10秒目をつむったら…

こんにちは。今回のディベート内容は「高校進学の義務化」という議題に対し、私は肯定側での参加となりました。
なかなか良い勝負が出来そうなのんじゃないかと予想していたんですが、やはりそうは問屋がおろしませんね;かなり肯定側が不利な状況になりそうです。

否定側のメリットとして、義務化した場合のお金の財源(つまり私たちの税金から払わねばならない)・高校受験を行わないことでの学力低下・スポーツや音楽、様々な職種へ進んでいく中邪魔になる・高校進学率が過去最高なので、義務化する必要なしetc。

肯定側のメリットとして、義務化して将来のためにシッカリとした人材を育てる・経済面で高校進学を諦めずにすむ(または経済面を気にせず好きな高校へ行ける)・中学卒業後と高校卒業後の就職率の違い・民主党のマニフェストに実行することが記載されている、このぐらいです。

わかりやすい立論は立てられそうですが、あまり有力なメリットでもないので、かなり内容の薄い立論となりそうですし、明らかに反駁に弱いことが読み取れます。


なので皆様にお尋ねするのは、高校進学の義務化という議題に対し、肯定側のメリットとして有力なことを教えて頂きたいのです!!
私や仲間とも話し合いましたが、上記に書いたことぐらいしか思いつけず、その上記が本当に有力なのか曖昧な状況にあります。
どうか「他にもこれがある」「このメリットは○○だから有力だ」といった、皆様の意見をお聞かせください!!!!

A 回答 (6件)

高校義務化(無料化)の方が社会全体に対してメリットがあります。



「情報基盤社会」と言われる現代では、中卒・高校中退者が生計を維持し、家族を養うだけの収入を得ることは非常に難しくなっています。15歳から19歳までの若年労働者の就業状況を調査すると、東京では90%以上がパート・アルバイトとなっています(全国平均で70%)。

簡単に言えば、中卒や高校中退で仕事を探しても「まともな」仕事を見つけることはできないということです。そしてスキルの身に付かない仕事を続けても、成人して「まともな」職業に就くことはできません。つまりスタートで躓いた若者は、一生貧困の中に過ごす事になります。

では何故、中卒・高校中退がいるかと言えば、第1の理由は「学業不振」(勉強が出来ない)です。というと、それは「自己責任」という議論が起こりそうですが、事実は違います。

既に全国学力調査でも、「人口1000人あたりの生活保護家庭の割合」が多い都道府県・自治体ほど低学力であるという統計が出ています。また、大阪府や埼玉県の統計を読むと、いわゆる低学力校ほど学費免除申請者の割合が高くなっています。

つまり、貧困と低学力は相関があることは統計上はっきりしています。「家庭の貧困→本人の低学力・低学歴→本人の貧困」という貧困の再生産が社会的に起きているのが、今日の日本の状況なのです。事実、母子家庭の生活保護の再生産率(母子家庭で育ち、生活保護を受けた子どもが家庭を持って生活保護を受ける割合)は46%という統計データも出ています。

一方、例えば、ある程度の金がある家の子どもは低学力だからといって、中卒・高校中退にはなりませんよね。大学進学率が50%を超えているということは、低学力でも家庭に余裕があればどこかの大学には入る、ということです。

そうすると、これは個人の資質の問題ではなく、社会的状況が作り出しているものだということになります。ここを変えないと、実は社会的に大きな損失なのです。高校義務化によって誰でも卒業まで通学が出来る仕組みを作ることは、もちろんそれ以外の施策との組み合わせは必要ですが、貧困対策の一つでもあるわけです。

社会的弱者が再生産されると、健全な社会は生まれません。トータルで見るなら、そうした人達がきちんと働き、税金を納め、保護を求めない仕組みを作る方が財政上も治安の点からも絶対的に得なのです。

イギリスのある政治家は「教育はもっとも安価な国防・治安の政策である」といっています。これは至言だろうと考えます。

この回答への補足

もはや「すごい」の一言です!!
今回の議題に対して少子化問題などが関係しているといったようなことは把握していましたが、まさか貧困問題でココまで深く関連しているということは初めて知りました。
申し訳ないんですが、もっと深く知りたいので、ちょっとお尋ねします。

