
No.4ベストアンサー
- 回答日時:
>これを水分子で考えると、
水分子では2つの水素原子から電子を引っ張っているので
そのデルタマイナスを打ち消す(つりあわせる、安定化させる)
だけのデルタプラスを得るには、二つの(水分子由来の)水素原子と
引き合う必要がある・・・ということでしょうか?
こうなると、アンモニアの場合は、、、3つの水素結合・・・???
ある意味、その通りです。
例えば以下のpdfファイルを参照してください。
http://db1.wdc-jp.com/msf/ps2007/jp/download_fil …
ここに書いてあるのはクラスターのことですので固体のアンモニアとは厳密には異なりますが、水素結合を3本作ることができるのはわかると思います。
ただし、注意していただきたいのは、「電荷的なつり合い」だけでみると3つの水素結合を作ることが「できる」というだけです。
軌道の方向はローンペアのついてる方向に伸びているので、この水素結合の構造はとても無理のある構造で、不安定なものになっています。
ただでさえ、弱い水素と窒素の水素結合ですから、こういう無理のある水素結合はさらに弱い結合だと考えてよいと思います。
ただ、こういった水素結合はアンモニア分子が相当ギシギシに詰まった状態(超低温、高圧力)でしかできないと思います。普通の状態では、軌道の向いてる方向への水素結合がメインで作られていると考えてまず間違いないでしょう。専門家の間でもいまだ議論になっている、という可能性もありますが、文献や論文を調べてみるとアンモニアの氷構造が書いてあるものもどこかにあるかもしれません。
こういう意味ではローンペアの軌道の数と電荷の釣り合いが同時に達成されている「水」という分子の特殊性にますます魅力を感じざるを得ないですね。
pdfファイルの情報ありがとうございます!
これは面白いですね。クラスターレベルではこういう水素結合を
形成するんですね。また、固体として寄与する分子数が増える
ほど、その結合の数が変化していかざるを得ないというのも
とても納得でした。
なるほど、そう考えるとまずは「電荷的なつり合い」を保とうと
水素結合を形成するものの、それに適したローンペアを
持っていない場合は、「無理して釣り合わせた」ところで
余計に不安定化する。。
と考えられるわけですね。(もし間違っていましたら訂正ください。)
水素結合の数は分子によって決まっている・・・
といった偏見に溺れていたために、頭が混乱していたのだな
ということがわかりました。
真剣に回答くださって、本当に感謝しております。
どうもありがとうございました。
No.5
- 回答日時:
「軌道」を考えると, 「フッ素の 3個のローンペア」は 1個だけ特別のはずです. つまり HF における F は sp 混成をしてるはず. だから, 単純に「ローンペアが 3個あるから 3個の水素と水素結合できる」というものではないと思います.
なお, 専門家ではないですが固体HF は∠HFH = 120°の鎖状ポリマーみたい>#3.
この角度からすると, 固体HF ポリマー中の F は sp2 混成で, (sp2 混成でできる) 2個のローンペアのうち 1個を使って水素結合をしている, のかな? 電荷という観点からは「1個の F に対し 1個の水素結合で十分」なので,
1個の F に対し 2個以上の水素が配位しようとすると局所的に正電荷を持つ→他の HF の F が寄ってくる→配位している 2個の H の静電反発を避けるために 1個が寄ってきた F の方に配位しなおす
という可能性はあるかも.
コメント、どうもありがとうございます。
だんだんとどのあたりがわかっていないのかが見えてきたように
思います。本当に感謝しております。
>>「軌道」を考えると, 「フッ素の 3個のローンペア」は 1個だけ特別のはずです. つまり HF における F は sp 混成をしてるはず. だから, 単純に「ローンペアが 3個あるから 3個の水素と水素結合できる」というものではないと思います.
なるほど。
>>電荷という観点からは「1個の F に対し 1個の水素結合で十分」
と書かれていることからも、理解が進みました。
>> 固体HF ポリマー中の F は sp2 混成で, (sp2 混成でできる) 2個のローンペアのうち 1個を使って水素結合をしている, のかな? 電荷という観点からは「1個の F に対し 1個の水素結合で十分」なので,1個の F に対し 2個以上の水素が配位しようとすると局所的に正電荷を持つ→他の HF の F が寄ってくる→配位している 2個の H の静電反発を避けるために 1個が寄ってきた F の方に配位しなおすという可能性はあるかも.
