日本刀は、人をたくさん斬ると、脂や刃こぼれで切れ味が落ちると聞きました。
戦国の合戦場では、主武器が槍だったためそれで良かったとも聞いたのですが、では幕末の斬り合いなどはどうだったのでしょうか?
もし本当に大人数を斬って逃げたりしたら、その後はもうその日本刀は使えなくなったりしたのでしょうか?
時代劇などでは、数十人にかこまれてバッサバッサと斬り捨てて逃げたりしますが・・・
あれはテレビの中だけのことだったのでしょうか。
テレビ見てると、気になって仕方ありません・・(^^;)
どなたかご存知のかた、教えていただけますと幸いです。
No.2
- 回答日時:
お説の通り日本刀は最大で3人しか斬ることができません。
3人目を斬り終る頃は血のり、体の油・刃こぼれでもうこれ以上は無理です。
幕末も斬り合いはほとんどなかったです。
官軍は鉄砲を使っていましたからね。
上野の山の戦争の時斬り合いになりましたが、お互いににらみ合って「やー!」「とー!」と言っているだけで、動けなかったそうです。
お互いに怖かったのでしょうね。
この後は放って置くとまったく使えませんので特に名刀と呼ばれた刀は、刀鍛冶に出して修理をしたそうです。
また普段も刀の管理は厳しく武士が町人を斬ると厳しい取調べがあり、処分もあったそうです。
戦争以外ではめったに斬る事は出来ませんでした。
日本刀を持ったことがありますか?
かなり重いのです。
3人斬って斬れなくなっても刀で相手を叩く事は出来ますが、重いが故に腕が痛くなり刀が振り回せなくなります。
ばさばさと斬るのはテレビだけの話です。
>お説の通り日本刀は最大で3人しか斬ることができません。
そうですか~。なかなかシビアな武器といえますね・・汗
>上野の山の戦争の時斬り合いになりましたが、お互いににらみ合って「やー!」「とー!」と言っているだけで、動けなかったそうです。
うわああ リアルです(^^;)
昔の日本人も、斬られるのはイヤだったんですね。当たり前か・・
No.4
- 回答日時:
足利の将軍は身分は高くても剣術ができ、傍らに数本の太刀をおいて取り替えながら応戦したそうです。
通常は三人くらいでしょう。
江戸になり、いわゆる太刀から刀になります。
対一か対三くらいまでなら、腕か手、つまりお小手をやれば相手は闘えなく為ります。
切っ先で上手な立ち回りなら、多少は人数も可能でしょう。
もともと武士の刀は何人もの人を切るものではないでしょうね。
自分の始末、身分の表示、護身が主な役目でしょうね。
>自分の始末、身分の表示、護身が主な役目でしょうね。
これはなんだか、ぐっときました。
「自分の始末のための刃物」を、最高の切れ味にしておくなんていう発想は
大変日本人らしいと思います(-ω-、)
No.5
- 回答日時:
日本刀は沢山人をきると刃こぼれするそうです。
どんなに切れ味のいい出刃包丁でも魚を骨ごとのぶつ切りを繰り返せば、刃こぼれしてしまうのと同じ。
因みに時代劇で何人も悪者を斬るシーンがありますが、あんなのは『演出』にしか過ぎません。
30年近く前に亡くなった私の祖父が幼いころにそのまた祖父から聞いたこととして我が家伝わる話しですが
本当に武士同士が斬り合いをするときには、時代劇やチャンバラのような斬り合いなどしないそうです。
斬るか斬られるかで、にらみ合いが長く続き、どちらが先に仕掛けるかの、正に言葉通り『真剣勝負』だった、ということでした。
こちらもリアルなお話、ありがとうございます!
