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今週火曜日放送「ガイアの夜明け」の中で、
客を乗せて飛行訓練していた飛行機のコックピット(JAL機)が撮影されていました。
その飛行機は新千歳行きだったと記憶していますが、管制官から「前方に離陸した航空機あり」という旨の無線があり、雲で視界が悪い中、機長と訓練生が一緒に目視でその飛行機を探していました。
結局飛行機は見つかったのですが、私は飛行機に詳しくないので視界が悪いのに見つけられなかったらどうするのかと思わず驚いてしまいました。
いくつか質問があります。
1.このような事態はどのくらいの頻度であるのでしょうか?(1回のフライトで1回くらいはあるとか)ちなみにコックピットからの映像を見ると、飛行機全体の塗装からANA機であることがかろうじて確認できるほどの大きさでした。
2.もし目視で見つからなかったらどうするのでしょうか?
3.TCASという装置があるそうですが、この装置はこのような場合は使わないのでしょうか?
回答よろしくお願いします。

A 回答 (8件)

航空機同士が接近する可能性が多発するのは、上昇、下降している最中です。



ずいぶん古い話で申し訳ないですが、私は実際に乗っていた者です。
航空機の運行中は、他のトラフィックは基本的に「目視」です。(でした。今でも恐らく同じだと思います。)
当時はまだ「三次元レーダー」が少ない時代で、「トランスポンダー」と言われる機器だけを積んで飛んでいました。この装置では自機の高度は管制のレーダーに表示されないので、逐次高度を報告する義務があり、リスクは多分にありました。
「事件は現場で起きている。」・・・ではないですが、やはり「現場」にいる我々パイロットの「目視」による確認に勝るものはなく、管制より他機の情報が入るとまず「ルッキング!」と応答し、とにかく二人で探します。もちろん前方の安全を確保しながらです。
そして他機を見つけたら「トラフィック インサイト」と報告し必要な情報も管制へ報告して指示を待ちます。
視界が悪くても「目視」による安全確保が依然として優先されている状態なので、とにかく「ルッキング」です。
必要な情報は管制へ報告していますので、よほどの危険が懸念される以外は「注意せよ!」の意味を持ちます。ですから他機を見つけられなかったと言って危険はまずありません。ご心配なく!。
当然、その他機にも自機の情報は伝えられているので、お互いが注意し合っている状態になりますので、さらに安全性は高くなります。

今ではTCASも進歩しており、これら装置の指示が管制の指示より優先されています。ますます安全になっています。便利なもんです!。
衝突回避の指示までしてくれます。(訓練での経験ですョ。)
まぁこれが作動して回避の指示を出すと言うことは、管制か操縦士のどちらかに極めて重大な「ミス」を犯した可能性があります。

ヘディング(飛行方向)によって巡航高度は決まっているので、その高度に達するまでは「目視」が必要になります。また下降中も同じです。
混雑している空港であれば、1フライトで数回あります。
私はハワイの空を飛んでいましたので小型機も多く、小型機と言えども侮るなかれ、私の上を横切ることも多くかなり神経を使っていました。
しかし常に「目視」で安全を確保しています。

ここで一つ。
「ニアミス」は完全に管制と言う業務上の「ミス」です。滅多にありません。
これと質問内容はまったく別のもので、他機を目視で確認する行為は、安全を確保するために日常的に行なう「安全を目的とする行為」ですので、間違うことの無い様に認識願います。
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この回答へのお礼

遅くなってすみません。
貴重な体験談ありがとうございます!面白かったです。

お礼日時:2008/06/03 21:43

>1.このような事態はどのくらいの頻度であるのでしょうか?



