
No.3ベストアンサー
- 回答日時:
ある程度お解りになったようですし,私も聞きかじりの知識にすぎませんので,簡単にご参考まで。
まず,血液脳関門(Blood Brain Barrier = BBB)は何の為にあるかというと,脳内に不要な有害物質が入り込まないようにです。そのため,細胞が密に並んで存在し,親水性の化合物が入り込めないようになっています。
が,これでは脳にとって必要な糖やアミノ酸(親水性です)が入り込めないので,それらを輸送するための担体(トランスポーター)が存在します。
さて,ここでL-ドーパとドーパミンの構造を比べると,前者はα-ヒドロキシカルボン酸であるのに対して,後者はα-アミノカルボン酸(つまり,アミノ酸)です。したがって,後者は中性アミノ酸トランスポーターによって脳内へ運ばれますが,前者は運ばれません。
では,グルタミン酸はどうなのかですが,これは良く知りません(すみません)。グルタミン酸は脳内で合成可能なために取り込む必要がないのかもしれません。
suiran さんの質問ですので(それに勉強にもなりますので),もう少し調べても良いのですが,お時間頂けたら幸いです。
いつもお世話になります。
まだ当分死なないつもりですので,時間は充分にあると思います。よろしくお願いします。
やはり予想通り,タンパク(トランスポーター)が登場するのですね,糖は当然だと思っていましたが,アミノ酸もそうなのですか。
#1さんから教えていただいたURLにも,ブタの神経移植の治療法が載っていましたが,BBBを抗体等が通過できないがために,異種移植が成立するとは,脳とは難しくて理解できませんが,不思議なものですね。
それにしても医学・薬学は勉強し続けなくてはならないために大変な分野ですね。
No.4
- 回答日時:
suiran さん,まずはスミマセン。
m(_ _)m図書館で調べれば何かあるかと思ったんですが,うちの図書館の資料古いのが多くて,これはと言う記載が見付かりませんでした。
ただ,PubMed で検索してヒットした中に参考 URL の文献がありました。これで見ると,中性アミノ酸を輸送するトランスポーターが関与している事は間違いないようです。
新たな質問(QNo.624217)もされている様ですので,いつまでも引き伸ばしては悪いと思い,こんな所でお許し下さい。なお,新たな質問の回答者の方は生物系の薬学部大学院生のはずです。お礼か補足でこの質問の事をおっしゃれば,何か回答して下さると思いますよ。
参考URL:http://www.ncbi.nlm.nih.gov/entrez/query.fcgi?cm …
いつも本当にお世話になります。
中性アミノ酸を輸送するトランスポーターが関与している事だけで充分です。それ以上は理解出来る範囲を超えてしまいます。
最近の生命科学の進歩は目を見張るほどの進展で,何を見ても,何を聞いても知らないことだらけです。
かってお世話になった研究室の公開講座の案内の注に「講義はすべて英語です。」「対象は,医師・研究者・一般の方」とありました。講義が英語にも驚きましたが,医学・薬学・生物の垣根がなくなりつつあるのだなと実感した次第です。
本来ならめげるはずですが,老いのためかその感覚も麻痺して,相変わらず皆様にお世話になっていて申し訳なく思います。今後もよろしくお願いします。
No.2
- 回答日時:
参考URLはご覧になったでしょうか?見づらいですが、血液-脳関門でページ内検索をすると真ん中あたりにBBBの透過性についての記述があります。
血液のpH条件下で、荷電がどうなっているのかが問題となります。グルタミン酸がどう頭によいのかわかりませんが、興奮性の神経伝達物質ですね。
また、チャネルという呼び方はカルシウムやカリウムなどの金属イオンを透過させるタンパクにつけられます。アミノ酸などを輸送する場合はトランスポーターなどと呼びます。
大変有難うございます。
ご推察のとおり,参考URLを完全には読んでおりませんでした。わからないことがありましたものですから,The cellや生物学事典等が手元にありませんでしたので,家でそれらをひっくり返しながら読んだ次第です。
こんな具合にBBBの透過性は説明されているのかということは解りました。あくまでも説明をです。
確かにBBBは幾層もの細胞膜を通過しなければなりませんから親水性のものは無理なのは理解出来ますが,あまりに単純化されているために,さらに大きな疑問が生まれました。
単にそれだけで物質を選択しているだけなのだろうか?
膜タンパクが関与し,能動的に選択し,取り込む仕組みはないのだろうか?等々…
また,暇なときに質問しようかと思っています。有難うございました。
No.1
- 回答日時:
Blood Brain Barrierですね。
L-DOPA(レボドパ)は通常カルビドパなどの脱炭酸阻害剤と併用します。でないと、末梢でドパミンに代謝されてしまうためです。イオン化したものは通過しにくいことが知られています。レボドパはその電荷がうち消しあうため、透過するようです。
参考URL:http://www.fukumi.co.jp/mm/add/mp_parkn.htm
この回答への補足
早速にありがとうございます。
初めにお断りすべきでしたが,医学・薬学は全くの素人です。自分にとっても少し難しいことを質問したかなと思っています。
ドーパはアミノ基とカルボキシル基ともに持ちますが,ドーパミンはデカルボキシラーゼによりカルボキシル基が取れただけです。
この違いから,血液脳関門は,ひょっとしてアミノ酸なら通過するのかと思いましたが,頭が良くなるといわれたグルタミン酸のような水溶性アミノ酸は通過できないようで,一層理解できなくなった次第です。
グルタミン酸のような水溶性のイオン化するアミノ酸はだめだが,イオン化しないアミノ酸やリン脂質に溶けるアミノ酸等なら通過するという理解でよいのでしょうか。
それともそんな単純なものでなく,チャネルが絡んでいるのでしょうかね… そうなると,もはや小生には理解不可能なものになりますが…
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