ご先祖のおじいさん、かっこいいですね。
かの水木しげる先生も、「銃であろうが、刀であろうが、『殺し合い』は出会った瞬間にバッと生き死にが
決まってしまう。ちゃんばらみたいに、ダラダラ続かないんです。」
とおっしゃっていたことを思い出しました。
やはりテレビや映画のアクションは、バトルというより「演舞」に近いのですね。
No.6
- 回答日時:
3人しか斬れないというのは、大量生産の粗悪品の刀の話で、出典も極めてアヤシイ。
本当の日本刀で、それなりの遣い手なら、据え斬りのような形でなら数十人を斬ることも不可能ではないようです。
ただし、実戦では、理想的な形では斬れないし、相手の刀や鎧甲冑、鎖帷子などの防具に当たれば当然斬れ味は落ちるでしょう。
ちなみに、実際の斬り合いで小手や胴を斬るのは難しいそうで、肩口から袈裟懸けにするか腹部を突く方が容易だそうです。
木枯らし紋次郎はよく、腰だめに構えて身体ごとぶつかっていくような突きで相手を倒しますが、粗悪な刀(且つあまり腕も良くない)では、あのほうが、刃こぼれや刀が折れることもなく合理的だそうです。
剣道はあえて難易度を上げて競技性を高めていると言えそうです。
なるほど、モノとしての日本刀の切れ味ばかり考えていましたが
「遣い手」の技量が大きく左右する武器なのですね。
それならば、物心ついたときからもう刀を持ち、殺し殺されの覚悟込みでww
武道教育を受けた武士ならば、もしかしたら3人以上斬れたかもしれませんね。
No.8
- 回答日時:
こんにちは。
私は、自称「歴史作家」です。
>>幕末の斬り合いなどはどうだったのでしょうか?
どなたかが言っておられますが、官軍と幕府軍、どちらも「にらみ合い」だけでしたが、多少の「小競り合い」で刀も振るいました。しかし、皆さんがおっしゃる通り、3~4人斬れば良い方で、あとは「突き」に徹していました。
>>その後はもうその日本刀は使えなくなったりしたのでしょうか?
まず、刀同士がガチンコしただけで「刃こぼれは」起きます。
私の実家に大刀、脇差など5~6本位あります。そして、その内4本が県の指定文化財です。
私が小学生の頃、そんなこととは露知らず、床の間にあった脇差2本を持ち出し、友だちと庭で「チャンバラごっこ」をして、刃は、「のこぎり」になってしまいました。
その夜、親から怒られたことは、言うまでもありません。
その刀は、仕方なく、京都まで送り、研ぎなおしをしてもらいました。
そして、刃の「鋼」(はがね)の部分は剥がしてもらい、県立博物館に貯蔵されることとなりました。
また、刀の手入れは大変で、
(1)息がかかっただけでも錆びてしまいますので、口に懐紙を二つ折りにして噛む。
(2)ちょうど「てるてる坊主」のようにして「柄」をつけてある「打ち粉」と呼ばれる「砥石」の粉をポンポンと軽く叩きつける。
(3)後は、羅紗などの布切れで、ゆっくりと拭き取る。
また、江戸時代(または、それ以前からか・・・)、もし、人を斬った後は、藁(わら)を燃やした「灰」でこすると人脂がとれると言われていました。
江戸後期から明治初期にかけて書かれた本には、
「藁の灰でこするも良し、また、馬糞でこするが常なり」
と、ありますが、「馬糞」はチョットね・・・。
どちらにしても「藁」が共通しているようですね。
>>テレビ見てると、気になって仕方ありません・・(^^;)
「桃太郎侍」「水戸黄門」「暴れん坊将軍」などなど、バッタバッタと切り倒していきますが、とんでもない大ウソ!!
まあ、ご参考程度に・・・。
>私が小学生の頃、そんなこととは露知らず、床の間にあった脇差2本を持ち出し、友だちと庭で「チャンバラごっこ」をして
щ(゜ロ゜;щ) ウワアアアア!! 世界一豪華なチャンバラごっこ・・!!!
