メモのコツを教えてください!

塩水浴について
熱帯魚の病気治療に塩水浴がよく紹介されています。
HPや書籍などを調べていますと、逆な内容のときもあり、どちらが正しいのか混乱してしまいます。

・アルカリ性硬質に変化する⇔0.5%~1%程度ではphの変動はない

・バクテリアは激減隔離が基本⇔1%程度では影響なし。隔離は不要。その証拠に汽水環境で培養されているバクテリアが商品化されている。

・食塩によって粘膜組織に影響が出る⇔1%以下で影響が出るほど柔でない。汽水域で飼育されているグッピーなどがいる。塩による粘膜の副作用は考えられない

・使用する塩はアラジオなどのミネラル分のある塩⇔食塩でも何でも良い

・ひとつまみの塩は元気にする⇔その程度では効能なし

・塩分濃度は0.5%⇔1%程度であれば影響がない。金魚やグッピーは1%でも大丈夫

・濃度はその日の内に規定濃度にする⇔1日0.1%ずつ上げていく

・浸透圧を調整することで呼吸が楽になる⇔酸素の溶け込みにくい環境となり呼吸は楽にならない

・塩は昔からの万能薬

・塩は病気予防になる

正反対の考えが乱立しており、安心感のある方法ではないので、
自分が飼育している熱帯魚が病気になれば、薬浴を行えるように
アグテンと観パラDは常に用意しています。

塩水浴をすすめる方の意見や塩水浴に否定的な方の意見なども聞かせていただきたいと思っています。
果たして塩水浴は安心して行える熱帯魚の病気治療方法でしょうか?

A 回答 (3件)

・アルカリ性硬質に変化する⇔0.5%~1%程度ではphの変動はない


→人工海水を使用した場合は、pHをアルカリにすることがあります。

・バクテリアは激減隔離が基本⇔1%程度では影響なし。隔離は不要。その証拠に汽水環境で培養されているバクテリアが商品化されている。
→いまのところ問題が生じたことはないです。

・食塩によって粘膜組織に影響が出る⇔1%以下で影響が出るほど柔でない。汽水域で飼育されているグッピーなどがいる。塩による粘膜の副作用は考えられない
→悪影響をもたらすことはありません。

・使用する塩はアラジオなどのミネラル分のある塩⇔食塩でも何でも良い
→なんでもいいです。しかし、海水由来だとpHを変動させるかもしれません。

・ひとつまみの塩は元気にする⇔その程度では効能なし
→水50mlでひとつまみだと作用があるでしょうが、通常の水槽でひとつまみは、お祓いやおまじないと同じようなものでしょう。

・塩分濃度は0.5%⇔1%程度であれば影響がない。金魚やグッピーは1%でも大丈夫
→コリドラス、プラティ、メダカ、オトシンクルスなどなど大抵の魚は1%程度でも問題ありません。流通している多くの魚は問題ないでしょう。というか1%にまで上げる必要はないと思われます。

・濃度はその日の内に規定濃度にする⇔1日0.1%ずつ上げていく
→その日のうちに規定濃度にしてOK

・浸透圧を調整することで呼吸が楽になる⇔酸素の溶け込みにくい環境となり呼吸は楽にならない
→魚が影響を受けるほど酸素が溶けにくい環境になることはありません。塩分による浸透圧調整の補助により、「エネルギー消費が減る」と言われていますが、それで鰓呼吸がゆっくりになるかどうかは疑問です。

・塩は昔からの万能薬
→だとすると魚病学という分野は必要なくなります。

・塩は病気予防になる
→濃度にもよりますが・・・。塩水浴は重症化した場合はあまり効果がない感じがします。ただそのような場合でも薬と併用すると、死亡しにくい印象をうけます。
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NO.1の続きです。



> ・塩は昔からの万能薬
> ・塩は病気予防になる
・さすがに、以上の2点は論理的な根拠が薄いと思います。

塩の効果は、主に2点。
1・浸透圧による殺菌効果。
バクテリアや寄生虫の体内の塩分濃度と、魚の体内の塩分濃度の「差」を利用して、はじめて殺菌効果が得られるわけです。

2・電子が自由に動ける電離作用。
例えば、マラカイトグリーンシュウ酸塩の効果は、活性酸素により白点病虫の細胞膜内からむりやり水素分子を奪うことにより、細胞は機能を失い破壊されます。
もしも、電子が自由に動けなければ、細胞膜内から水素原子を奪うことも出来ないと言うことです。
マラカイトグリーンシュウ酸塩は、もちろん、魚体にも被害を及ぼしますが、魚体の皮膚は厚いため魚体に被害が出る前に病原菌が駆逐されると言う仕組みです。

塩の副作用は、主に3点。
・溶存酸素量の減少。
・比重の変化。
・pHの上昇。
副作用は、ハイポが塩素を中和するのと同様、極めて瞬間的に起こります。
体力、免疫力の落ちた魚にとって、上記の急変は大きなストレスになる危険性があるわけです。

> HPや書籍などを調べていますと、逆な内容のときもあり、どちらが正しいのか混乱してしまいます。
・多くが、「正しい」情報だと思います。
ただし、pHの上昇に関してもCO2量や水温、硬度などの前提条件が、HP毎にバラバラであったり、未記載だったりするので、正逆、様々な情報になるのだと思います。
私の場合、本当はpHに変動が少ない事例かも知れなくても、確実な情報が得られない場合は、安全性を優先し、pH変動に注意した方が良いとコメントする事にしています。

この回答への補足

大変詳しい回答ありがとうございます。

病原菌の塩分濃度<塩水浴の濃度<熱帯魚の塩分濃度
この図式で塩水浴における病気治療の仕組みだと理解しました。

水槽飼育において、バクテリアも病原菌も細菌の仲間で、
塩のもたらす殺菌作用は、熱帯魚にとって良い菌でも悪い菌でも同様に働くわけですね。

バクテリアの分裂速度や塩分濃度の適応性についても理解させてもらいました。
病原菌も仮に0.5%塩分濃度でたまたま生き残ってしまった場合も、
バクテリアよりも早く細胞分裂を起こし、生まれてきた子孫は
0.5%塩分濃度では死なないことになってしまうのでしょうか?

