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質問が2つあります。

(1)DNAの複製で、修復と校正がでてきたのですが、両者の違いは何ですか?
(2)DNAポリメラーゼαが3'→5'エキソヌクレアーゼ活性をもたないのなら、真核生物はどのようにして校正(修復?)を行うのでしょうか?

回答よろしくお願いいたします。

A 回答 (2件)

>(1)DNAの複製で、修復と校正がでてきたのですが、両者の違いは何ですか?



複製の正確さは、生物種ごと持っている酵素の性質の違いによって多少違いますが、

DNA複製中、約10万塩基に一回の割合で間違った塩基が取り込まれます。
間違って取り込まれた塩基の約99%は、DNA ポリメラーゼのエクソヌクレアーゼ活性によって、取り込まれた直後に取り除かれて複製が継続します。これが「校正」と呼ばれるものです。

校正からもれた1%のうち約99.9%は、そのまま複製が進んだあとに、別の酵素群によって、周辺の塩基とともに取り除かれて、そのギャップが複製に働くのとは別のDNAポリメラーゼで合成されなおすことで、正しい塩基に置き換えられます。これが「修復」です。
単に「修復」いうと、いろいろな変異原によって起こる、DNAの化学変化、切断なのようなDNA損傷の「修復」も含まれますが、上記のようなDNAの複製に関連した「修復」をさして特に複製後修復とかミスマッチ修復といいます。

>(2)DNAポリメラーゼαが3'→5'エキソヌクレアーゼ活性をもたないのなら、真核生物はどのようにして校正(修復?)を行うのでしょうか?

「校正活性」がないということで、複製時に間違った塩基を取り込む確率は高いかもしれませんが、上記のように別の酵素で「修復」されるでしょう。
真核生物の場合複製に関与するDNAポリメラーゼはイアソザイムがあって、校正活性を有するものもありますので、複製時に校正がまったく行われないということではないでしょう。
ちなみに、修復に関与するDNAポリメラーゼは一般的に校正活性がない、あるいは低いことが多いそうです。しかし、取り込みの正確さ→校正→修復と多重に安全策が取られているので、塩基置換はきわめて低く保たれ、校正活性がないDNAポリメラーゼがある程度存在していても、生物としての安定性が十分なのでしょう。
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この回答へのお礼

丁寧な回答本当にありがとうございました!!
すっきりしました!!

お礼日時:2008/08/02 17:16

(1)


 修復は、放射線や薬品、紫外線などで障害を受けたDNAを元通りにすることです。
校正は、DNA複製の際に起きてしまった複製エラーを正しく修正することです。

(2)
 DNAポリメラーゼには様々なサブタイプが存在し、ヒトのDNAポリメラーゼαにはエクソヌクレアーゼ活性はありませんが、DNAポリメラーゼδやDNAポリメラーゼεにはちゃんとエクソヌクレアーゼ活性があります。
また、生物種によってはDNAポリメラーゼαにエクソヌクレアーゼ活性があるという報告もあります。
また、ヒトのDNAポリメラーゼαにも、かつてエクソヌクレアーゼ活性があった痕跡がのこっており、進化の過程でそれを失ってしまったらしいと考えられています。
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この回答へのお礼

非常に分かりやすい回答をありがとうございました!!
すっきりしました!!

お礼日時:2008/08/02 17:16

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