No.9
- 回答日時:
「作家が自殺するというケースが多いような気がする」というのは、確かに言葉足らずの短絡的な質問だと思いますが、その姿勢に批判ばかりしても前へ進まないのでとりあえず実例を。
新人物往来社の「日本<死>人名事典 作家篇」に載っている70人の作家の内、自殺者は6人です。目次より、火野葦平(服毒)・原民喜(轢死)・有島武郎(縊死)・太宰治(溺死)・芥川龍之介(服毒)・三島由紀夫(切腹および斬首)となっています(有島と太宰は心中)。これを多いと見るか少ないと見るかはお任せします。この本には新聞の死亡記事や医師の見解、追悼文、追想文、遺書などことこまかに載っているので、この6人の作家については自殺に至った経緯(らしきもの)を知る手掛かりになるのではないでしょうか。
探したけどなかったので記憶に頼りますが、三島が確か「本当の文学というものは人を断崖絶壁につれていってそこに一人残していくようなもの」と書いていました。こういうものと常に対峙している作家の内、絶壁からダイブしてしまう人もいるでしょう(別に作家じゃなくても)。作家だからこういう要因で死ぬというものでもないでしょう。作家である前に人間なのですから。
もう一つ、作品社「孤蝶の夢」渥美饒兒著には北村透谷の自殺に至るまでの25年の生涯が書かれており、たいへん興味深いです。北村透谷の死についても「結婚したせいだ」と述べる友人もいましたので、何を読んでも解釈は様々です。
作家によっては毎作「遺書のつもりで書いた」という人もいます。「作家が自殺する」という大きなくくりで捕らえず、「自殺をした作家」というピンポイントで要因を探ってはいかがでしょうか。
No.8
- 回答日時:
いろいろと意見があるようですね。
僕としては、自殺と作家の関係について考えるのは興味があります。
僕の立場は、作家の書いたテクストと作家自身を混同させないというものです。
作家の仕事を全て読み通したとしても、作家の自殺の要因が解るとは言いかねます。
作家には自分のイメージを利用して小説を書き上げる場合も多々あります。
例えば、私小説の内容とその作者・作家をダブらせて、作者・作家の人間像を構築するのは避けるべきです。
文学はそれ程底の浅いものではありません。
不確かではありますが、安部公房氏は、作家は作品を書き終えた後に無力感におそわれるというような内容をどこかで発言されていました。
そのことから類推すれば、ひとつの作品を創作するということが作家にとっては命を削る程の大仕事であることは簡単に予測できるでしょう。
僕は、書く内容云々よりも、もっと創作行為そのものと自殺の関連を考慮されることをお勧めします。
No.7
- 回答日時:
自ら死を選んだ作家を一人選んで処女作から遺作までどうぞ熟読してください。
これは批判的な意見ではないでしょう?あなたの考えることはあなたの勝手だから、せっかく疑問をもったことを興味本位で終わらせずに昇華してみてくださいね。
No.6
- 回答日時:
「思うのは自由」とあなたはおっしゃる。
まさにそのとおり。
ただ、このような公開の場で人々に質問を投げ掛けるのであれば、
あなたの意見を誰も受け入れてくれないという可能性すら、
あなたは受け入れなければならない。
そのような意味において、
「批判的なご意見は遠慮していただけるとありがたいです。」
というような発言自体がすでにこの場に発言する場合において、
乱暴かつ、自分勝手であることを知らなければならない。
また、あなたが興味を持った対象である、「作家」達は、
snowairさんの言われる通り、「彼らは個々の人間です。」
それを十把ひとからげにするあなたの行為は、
その「作家」達の人間性をもひとからげにする行為であって、
その「作家」館に非常に失礼な発想であることも、
よくよく考えてみるべきでしょう。
あなたが、「批判的なご意見は遠慮していただけるとありがたいです。」
と書いているにも関わらず、ほとんどが批判的な意見である事実は、
「作家」達に興味を持っている人々に対しても、この質問が、
あまり快いものではないということをも示しています。
よくよく、考えてみてください。では。
No.5
- 回答日時:
一般人より「生と死」について突き詰めて考える・向き合う機会が多い作家が多い(多かった)し、その思考過程が作品に垣間見られることが有るので、多いという印象を持たれるのも無理はないと思いますが、本当に一般人より作家と呼ばれる人の方が「自殺」する率が高いのでしょうか?
現在の日本で1年間に死ぬ人は大体150万人で、この内、交通事故による死亡(即死だけ?)は、約1万人です。
では、自殺する人はどのくらい居るのでしょうか? ある統計では、3万人となっていて、実に全死亡者の2%に上ります。(この統計の数字が正しいかどうかは、私にはわかりません。)
世の中で作家と呼ばれる人が何人いるのか知りませんが、最近のニュースで聞く作家の死亡原因(?)では、自殺はあまり有りませんね。過去の有名な作家に限ると、多いという印象は正しいような気がしますが...。
以上。
No.4
- 回答日時:
統計とかあるわけじゃないから、「多いような気がします」とか言われても...
ただ、目立つポジションにいる人が自殺すると記憶に残るだけじゃないすかね?
批判的な意見は遠慮して頂けるとってのも乱暴ですね。
死ぬ要因?
いろいろ考える機会が多いと人生が嫌になることが多いってだけじゃないでしょうか?
No.3ベストアンサー
- 回答日時:
「多い」という印象はありますが、考えてみると三島・川端以降はあまり聞きませんね。
むしろ山田花子やねこぢる(いずれもマンガ家)の例が思い起こされます。自殺の原因にもいろいろありますが、さまざまな意味で不安定な精神状態によるものがこの場合は問題だと思います。そういう悩みを抱えた人間が、一つの逃れ道として小説(やマンガ)で自己表現し、それでも解消しきれなかった場合に自殺という結果が生じるのではないか。
小説家などに自殺が多いのではなく、自殺を考えるようなメンタリティーの持ち主が文学に手を染める場合が多いのではないか、という解釈はどうでしょう。
No.2
- 回答日時:
いや、単純に作家以外の人のほうが自殺者は多いでしょう。
作家の自殺事件が目立つのは、川端康成、三島由紀夫、芥川龍之介、太宰治しかり、作品テーマ←→自殺の関係が、後世の文学研究者の文学研究、作家研究の中で論じられるからだと思います。それだけのことであり、ひとくくりに作家=自殺衝動を抱えるケースが多いという見解を正しいと思うのは安直です。
例えば芥川の場合、彼は二人の母を持ち、生みの母は精神障害をわずらっていたという環境が彼の精神、作風ともに影響し、文学においては後期の暗い作風に現れ、人生においては自殺という幕引きを迎えるに至ったわけです。作家という立場にある人は一般的にそれ以外の職業の人よりも感受性に優れていますので、悩み、苦しみが複雑で深いものにはなりやすいのかもしれませんが、それが自殺した作家全体の自殺の原因であるわけがなく(不安を感じながらも生を手放さない宮本輝、柳美里然り)、太宰然り、他の作家然り、生い立ちから死までには(あたりまえのことですが)それぞれのバックボーンがあるわけで、「作家の自殺が多い」というわけではないと思います。彼らは個々の人間です。
私は文学研究の立場から意見しています。心理学、精神学の見地からはまた別の意見があるかと思います。
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