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タイトル通りなのですが古代人というか原始時代というかそのくらい昔に
洞窟に壁画が描かれていますよね。
どうして壁画を描いたのでしょうか?
調べたのですがわからなかったもので。
どなたかわかる方いましたら教えて下さい。
ふっと疑問に思っただけなんですけどね。

A 回答 (3件)

 


まず、尋ねておられるのは、ラスコーなどの数万年前に描かれた洞窟壁画の「描かれた目的」だと考えます。

中国の墳墓やエジプトのピラミッドのなかや王家の谷の王墓の壁画や、あるいは中南米のマヤやアステカにも、壁画があるとか、北アフリカの現在は砂漠となってる場所に、数千年以上前の岩石絵があるなどは、目的の点で、分かっているものもあり、色々違った目的の場合もありえるので、一括で論じるのはどうかと思います。

ラスコーなどの壁画は、クロマニヨン人が描いたものと考えられます。「目的」は何かは、彼らは当然、無言語文化で、記録などもないので、現在から、絵を眺めて、推測するしかありません。その場合、「現代人の心理」では、了解できない目的なども当然考えられます。

基本的に、これらの洞窟絵画は、洞窟の奥深いところに描かれていて、彩色が非常に鮮明で、かつ絵が写実的で躍動性があり、更に、モチーフとして、野牛を初めとして、狩りの獲物になるような動物が「多数」描かれているというのが特徴です。

「狩りの成功」を祈り、「絵に描いた動物が手に入るように、呪術的行為」として、狩りの獲物の絵を描いたのだという説が、有力な説として古くからあります。この場合、いまでいう「宗教的目的」で描いたのだということになります。

記憶ですが、描かれているものには色々なものがあるが、そのなかに、鹿の皮をかぶった、明らかに人間と思える像の絵も描かれていたはずです。(違っていたかも知れません)。

こういう絵があった場合、これは、何かの儀式を行っているときの絵だとも、儀式の目的のために描いたのだと言えます。では、その儀式の「目的」はということになります。

クロマニヨン人だと、狩猟生活をしていたと考えられますが、しかし、食料は、植物性のものもあったはずです。魚もあったと思えますが、そういうものは描かれていないようです。少なくとも、主なるモチーフ絵としてはないようです。

そうすると、単に、狩りの獲物の大量を願うというより、牛や鹿や、その他の動物の持つ「力・生命力」に何かの意味で敬意を表し、それらの偉大な動物の「力」などが、部族や住民に助力することを願って描いたという可能性が高くなります。

絵に生き生きと描いた野牛などの「肉」が欲しいのか、「その象徴的生命力」が欲しいのか、いずれにせよ、「欲しいもの」を絵や像などで表して、象徴的呪術的に手に入れ、これが、現実的な肉や生命力の入手につながるという考えが呪術では一般です。

「ヴィーナス像」という、女性の特徴を誇張した像や、妊娠している女性の像が、やはり、クロマニヨン人が作ったと考えられる時代で出土します。これらも、子孫繁栄と「豊穣」を呪術的に操作しようとしたとも言えます。

洞窟の奥深く、人が入って来られないような場所に描いていること、また、現在でこそ、電気の照明で、全体の絵がはっきり見えるのですが、昔は、そんな明るい照明は持ち込めず、煤や二酸化炭素で窒息してくるはずなので、ごくごく弱い光でしか絵は見ていなかったことなどを考えると、これは、「見るための絵」ではないということになります。

隠された場所、または神聖な、いわば「神殿最奥の至聖所」に描かれた絵だとも言えます。先に述べたように、食料の植物や魚や貝などは出てこないところからすると、「狩猟の成功」を呪術で操作しようという目的と、力があり、生命力に満ちる野牛などの「生命力・力」を、部族などのために確保しようという目的だと思えます。

この場合、「人間の立場」は、一方的に狩りをする「万物の霊長」ではなく、野牛などの方が、高次存在で、野牛を、神などのように崇めていて、その力の分与を願ったのが目的かも知れません。動物が、力強い、生き生きした写実的表現で、躍動感に満ちて描かれているのは、まさに、そのような「力・生命力」を崇拝し、助力を願ったためだと思えます。

