
現在も生産されているのか否かは知りませんが、その昔、メカニカルスーパーチャージャー付きのミラーサイクルエンジンを搭載した自動車が販売されていた事がありました。
解らないのは、何故ミラーサイクルにメカニカルスーパーチャージャーを組み合わせる等という事をしたのかです。
私の知識では、ミラーサイクルは、シリンダーの排気量に比して吸気量を小さくする事で、圧縮比よりも膨張比を大きくし、熱効率の向上を図る方式の筈です。
それにも関わらず、メカニカルスーパーチャージャーを取り付けてしまえば、吸気の圧縮をシリンダー内部で行う代わりに、シリンダーの外で圧縮を行うだけですから、総圧縮比は小さくならず、ミラーサイクルにする意味が全く無いと思います。
それどころか、多くのスーパーチャージャーは、ピストンとシリンダーによる圧縮よりも、エネルギー効率が低いですし、吸気エアフィルターからシリンダー吸気口までの間に、スーパーチャージャーという余計なものがある分、配管抵抗による圧力損失も増加しますから、通常のオットーサイクルよりも熱効率が低下するのではないかと思います。
良く「ミラーサイクルエンジンは排気量に比して馬力が小さくなるためメカニカルスーパーチャージャーを取り付けて、パワーを補っている」という説明を耳にしますが、パワーが必要であればミラーサイクルにせずに、通常のオットーサイクルにした方が、無駄が無く、機構が簡単な分、故障が少なく、コストも下げられる上、熱効率も高くなる思います。
或いはミラーサイクルにメカニカルスーパーチャージャーではなく、ターボチャージャーを取り付ければ、吸気を圧縮する際に消費するエネルギーに対する、排気から回収して利用するエネルギーの割合を、ターボチャージャー付きオットーサイクルよりも(おそらくターボチャージャー付きディーゼルサイクルよりも)増やす事が出来ますから、自然吸気式のミラーサイクルよりも熱効率を向上させる事が出来る可能性もあると思います。
何故、敢えてメカニカルスーパーチャージャーと組み合わせたのでしょうか?
No.6ベストアンサー
- 回答日時:
確かに
・同一排気量でのオットーサイクルエンジンとミラーサイクルエンジンの出力差
・同一「エンジン」での過給器のあるなし
の一面だけを見ればこの考え方も通るのですが、様々な出力特性を要求されるのが
自動車用エンジンの特徴です。
車は発進などの加速時に最もパワーが必要で、定常運転ではあまりパワーを必要としません。
車種にもよりますが、時速60kmで巡航しているときには、15馬力くらいしか使っていないともいわれます。
要求出力に対して余裕があるときには、効率の良いミラーサイクルエンジンはメリットを発揮します。
逆に発進加速を行う時には要求出力が高く、さらにエンジンが低回転ですので、
ミラーサイクルの(同一排気量のオットーサイクルと比較して)低出力という欠点が如実に伝わってきます。
低回転域ではターボスーパーチャージャーが十分な過給を行うだけの排圧が発生しませんので
同一排気量でミラーサイクルにオットーサイクルと同じレスポンスを期待するには、
低回転域でも過給できるメカニカルスーパーチャージャーを選択する以外になくなってしまいます。
低回転でも十分な力を発生できるけど、巡航時には持て余してる特性のエンジンから、
低回転では力がないからその分は補っておいて、巡航時で過不足のない特性のエンジンに
その分燃費に力を入れたものにしようという考え方に
移って行った過渡期が#1さんのマツダ・ユーノス800の発売時期だったということではないでしょうか
なお、
メカニカルスーパーチャージャーは過給の不要な時(アイドリング時や高回転時)に駆動を切り離すようになっていますので、
常に圧縮比を上げたりロスにはなっていません。
この回答への補足
御回答有り難う御座います。
>様々な出力特性を要求されるのが自動車用エンジンの特徴です。
それは理解しているのですが、ただ
>要求出力に対して余裕があるときには、効率の良いミラーサイクルエンジンはメリットを発揮します。
という部分に、大きな疑問を感じるのです。
確かに通常のミラーサイクルエンジンであれば、オットーサイクルエンジンよりも熱効率が高くなると思いますが、質問文中でも述べました様に、メカニカルスーパーチャージャー付きミラーサイクルは、実質的にはミラーサイクルではなく、無駄に複雑化したオットーサイクルに過ぎませんから、通常のオットーサイクルよりも効率が向上するとは考え難いと思うのです。
無論、現代であれば電磁クラッチ等を使用して
>メカニカルスーパーチャージャーは過給の不要な時(アイドリング時や高回転時)に駆動を切り離す
という技術が存在しますから、メリットがある事は存じてはおりますが、その技術は当時、既に実用化されていたのでしょうか?(開発中ではなかったのではないでしょうか?)