人間の薬でも同じ薬を飲み続けると効能が発揮出来なくなるような感じになってしまうように思いました。

今後の熱帯魚飼育において、いただいた回答は随分役に立つ内容ばかりで、
いざ病気になっても心強く対応出来るように思います。

他の方の回答も期待しておりますので、
大変申し訳ありませんが、質問の締め切りは数日後にさせていただきたいと思います。

補足日時:2010/07/14 00:53
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出来るだけ、簡単にコメントしますが、文字制限に引っかかるため、回答は2つに分けさせて頂きました。



> ・アルカリ性硬質に変化する⇔0.5%~1%程度ではphの変動はない
・水中のCO2、カルシウム、マグネシウムの量により、pHは大きく変動することもあるし、無変動の場合もあります。
飼育水の緩衝性によります。

因みに海水の塩分濃度、pH、硬度は以下の通りです。
・海水の塩分濃度は3.3%~3.5%。
・海水はpH8.2~pH8.4。
・海水の硬度は6000以上の超硬水。

> ・バクテリアは激減隔離が基本⇔1%程度では影響なし。隔離は不要。その証拠に汽水環境で培養されているバクテリアが商品化されている。
・濾過バクテリアは、淡水菌だけでもアンモニア硝化菌が14種類、亜硝酸硝化菌が9種類も存在します。
汽水や海水で繁殖する濾過バクテリアと淡水で繁殖する濾過バクテリアは親戚筋ではありますが、淡水、汽水、海水の同環境で繁殖で来る生物ではありません。

なお、淡水水槽で繁殖する濾過バクテリアの体内塩分濃度は0.3%~0.35%です。
数種類の淡水濾過バクテリアは、細胞分裂により塩水対応する事が出来ますが、淡水で生きる菌が汽水や海水で生きられるわけではありません。
濾過バクテリアの置かれる環境に合わせて、細胞分裂により塩水対応するのです。
濾過バクテリアの分裂繁殖速度は、数十分単位で分裂する一般の菌類に比べ、極端に遅い分裂速度です。
濾過バクテリアは36時間から72時間も一回の分裂に掛かります。

> ・食塩によって粘膜組織に影響が出る⇔1%以下で影響が出るほど柔でない。汽水域で飼育されているグッピーなどがいる。塩による粘膜の副作用は考えられない
> ・使用する塩はアラジオなどのミネラル分のある塩⇔食塩でも何でも良い
・病原体から魚体を守る、魚の全身を包むヌルヌル成分は、ムコプロテインを主成分の体液です。
魚体を守るヌルヌル成分は、細菌類や寄生虫から魚体を守るバリアの役割があります。
食塩(ナトリウム)は、ヌルヌル成分を溶かし剥離しやすくなり、魚体は危険にさらされます。
ナトリウムに「マグネシウムやカリウム、カルシウムなど」が加わることにより、ヌルヌル成分が安定し剥離される危険性が減少します。

料理で魚をさばく際に、ヌメリ取りに食塩を使うのは、食塩のヌルヌル成分を剥離する作用を利用したモノです。

> ・ひとつまみの塩は元気にする⇔その程度では効能なし
・ただ単に「ひとつまみの塩」を投入しても無関係です。
ひとつまみの塩は病理薬と併用した際に、大きな機能を果たします。
多くの病理薬の薬効は、水中の水酸化イオンや水素イオンが関係します。
水酸化イオンや水素イオンは、電子の移動が大きく関わります。
淡水は、不導体です。
淡水では、電子が移動しづらいため病理薬の効果は薄れます。
ひとつまみの塩を水槽へ溶かし込むことにより、水は電離しやすくなるので、電子が自由に動けるようになります。
その結果、病理薬の薬効効果が高まるのです。
多くの観賞魚用病理薬に少量のナトリウムが含まれているのは電離作用を促すためです。

> ・塩分濃度は0.5%⇔1%程度であれば影響がない。金魚やグッピーは1%でも大丈夫
・魚の体内塩分濃度は0.9%です。
本来、淡水で機能する淡水魚の腎臓や肝臓は、塩水では調子を崩します。
長期飼育の場合、0.6%程度が限界値になります。
また、塩水は浮力が変わります。
一般に0.7%以上の長期間塩水浴を行うと、転覆病の発生率が高まり、腎機能が低下します。
0.7%以上の長期間塩水浴は危険です。

> ・濃度はその日の内に規定濃度にする⇔1日0.1%ずつ上げていく
・病気治療ならば、そんな悠長な事は、やっていられないでしょうね。

> ・浸透圧を調整することで呼吸が楽になる⇔酸素の溶け込みにくい環境となり呼吸は楽にならない
・エラからのガス交換はあまり関係ありません。
淡水魚は腎臓に大きなエネルギーを使っています。
一時的に楽になるのは、浸透圧で魚体内に流れ込んでくる水を排出する腎臓が楽になるだけ。
腎機能が楽になれば、体力消費量も減少します。
塩水は、溶存酸素量もCO2も溶けにくくなります。
塩水では、酸素も減少し、CO2も吐き出しにくくなります。
このため、塩水では、エアポンプによるエアリングは必須になります。
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