回答の中にさまざまな資料による数字が出ていますよね。その資料がどんなものなのか教えていただけないでしょうか。何年のものなのか、どの範囲で調査したのかなどなど、その詳細が分からないと少し私たちに不利なものとなるのです;
今までのディベートで「その資料はあるのですか。あるならば見せてください。」という尋問がよく聞かれるようになっています。なので、もし資料があるならば、どんなものなのか教えていただけると有難いです。

補足日時:2009/12/11 10:53
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智は人の心を潤す。


智を得るほど遊びの幅が広がる。
勉強とは遊ぶという意味もある。

心から遊べない人間がいくら優秀でも有能にはなれない。
これは大人でも同じこと。
高校に行かなくとも、中卒を預かる身の大人がこれをわきまえていれば問題は無いと思うけど、今のご時勢にこんな大人が回りに居ます?
昼間っから遊ぶほう蹴る人間を働かざるもの食うべからずとかふざけたことを言う世間ですよ?
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#4です。

この辺の議論は、大学の教育学部の1,2年生に「教育社会学」という科目で講義する内容の「さわり」で、ちゃんとやると、90分×2回分の内容です。質問者さんが大学生なら、「その程度のデータは自分で探せ」という回答になるのですが・・・。

もしかしたら、高校生かもしれないと思いますので、参考文献を挙げておきます。孫引きになりますが、お話ししたデータ類は以下の本のどこかには載っているはずです。また、専門書ではなく、一般向けの書籍だけを提示します。
・ドキュメント高校中退 ちくま新書
・子どもの貧困 岩波新書
・教育改革の幻想 ちくま新書
・教育と平等 中公新書
・子どもの最貧国、日本 光文社新書

いずれも高校生なら読める程度の本ですから、図書館で探してみたらいかがですか?
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この回答へのお礼

すみません;大学生なんです…;
教育社会学は2回生ですね。私は1回生です。
お尋ねしたのは、どんな人か、というところで「専門家」と記載されていたので、インターネットじゃ探せない話なんだと勝手に思い込んでいたんです;
御手を煩わせてしまい申し訳ありません;

文献有難う御座います!!
早速明日図書館へと足を運んでみます!!

お礼日時:2009/12/13 23:44

個人的に否定派ですが、仮に肯定側で立論するとすれば、義務とは親が子供に教育を受けさせる義務であるという定義関係の話を中心に、受験等による学校選別等は制度として存続可能(小中学校までと同制度でなくて良い)な事や国際人権規約(A規約)13条の留保の話で対抗しますかねぇ。

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私は義務化には反対ですが、敵に塩を送るつもりで、



中高一貫教育により中学時代の受検教育部分が省かれ、より社会性を意識した教育がゆとりをもって可能となる。
また、5年間終了時に大学受験の飛び級制度を作れば、大卒が一年早くなりその後の、進路選択に大学院やより高度な専門校へ進むなど巾ができる。

参考にしてください。

この回答への補足

回答有難う御座います!!

なるほど。確かに社会性を意識することは出来ますよね。そう思えば学力よりも社会貢献、または社会、政治に関する協調性といったものが以前よりは育まれるでしょう。
しかしこの場合だと、少し反駁に弱いように感じます…結局は学力の低下が促進されるわけであり、社会性を意識したとしても学力低下に歯止めをかけるわけではない…といった反駁が予想されるんです;


後者の飛び級に関しては、新たな議題を生むという反則行為に繋がる可能性があるので参考に出来ません;折角記載して下さったのに申し訳ありません。

しかし、前者の方の意見は参考にさせていただきます!!相手からの反駁や尋問に対しての良い解答に繋がると思いますので!!回答してくださって本当に有難う御座いました。

補足日時:2009/12/10 11:55
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義務教育が制定された時代から年月が経ち、


当時と比較して社会が多様化、複雑化している。

このことによって、子供が学ぶべき情報の量も増加しており、
既存の義務教育の学習期間では、それらをすべて学ぶことは不可能である。

てな感じですかね。

個人的には、否定派です。
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