昔ですが、何かの本かで書かれていた実話について教えて欲しいのです。目的は、情報分析の役立つ事例として詳細を知りたいためです。その内容とは;
第二次世界大戦時、ドイツ軍の行動が英軍か英新聞かは忘れましたが、兎に角作戦行動を起こす前に筒抜けになって発表されていたことがあり、ヒトラー以下幹部はスパイの仕業とみなしていた。しかし以降、その発表元の探索に躍起となって、その発表者(確か新聞記者)を捕まえることが出来た。さぞかしドイツ政府幹部内の情報源を握っていると思い、取り調べた結果、なんとその発表者はドイツ軍が発表する断片的なプロパガンダを収集し、分析することで、次に何をするのかを予測、予知していた、ということがわかった、という内容です。諜報分野の専門用語では「オシント」といわれる「秘密情報の90%は公開情報を元に推測できる」というような考え方らしいです。その事例の詳細な紹介及び分析手法などを紹介している文献はありませんでしょうか?または関連する内容も教えていただけたら幸いです。
No.1
- 回答日時:
実際にその様な事があったのか疑問。
ドイツ軍は当時解読不可能という評判のエニグマと呼ばれる暗号システムを採用していた。
実際に当初は、連合国側による暗号解読が出来なかったので、かなりの輸送船がUボートの標的として消えた。
しかし、数々のエピソードにより英軍の手でエニグマ暗号システムの解読方法が編み出され、その解読情報はウルトラと呼ばれた。
英軍および米軍は、ウルトラ情報を元にUボートの作戦海域を察知し輸送船団の経路変更やUボード狩りに活用した。
連合国側はエニグマ解読の事実がドイツ軍側に察知されると折角解読に成功したエニグマシステムを変更される恐れがあったので、解読成功の事実は厳重に秘匿された。
極大雑把には、このようなエピソードがあったと記憶しています。
その新聞記者の逸話は、エニグマ解読の事実を秘匿するための欺瞞措置としての話なのでは?
>作戦行動を起こす前に筒抜けになって発表されていたことがあり
筒抜けになっていれば、相手の裏をかく作戦を実施すれば良いだけで、わざわざ筒抜けだよ~。と知らせる必要は無いと思うが?
作戦行動の内容が相手に漏れたと分かれば、当然作戦は中止するなり変更するなりするでしょう。
そしたら折角のチャンスを逃すことにならないかな・・・・
まあ、重要でないような事柄を殊更に喧伝して、その新聞記者の逸話に信憑性を持たせるという、裏の裏をかく作戦かもしれないが・・・・
とにかく、裏、裏の裏、裏の裏の裏、と言うように一筋縄でいかないのが諜報戦なのでしょうね、
>「オシント」といわれる「秘密情報の90%は公開情報を元に推測できる」
現代社会であればある程度当て嵌まるかもしれませんが、当時のヨーロッパでそのまま当て嵌まるか?疑問。
丁寧な回答、有難う御座います。確かに、各種の諜報戦が繰り広げられたはずでしょうから虚実入り混じっているのでしょうね。
参考になりました。
No.2ベストアンサー
- 回答日時:
漫談です。
1)エニグマというのは、エニグマ社という事務機器会社が企業向けに作った暗号マシンで、ヴァイマル・ドイツ陸軍が採用し、海軍、外務省も採用した機械です。基本的に3枚の歯車で乱数をだし、さらに電気的にもう一度乱数を加えて本文を暗号化するものです。これは、戦前、ドイツ側のミスで、ポーランド軍参謀本部情報部が物をおさえ、外見の詳細な写真撮影をおこない、まずポーランドで解読の試みが始まり、それが英国に持ち込まれ、とうとうコロッサスという今日でも写真が公開されていないコンピューターの原型まで動員しても解読できない強力なものでした。
たとえ戦場などで現物をゲットしても、歯車のセットを取り替えられると、最初からやり直しになります(鍵のついた予備歯車の箱が保管されており、指令がでたら代えるのです)。もっとも、いまの普通のPCがあれば、サックリ解読できます。
2)そのお話はわたしもマユツバです。ただ、対敵諜報の考えのひとつに、暗号は解読できなくても、通信量、発信元、文章の長さ、その特徴などのデータを集めれば、なにが起きるか対策がたてられる、というのがあります。マリアナの電波をキャッチし、ある量がでたあと沈黙すると、4時間後にB29がどこかに来ることがわかった、といったあんばいです。