又、私が見た限りでは、実用化されたスーパーチャージャー付きミラーサイクルエンジンには、ターボチャージャーは付いていない様ですが、それでは走行中にいきなりメカニカルスーパーチャージャーを切り離すと、エンジンに供給される吸気の密度が急低下し、エンジン出力も急減し、ドライバーの意志に反して自動車が減速してしまい、後続車が居る場合等には危険ではないでしょうか?
それを防ぐには、切り離す前に、エンジンの回転数が高くなるのに従ってスーパーチャージャーの過給圧を連続的に下げて行き、切り離す直前には過給圧を0(ゲージ圧換算)近くにしておく必要がありますが、それを実現するためには、スーパーチャージャーの駆動を無段変速機を介して行う必要があると思われます。
現代のであれば、CVT等を使用してスーパーチャージャーの過給圧を可変させる技術も存在しますが、初期のミラーサイクルエンジンに搭載されていたメカニカルスーパーチャージャーには、過給圧を0から連続的に可変させる機構と、電磁クラッチが搭載されていたのでしょうか?
クラッチ付きスーパーチャージャーがいつ頃から存在していたのかに関して追加の御回答を待っていたのですが、回答が頂け無かったため、他の質問を行い、他の回答者の方に御教え頂く事で、クラッチ付きスーパーチャージャーは、1985年頃に実用化された事が判りました。
そのため、ミラーサイクルのパワー不足をスーパーチャージャーで補うのは、低回転数域においてのみだとする、brenzo様の仰る通りだという事がはっきりと解り、納得致しました。
御回答有り難う御座いました。
No.9
- 回答日時:
シリンダーではほぼ断熱圧縮しか出来ないが、外部で圧縮すれば、インタークーラーで(ユーのすは、空冷に、水噴射も付いていたそうです)冷やせるので、異常燃焼を回避できる。
燃焼で何百倍にもなった圧力で膨張ストロークを伸ばしてエネルギーの回収効率が上がった一部、圧力が低い吸気のブーストに使ってもお釣りが来る。
この回答への補足
御回答有り難う御座います。
スーパーチャージャーにおける過給圧が仰る様に0.2kgf/cm^2又は0.2bar(「せこすぎ」という事は0.2MPaではないと思います)だとしますと、スーパーチャージャー内での圧縮比は約1.2となりますが、マツダのユーノス800/ミレーニアの初期型の場合、圧縮比は7.6ですから、スーパーチャージャー内での圧縮比と合わせても、総圧縮比は9.12に過ぎず、インタークーラーを使用せずとも、ノッキングを起こさずに済ませる事は充分可能なレベルであると思います。(実際、ユーノス800/ミレーニアよりも古い、トヨタの2代目セリカXXは圧縮比9.1です)
従って、シリンダーの圧縮比を9.12となる様に、吸気弁が閉じるタイミングを早めて、全ての圧縮をシリンダー内で行う様にしても、同じ膨張比とする事が可能なため、熱効率がスーパーチャージャー付きよりも劣る事は無いと思います。
むしろ、スーパーチャージャーとインタークーラーを使用した方が、インタークーラーで大気中にエネルギーを無駄に捨てている分、インタークーラー無しの場合と比較しても、熱効率は更に低下しているものと思います。
【参考URL】
マツダ・K型エンジン - Wikipedia
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%9E%E3%83%84% …
No.8
- 回答日時:
あなたの理論は、コンプレッサーで動く、空気エンジンとは異なり、内燃機関は膨張時は燃焼によって圧力が何百倍にもなると言う部分が抜け落ちています。
この回答への補足
仰る事が良く解らないのですが、シリンダーのサイズ、形状、及びシリンダー内の空気の質量が同じ場合には、スーパーチャージャー付きミラーサイクルエンジンと、オットーサイクルエンジンで、膨張行程における条件に差が生じませんから、膨張時の圧力等も、スーパーチャージャー付きミラーサイクルエンジンとオットーサイクルエンジンの間に差はなく、従って本件には影響しないと思います。
補足日時:2010/12/23 00:54No.7
- 回答日時:
>>それにも関わらず、メカニカルスーパーチャージャーを取り付けてしまえば、吸気の圧縮をシリンダー内部で行う代わりに、シリンダーの外で圧縮を行うだけですから、総圧縮比は小さくならず、ミラーサイクルにする意味が全く無いと思います。