これはまさにtagawakaoさんが書いてくださったご意見に繋がる
推察ですよね↓
「ここからは予想ですが、実際のフッ化水素が凍ると本当に鎖状にならんでいるかは?です。平均するとそんな感じになっているかとは思うんですが…」
どうなっているのか、実際のところが知りたいところです。
http://www.chemguide.co.uk/inorganic/group7/acid …
この観点から、上記サイトに書かれているHFの水素結合の
図が興味深かったです。
No.3
- 回答日時:
うまい説明ができるかは自信がないんですが…
とりあえず以下を読んでみてください。
ローンペアの数だけでみると質問者さんのおっしゃる通りだと思います。電子軌道に関係があるというのもその通りだと思います。だけど、簡単のため、軌道を使った説明はとりあえず後でします。
もし、電子を欲しがってる水素原子の近くに、電子をあげたがっているフッ素原子が近づいてきたとします。これで水素結合が完成です。こうなったとき、この水素原子はもうフッ素原子に電子をもらっているので、もう他のフッ素原子から電子をもらう必要はないんです。
フッ素原子のほうも水素原子に電子をあげているのでこれ以上、電子をあげる余裕はありません。
別の言い方をすると、水素の+とフッ素の-があるので、他の分子からはこいつらは電気的に中性に見えるんです。
てことで、これ以上の分子とはここでは、水素結合をすることは、できない、ということになります。
軌道を使って説明すると、水素原子とフッ素原子の間の電子密度があがって(軌道が膨らんで)、それ以外のフッ素原子のローンペアの箇所の電子密度が減った(軌道が縮んだ)ので、水素結合を作りずらくなった、ってもいうことができます。
ここからは予想ですが、実際のフッ化水素が凍ると本当に鎖状にならんでいるかは?です。平均するとそんな感じになっているかとは思うんですが…
間違ってるかもしれないので、もっと専門的な方の指摘も、私は聞いてみたいです。
回答、どうもありがとうございます。
以下の段落、不思議に思ってしまいました。
補足お願いできますでしょうか。何度もすいません。
「こうなったとき、この水素原子はもうフッ素原子に電子をもらっているので、もう他のフッ素原子から電子をもらう必要はないんです。」
の部分です。
これを水分子で考えると、
水分子では2つの水素原子から電子を引っ張っているので
そのデルタマイナスを打ち消す(つりあわせる、安定化させる)
だけのデルタプラスを得るには、二つの(水分子由来の)水素原子と
引き合う必要がある・・・ということでしょうか?
こうなると、アンモニアの場合は、、、3つの水素結合・・・???
ちょっと私の理解力が低いですね。。
すいません、補足をお願いできますでしょうか。
>ここからは予想ですが、実際のフッ化水素が凍ると本当に鎖状にならんでいるかは?です。平均するとそんな感じになっているかとは思うんですが…
この部分、、とても興味深いですね。是非、この筋の専門の方に聞いてみたいです。
No.2
- 回答日時:
そう言われてみると
よく鎖状につながったHFのモデル図を見ますね
イオン結合と違って水素結合に方向性があるのは
標的元素とそのローンペア,そして水素原子が
同一直線上に並ぶ必要があるからです
水の場合酸素原子は二つの水素原子と二つのローンペアを持ちますから
水素結合の可能性は4本と説明できます
そうなるとフッ化水素は三個のローンペアを持つので
やはり4本の可能性が考えられますね
でも,図では二本ですね
こちらは私も分からないです
スミマセン
コメントどうもありがとうございます。
そうなんですよ。。
水と同じ考え方でいくと、HFでは
ちょっと説明がしにくいので困っています。
どういう原理なんでしょうか。。
フッ化水素以外の極性物質を加えてやれば
フッ化水素も多くの水素結合を作る・・・と
考えられるのでしょうか。不思議です。
どなたかよろしくお願いします。

No.1
- 回答日時:
*フッ化水素は1分子あたり2本、 水は4本の水素結合を作ることができるから。
」で説明されます*私が思うに、これは飛躍しすぎた解釈で正確では無いですよ。
沸点は、分子の構造、分子間力、極性(電気陰性度)が作用して決まると考えるべきです。
改めて勉強される事をお勧めします。
この回答への補足
もちろん分子間力や分子の構造、電気陰性度は重要なファクタ-です。
言うまでもなく、分子間力に影響するファクターとして分子量も
重要です。それらが沸点に重要なのはわかりますが
それらだけでは説明がつかない大きなズレなので
水素結合の強度の差による説明が必要なのです。
そこは認めてください。
ただ、質問の本質はそこではなく
どのようにして水素結合の数が決まっているのか
を知りたいと思っております。
どなたかよろしくお願いします。
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