A 回答 (7件)
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No.1
- 回答日時:
こんにちは。
現在実用化されているバイオ燃料は必ず食糧生産を行っている農業を圧迫します。
生産者は利益を求めてより実入りの良い燃料用作物に転作したりします。
新規に農地を開拓した場合は現在の農地に影響はない、という理屈はありますが、現在の世界の食料状況は、国連の発表でも数十億人が飢餓状態にあるといいます。
地球規模で見るならば、畑を燃料用に使える余裕なんかないのです。
にも関わらず、農産物によるエタノール生産、ディーゼル燃料など、『飢餓で連日死んでる人がいるのに人間の食べ物をクルマに食わせる』という状況を、世界レベルで約束し実行している、という事が最大の問題でしょう。
次に全体でみたエネルギー効率の問題があると思います。
畑で燃料用エタノールや燃料が取れるわけじゃありません。
畑で取れるのは穀物であり、その運搬、加工、出来た燃料成分の精製などに結構なエネルギーを使用しないといけませんが、このエネルギー(つまりは電気)の多くの部分が石油で賄われています。
No.2
- 回答日時:
あ、いけない。
良い点を述べてませんでしたね。十分な量を供給できる体制が出来れば、石油に依存しないのでほじくる手間がない、生産量の見通しがしやすい、という事があるでしょう。
反面、天候の影響を受けるという事にもなりますが。
もう一点、考えないといけないのは、森林を切り開いて畑にして作った場合、森林の各種の能力がその分無くなる事になります。
CO2吸収だけではなく、一年中日照を吸収するので、気温上昇を押さえる能力も畑より格段に大きいはずです。
No.3
- 回答日時:
#2に加えて、
東南アジアの森林を開墾して畑にすると、直射日光が当たるようになり、そこに隠れていたメタンガスを空気中に拡散するそうです。
そのメタンガスはCO2の比ではない温室効果ガスなので、CO2を吸収する森林がメタンガスを放出するようになるので、その収支は絶望的です。
しかし、バイオ燃料の全メリットをしても打ち消すことのできないデメリットが#1で回答にある、「食料が不足しているのに車などの燃料を作る余裕など無い」ではないでしょうか。
No.4
- 回答日時:
データを並べて詳述するほど詳しくはないのですが、
書籍などから得た情報の概略をお話したいと思います。
バイオ燃料は環境に良い、と盛んに謳われるフシがありますが本当にそうなのでしょうか?
植物が育つ際は、光合成により大気中のCO2を取り込みます。
そしてこれを原料としたものを燃やした場合に出るCO2は光合成で取り込んだそれと等量であるとし、
これを「カーボンニュートラル」と称して、
あたかも環境に影響を及ぼさないクリーンなエネルギーのように皆理解している気がします。
仮に「とうもろこし」からエタノールを作る場合を考えてみても、
種を蒔いてからの収穫まで間には、肥料の散布、手入れ、消毒、散水‥などがあり、
そして収穫に至り、今度はこれを工場に運搬、精製、そしてエタノール抽出となります。
種からエタノールに変化させる間にも相当量の石油が使われている訳です。
収穫、農薬の散布に大型機械や航空機が直接的に石油を使用し、
肥料などが人間・家畜が出す下肥ならばいざ知らず、
与える肥料は化学肥料でしょうから、これを作る場合も間接的に石油を消費しています。
つまり、
【 石油を使ってとうもろこしを作り、それを原料にしてまた石油と等価物に変えているわけです】
なんという無駄でしょうか?
だったら最初から石油を使えばいいじゃないか?という疑問が湧いてきます。
もちろん人の手を入れていない自生した植物からエタノールを抽出すれば
カーボンニュートラルに近くなるのかもしれませんが、
それでも収穫・運搬・抽出には石油が必要となってしまいますし、
植物を刈りっ放しにしていては、大地の砂漠化が進み、
下手するとこの問題による温暖化の影響の方が大きくなりかねません。
上記のように[種→エタノール]の間のCO2排出量は無視しているので、
カーボンニュートラルなクリーンな燃料とは言えないと思っています。
それでは何故アメリカがこのバイオ燃料を強く推し進めるのか、
つまりは油を使ってとうもろこしを作り、それからまた油を抽出するというムダをするか、
ということですが、
これには色々な利権が絡んでいるようです。
アメリカのとうもろこしなどの穀物は余剰ぎみであり、
価格も安定せず低く伸び悩んでいたことから、
食料としてだけでなくバイオエネルギーとして使うことになれば、
穀物の価格上昇を期待出来るため、バイオ燃料の有効性を強く強調しているようです。
バイオエネルギーの需要が高まればその原料として高く売れ、
依然世界中にはまだ穀物を必要としている国も多々あるわけで、
高い価格のまま食料としても売れる、
このような構図のようです。
つまりは状況によりエネルギーにしたり食物にしたり‥と。
何れにせよアメリカは儲かるようになっているようです。
私としてはバイオ燃料の良い点があるという考えには至っておりません。