>息がかかっただけでも錆びてしまいますので
どんだけ繊細なんだwwとつっこまずにはいられません。
うーーんやはり時代劇の「バッサバッサなぎたおし」は嘘ですか~~。
No.9
- 回答日時:
自称刀剣収集家です。
実際やってみたわけではありませんが(当たり前だ)、3人が、まあ普通の刀での限界と聞きます。でもそれは刀の出来(時代・材質・刀匠の技術・使い手の技術)によってだいぶ開きがあるみたいです。
昔は試し切りと言って、地面に死体(死刑になった後の罪人)を重ねて様々な角度から切ったらしいです。江戸期の文献にはご丁寧に「こうやって切ったよ」と図説までついているものもあります。実際に切った刀も現存していますが、意外と状態が健全です。無論死体は鎧も兜も身につけていないので比較できないでしょうが、裸~和服の人を襲うには、3人よりもっと切れたのではと推察します。
また万一切れなくなっても「鉄の棒」ですから、殴られると痛いと思います(笑)。思い切り頭や首を狙って振り下ろせば切れなくても頭蓋骨折や脳挫傷で殺傷できるはずです。因みに屋内の戦いでは「斬る」のではなく「突く」攻撃が主流とのことです。切っ先はなかなか磨耗や折損しないので、腹に穴を開けることはできます。医療も不十分な時代ですから、心臓や肺に届かなくても相手はほどなく絶命することでしょう。
それから時代劇では正面で対峙して1対1で勝負しますが、実戦ではありえません。幕末の外国人襲撃でも寝込みを襲ったり、物陰から襲ったり、通行人を装って至近から斬りつけたり、とゲリラ的ですらあります。あの宮本武蔵も意外と卑怯な手を使っていた話は今日では有名ですよね。
時代劇は考証学的に見るとウソばっかりです。大人数で囲んでも一人ずつ切り殺されていくなんて、ありえません(笑)。一斉にボコボコにしますよね(悪の味方?)。
捏造だといわれないようにエンドロールにも「これはフィクションです」と断り書きが出てきますよね。日本チックな架空世界の話と思ってご覧になるのがいいと思います。
一撃必殺とかしなくても、怪我がひどければ絶命、
死ななくても、手首斬られたりすれば「戦闘不能」になりますし・・。
そして試し切りした刀が今も残っており、状態も綺麗ならば
使い手の技量によっては、かなりの人数斬れたのかも・・。
>切っ先はなかなか磨耗や折損しないので、腹に穴を開けること
なるほど 包丁でも、先っぽのほうはいつまでもよく斬れますね。
>あの宮本武蔵も意外と卑怯な手を使っていた話は今日では有名ですよね。
そうですね(笑
どんな手を使ってでも「勝つか負けるか」オンリーで
純粋に切れ味や技量の比べっこではないんですね(笑
No.10
- 回答日時:
日本刀で人を斬っても即死させられるようなダメージを与えるのは困難です。
刀で人を殺したければ突くことで、斬っただけでは出血多量や傷口からの感染症で死ぬまでに時間がかかってしまいます。
戦国期の合戦では死傷の原因の大部分は矢傷によるもので、刀や槍はあまり威力のある武器とはいえなかったようです。
ちなみに両軍が正面からぶつかっている間は死傷者は余り出ず、片方が崩れた時の追撃や落ち武者狩りのときにこそ大量の死人が出るとも言います。
新撰組なども、一人の敵に2~3人で襲いかかる事を基本とし、斬りかかるのは弱らせたり隙をつくるためのボクシングでいうジャブみたいなもので、止めを刺すのは突きだったようです。
槍も一人で複数(小人数)の敵と戦うのには有効ですが、集団戦では遠くから殴ったり掃ったりするのに使えるくらいで、接近戦になればその長さが邪魔になってしまうんです。
ちなみに戦国期の主武器は弓矢と投石です。
現代の戦場で爆撃と砲撃が最も効果があり、小銃や拳銃がほとんど効果が無いのと同じように、戦国期も刀や槍は見てくれの怖さ以上の効果はあまりなかったようです。
>ちなみに両軍が正面からぶつかっている間は死傷者は余り出ず、片方が崩れた時の追撃や落ち武者狩りのときにこそ大量の死人が出るとも言います。
なんだか怖い話です。戦場の士気って大事なんだな・・。
>現代の戦場で爆撃と砲撃が最も効果があり、小銃や拳銃がほとんど効果が無いのと同じように
あっ なるほど、その例えは大変わかりやすいです。
「主武器=拳銃だけ」で激突する戦争とか、ないですもんね。
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