A 回答 (2件)
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No.2
- 回答日時:
>10.5Å^2を乗じると思うのですが、そのÅというのはどのような
>値なのでしょうか?
Å(オングストローム)で、10^(-8) cm =10^(-10)mです。確かにSI単位系にはありませんね。1 nm(ナノメーター)=10 オングストロームです。
Å^2 = 10^(-20) m^2のことです。 因みにnm^2=10^(-18) m^2です。
10.5Å^2=10.5x10^(-20) m^2 =0.105x10^(-18) m~2 =0.105 nm^2となります。
>単分子層吸着量に水分子断面積を乗じることで、実際の面積を算定する
>という意味の理解がまだすっきりとしません。
ここで単分子層吸着量とは、単分子層に並んだ分子の個数です。この時分子は隙間なく表面上に並んでいます。分子の個数に分子の断面積(これも球の投影である六角形を使っていますね。)をかければ表面の面積です。
即ち、平面の上に六角形の板を隙間なく並べて蓋って、その六角形の個数を数え、六角形の面積をかければ全面積になる理屈です。
もし、表面に細かい凹凸があって、使う六角形(吸着なら分子)がその凹凸よりも大きいと、細かい凹凸を無視したことになりますね。六角形を小さくしていけば、細かい凹凸に追随して表面を蓋えるので、小さい分子で測ったほうが表面積が大きくでると思われるかも知れません。これは表面のフラクタル性の研究になり過去にそうした研究はあります。
しかし普通は窒素程度の大きさで十分に凹凸はフォローできて、表面積はきちんと評価できます。(BET法による表面積決定)
No.1
- 回答日時:
細孔があるにせよ、毛細管凝縮の部分でなく、多分子層吸着の範囲でBET法を適用するとします。
水については25℃で飽和蒸気圧24 mmHgの時10.8 Å^2とされています。(「吸着」慶伊富長)
計算の仕方は以下の通りです。分子を球形と考えると断面積が円となります。この円の半径をrとすると、これに外接する正六角形の面積は簡単に計算できて
s=(2√3)r^2...(1)
となります。正六角形は面に隙間無く並べられるわけです。(初めから完全な平面を想定しています。)
吸着分子の密度、分子量、それからアボガドロ数をρ, M, Nとすると、分子1個あたりの容積は
M/Nρ...(2)
になります。(分子量をNでわれば1個あたりの重さ、それを密度でわれば容積ですね。)
分子が積み重なっている場面を考えます。吸着分子が面心立法格子で最密充填を考えれば、単一格子には4個の分子がいることになります。(頂点の分子が8個ですが、其々が8個の格子にまたがっているので1個分、面が6個ありますが、面の中心の分子はそれぞれ2個の格子にまたがっているので、3個分で、合計4個)そして格子の容積は
v=4M/Nρ...(3)
になります。
その格子の辺の長さをaとします。格子の一つの面を考えると4隅と中心に分子があります。4隅の分子は面心の分子に接しています。aとrの関係は
a=(2√2)r...(4)
となることがわかります。よって格子の体積はこれの3乗ですから
v={(2√2)r}^3...(5)
です。(3)と(5)を等しいとおけば、
r=[M/ {(4√2)Nρ}]^(1/3)...(6)
となります。これを(1)に代入してやれば、
s=(2√3)[M/ {(4√2)Nρ}]^(2/3)...(7)
になります。
水の場合Mに18、密度に1(水)を入れて計算すると10.5Å^2となり、密度に0.917(氷)を入れると11.1Å^2となります。先に書いた通り慶伊先生の表では10.8Å^2となっています。もともとかなりRoughな近似ですので11Å^2くらいに考えてよいのではないでしょうか?
因みに窒素のBETで普通に使われる窒素分子の断面積16.2Å^2は液体窒素の比重を使って計算されています。
なお、もし小さい径の細孔があり、測定温度で毛細管凝縮が起こるなら、吸着分子数に断面積を掛けたのでは過剰な値となります。
返信ありがとうございます。
すいませんが、貴殿の回答のなかでさらにお聞きしたいことがあるのですが、最終的に単分子層吸着量に水分子断面積を乗じるとして、10.5Å^2を乗じると思うのですが、そのÅというのはどのような値なのでしょうか?
定数であれば単純に10.5を乗じた数値として単位に用いるのでしょうか?
最後に、自分で言っておいてなんですが、単分子層吸着量に水分子断面積を乗じることで、実際の面積を算定するという意味の理解がまだすっきりとしません。よろしければその意味も合わせてご教授願えればと思います。お願いいたします。
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