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記号論理学または数理論理学は、包摂関係大小関係は明示されるにしても、数を不要として展開しているのでしょうか? 数量化しないで大小関係を示すということでしょうか?

A 回答 (3件)

ANo.2について。

あーミスった。ANo.1に"⊃"は出てきますね。削除は取り消し。
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ANo.1について、まず幾つかミスプリを修正します。



> (以下、論理Sにおける「包含」を⊃、「同値」を≡で表します。)
→ (以下、論理Sにおける「同値」を≡で表します。)

* この数学の論理における包含(包摂)演算子を"→"で書いて、この数学の対象となる文字列(つまり論理Sの論理式)に含まれている包含演算子"⊃"とは区別したのです。ANo.1に出てくる"∀", "∃", "∧"の記号も、論理Sの記号ではありません。
 しかし、論理Sの包含演算子"⊃"は結局使わなかったので説明を削除。数学における集合の包含関係"⊂"とは別の概念であり、きっちり区別が必要ですが、記号が紛らわしい。

> (なお、同値類の要素は「同値類」と呼ばれます。)
→ (なお、商集合の要素は「同値類」と呼ばれます。)

> (その数学は、論理学ではない。)
→ (その数学は、論理ではなく、「数理論理学」という名の数学です。)

> 3. その数学において、論理式の集合Lの同値関係Eによる同値類L/Eは、上記の順序関係Rによって束になる。
→ 3. その数学において、論理式の集合Lの同値関係Eによる商集合 L/Eは、上記の順序関係Rによって束になる。


 さて、ANo.1の話は、自動証明の理論などにおいて論理式を記号(文字列)として扱うための基礎です。しかしそれ以外にも、論理と「関係」が関わる場面があります。分出でできる部分集合の話やモデル理論の話です。
 分出というのは、
A = {x | x∈X ∧ P(x)}
すなわち集合Xの要素xのうち、述語P(x)が真になるような部分集合(その存在は分出公理で保証されています)をAとする、ということ。論理式
P(x)⊃Q(x)
が恒真式であれば
B = {x | x∈X ∧ Q(x)}
を作ると
A⊂B
になる。もしかすると、この話をなさっているのかも知れない。

 モデル理論ってのは、ある論理式の真偽の意味を、その論理式を満たすような世界(world)(別の言い方をすれば付値)を具体的に構成できるかどうか、によって定義する、という話。様相論理(modal logic)を扱う際に使います。世界wを対象とする数学が自然に構成でき、世界の集合同士の包含関係が考えられる。
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論理学では「大小関係」というものは扱いません。

また、数も扱いません。「関係」という概念も論理学では扱わない。これらは数学の概念です。

と、以上が回答です。

 ちなみに:
 数学においては、「関係」と呼ばれる集合が扱えます。ある集合Xについて、Rが関係であるとは
R⊂X×X
すなわち、Xの要素2個のあらゆる対<x,y> (x∈X, y∈X)を要素とする集合X×Xの部分集合であるということです。関係のうち、
反射律: ∀x(x∈X → <x,x>∈R)
推移律: ∀x∀y∀z(x∈X ∧ y∈X ∧ z∈X ∧ <x,y>∈R ∧ <y,z>∈R → <x,z>∈R)
反対称律: ∀x∀y(x∈X ∧ y∈X ∧ <x,y>∈R ∧ <y,x>∈R → x=y)
を満たすものを「順序関係」あるいは「半順序関係」と呼びます。たとえば自然数の普通の大小関係≧は順序関係です。なお、≧では、どんな数も互いに比較できる。すなわち
∀x∀y(x∈N ∧ y∈N → <x,y>∈≧ ∨ <y,x>∈≧)
です。この性質を持つ順序関係を「全順序関係」と言います。(で、<y,x>∈≧のことをy≧xと略記するわけです。)
 また、
反射律: ∀x(x∈X → <x,x>∈R)
推移律: ∀x∀y∀z(x∈X ∧ y∈X ∧ z∈X ∧ <x,y>∈R ∧ <y,z>∈R → <x,z>∈R)
対称律: ∀x∀y(x∈X ∧ y∈X ∧ <x,y>∈R → <y,x>∈R)
を満たす関係を「同値関係」と呼びます。

 ところで、数学の対象として、ある記号論理Sのあらゆる論理式を要素とする集合Lを考えることができます。Lは「あらゆる文字列のうちで、Sの論理式になっているようなものばかりを集めた集合」ということです。(以下、論理Sにおける「包含」を⊃、「同値」を≡で表します。)
 さて、Sの論理式Aと論理式B (A∈L, B∈L)の間に、Sにおける恒真式
A ≡ B
が成り立つ場合がある。そこで、関係Eを
E ={<A,B> | A∈L ∧ B∈L ∧ T(A ≡ B)}
と定義する。ただし、右辺のT(P)は、「PはSにおける恒真式である」ということを表す述語です。(この述語TはSにおける述語ではない(すなわちT(P)はLの要素ではない)ことに注意。)すると、Eは同値関係です。
 次に、商集合 L/E を考える。L/Eは「Lの部分集合を要素とする集合」であって、
∀x∀y∀A∀B(x∈L/E ∧ y∈L/E ∧ A∈x ∧ B∈y → (<A,B>∈E ⇔ x=y))
を満たす集合であり、要するに ≡によって論理式を分類したものです。これによって、互いに≡で結べるような論理式同士は「同類である」とみなし、区別せずに扱えるようになります。(なお、同値類の要素は「同値類」と呼ばれます。)

 次に関係R(R ⊂ (L/E)×(L/E))を
R = {<x,y> | x∈L/E ∧ y∈L/E ∧ ∃A∃B(A∈x ∧ B∈y ∧ T(A⊃B))}
と定義します。するとRは反射律・推移律・反対称律を満たすので順序関係です(が、全順序関係ではない)。
 また、どんなL/Eの任意の部分集合M (M⊂L/E)について、
∃p(p∈L/E ∧ ∀x(x∈M → <p,x>∈R))
∃q(q∈L/E ∧ ∀x(x∈M → <x,q>∈R))
であることが示せます。この事を、L/Eは順序関係Rによって「束(そく:lattice)」になっている、と言います。

 というわけでまとめますと、
1. 論理に「大小関係」はなく、「順序関係」もない。
2. 論理式を対象として扱う数学を考えることができる。(その数学は、論理学ではない。)
3. その数学において、論理式の集合Lの同値関係Eによる同値類L/Eは、上記の順序関係Rによって束になる。
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