膨張比を増やすのはサイクルの中で効率を上げるお話。過給は、遅閉じによって失われる以上の排気量アップ(ブースト0.2では、せこすぎます)を狙った物なので意味があります。
>>それどころか、多くのスーパーチャージャーは、ピストンとシリンダーによる圧縮よりも、エネルギー効率が低いですし
だから効率が悪いルーツ式ではなく、高効率のリショルムコンプレッサーを使ったのです。
この回答への補足
再度の御回答有り難う御座います。
>膨張比を増やすのはサイクルの中で効率を上げるお話。過給は、遅閉じによって失われる以上の排気量アップ(ブースト0.2では、せこすぎます)を狙った物なので意味があります。
私が知る限りでは、ミラーサイクルは膨張比そのものは増えず、圧縮比を下げる事で、圧縮比よりも膨張比の方を相対的に大きくする事で、熱効率を向上させる方式の筈です。
しかし、スーパーチャージャーを使用して、吸気を圧縮する事は、実際の圧縮比を上げる事になります。
従って、
>遅閉じによって失われる以上の排気量アップ
を行うと、実質的な排気量アップの代償に、圧縮比よりも膨張比の方を相対的に小さくしてしまい、ミラーサイクルとは真逆の事を行っている事になりますから、熱効率が通常のオットーサイクルよりも低下してしまいます。
その様な無駄な事をするくらいであれば、最初からオットーサイクルにした方が、熱効率が同等以上で、パワーもあるエンジンになると思われますから、ミラーサイクルとメカニカルスーパーチャージャーの組み合わせには意味が無いと思います。
> だから効率が悪いルーツ式ではなく、高効率のリショルムコンプレッサーを使ったのです。
高効率というのは、あくまでメカニカルスーパーチャージャーを使用した場合同士で比較した場合の話ではないのでしょうか?
ブースト0.2という事は、圧縮比約1.2くらいだと思います。
つまり、スーパーチャージャーを使わずに、シリンダー内部の圧縮比を2割増しにすれば、同等の実質的排気量アップになります。
リショルム式コンプレッサーは構造上、ピストンリングの様なシール機構を設ける事が出来ませんから、高圧側から低圧側への空気漏れを防ぐ事は困難で、ピストンとシリンダーで圧縮する場合と比較して、空気漏れが多くなります。
又、加圧するための装置であるため意識される事は少ないのですが、実際にはスーパーチャージャー自体にも、吸気抵抗が存在していますから、スーパーチャージャーが無い方が、総吸気抵抗は少なくなる筈です。
従って、リショルム式スーパーチャージャーで圧縮してから、シリンダー内部で圧縮する場合と、圧縮工程の全てをシリンダー内部で済ませる場合と比較すると、シリンダー内部で全て圧縮した方が効率が良くなるものと思います。
No.5
- 回答日時:
今の車は、可変バルタイを使って、負荷が少ないときは、オーバーラップを増やしてミラーサイクルで動いている車がけっこうあります。
けどパワーが必要な時は、通常運転に戻ります。あの当時の技術では、常時ミラーサイクルで、過給気でパワーを補うしか無かったのでしょう。
現在ではミラーサイクル単独ではなく、小排気量、直噴ターボを組み合わせた、VWのTSIエンジンが、進化の最先端のようです。
この回答への補足
御回答有り難う御座います。
>あの当時の技術では、常時ミラーサイクルで、過給気でパワーを補うしか無かったのでしょう。
はい、私もその様に予想はしていました。
但しそれは、ミラーサイクルエンジンを使用する事に限った場合の話だと思います。
>ミラーサイクルで動いている車がけっこうあります。けどパワーが必要な時は、通常運転に戻ります。
という事からも御判りの様に、パワーが必要であれば、ミラーサイクルを採用しなければ済む話だと思います。
質問文中でも述べましたが、メカニカルスーパーチャージャー付きミラーサイクルエンジンは、ミラーサイクルとは名ばかりで、実際には効率が(通常のオットーサイクルより)悪いオットーサイクルに過ぎませんから、オットーサイクルを採用する場合と比べて、利点は皆無の筈だと思います。
もし、ミラーサイクルエンジンの性能が、スーパーチャージャーを付けないと、使い物にならないのであれば、ミラーサイクルを使用する利点は皆無なのですから、それはミラーサイクルエンジンが実用化するレベルに達してはいないという事ではないでしょうか?
