最速怪談選手権

口蹄疫は何がどこまでわかっているのか?
「殺処分」「消毒」「移動制限」などがニュースをにぎわせてますが、実際の話として、口蹄疫の感染経路、治療方法、などなど、本当は何をどこまで、完全にわかっているのでしょうか?
素人考えですが、処理方法に関して言えば、日本をはじめ、各国での対応がたまたまうまくいったので、その通りにやってるようにしか思えません。科学的根拠は存在するのでしょうか?

A 回答 (2件)

 家畜衛生分野の獣医師です。

ウイルスにも専門知識を有しています。

 まさに「素人考え」ですが、何を根拠にそのようにお考えなのでしょうか?

 口蹄疫は国際的に非常に重要視されている伝染病ですから、口蹄疫ウイルス(FMDV)についてもよく研究され、非常に詳細なことが理解されています。
 総説としてはちょっと古いですが下記リンクで示す記事がよくまとめられていますので、そちらをご覧ください。

http://ss.niah.affrc.go.jp/disease/FMD/japan/mur …

 感染経路、とは一般的な話でしょうか、それとも今回の宮崎での発生について「どこからウイルスが入ったか」という意味なのでしょうか。
 今回の、ということでしたらまだ判りません。疫学チームが調査を始めていますが、伝染病の感染経路は後から調査をしても判明することの方が珍しいので、今回も確定しないまま終わる可能性はあります。
 一般的な感染経路でしたら、上記リンクに示すとおり詳細に判っています。

 治療方法はありません。というより治療は行いません。摘発したら即時に殺処分が対策の基本ですから。

 処理方法とは?
 殺処分、移動制限等を含んだ「防疫対策」の話ですか?それとも殺処分方法とか死体の処理方法(埋却)といった個々の対応の話ですか?
 いずれにしても、防疫対策は「科学的根拠」と「社会事情」の妥協の産物です。

 口蹄疫は国際的に最重要視されている家畜伝染病なので、診断方法や防疫対策については国際的に一定の基準が定められています。OIE(国際獣疫事務局)という、WHOの獣医版のような国際機関があって、口蹄疫だけでなく高病原性鳥インフルエンザなど他の多くの家畜伝染病について、同様に診断基準や防疫対策の基本方針、発生国の清浄国への復帰条件や認定などを定めています。

 埋却については「ウイルスを不活化するための手段」としてより、「緊急的に汚染物品を処理するためのやむを得ない方法」という側面が強いですね。どのみちウイルスは「死体」の中では増殖できませんから、アルカリ処理しなくても埋却しただけでも差し支えないのですが。
 最も危険な汚染物品である「感染動物の死体」を、遠くに持ち運ぶわけにはいきません。感染拡大のリスクが非常に大きくなりますから。
 なので発生場所の極力近くで処分する必要があり、そうなると埋却しか手段がない、ということです。
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この回答へのお礼

お礼が遅れました。
ありがとうございました。
科学もいろんな分野でいろんな考え方があることがよくわかりました。

お礼日時:2010/07/14 09:30

口蹄疫は家畜の法定伝染病です。

また海外法定伝染病でもあり、世界獣疫事務局でも家畜の重要疾病(感染症)に指定しています。一度、口蹄疫が発生すると、その対応の指針は決められています。しかし防疫指針に基づく対応が厳格・迅速にできるか否かは各国あるいは発生地域の行政状況などによると思います。

口蹄疫が、どこまで判っているか?
ウイルス学的には、かなりよく判っています。しかし、このウイルスは変異が激しくワクチンが効かないので、基本的にはワクチン接種による予防は行われていません。口蹄疫ウイルスに感染した動物が全て典型的な症状を示すわけではなく、そのため臨床診断は難しいのが実情で経験が必要になります。感染が判明したら短期間に感染動物を殺処分して、ウイルスを増殖させないことが最も重要な対策です。殺処分した動物体内のウイルスは、アルカリや酸に対して弱いの石灰をまいて埋却しています。

埋却処分に対しては、ウイルスを土中を埋めて、そこでアルカリ域で消毒(殺ウイルス処理)を行っています。したがって非科学的な処理はしていないと思います。防疫指針などに従えば科学的な根拠に基づいて処理が行われていると考えても不自然ではないと思います。
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この回答へのお礼

お礼が遅れまして申し上げありません。
ありがとうございました。

お礼日時:2010/07/14 09:29

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