別質問で、帯分数の加減を、仮分数に直してから行うか、整数部分と分数部分に分けて行うかという質問をした者です。中1生の親です。
回答にお礼を書いていて、私自身の中学時代の記憶が蘇ってきて、掲題の質問となりました。
私自身の経験でも、小学校では答えが仮分数になったら極力帯分数に直せ等、帯分数重視だったのに、中学では仮分数で良いとなって行きましたが、子供を見ていると今もその点は概ね変わっていないようです。
ここで、中学時代に苦手だった数学を得意科目にしてくれた恩師の言葉を思い出したのですが、要約すると、
小学校では分数を小数は同じと習ってきたかもしれないが、意義が違う。分数は除法の計算過程が示されていて、小数は計算結果の表示だと考えろ。その意味で、分数の本質は除法である。帯分数にすると何を何で割ったのか一目瞭然でなくなる。だからこれからは仮分数しか考える必要はない。
というもの。
それまで、分数・小数・演算がバラバラに記憶されていたのが、すっきり一つに纏まった思いでした。特に分数=除法というのは、小学校でもいわれるものの、本当にストンと落ちたのは上の説明からでした。
そこで...、
未だに小学校では帯分数中心、中学校以降は仮分数中心で教えているのはなぜなんでしょうか。確かに、帯分数は整数部分で大体どれくらいの数なのかが示されるので具体的なイメージを持ちやすいメリットはありますが、逆に除法との繋がりが見えにくくなるデメリットもあるように思う次第。互除法などでは帯分数を使いますが、それ以外では帯分数でなくては、という場面に出会ったことがありません。
大学時代に、友人と塾を作って(私は英語専門でしたが)一部数学も見た際、分数=除法というのが、理解はしていても身についていない生徒はとても多かったこともあっての質問です。
宜しくお願いします。
No.3ベストアンサー
- 回答日時:
10年前の話ですが・・・
参考まで。
小学生で”帯分数”に直せ、というのは、
”思考の順番と手法”だと思っています。
15/4 だとしたら、3+3/4 ですよね。
ここで、この答えになるにあたって、小学生の思考は掛け算2回(4*4 と4*3で、4*4だと大きいから、4*3)と引き算1回(15-12)ですよね。
これをみると、ああ、3/4は1より小さいから、
15/4は3より大きく、4より小さいね。ってこと。
帯分数にすることで、分数部分は”1未満”ということが
分かるわけで。
学校では分数と除法の関係についてあまり詳しく教えてないようです。有理数と無理数の違いを説明するのが大変なので、
当然有理数の分数のみ分数=小数と教えているのみです。
これが仮分数のままだとしたら、その分数がある整数以上なのか
どうかの判断がつきにくくなります。また、
5/4を小数点以下2桁で答えなさいとなった際の整数部分は
いくら?と答えられないお子様もいます。(実際いましたよ・・・)
そういうわけで、帯分数をカリキュラム的に先に教えている
と思うのです。
中学・高校では関数が出ますので仮分数を使う必要がある
のですが、それは”~以上~未満”という帯分数の基礎知識
があればとっかかりがちょっと楽になります。
2元2次関数等ならその差は顕著です。
3/7は1未満、実は除法であること、そして無理数であることから、
そのまま扱った方がよい、とか。
しかしながら、塾では帯分数は使わない方が多いです。
ややこしくなってしまい、不合理だから。
(この違いが学力の差等を生むのでしょうが)
私も帯分数に関しては、答えが仮分数でもいい、と
教えました。(わざわざ帯分数に直さなくてもよい)
テストで間違いになったら持ってこい、とまで。
結局間違いとなっていた生徒はいませんでしたが。
私の子供もいつか、帯分数とかにぶつかるんでしょうけど。
帯分数は時間のあるうちに学んでいってほしいものです。
ありがとうございます。
確かに、帯分数は具体的数のイメージである整数で大体のところが捉えられるメリットがありますね。具体→抽象という手順は大事だと思います。
しかし、除法=分数=比という関係を良く理解することは、同等にあるいはそれ以上に大切だと思うんですよね。仕事などでspread sheetを組む必要があるときなど、この理解が曖昧だと全然進められません。spread sheetには「÷」はありませんから。恥ずかしい話ですが、家内は3÷4=3/4が一瞬理解できていませんでした。一応一番難しい私立女子大を卒業しているんですが...。
仮分数・帯分数の区別というより、分数は、計算そのもの、式そのものをあらわしていて、そのまま計算結果の表示としても認められるが、より分かりやすく結果を表示する為には、小数か、帯分数で表示すると教えたほうがいいと、ずっと思っています。
No.4
- 回答日時:
私の回答は#2さんに近いのですが、帯分数を教えるわけはもっと馬鹿馬鹿しい理由にあるのだと思います。