既存のオットーサイクルエンジンを採用せずに、敢えて実用化するレベルに無く、利点も皆無のエンジンを、採用したのは何故なのでしょうか?
尚、高中回転数域でスーパーチャージャーをバイパスして、自然吸気式のミラーサイクルに切り替える機構が搭載されていれば、高中回転数域における熱効率が向上するという利点はあるかと思いますが、それでは、加速中において、過給吸気から自然吸気に切り替わった瞬間に、パワーが急低下し、いきなり車が減速し始めかねませんから、危険なのではないでしょうか。
No.4
- 回答日時:
質問者さんがズバリ仰る通りで
あっという間に消えて無くなりました。
それだけにとどまらず
メーカーごと消えて無くなりそうになりましたが
外資に救いを求め何とか生きながらえました。
経営判断の大きなミスです。
しかし、発想としては現在のハイブリッドカーに近いですね。
一発打ち上げてそれで会社を一気に飛躍させようとした訳です。
ハイブリは一応の成功を収めていますが…
ほかにもGDIがこのパターンですね。
あっという間に消え去ってしまっただけでなく
こちらも企業の生命そのものを脅かしてしまいました…
政治力も大切だと言うことでしょう。
この回答への補足
>経営判断の大きなミスです。
それは、ミラーサイクルエンジンにメカニカルスーパーチャージャーを取り付けた事も、経営上の判断だったという意味でしょうか?
ミラーサイクルエンジンにメカニカルスーパーチャージャーを取り付ける事に意味がない事は、私の様に自動車に関しては素人に毛が生えた程度の人間でも、一目で解った事なのですから、経営者は技術者ではないとはいえ、曲がりなりにも自動車メーカーの人間が、気付か無かったとは信じ難い話です。
どの様な判断から従来方式と比べて利点の無い、メカニカルスーパーチャージャー付きミラーサイクルエンジンの採用を決定したのか気になる処です。
もし、御存知ならば御教え頂けないでしょうか?
御回答有り難う御座いました。
どの様な経営判断が行われたのかに関する、追加の御回答が頂け無かった事は心残りですが、そろそろ質問を締め切らさせて致きます。

No.3
- 回答日時:
低速トルクを補いたかったのでしょうね。
>利点を打ち消す事なく短所を克服する技術が開発されるまで、商品化せずに技術開発を進めるのが普通だと思います。
ある程度の技術のめどがたったところで商品化し、量産化を行いそのなかでトラブルを克服していくという繰り返しで車は進歩していっています。車に限らず、多くの工業製品は完璧な状態になるまで商品化を見送る…なんていう悠長なことをしていたら、商売にならないはずです。ハイブリットシステム自動車がその見本ですよね…まだまだ、発展途上ではないでしょうか??(もちろん、実用に適するレベルまでは各技術はなんとかなっていますけれど…本来なら、ハイブリットシステムの存在そのものが、ミラーサイクルエンジンにスーパーチャージャーを取り付けたのと同じ位置づけであるとは考えることはできないでしょうか?)
この回答への補足
御回答有り難う御座います。
>ある程度の技術のめどがたったところで商品化し、量産化を行いそのなかでトラブルを克服していくという繰り返しで車は進歩していっています。
仰る通りだと思います。
只、私が述べた「利点を打ち消す事なく」という記述は、「利点が完全に失われてしまう事なく」(利点をある程度残しつつ)という意味です。
一部の短所を克服するための対策をする事で、利点が全くなくなるのであれば、それはその短所を克服する目途が立ったとは言わないと思います。
初期のミラーサイクルエンジンの場合、メカニカルスーパーチャージャーを搭載する事さえしなければ、熱効率の向上という利点が得られた筈で、低速トルクに難があるという短所の方を、量産後に克服すれば良い筈です。
それをせずに、安易にメカニカルスーパーチャージャーをつけたために、ミラーサイクルの利点が完全に失われ、既存のオットーサイクルよりも優れた点が全く無い上に、複雑で高価なエンジンになっている様に思えるのです。
多少は利点が有るのでしたら、取り敢えず実用化して、短所は後から解決するという事は理にかなっていると思いますが、既存のものよりもデメリットは増えるが、メリットが全く無い場合には、実用化出来るレベルに達してはおらず、商品化する目途が立たってはいないという事ではないでしょうか?
その様な欠陥だらけの対策をするくらいならば、熱効率は同等以上で、より高性能且つ安価な既存のオットーサイクルエンジンに載せ換えた方が良かったのではないでしょうか?
