦可算} とすると
(R,D) はハウスドルフ でない。
区間I=[0,1]={r∈R|0≦r≦1} は有向集合で
i:I→R,i(r)=r とすると {i_r}=I は有向点列
x∈V⊂R に対して V∩I=φを仮定すると I⊂R-V だから
|I|≦|R-V|≦可算 |I|は非可算で矛盾だから V∩I≠φ
有向点列I はRの全ての元 x に収束し極限は一意でない。
No.3
- 回答日時:
「点列の極限が一意 => ハウスドルフ」は成立しません.
具体的な反例は,次のようなものです.
空間:実数全体 R
位相:X が開 <=> X = φ または X の補集合が可算集合
これはハウスドルフでない位相空間になります.
(位相の条件,ハウスドルフの条件をチェックしてください)
この空間において,次の主張が成立します(証明後回し).
lim_{n→∞} x_n = x <=> ∃N, n > N => x_n = x
これは点列の収束先が一意であることを意味しており,
この空間が「点列の極限は一意だがハウスドルフでない」ことを表します.
後回しにした証明:<= は自明なので => を示します.
点列 x_n に対し,U = R - { x_n | x_n ≠ x } とおきます.
これは明らかに x を含み,補集合が加算集合なので開集合です.
lim x_n → x とすると,lim の定義からある N が存在して
n > N => x_n ∈ U,これは x_n = x を表します.//
以下補足:ステートメントを
「可算基を持ち,点列の極限が一意 => ハウスドルフ」
と修正すると,成立するようになります.
この事実を知らずに反例を探すのはそれなりに大変だと思います.
とても参考になりました。もう一問のほうにも答えていただいて、もうしわけありません。
補足内容については自分で証明することができました。
ありがとうございました。
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