私はアメリカに住んでいますが、アメリカやイギリスでは、未だに長さをフィートで測ります。これは12インチが1フィートですから、その半分=1/2とか、1/3とか、半分の半分=1/4に馴染む単位になっています。そこで、物差しのメモリは1インチ以下では、1インチの半分=1/2、半分の半分=1/4、半分の半分の半分=1/8、半分の半分の半分の半分=1/16と刻まれております。したがって、定規のメモリは例えば
8と(3/8)インチ
と帯分数を使って読む以外に方法がありません。ですから、帯分数は現在でもアメリカでは生活の必需品であり、当然ですが中学校まで待たずに小学校て教わります。
ところが、日本ではメートル法なので、実生活では帯分数を使う必然性が無いのです。教育学部の数学の先生方が何と理屈をつけようとも、実際には小学校で成績を付けて出来る子と出来ない子のふるい分けをするだけのために、帯分数を勉強させられている、と言うのが本当のところだと思います。
教育界では、こんな馬鹿馬鹿しい例は他にもあります。私は理系出身ですが、私が若い頃は、大学の第二外国語でドイツ語を習わされました。現在では専門家の間でもドイツ語を使うことは皆無に近く、超例外の方を除いて、ある意味で全く必要のない科目でした。ところがどの大学でもドイツ語を教えていました。それは、戦前では理系に取ってドイツ語が大変重要な言葉でしたので、日本の教育界が大変多くのドイツ語の教師を生産してしまったのに原因があります。戦後になってドイツ語が必要でなくなっても、その先生方は食べて行かなくてはならないので、大学側もそう簡単には首を切れず、その先生方にドイツ語の授業を続けさせていたのです。ですから、我々の世代は、大多数の人にとってまるで必要も無いドイツ語を第二外国語としての必須科目として勉強させられてしまった訳です。
帯分数も、算数の教育をアメリカやイギリスからコピーしてやっているようなとことがあるので、アメリカ人に取っては必要でも、日本人に取ってはまるで必要もない余計なことを、日本の小学生達は勉強をさせられているのだと思います。現に、もし本当に帯分数が必要なら中学校以降でも勉強させられて、それを使っているはずですからね。
下にアメリカの定規の写真を載せておきます。それを見ると、アメリカでは、どうして帯分数が必要だか分かると思います。
ありがとうございます。
日本の教育については確かにそう思うところもありますね。ウチの場合、子供を塾に行かせたことがないのですが、聞くところによると、塾では小学生でも早くから仮分数でいいといっていると聞いています。私自身が塾を開いていたときもそうしていました。塾のほうが本質を突いているケースは良くありますね。
アメリカの単位については、他の方も言ってらっしゃいましたが、私自身も海外在住経験あり、良くわかります。しかもシャツのサイズなど32-3/4を"Thirty two three"なんて略すので、全然分からなかった覚えがあります。
でもこれも不思議といえば不思議なんですよね。12進法なら常に分数表示というわけではないことは、時間の単位などの例がありますよね。長さ・重さは、10進法との併用という要素があるからでしょうかね。
No.2
- 回答日時:
帯分数は実際の大きさをイメージしやすいので、小学生の少数との比較など、また実生活にも使えるより実践的な記載方式であるからと思います。
日本では少数が主流ですが、ヤードポンド法では数の端数を1/8 1/4 3/8 1/2 5/8 3/4 ...などの帯分数として表記されていることがよくあります。これも実際実用的はどうかは別ですが。
仮分数は実際の数学では積や商は単項式であるので使い方は必至であるということでしょう。
例の一つのりんごを3で割るのは理解出来るが1/3や 2/5で割るというのを教えてのは割り算という概念ではたいへんですね。
No.1
- 回答日時:
算数では実生活への利用、数学では学問としての基礎作りを意識するからでしょうかね。
おっしゃる通り帯分数は整数部分でどれくらいかが示されているので、例えば2と3/5であれば、「あぁ、2と3の間の数で、若干3に近いんだな」と認識できます。僕は料理とかではこの感覚は大事だと思うんですよ。3カップ半というのは帯分数の発想ですよね。数字を概数として認識・把握するっていうのは、実生活では必要です。あと、何らかの数字を扱う仕事につく場合も効いてくると思います。金融関係の仕事とか、実験データを眺めると時とか。帯分数は、きわめて計算しづらい(例えば累乗は簡単には出来ません)不便な存在ですので、数学そのものを学ぶ上ではほとんど必要ないと思われます(互除法は面白い例ですが)。僕も帯分数のことは、ずっと(不当にも)甘く見ていたんですが、最近「数字そのもの」に向き合う場面が増えて来るなかで、数字に対する感覚を持つためにはなかなか大切なのかもしれないと思い直したりもします。
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