大きな空港では、離発着の航空機が多いのでいつもあると思っていいです。

管制官は、常に航空機が危険な状態にならないように、飛行方向と高度を指示して航空交通を管制します。
しかし、ある程度、航空機どうしが近づくと確認のために、双方の航空機にその方位と位置を通報します。
パイロットは、管制官からこのような他機の情報を受けると、発見するように努め、発見するとその旨管制官に通報します。

これは、危険だからするのではなく、管制官、双方のパイロットが情報を共有することで一層の安全を図るためと、
万が一通信不能になったとき、双方の航空機の飛行の参考に供するためです。

通常、管制官は、航空機双方からお互いを視認したという通報を受けると、これに対するその後の情報は発しません。
一般の人は、航空機が接近したら即危険であると感じるようですが、パイロットは一定のルールに従って飛行しますので、危険はありません。もしそうであるなら空港に近づくことさえできません。

>2.もし目視で見つからなかったらどうするのでしょうか?

見えなくても、なんでもありません。見えなくてもいいように管制しています。天気が悪いときには、まず見えません。
アメリカあたりでは、自家用機などでど素人?のパイロットがとんでもない行動をとる例がありラインのパイロットはかなり緊張しますが、日本ではまずありませんので安心です。

>ちなみにコックピットからの映像を見ると、飛行機全体の塗装からANA機であることがかろうじて確認できるほどの大きさでした。

コックピットからの映像で相手の航空機が写る距離であれば、パイロットの目からするとかなり大きく見えています。条件がよくて、ジャンボ機くらいの大きさであれば、20~30キロ以上離れていても見えるときがあります。


>3.TCASという装置があるそうですが、この装置はこのような場合は使わないのでしょうか?

空港周辺でも、TCASが動作するような管制はなされません。
TCASは、何らかの不測の事態に陥って、航空機どうしが異常接近しようとしたとき又は、したときに双方の航空機に衝突を回避するよう音声で指示をする装置です。TCASが動作するということは異常事態です。
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この回答へのお礼

遅くなってすみません。
素人目で見ると飛行機というのは全自動でパイロットは着陸と離陸をするだけみたいなイメージがありました。だから驚いたように見えたんでしょう。
飛行機はさすがに安全にできてますね、安心しました。いろいろと勉強になりました。

お礼日時:2008/06/03 21:33

#4です。


管制から”○○機が見えるか”と聞かれて”目視できない”と答えた例はいくらでもあるようですね。海外で、有視界飛行などの小型機に対して確認を求めた例が航空機事故に関する書籍に記載がありました。また、相当前のことですが、羽田沖に全日空機が墜落したとき、他機に目視確認を依頼したことがやはり書籍に記載されていたように思います。

まあ、通常はレーダーなどで監視していますし、目視が必要なことはほとんど無いと思います。
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この回答へのお礼

ていねいな補足ありがとうございます。

お礼日時:2008/05/31 22:47

補足すれば、どのような機械や機器とても故障したり誤作動することは起こります。

XPやVISTAじゃ少なくなりましたが、ちょっと前のウィンドウズはしょっちゅう「不正な動作をしたので・・・」なんてメッセージが出ましたよね。
通常は管制官の指示に従いますが、管制官だってミスすることは起こり得ます。だから、緊急事態のときに自分の目で確認するっていうのはとても重要なんですよ。
飛行機のパイロットは、考えられないような緊急事態にも対処しなければなりません。あのJAL123便の事故のとき、垂直尾翼が吹っ飛ぶというどんな専門家でも考えられないような事態が発生しました。そのまま墜落してもおかしくない状況で、機長らはエンジンの推力をコントロールすることで飛行機を操縦しようと試みました。ジャンボ機の構造上後ろがどうなっているのかは見ることはできないのですから、機長らは本当に尾翼が吹っ飛んでいたのかは最後まで確認できませんでした。しかし、置かれた状況から状態を推理し対処したのです。

旅客機には二重三重のセーフティが施されていて、例え落雷があってもシステムダウンすることはありませんが、しかし全てのシステムがダウンしても「全てシステムダウンしたから墜落もしょうがない」とは誰も思ってはくれません。その状況でも安全に着陸するために最善を尽くすことが求められます。そのためには、最後の最後はアナクロな技術を使います。そしてそのときのためにも、こういった訓練のときに「目視で見つける練習」をしておかないといざというときに使えないというわけです。昔から、練習でできないことは本番でもできないっていわれるでしょう?
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この回答へのお礼