今のところ私は上記のような情報があながち嘘だとも思えませんので、
参考程度ではありますが回答させて頂きました。
No.5
- 回答日時:
他の回答者の皆さんは悪い点ばかりを回答されているようなので、良い点について述べさせていただきます。
まず、バイオ燃料は燃やしても空気中のCO2を増加させないので地球温暖化防止になります。これをカーボンニュートラルということはご存知だと思います。石油を使ってバイオ燃料を作るのだからカーボンニュートラルではないという意見がよく聞こえてきますが、これは間違いです。製造過程で石油を使うかどうかはバイオ燃料の作り方の問題であって、バイオ燃料自体がカーボンニュートラルであることを否定してはいけません。要するにバイオ燃料を作るときに石油をできるだけ使わなければいいのです。例えば、ブラジルではバイオエタノール製造用の熱源としてサトウキビの搾りかすを使っているので、製造過程での石油消費はほとんどありません。むしろあまったサトウキビの搾りかすで発電も同時に行っており、一般の電力線に供給しています。この場合はバイオ燃料を日本に輸送するときに発生するCO2を差し引いても、CO2の発生量を大幅に削減することができます。
次にエネルギー源の多様化があります。日本の自動車燃料はほとんどが石油から作られており、その石油の99%を輸入に頼っています。もし、中東で戦争などがあって石油の輸入ができなくなると、日本では救急車も消防車も動かなくなってしまいます。バイオ燃料を使えば、中東に頼る必要がありません。いざとなれば国内でも作ることができます。アメリカがバイオ燃料に熱心なのは、エネルギー源を中東に頼りたくないことが理由の一つです。
最後は農業振興です。飢えている人がいるのに穀物をバイオ燃料に使うのはケシカランという人もいますが、一方で日本や欧米では穀物が余っているため農家は減反を強いられ、農業が斜陽化しているのも現実です。例えば日本では水田の3分の1が放棄されていますが、これで米を作り、バイオ燃料にすると600万キロリットル作れるという試算もあります。政府のバイオ燃料導入目標が50万キロリットルですから、これは非常に大きな数字です。バイオ燃料が原因のひとつとなって世界の穀物価格が上昇していますが、これはむしろ、いままでアメリカの安い穀物に牛耳られていた穀物市場に途上国が参入するチャンスでもあります。
ただ、バイオ燃料には熱帯雨林の破壊という問題があります。これもアマゾンはブラジル政府によって保護されていますし、東南アジアでは継続可能な開発の取り組みが始まっています。(監視は必要ですが)将来的には雑草や木材からバイオエタノールを作ったり、BTLという技術で軽油などを作ったりする技術が実用化されると思います。
No.6
- 回答日時:
私の意見を述べさせていただきます。
結論から言うと、バイオ燃料によい点はないとおもいます。1) 食料品への影響
a) これは今現在起きていることで、人間が食べるものをエネルギーにすると直接的食料不足となる。
b) トウモロコシなどがバイオ燃料に使われるため、このトウモロコシの高騰に繋がる。人間が食べる肉、卵などの家畜の資料としてトウモロコシが使用されているため、様々な食料品の値上げに繋がる。
c) トウモロコシのほうがお金になるため、小麦生産農家がトウモロコシに転作することによって、小麦不足から、パンや麺類と言った主食の値上がりに繋がる。
2) 地球温暖化への影響
バイオ燃料は、環境によいと言われるが、ノーベル化学賞を受賞した化学者が、バイオ燃料は、CO2より温暖化を早めるN2O(亜酸化窒素)を多く排出をし、亜酸化窒素は、二酸化炭素より、温暖化効果が300倍程度強い指摘され、EUなどでは問題視している。
3) 経済への影響
バイオ燃料はいまだガソリンなどに比べると生産量は少ない。従って、しばらくはガソリン主体の社会が続くと思われる。原油は、ドル建てで決済されており、ドル安になると原油が値上がる傾向がある。中東などは、アメリカ経済の危機から、ドル建てから、ユーロなどにシフトしようとしている。そうすると、ドルの基軸通貨体制が抱懐し、アメリカ経済が世界恐慌を引き起こす可能性が高い。
以上です。
No.7
- 回答日時:
ブラジルには3億8千万ヘクタールの未耕地があり、これを使ってのサトウキビ栽培は、人力以外の面で他の食物栽培との競合はありません。
最近はヒステリックなマスコミの報道でも、将来的にはアマゾンの伐採に繋がる恐れがあるとの表現を使うようになっていますが、仮に現在想定されている10%までのバイオエタノール混和に必要な量に関しては、その未耕地面積を越える事はありません。サトウキビ栽培は殆ど手間が掛からず、短期間で二酸化炭素吸収が実現出来るので、栽培面積を増やせば巨大なC02循環装置を作る事になります。
ただバイオ燃料自体はCO2排出の原因になる事は変わらず、化石燃料自体が古いバイオ燃料ではあるので、新規に「緑を作らない」限りは「定期預金を使うか、日々の現金収入を使うか」の違いでしか無い事は確かです。
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