
鉄鋼中のMnの定量で
まず鉄鋼に硫酸と硝酸を加え
黄色の溶液になりました。(1)
その後ペルオキソ2硫酸を加えてMn2+をMnO4-に酸化し、(2)
さらにリン酸を加えて濃度既知の硫酸鉄2アンモニウム溶液を加えた後(3)
濃度既知の過マンガン酸カリウム溶液で逆滴定を行いました。
この反応でいくつか疑問があるのですが
(1)で黄色になったのは鉄(III)イオンによるものでしょうか?
(2)の反応で硫酸イオンができるとおもうのですが、この硫酸イオンのせいで(3)の酸化還元反応に影響はないのでしょうか?
(過マンガン酸イオン以外の酸化剤があっていいのかということです)
(2)でリン酸を加えるのはなぜでしょうか?
わかりにくい文で恐縮ですが
わかる方いましたら教えていただけるとありがたいです。
よろしくお願いします。
No.2ベストアンサー
- 回答日時:
(1) Fe3+ 由来でしょう.
(2) もともと硫酸を入れて溶かしているのに,硫酸が生成することがなぜ問題になると思うのでしょうか?そもそも,硫酸/硫酸イオンは通常の条件下では酸化剤になりません.
(3) この滴定を行うときの反応を考えてみましょう.
もとの試料には Mn2+ と Fe3+ と Fe2+ が混ざって存在しています.これをペルオキソ硫酸で酸化して,Mn2+ を MnO4(-) にします.このとき,Fe2+ も Fe3+ に酸化され,結局,MnO4(-) と Fe3+ の溶液になります.ここに既知かつ過剰量のモール塩を加えることで,MnO4(-) をすべて Mn2+ に変換します.モール塩の Fe2+ は Fe3+ になります.この反応は,Fe2+の滴定に使われる反応と同じです(酸化剤には過マンガン酸のほかに二クロム酸でもよい).このとき,リン酸は鉄イオンに配位し,Fe3+の色を薄くし,過マンガン酸イオンや指示薬の変色の観察を容易にすると同時に,酸化還元電位を下げて酸化を促す効果もあります.あとは過剰の Fe2+ を MnO4(-) で逆滴すればいいわけですが,これはまさに Fe2+ の過マンガン酸滴定にほかなりません.
詳しく解説していただき
いろいろ疑問が解決しました。
本当にありがとうございました。
リン酸にそんな役割があったとは気づきませんでした・・・
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