JAL123便のお話は初耳でした。勉強になりました。
となると、最悪の場合でも、
目視で探す→ない→管制官の指示に従う→管制官がミス→TCASが作動→回避
というふうにTCASが作動すれば安全に回避できるということですね。

お礼日時:2008/05/31 21:28

テレビ番組で放送される光景、嘘ではないにしても誤解しやすいものが多いです。

発生頻度など必ずしも放送しませんから、滅多にないことでも頻繁に起きているように思われてしまうこともあります。

航空機、車などと違って管制されていますから、ニアミスと言えるほど接近することは滅多にありません。空港では一定上の間隔をあけて離着陸しますし、航空路では高度を変え、また間隔もあけて飛んでいます。そもそも目視が必要なことは少ないです。

ところで、飛行機、間隔をあけていますから、目視で分かることは少ないですよ。大きいようですが、空は広いです。距離が離れるので、以外とわかりません。そもそも旅客機の窓は小さいので他機は見つけにくいです。
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この回答へのお礼

回答ありがとうございます。
マニュアルとしては管制官から連絡があったら目視で探すけど、目視で見つかっても見つからなくてもたいした問題にはならないということなんでしょうか。
 

お礼日時:2008/05/31 21:21

1.このような事態はどのくらいの頻度であるのでしょうか?(1回のフライトで1回くらいはあるとか)ちなみにコックピットからの映像を見ると、飛行機全体の塗装からANA機であることがかろうじて確認できるほどの大きさでした。


飛行機は離着陸時や水平飛行時など、何度か対応してくれる管制官(完成空域)が変わります。
離着陸時には管制官の指示に従っていれば、まずニアミスは起こりません。もし間違ってぶつかりそうなことがあれば重大インシデントとしてニュースにもなります。
また水平飛行時には、同じ路線(たとえば東京-札幌間)を違うスピードで飛んでいる飛行機が沢山ありますので、各飛行機の高度を少しずつ変えて、ぶつからないようにしています。

2.もし目視で見つからなかったらどうするのでしょうか?
管制官に確認するか、回避行動をするでしょう。

3.TCASという装置があるそうですが、この装置はこのような場合は使わないのでしょうか?
現在では、TCASが警報を発したら、TCASの指示に従うようにルールが定めれられています。
過去にはこのルールが明確でなく、機長判断や管制官の指示が優先された為、事故につながったケース(必ずしも衝突だけではない)があり、ルールとして統一されました。
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この回答へのお礼

たいへん詳しい回答ありがとうございます。
TCASが警報を発するまでは管制官に従うわけですね。勉強になりました。
皆さんの回答を拝見して思ったのですが、飛行機同士がぶつからないようにするのはよくあることなんですね。私は1年に1回飛行機に乗る以外に飛行機に接点がないので(想像力がたりないのかもしれませんが)初耳でした。そういえば、VTRとともに「突然の予想外の出来事」みたいなナレーションがあったので焦ってしまったのかもしれません。
とにかく、答えて下さった皆さん、ありがとうございます。

お礼日時:2008/05/31 19:21

 


テレビは事実を放映しますが真実ではありません。
あの時は訓練が目的なので飛行機の現認をしてたのでしょう。
普通は管制官が各飛行機に安全な高度、方向を指示します。
当然、あの時も指示があったと思いますが放映時にカットされてたのでしょう。
このような編集があるので映像だけでは真実がつかめないのです。

 
 
 
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この回答へのお礼

回答ありがとうございます。
訓練だから特別に目視で確認したということでしょうか?
事実と真実の違い、気をつけます。

お礼日時:2008/05/31 19:07

飛行機は元来管制官の指示に従って飛んでいますそうしないと羽田沖など混んでいてしょっちゅうニアミスですね私は地上からニアミスの瞬間を

見たことがありますが両方の飛行機が右に転だして回避していましたこれも管制官が支持をしていないとぶつかりますね勿論航空法で決まってはいるでしょうがやはりその場その場で変わりますので管制官の指示が一番ですね管制官はレーダーで監視しています
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この回答へのお礼

貴重な体験談ありがとうございます。

お礼日時:2008/05/31 19:04

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