ギリギリ行けるお一人様のライン

こんにちは。わたしは将来小説家として食べていくのが夢です。学びたいことを十分に学べそうなのが、今のところ早稲田大学文学部で、現在そこを第一志望に勉強しています。けれどわたしが通っている高校が国公立大ばかり推奨してくるために私立の情報がまったく入ってきません。先生にも「早稲田にはある程度才能の芽が出た人が集まってくるから、田舎から急に早稲田なんかに行ったら、挫折するだけだ」とも言われました。もし実際にわたしと同じ志で以って(そうでない方も)早稲田に入学した方がいたら、早稲田の実情等を教えていただきたいです。ここにきて早稲田を目標にするのを迷っています。早稲田生ではない方からのアドバイスも頂きたいです。宜しくお願いいたします。

A 回答 (5件)

通りすがりの素人だが、つまらん思い出話など書いてみることにする。


私は田舎の生まれである。上京したのは大学ではなく予備校に入るためで、……ああ情けない。友達もいないから「ぴあ」という情報誌を見て、映画や展覧会へ行った。つまり受験勉強をサボった。詩人の荒川洋治の講演会を知ったのも「ぴあ」だっただろうか。荒川洋治という名は、その時はじめて目にした。私は早稲田へ出かけて、狭い教室に潜り込んだ。フランス文学研究会という有名な文学サークルがあって、その他のサークルも共同して主催していたようだ。
私は生きている詩人をはじめて見た(それまで昔の詩人を本の写真で見たことしかなかった)。しかし荒川は、ちっとも詩人に見えず、人相も悪かった。「詩で食っていけるか? 食っていくための方法は」というような、身も蓋もない講演だった覚えがある。休憩時に主催側の人は荒川にウイスキーをすすめ、荒川は美味そうにグラスを傾けていた。私は妙に感心した。「コーヒーやジュースじゃないんだ、昼間から大学の教室でウイスキー。さすが詩人、かたぎじゃねえよ……」。
何も知らず講演を聴いた私だったが、あとで少し調べたら、荒川は早稲田の第一文学部文芸科を出ている。大学入学前から詩才を発揮していたらしい。大学在学中に『娼婦論』(論文ではなく詩の題名)を書き、同名の詩集を上梓した。早稲田の文芸科は、小説や詩などの創作作品を提出すると卒論の代わりになるそうだ。ただし、『娼婦論』は学生の「おままごと」の域をはるかに超えていた。「方法の午後 ひとは 視えるものを視ることはできない」(キルギス錐情)……この一節だけでも衝撃的である。

オンライン書店ビーケーワン:荒川洋治全詩集1971-2000 「これはお得だ!」
http://www.bk1.jp/review/0000038910
荒川洋治の詩:『娼婦論』・『水駅』を中心に(涌井隆・名古屋大大学院教授)
http://www.lang.nagoya-u.ac.jp/~wakui/arakawa.html
森本毅郎・スタンバイ! 出演者紹介
http://www.tbs.co.jp/radio/stand-by/personality/

見延典子の『もう頬づえはつかない』も読んだ。この小説も早稲田の文芸科の卒論である。地方出身の女子大生が主人公で、バイトしたり妊娠したりの当世風の学生生活を描いている。一読して「文学っていうほどの作品じゃないな」と思ったのだが、私は間違っていた。見延は大学に入る前から小説を書き、「作家になる」と志を立てて上京した人だった。だらだら自分の体験を綴った文章などではなく、じゅうぶん意識的な創作だったのである。それを読み取れなかった私は、やはり鈍物だろう。見延は作家として大成したようだ。

第三次「早稲田文学」と昭和の作家たち(現代文学と早稲田)
http://merlot.wul.waseda.ac.jp/sobun/column/09/c …

それで要するに何を言いたいかというと、次の五点ほど。
(1) クラスメートに荒川洋治や見延典子のような、大学入学前から「才能の芽が出た人」がいたら、「田舎から急に早稲田なんかに行った」普通の子は、劣等感に苛まれる場合もあるだろう。ご質問文の先生がおっしゃったことにも一理ある。早熟の天才だった石川啄木でさえ、「友がみなわれよりえらく見ゆる日よ 花を買ひ来て 妻としたしむ」と歌った。
(2) 早稲田に限らず、文芸創作の指導に限らず、大学の講義なんてのは、お寒いものと相場が決まっている。今さら懸念してどうなるものか。何というか、粗放農業みたいな育て方なのよね、大学って。
(3) 綿矢りさも早稲田だった(文学部ではなく教育学部国語国文学科)。とにかく、荒川や見延や綿矢もほんの一部に過ぎないほど、早稲田出身の文筆家は多い。講義で教わるというより、文学サークルなどが盛んなのでもあろう。「サークルに入るため早稲田に入学した」という人もいるらしい(本末転倒?)。大学の真面目な授業では、(1)のような俊英に太刀打ちできなくても、サークルで会う機会があったら、酔っ払って絡んで友達になったりできるかも知れない。
(4) ご質問者は現実も見つめなければなるまい。つまり、親御さんの財力と本人の学力である。上京して私大に学ぶのは大金がかかる。特に入学時などは、万札が千円札の感覚で出て行く。ビンボーな私は苦しんだ。また、文学部は就職がよくないようだ。一口に早稲田と言っても、政経や理工などと、文学部とでは全く就職状況が異なる。地元に帰って勤めるなら、地方国公立大の法・経などの方が有利かも知れないのである。荒川洋治でさえ、詩だけでは食べていけず、週刊誌記事のリライトなどの仕事をもらって糊口を凌いだという。
(5) 人生は一度っきり。東京で刺激的な体験をするのもよい。やっと大学に入った私は(文学サークルには入らなかった)、あいかわらず授業をサボって大江健三郎や野田秀樹の講演を聴きに行ったりした。大江は、ノーベル賞受賞のずっと前だった。野田は芝居じゃなくて講演なのに、化粧して女装していた。……しかし、いろいろ知的な刺激も受けたのに、ろくな大人になれず、やがて田舎に帰りましたとさ。
さて、成功例も(私のような)失敗例も見て、ご自分の人生を選び取ってください。以上、終わりっ。
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 こんにちは。

