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学校の数学の教科書や、いろんなネット上のページでは、恒等式k^3-(k-1)^3=3k^3-3k+1を使って、 Σ(k^2)=1/6n(n+1)(2n+1)の公式を証明してます。しかし、k^3-(k-1)^3=3k^3-3k+1という式はどこから導き出されたのかが分かりません。証明するために、結論から導き出した式なのでしょうか。よろしくお願いします。

A 回答 (4件)

k^3-(k-1)^3=3k^2-3k+1


はですね,階差数列の類推からでてきてるんですよ

Σ(k^2) は n 個の項からなっていて,最後の方は n^2 とか
(n-1)^2 のように nの二次式です
nの二次式がn個あるようなものなので,答えはnの三次式だろうと
予想がつきます.
求めたい式をf(n)とすれば
f(n)=An^3+Bn^2+Cn+D とおけると予想します

一方,数列の一般項を求めるには
隣り合った項を引き算するというのが基本です.
f(n)-f(n-1)を計算すると
n^2 = A(n^3-(n-1)^3) + B (n^2-(n-1)^2) + C ・・・(1)
です.ここで
n^3-(n-1)^3がでてきます.
これを計算したら
n^3-(n-1)^3 = 3n^2+3n+1
です.ここで気がついた人がいたんでしょう.
この式にn=1から代入して足していけば
左辺の途中経過が消えて,右辺には求めたい和と
それよりも次数の低い和がでてくると.
つまり,次数を落とすことができるわけです.

注意:
(1)の式から係数を求めることは可能ですが,
出てきた答えが正しいかは保証されませんので
答えは帰納法とかで証明しないといけません.
なぜなら「三次式」というのはあくまでも予想で
ただしいかは不明です.その不明なものから
でてきた「答え」はまだ予想レベルにすぎません.

なお,実際は三次式だというのは実は証明可能です.
先にこれを証明してしまって,係数を求めれば帰納法は不要です.
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この回答へのお礼

迅速かつ詳しい回答、ありがとうございます。詳しく説明されてて、とても参考になります。しかし、気になった点や、補足をお願したい点などがありましたので、挙げさせていただきます。
まず、
>>一方,数列の一般項を求めるには
隣り合った項を引き算するというのが基本です.
f(n)-f(n-1)を計算すると
n^2 = A(n^3-(n-1)^3) + B (n^2-(n-1)^2) + C ・・・(1)
です.ここで
n^3-(n-1)^3がでてきます.
これを計算したら
n^3-(n-1)^3 = 3n^2+3n+1
です.<<
とありますが、Aの項だけを抜き出してよいのでしょうか。
また因みに、n^3-(n-1)^3 = 3n^2-3n+1ではないでしょうか。
次に、
>>ここで気がついた人がいたんでしょう.
この式にn=1から代入して足していけば
左辺の途中経過が消えて,右辺には求めたい和と
それよりも次数の低い和がでてくると.
つまり,次数を落とすことができるわけです.<<
とありますが、自分でも良く考えてみましたが、よく意味がつかめません。
手間だとは思いますが、どうかよろしくお願いします。

お礼日時:2008/06/01 21:12

>とありますが、Aの項だけを抜き出してよいのでしょうか。



いやそうじゃなくって,
f(n)-f(n-1)を計算しようと思ったら
まず,Aの部分
n^3-(n-1)^3 を計算してみようとするのは自然ですよね?
そこで,
n^3-(n-1)^3 = 3n^2-3n+1
がひとまず顔を出すのです.
#ちなみに書き間違えはその通りです.
もうこの時点でAとかBとかは忘れたって構いやしません.

>とありますが、自分でも良く考えてみましたが、よく意味がつかめません。
え?
だって,あなたはこの式を使って和の公式を求めるって
いってるのに??
nとkが違うから分からない?
n=1,2,....って順番に書いてみました?
1^3-0^3 = 3・1^2 - 3・1 + 1
2^3-1^3 = 3・2^2 - 3・2 + 1
3^3-2^3 = 3・3^2 - 3・3 + 1
・・・・
n^3-(n-1)^3 = 3n^2-3n+1

全部足したらどうなります?
これってあなたがいう「ネットとか教科書にある証明」と何か違います?
左辺は途中がばっさり消えて
n^3-0-3
右辺は
3 Σ(k^2) -3 Σk + n
でしょう?
求めたい和(2次)とそれよりも低い次数(1次と0次)があるでしょう?
ということは n^r -(n-1)^r を
次数の低い方から順番に処理すれば
どんどん次数の高いものが計算可能です.
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この回答へのお礼

ありがとうございました。理解することができました。
丁寧な解説で、とても参考になりました。

本当に有難うございました。

お礼日時:2008/06/02 23:08

通常は帰納法を用いて証明します。

まず、n=1のときに成り立っていることを確かめておきます。その次に与式が k^2 の n 項までの和となると仮定したとき 1/6n(n+1)(2n+1) + (n+1)^2 が与式の n を n+1 と置換えた式になることを示せばいいのです。何故ならこれを示すことができれば、n=1 で成立することが確かめてありますから順次芋づる式に n の値が 増えても成立することが示せたことになるでしょう?
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この回答へのお礼

なるほど、たしかにそれで証明できますね。
ありがとうございます。ちょっとやってみますね。

お礼日時:2008/06/02 23:10

>結論から導き出した式なのでしょうか


結論から導いてものではないと思います。

単純に、Σk=・・・の式が分かっていて、Σk^2が分からない状況において、最も初歩的で理解しやすいやり方を考えたところこのようなやりかた、つまり質問者様の書かれた恒等式の両辺にΣをとって導く方法が編み出されたのでしょう。どういう過程でこのようなすばらしい発想が思いつかれたのかは分かりませんが、理屈ではなく、うまく行くからこの方法でいいと理解されてはどうでしょうか。
ちなみにΣk^3の導き方もΣk、Σk^2がわかっている前提で同様に導きます。

答えになっていませんが参考になれば幸いです。
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