No.2
- 回答日時:
あなたが言われているように、一般的なオットーサイクルで大排気量にすればコストはさほど
上がらずに出力を上げる事が出来ます。多くの自動車メーカーはこの方法を採って利益率を
上げています。但し、熱効率は向上しません。あくまで出力が大きくなるだけです。
今から28年前(だったと思います)、モータファン誌上で毒舌評論を連載された兼坂弘氏が
ミラーサイクル実現を説かれていました。氏の主張はダウンサイジングを行う事で小型・高出力・
省燃費なエンジンを実現させたいという、VWのTSIエンジンに通じる理念からです。
自然吸気でのミラーサイクルでは、あなたが言われるとおりシリンダー内の充填効率が低下する
為に低速トルクが低下してしまいます(今のマツダ デミオの13C-Vに積まれているエンジンが
まさにそれです。CVTの変速比やトルコンでいくらか補ってはいますが)。
低速トルクを補う為にリショルムと呼ばれるスクリューコンプレッサーを使ったのです。
リショルムはそれまで使われてきたルーツ式に比べて効率は高く(70%ぐらいだったと記憶
しています)・実際2.3Lエンジンで3L並のトルクと発信加速を得ています。
ただ、ベルト駆動のコンプレッサーである以上中高域での動力損失を伴うのも事実です。
低速はコンプレッサー・回転が上がってからはターボで、という過給が理想的で、特に膨張
比が大きいミラーサイクルだと過給時のノッキング抑制に効果的なのですが、過給方法を
切り替える時の動力特性の繋ぎ方をどう躾るかやコストの問題があって実現されずに来て
います(但し、ツインチャージでの過給はTSIをはじめ幾つかあります)。
図書館で兼坂弘氏の著作が置かれていれば、一読される事をお奨めします。また、ユーノス
800のエンジンを担当された畑村耕一氏がモーターファン・イラストレイティッド誌で連載を
持たれているので、こちらも読まれる事をお奨めします(今月号はちょうど良い内容です)。
この回答への補足
御回答有り難う御座います。
仰る様に同じオットーサイクルでは、排気量を変えても熱効率は大きくは変わらないと私も思います。
ですが、エンジンの出力を動力源として吸気を圧縮するメカニカルスーパーチャージャーを使用したミラーサイクルの場合、オットーサイクルではシリンダー内で行っていた吸気の圧縮行程の一部を、前もってシリンダーの外にあるスーパーチャージャーで行ってから、シリンダー内で再度圧縮しているだけですから、正味の圧縮比は小さくなってはおらず、そのためオットーサイクルと比べて、熱効率は向上しないと思います。
それどころか、圧縮する際のエネルギー効率の低下と、配管抵抗の増加がありますから、返って熱効率は低下するのではないかと思います。
ミラーサイクルの利点は熱効率が良い事ですから、その利点が無いメカニカルスーパーチャージャー付きミラーサイクルエンジンを使用する事は、デメリットばかりで意味がないと思うわけです。
ですから、メーカーがオットーサイクルではなく、メカニカルスーパーチャージャー付きミラーサイクルエンジンを採用したのは何故なのか、疑問に思うわけです。
何かメリットがあるのでしょうか?
No.1
- 回答日時:
昔、マツダのユーノス800にミラーサイクルエンジンとスーパーチャージャーが登載された事がありますが、その場合では「低回転時のトルク特性の向上」が理由でした。
この回答への補足
つまり、それはミラーサイクルの弱点を判らなくするために、実質的な圧縮比を大きくしているという事の様に思えます。
しかし、それはミラーサイクルの利点を捨て去る事になると思います。
私が知りたいのは、その様なミラーサイクルの利点を持たず、通常のオットーサイクルと比較して、複雑、高価で、故障する可能性も高く、燃費も悪いエンジンに、何のメリットがあるのかという事です。
その様なエンジンを使用するくらいならば、既存の自然吸気式オットーサイクルを使用する方が、メリットが多いと思えるのですが、その様なミラーサイクルの利点を持たない、ミラーサイクルとは名前ばかりのエンジン方式に、自動車メーカーが固執して、商品化したのは何故なのでしょうか?
利点を捨て去る以外に方法が無かったのであれば、可変バルブタイミング機構等の、利点を打ち消す事なく短所を克服する技術が開発されるまで、商品化せずに技術開発を進めるのが普通だと思います。
それとも、全てのスーパーチャージャー付きミラーサイクルエンジンは、高中回転数域では、吸気経路を切り替えて、スーパーチャージャーをバイパスして吸気を行っているのでしょうか?
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