現在、早稲田大学に通っている大学生です。
学部は商学部ですが、文学部の授業を受講したり、文学部の友人もたくさんいるので回答させてください。
 まず、「早稲田にはある程度才能の芽が出た人が~」についてですが、これは特に気にすることはないと思います。先生がおっしゃているのは、例えば綿矢りささんのような方のイメージでしょうか。(ちなみに、サークルの先輩のゼミの友人でした)確かに入学前から才能があって入ってくる人もいますが、年間万単位で入学してくる早稲田生のほとんどが普通の学生です。ただ、大学の特色として、早稲田大学は自由な雰囲気の強い大学です。言い換えると放任主義です。そのため、自分が何をするのかをきちんと考えて、積極的に行動しないとそこで挫折してしまいがちです。このケースは本当に多いです。早稲田大学は固定のクラスで授業をとることが少ない大学なので、サークルやゼミなどに入らないとなかなか友人ができません。人間関係をうまく構築できずに引きこもって授業にも行かなくなり、留年・退学といったケースがとても多いのが早稲田大学の実情です。
 文学部の授業についてですが、確かに小説の書き方を学ぶというのとは違うかもしれません。しかし、小説を書く上で役に立つ授業は受講できると思います。例えば、人気授業である「村上春樹を学ぶ」や「マスターズオブシネマ」などでは春樹の作品や名画について解説を受けながら学びます。授業自体も面白いものですし、世に名作といわれる作品を学ぶことは質問者様が小説を作る際にもプラスに働くのではないでしょうか。早稲田大学の提供する講義はおそらく日本でもトップクラスの多様性を誇ります。自由に様々な講義を選択できるため、高い意識を持つ学生にとってはけしてお寒いことはないと思います。
 また、早稲田大学はサークル活動が非常にさかんです。私もサークルに所属していますが、そこでできた友人や得られた成長は私の人生においてなにより大切なものとなりました。オレンジデイズ(年代的にわかるか不安ですが・・・。私が高校時代にはやったドラマです)より楽しい大学生活を送っていると胸を張っていえます。もし、大学に入っても今の夢を抱き続けられるなら、早稲田大学の経験は質問者様の人生において必ず有意義に働くと思います。ぜひ、がんばって早稲田を受けてみてください。
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大江健三郎 東京大学文学部フランス文学科


三島由紀夫 東京大学法学部法学科

 つまり、東京大学文学部への受験勉強をして下さい。でも、文科1類や2類や3類のどれが、文学部なのか知らないので調べて下さい。
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こんにちは。



文学部は、文学を学ぶ場であって、
小説の書き方が学べる場ではありません。

文学を学ぶというのは、
いつの時代かに誰それが書いた文学について、
時代背景を考えたり、その文学が社会に与えた影響を考えたり・・・
概要を学ぶと言う意味です。

恐らく、小説を書くのなら、
早大の文学部ではないと思います。
それこそ、カルチャー教室にある小説の書き方教室の方が、
書き方は学べると思います。

どこの大学でも、他県から来る人は大勢いますから、
その点は、それほどの問題ではないと思います。

学部で何が学べるか?は、
まずは、(早稲田)大学のHPを見たり、
シラバスをじっくり調べてみる事をおすすめします。
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この回答へのお礼

実は早稲田にも行き、早稲田のパンフレットももう既に熟読しているのですが、文学部はお寒いと聞き、じぶんの目標に自信がなくなっていました。でも、やっぱりがんばります。ありがとうございました。

お礼日時:2009/04/14 18:22

小説家になる為に行く大学なんて基本的にはありません。


作品をクリエイトするコースがあるというだけでね。
そこを卒業すれば作家になれる事は本当にまれ。
あくまで基礎的な部分を学ぶんです。
情報が入ってこなければ、貴方の方からアクセスする。収集する。
先生の言葉はおそらく貴方のその希望が、何処まで誠実で、しっかり情報収集して深く学校の中身やコース、学べる分野も含めてリサーチしたものであるのかに疑問を感じたんだよ。何となく早稲田といっているように感じられたから。貴方なりに実際に早稲田を訪れたり、オープンキャンパスに参加するとかもう少し自ら動いてみた方が良いよね。
物書きになるという目標も少しボンヤリしすぎているからさ。
その技法を学ぶ場所ではないんだよ。その下地になるものを貴方が何処で磨くか?それは極論言えば文学部じゃなくても出来る。
ただやはり幅広く時代を問わず文学に触れる機会を避けて、良い作品は書けませんからね。貴方のその夢をしっかり大事にしつつ、その為に自分が取るべきステップも、志望校も含めて、貴方の方から動いて探していくのも大切なプロセスだからね☆
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この回答へのお礼

わたしも大学選びが将来に直結するとは思っていません。ただ、早稲田の文学部はお寒い状況というのを風の噂で聞き、不安になってしまっていました。夏に実際に早稲田に足を運んだりもしたので、やっぱり第一志望として、勉強を頑張ろうと思います。ありがとうございました!

お礼日時:2009/04/14 18:10

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