
熱電対で0.1℃以内の誤差で測定をしたいと考えております。
そこで、冷接点を一定温度に保ちたいのですが、長時間測定をする関係上、氷水では氷が切れたときの入れ替えで測定誤差が出てしまいます。
手元に液体窒素が大量にあるためこれを使って冷接点を作ったところ、精度も問題なく測定できたように思いますが、教授に非常識呼ばわりされてしまいました。
液体窒素は大気圧では温度が沸点に保たれており、沸騰によって適度に攪拌されてますし、何よりも減ってきたら継ぎ足すだけで半永久的に使えるので非常によいと思うのですが、どの文献を見ても冷接点は氷水を使うのが常識のようです。
そこで質問なのですが、このように冷接点に氷水以外のものがあまり使われないのは何か理由があるのでしょうか?また、もし液体窒素でも問題ないならば、冷接点に液体窒素などが使われている文献等がありましたら教えていただけないでしょうか。
No.2ベストアンサー
- 回答日時:
冷接点補償は何故必要なのか理解されていないような気がするんですけど…
熱電対の種類や補償導線、測定環境は適切に設定されているのでしょうか
温度測定で±0.1℃以内の確度を持たせるのは非常に困難です
高い温度でなければ測温抵抗体を使われてはいかがでしょう
これなら冷接点補償は不要で、さらに熱電対よりも高い精度を得られます
(ちょっと高いけどね)
液体窒素は…お金が掛かりすぎると言うこともありますからね
氷を使って測定できる物に液体窒素を用いるのは確かに非常識です
77 K(-196℃)に対する起電力を差し引く必要がありますが、本当に77 K(-196℃)かと言う問題もあり
確度そのものにも疑問が出てきますよ
ちなみに下に示す図のどちらの方法で冷接点補償をされましたか
ケース2の場合は環境温度の影響を大きく受けます

この回答への補足
ご回答ありがとうございます。説明不足ですみませんでした。
熱電対を使用している理由は微小な領域の局所的な温度分布を知りたいためで、現在はφ0.15のシース熱電対を使用しています。サーミスタは最小のものでも0.5mm~1.0mmはあるようですので使用していません。
K型熱電対を使用しており、-50℃~30℃程度の領域で測定を行おうとしています。K型熱電対では0℃以下の低温においては直線性が失われるため精度がよくありませんが、0.15mmのシース熱電対がK型しか手に入らなかったのでしかたないです。
確度の問題ですが、液体窒素の沸点が正確にはわかりませんし、極低温では直線性も失われるため単純に冷接点を77Kと設定しても精度は出ません。そこで使用前に液体窒素を冷接点にした熱電対の熱起電力と確度0.001℃のクオーツ温度計の温度を比較して較正曲線を作り、熱起電力から直接温度を予測しています。何度か確認しましたが、クオーツ温度計との誤差は±0.1℃以内だったと思います。
測定環境は正直なところ廊下のようなところで行っておりあまりよくありません(換気はバッチリですが・・)。ケース1で測定しているので室温の変化の影響はあまり受けないと考えてますが問題ないでしょうか?気になるのは、気圧の変化による沸点の変化ですが、そんなに変わらないのではないかと期待してます。予備実験で大きな誤差が出なかったので。
やはり、非常識だと言われるのは値段の問題でしょうか。もし問題が値段だけならばうちの実験室には大量に液体窒素がありますし、冷接点補償が非常に簡単なのでこのまま実験を続けたいと思います。
以上の点で何か問題がありましたらご教授御願いいたします。
No.4
- 回答日時:
>K型熱電対では0℃以下の低温においては直線性が失われるため精度がよくありませんが
0.1度の精度を目指すなら、熱電対は0度以上でも線形ではありませんよ。
直線近似をしてしまうと1度ぐらいは簡単にズレます。
たとえばここに準熱起電力表があるので、確認してみてください。
http://www.furuyametals.co.jp/products/sen_05.html
T-Vのグラフでは見た目わからないので、直線近似の温度との差を起電力に対してプロットしてください。
熱電対の非線形性を補正をしてくれる計測器で0.1度の精度を保証してくれる製品があればいいですが、なければ自分で補正することになります。自分で補正するなら、低温で曲がっていても全く問題ないですね。
非常に詳しい表がWeb上にあるんですね。大変参考になりました!
0℃以上でも補償曲線をひいているのでその点は問題ないと思います。
ありがとうございました。
No.3
- 回答日時:
液体窒素を冷接点に使うのは常識だと思っておりました。
どうも液体He温度や高くても室温くらいの実験をやってきたせいでしょうか? 氷水なんて面倒くさくってやったことはありますが、あまり使いません。氷水だと常に氷が残っているかを気にしなければなりませんが、液体窒素ならば液体窒素の残量でわかるので、明確です。最近はもっとサボって、温調器の仮想冷接点機能を使っているので、液体窒素さえ使いません。つまりそれほど温度精度の要らない実験です。
液体窒素が非常識というのは、液体窒素が高価だからでしょうか? うちは使い放題だったので。
熱電対を0.1℃以内の誤差だとちょっと大丈夫か知りません。0.1℃の精度が要るのであれば、低温ならば半導体ダイオードかなにかを使うべきではないでしょうか?
この回答への補足
液体窒素を使っている方がいらっしゃるとのことで少し安心しました。
冷接点に液体窒素を使った論文なんかがあれば安心して実験を続けられるんですが心当たりはございませんか?私が探した限りでは見つかっておりません。
半導体ダイオードの温度計というものがあるんですか?今調べてみましたが実際どういうものかちょっとわかりませんでした。
No.1
- 回答日時:
沸騰している液体の温度は周囲の圧力で微妙に変わります。
(極端な話、台風が近づいて気圧が下がると温度が下がる。)
そのあたりも考慮する必要があります。
ちなみに、液体窒素を冷点に使うような使い方がまったく無いわけではなく、液体窒素中でのサンプルの微小な温度変化をとるような場合には、熱電対の一方を液体窒素中の銅板などで基準温度をとるようなこともあります。
(熱伝達測定なんかでは、こういう使い方が多いのだとか。)
やはり液体窒素を冷接点に使うことはあるんですね。
もう少しがんばって文献を探してみます。
確かに圧力変化は気になるところです。まだ調べられていないんですが、どの程度温度が変わってしまうのか調べる必要がありそうですね。
ありがとうございました。
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