部族の秘密の儀式=呪術である訳で、「日常と聖」という二分では、「聖」であり、多様な意味で、「守護の神」の絵として、洞窟の深奥に描いて、近づけないようにしていたのだとも思えます。「力・生命力の分与・幸運の分与・神である野牛等自身が肉や毛皮を分けてくれること」への祈願と、呪術的操作のために描いたのが、目的でしょう。
 
クロマニヨン人の心理など分からないので、「自信なし」にします。
 
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この回答へのお礼

洞窟の絵というのはクロマニヨン人が描いたんですね。宗教的というか呪術的な意味もあったんですね。「ヴィーナス像」はそんな昔から作られていたのですか。自然と共存しているという感じで現代人には心理はわからないでしょうね。ありがとうございました。

お礼日時:2003/02/21 09:14

スペインのアルタミラ洞窟の絵やフランスのラスコーの洞窟絵が有名ですね。

時代が古いことと洞窟内に描かれた動物の躍動感と数の多さで有名です。しかし、世界にはたくさんの古代の絵が残されています。サハラ砂漠や北米の南西部にはたくさんの岩絵があります。エジプト、中国、日本には墳墓の中の壁画や天井画があり、オーストラリア大陸にも一種の岩絵があり、あまり有名では無いもののほぼ世界中に古代人の絵は残されているようです。

従って地域と時代によって解釈が分かれると思います。
洞窟絵は狩りの対象となった動物を描いていると解釈されていましたが、人間に勝る力を持つ大型動物への恐れから動物の神性を取り入れるべく祈るために描かれたのではないかという説もあるようです。即ち祈りの場に描かれた絵(現代なら教会
やお寺の絵)だという解釈です。まだ独自の家を持たなかった人類は肉食大型獣から身を守るため大小の洞窟に住んでいたので、祈りや集会に使った大きな洞窟に何代にも渡って絵を描き続けたのでしょう。もし彼らが建物を作る能力があったなら、現代の教会やお寺に類似したものを作ったことでしょう。

時代が下るにつれて目的がはっきり推測できるわけですが、墳墓内の絵は死者の生前の生活を描いたり、あの世でも不自由しないように生前に使用していたものを描いたりしています。記録や通信を目的としたもの、明らかに落書きと思われるものも発見されています。断片的に残っている岩絵から当時の人々の宇宙観や創世神話がうかがわれる絵もあります。
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この回答へのお礼

壁画というのは洞窟だけではなかったんですね。洞窟の壁画というのは宗教的な意味もあったんですね。教会の絵というとステンドグラスがあってその周りにいろんな絵画が描いてありますがあんなような物でしょうかね。神聖だったんですね。ありがとうございました。

お礼日時:2003/02/21 09:20

>どうして壁画を描いたのでしょうか?


「どのようにして」ですか?
「なぜ」ですか?

ちょうどNHKで2月11日に「暗闇に残されたメッセージ~人類最古・洞窟壁画の謎~」という番組をやっていました.
1~2万年前のクロマニヨン人の描いた壁画(フランス南西部)についての番組です.

「なぜ」という部分ですが,これまで「狩の成功を祈って」という説がありましたが,描かれている動物が必ずしも狩猟とは結びつかないものもあるということで,もう少し精神世界的なものではないかという説が新たに出ていることでした.
壁画が描かれている洞窟が入り口から何百mも入った奥まったところであること,描くために入った人の数が少ないと推測されること,同じところの壁画が数千~1万年後にも描き足されていることなどが紹介されていました.
「どのようにして」ですが,指を使ったり,炭を口に含み,噛み砕いて唾液と混ぜ,細かく壁に吹き付けるという技法が紹介されていました.

「なぜ」「どのようにして」どちらも説であって,本当のところは描いた人でなければわからないんでしょうね.

この番組は2月22日(土)17:00~18:00にBSハイビジョンで再放送されますので,興味があればご覧下さい.
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この回答へのお礼

すいません。書き方がまずかったですね。私は「なぜ」という意味だったのですが。教科書に載っていたのはたしか「狩の成功を祈って」とか書いてあったような気がします。もっとも今の教科書はわかりませんが。
壁画の絵を書くのに指とかを使って書いてたんですね。
ハイビジョンで再放送されるのをみたいのですがうちには地上波のTVしかありません。文明に乗り遅れているもので。いつか再放送される機会があったら見てみたいと思います。ありがとうございました。

お礼日時:2003/02/21 09:28

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