ただ、この方法は「なにがおこるか」はかなり予測できるのですが「どこにくるか」を予測できないという欠陥がありました。例として、受信情報によれば、普通より長いラジオ・ネームのB29が2機いるらしい。なんかやっているようだ。近々なにか起きるのでは? 警報を出す →広島、長崎というようなことがありました。
3)90%は公刊物からの情報、とは、出版物がふえ、メディアの発達した60年代のころからでしょう。例として、メーデーのクレムリン雛壇にならんでいるソ連要人の新聞写真に順列に変化はないか、なんて感じで、だれがいなくなった、だれがこの位置にいる、と分析します。
逆に、人を送り込んで(もしくは現地協力者を得て)情報収集する方法をヒュミントといいます。
公刊物の分析は、ときどき敵のニセ発表に踊らされたりします。ヒュミントの情報は確度が高いでしょうが、情報がくるようになるまで、人の訓練もふくめて手間がかかります。
ネタですが、ご笑納ください。
ありがとうございます。
1)エニグマは有名なので名前を聞いたことがあります。確か、私の俗物知識の中で、U-157とかいう映画のネタになったのもその暗号機であったかと思います。が、仕組みは知りませんでした。勉強になりました。
2)英新聞記者の件:そうですね、マユツバもんという感じがしてきましたね。きっと断片的な情報でも、それらを集めて、何かしらの有機的な体系にして見た場合、何かしらの予測を出来る、という示唆をする寓話、教訓話かもしれません。但し、実用としてはk16399638さんがいうようなやり方で活かされると私は思います。
3)情報戦は結構戦争からみでありますね。情報を入手できるまでの訓練もそうでしょうが、入手後の分析も結構訓練が要りますね。
No.3
- 回答日時:
ポーランド陸軍暗号科はエニグマの解読を
かなり前から、ヒトラーがドイツを掌握する前から
やっていたそうです、ナチスなどという不穏な
のがドイツを支配すると一番、怖いと思うのは
やはり隣国であり、第一次大戦で負けたドイツの
領土を一番もらったのはポーランドでドイツに
根にもたれていてドイツが強力になって報復しに
きたら、まっさきに餌食になると予測していたからです。
ポーランドで一番の天才数学者なんにんかで編成された
メンバーがドイツがポーランドを侵攻する、ちょっと前に
エニグマ解読機の試作を終えましたが
第二次大戦の勃発が一足早く、解読機を持って
亡命した数学者たちはイギリスとフランスに
試作機の売却を打診、イギリスは、うさんくさいと思い
不関心、フランスは、ドイツとの国境に大要塞線を
構築して運営していたのでドイツはフランスを攻められない
と安心しきっていて、エニグマの解読機は
物珍しさだけで買いはしたが真剣に解読の研究は進めませんでした
フランスも侵攻され占領、イギリスはチャーチルが
強硬な対独徹底抗戦の路線でいき
エニグマの解読も英国の諜報能力の限りをつくして
打破しようとしました、だが、解読の先駆者のポーランドの
関係者たちを英国は協力を 仰ぐことはしなかったようです。
ポーランドはドイツに短期間で占領されたので
ポーランドの方面は、あてにならないと判断したようです。
ありがとうございます。返事が遅れてしまいました。
英国新聞記者の例は、小生としては諜報戦の情報分析の寓話として、実用展開について、もっと調べてみます。
No.4
- 回答日時:
ポーランド陸軍暗号局BS4課によるエニグマ解読の試みは、ナチス台頭以前の1928年から始まり、フランス対敵情報部は1931年からドイツ国防省の職員を通して、エニグマの情報を収集しています。
BS4課は暗号解析機を開発しますが、予算不足のためエニグマの複雑化に対応できなかったので、英仏の支援を求めます。三者の協力関係は1939年7月に成立しますが、9月にポーランドは敗れ、エニグマ解読に当たっていた要員はパリヘ、フランス降伏後はイギリスへ逃れています。
イギリスの用いたエニグマ解析機は、ポーランドが開発したものの改良型でした。
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