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民主主義がなぜ一般的にすばらしいものだというイメージになってしまっているかについて、
少し疑問を持ち、調べてみたいと現在考えています。

近代まで民主主義は悲観的な見方をされていたと聞くのですが、
そんな民主主義を日本を含め多くの国が現在選択するようになったのはなぜなのですか?
何か決定的な長所があったのですか?

逆に、世界を見ると民主主義を取っていない国がまだまだあると思うのですが、
こういった国はどういう根拠で民主政以外の政体を選択しているのでしょうか。

最後に、ほとんどの人は民主主義であることが一番良いことだと違和感なく思っているような雰囲気があると思うのですが、
なぜそんな感覚が定着してしまったのでしょうか?

どんなことでもかまいませんので、御意見、御教授ください。
よろしくお願いいたします。

A 回答 (6件)

>民主主義がなぜ一般的にすばらしいものだというイメージになってしまっているかについて、


>少し疑問を持ち、調べてみたいと現在考えています。

とても大切な視点だと思いますね。
国によっては、「民主制」でなくてもうまく行ってる国もあります。
例えば、サウジアラビアは絶対王政的な君主制ですが、別に北朝鮮やイランのように国際社会で問題になることは少ないですし。
そうそう、視点といえば「民主制」と「民主主義」を分解して考えてみるのもいいかもしれません。
「民主制」というのは「政体」の一つです。
一方、「民主主義」とは思想の一つです。
だからこそ、「立憲君主制」や「象徴天皇制」が「民主的」になれるわけです。
政体は大まかに、
君主制・帝政・・・一人の君主が意志決定する制度
僭主制・・・一人の実力者が意志を決定する制度。何らかのシステム(血統・選挙など)によって跡継ぎが付くようになると、君主制・帝政などに移行することも
寡頭制・・・決定権が限られた人々にのみ付与される制度
共和制・・・決定権がその団体に所属する人々との合意によって決定させる制度(全ての国民に与えられたら民主制と同義語となる)

などなどですね。
で、「立憲君主制」や「象徴天皇制」というのは、君主制と共和制の折半案で出来た制度であり、結果として君主制と共和制が上手く調和した形といえます。
で、その成立の背景にあるのが「民主主義」と言えます。

>近代まで民主主義は悲観的な見方をされていたと聞くのですが、
>そんな民主主義を日本を含め多くの国が現在選択するようになったのはなぜなのですか?

キリスト教の思想とゲルマンの主従制とが背景にあって、厳然な身分制度があったからですね。
例えば、王族や貴族なんかは「青い血(=神聖なる血統)」が流れていると本気で信じられていました。
なので、王族・貴族と市民・農民などの間には大きな壁が立ちはだかっていました。
それを突き崩したのが、ピューリタン革命・名誉革命や米国の独立、フランス革命と人権宣言などなどです。
なぜ、こういした「市民革命」が興ったかというところですが、これには色々な見方があって一冊の本が出来てしまうので突っ込みませんが、「啓蒙思想」が大きな影響を及ぼしている事だけは指摘しておきます。
で、この「啓蒙思想」から生まれたのがダーウィンの進化論でありそれを社会に適応した「進歩史観」です。
つまり、ダーウィンが主張したように人間社会も自然淘汰され優れたモノだけが残っていき、キリスト教の「終末」へと向かっていくという考え方です。
ついでにもう一つ、指摘すると日本では「民主主義を確立した象徴」として賞賛の対象となってる「フランス革命」ですが、歴史学では必ずしも賞賛の対象とはなっていません。
むしろ、革命後の数々の暴力やナポレオンの登場を許した点など、色々と欠点・汚点などが指摘され「フランス革命の評価」はあまり高く無かったりします。
まぁ、そもそも「評価」というのは恣意的なモノなんですけどね。

>最後に、ほとんどの人は民主主義であることが一番良いことだと違和感なく思っているような雰囲気があると思うのですが、
>なぜそんな感覚が定着してしまったのでしょうか?

先後生まれの我々の世代にとっては、やはり「教育(洗脳?)」とテレビやマンガ・アニメなどの宣伝効果のおかげですかね。
まず、教育の方なのですが、特に日本の近代史は殆どやらないのに、平和教育と称して「原爆の悲劇」と「昭和初期のファシズム」はよく非難の対象として取り上げることなんかは、結構影響が大きいと思いますね。
私は別に日本の教科書が「自虐史観だ~」とかいうけったいな史観は持ってませんし支持もしませんが、日本の歴史教育に問題がある点は同じ意見です。
私が一番問題視しているのは、歴史を暗記物にしてるところですね。
歴史とは暗記ですむほど生やさしいものではなく、時にはトラブルの原因となることもあります。
この辺りを理解してないんですかね~。
次に、テレビやマンガ・アニメなんかには、脱亜入欧的な米国・欧州への憧れに満ちあふれていることですね。
欧米といえば、「近代民主主義」は専売特許ですから、いきおい「民主主義礼賛」になるんでしょうね。

最後に、幾つか参考書を紹介しておきます。

福田歓一 『近代民主主義とその展望』 岩波書店〈岩波新書〉

・民主主義の歴史を振り返りながら、その理想と現実を克明に描き出しています。1977年の出版ですが、「民主主義とは何なのか」を考察する上で欠かせない良書でしょう

ロバート・A. ダール(著),中村 孝文 (翻訳)『デモクラシーとは何か 』(岩波書店)

・20世紀アメリカを代表する政治学者ダールが「当たり前」のこととなった民主主義を整理・分析しています。

J. リンス 他(著), 荒井 祐介 他(翻訳)『民主化の理論―民主主義への移行と定着の課題』

・1990年代に独立したり紛争に勝ったりして成立した国々の民主化のプロセスやその弱点を分析した良書。いかに「理想」と「現実」の間に大きな隔たりがあるかを感じさせてくれます。

ではでは、参考になりましたら幸いです。
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勘違いしてる人がいるようだけど


ソ連が崩壊したのは共産主義だったせい。
共産主義が資本主義に比べて明らかに劣るのはほぼ確定事項だけど
少数独裁制と民主性のどちらが良いかはわかってはいない。

民主主義が広まった理由は、簡単に言うと一つだけ。
これは、民主主義が一番良いと思ってる人が多い理由にも共通するけど
みんな、自分が権力持ちたいって思ってるから。
民主主義っていう概念が広まる前は、政治に関する権利を自分が持つなんて誰も思って無かったけど、今は民主主義の概念が広まっちゃったから、権力を持たない多数派が自分にも権力をよこせって叫んだってだけ。
誰だって、自分に権力有る方が良いしね。民主主義が良いって思ってる人が多い理由も、自分に権力の無い少数独裁制が嫌だから。
もしくは、下の米みたいに、社会主義と少数独裁制を混同してる人が多いからかな?

はっきり言うと、民主主義で成功してる国より、少数独裁制で成功してる国の方が割合としては断然多い。
サウジしかり、中国とかあるしね。
国とは違うけど、経済の事を考えるなら独裁制が一番なのは株式会社制度が明らかにしてるしね。
つまり、資本主義で少数独裁制っていう国の形は、考慮するべき形なのは間違いないよ。

アテネを例に出すまでも無く、衆愚政治は今も昔も民主国家が崩壊する理由の一つだった。悲観的な見方をされてたのはそのせいかな?
最近は、みんな馬鹿になっちゃって何も考えずに民主主義最高って言ってるみたいだけどね。
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近代までの民主主義が悲観視されていた理由はひとえに


『衆愚』という発想によるものではないでしょうか。
つまり、扇動者に流されやすい大衆は自律的な意思を持って
政治を行うことが出来ないというものです。

この対案として考え出されたのが、『哲人王』という概念です。
この世の学問・哲学を修めた"立派な人間"に政治を行わせよう
という考え方ですが、歴史上、ついにこの哲人王は生まれませんでした。
王という概念はその後、宗教的祭祀と結びつき、"神の地上の代行者"
つまり、神の意思を実行することを"政治"と呼ぶようになりました。



そして近代に入るとある疑問が持たれるようになったのです。
『神と、その代行者である王は本当に正しいのか?』と。

まず神の権威は、教会の様々な蛮行(金を払えば罪が減じられる等)や
その教義が科学的に否定されるようになった結果、完全に失墜していました。
もちろん日本の場合は特殊ですが、それでも天皇の『人間宣言』により
数十年遅れで、その権威は過去ほどでは無くなったと考えられます。





その上で、民衆が指導者を選ぶことを至上とおいて、
民衆が王を支持するのならば。権威を保つことは可能のようにも見えます。
しかし"民衆の支持を得た王政"にも問題があるのです。

大衆が扇動されやすい、ということが仮に正しいのならば、
同時にある問題点が発生するのです。それは王や権力者が
扇動者となることが容易であること、つまり
『為政者が自分に都合の悪い情報を隠蔽することで、
大衆の支持を作り上げることが出来る』という点です。





民主主義に期待されるのはつまり、このチェック機能なのです。
現代の民主主義とは、単純に"選挙で王を選ぶ制度"ではありません。
特定の人間に権力が集中することを防ぎ、同時に汚職を防ぐ為に
情報を公開させることが目的なのです。権力を極限まで分散させると、
その持ち主が民衆の側に移る。これが民主主義であるのです。


そしてもし、民主主義を名乗りつつ、情報を公開しない政府があったり、
あるいは不正な献金を受け、汚職を蔓延させる政党があったとすれば。
政治の実務を担当する人間が説明責任を果たさないのであれば。
また、情報を伝える大衆報道が特定の政党に組し、
事実を捻じ曲げた情報を伝えることがあったとすれば。

それはすでに民主主義ではないとすら言えるのです。
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>近代まで民主主義は悲観的な見方をされていたと聞くのですが


その民主の問題を解決すべく生まれたのが共産主義です。

しかし共産主義の代表格である北朝鮮、ソビエト崩壊して、人々は共産主義がろくでもない政治体系と気づいたのです。
 中国も共産主義をうたってますが、共産主義の愚かさを悟り、順次民主主義体制に移行しつつあります

 民主主義は確かに欠点だらけの政治体制です。しかし人類は民主主義以上に効率のよい政治体系を知りません
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「民主主義」と言っても様々な体制がありますので、一言で「民主主義は素晴らしい」とは言えないと思います。


ちなみに北朝鮮の正式名称は「朝鮮民主主義人民共和国」です。
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では非民主主義を調べれば答えが出ると思うが....
ベルリンの壁が崩壊した理由
ソ連が無くなった理由
中国が市場経済を選択した経緯
北朝鮮の現状

 
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