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AM波復調回路として、包絡線検波回路を挙げることができる。ダイオードにAM波が加わるとダイオードの整流作用によってAM波の正または負の部分が取り出されコンデンサCが充電されるが、変調を受けた搬送波がなくなると抵抗Rを介してコンデンサは放電し、この充放電を繰り返すことによって信号波にほぼ等しい包絡線を得ることができる。この後、コンデンサCoによって直流分を阻止すれば、変調波(信号)を復調することができる。
と、教科書にありました。

図は、http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%8C%85%E7%B5%A1% …に載っているのと同じで、あとは、コンデンサCoと信号を取り出すときの抵抗がつくだけです。
AMはの正または負の部分が取り出されるんじゃなくて、正の部分しか取り出せないんではないでしょうか?
また、なんで、最初にコンデンサCに充電されるだけで、抵抗には電流は流れないんでしょうか?
変調を受けた搬送波がなくなる、とはどういうことなんでしょうか?
搬送波成分はあるのになくなるという意味が分りません。
また、なんで、搬送波がなくなる??と抵抗Rを介して放電されるんでしょうか?
さらに、なんで、充放電を繰り返すことによって信号波にほぼ等しい包絡線を得ることができるんでしょうか?

かなり詳しく、そしてかなり分りやすい解説をお願いします。

A 回答 (4件)

その教科書はあまり良いものではないですね。


あなたが疑問に思うのはもっともです。

信号の正/負に関しては他の回答者の言うとおりです。
ダイオードの向きを逆にすれば負の部分を取り出せます。

コンデンサの電圧がゼロでない限り抵抗に電流は流れます。

「搬送波がなくなる」という説明は不適切です。
搬送波の振幅がゼロになる部分をなくなると言っているのだと思いますが、
普通はそれをなくなるとは言いません。その教科書のローカルルールでしょう。

実は包絡線検波の理論的な説明は結構難しいのです。下記を参照してください。
http://asaseno.cool.ne.jp/germanium/index.html

簡単に説明すると次のようになります。
搬送波が増加している時にはコンデンサが充電されてコンデンサの電圧が搬送波の電圧に等しくなります。
(ダイオードの順方向電圧をゼロとみなす、また、信号源のインピーダンスは十分低いものとする)
搬送波がピークを過ぎて下がり始めるとダイオードが逆バイアスになり、抵抗を介して放電するためにコンデンサの電圧は徐々に減少します。
次のサイクルで搬送波が増加してコンデンサの電圧を超えるとコンデンサが充電され、コンデンサの電圧は搬送波に追従します。
このよう搬送波の1サイクルごとにコンデンサは充電と放電を繰り返します。
充電している時はダイオードから流れ込む電流と抵抗で放電される電流の差分だけ充電されます。

通常、搬送波の周波数は高いため放電時間が短く、下がる電圧はわずかで、検波された波形は搬送波のピーク電圧を線で結んだ波形に近いものになります。
ただし、抵抗による放電電圧の変化が変調波による変化よりゆっくりになると変調波を再現できなくなります。
これをダイアゴナルクリッピングまたはダイアゴナル歪みと言います。
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この回答へのお礼

皆さんありがとうございました。
いろいろと勉強不足でした。
もっと勉強して力をつけていきたいと思います。

お礼日時:2011/01/25 00:46

抵抗に電流は流れますよ。


ただ、コンデンサが充電していない場合が電流はすべてコンデンサに流れ込みますから抵抗には流れないです。

具体的にはこの抵抗に流れる電流はコンデンサの両端の電圧によって決まります。だから
>変調を受けた搬送波がなくなると抵抗Rを介してコンデンサは放電し
の部分は厳密に言うと正しくないです。
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検波回路のダイオードは、一方向にしか電流を流しませんから、図の回路では、正の向きの電流しか包絡線検波に寄与しません。

ですがもし、ここで、ダイオードの向き(極性)を逆にした場合、負の部分しか取り出せませんが、検波回路として何等問題なく動作します。「正または負の部分が取り出され」とはそういう意味です。

コンデンサCと抵抗Rが並列の回路では、Cが満充電状態にない場合、Cのインピーダンスはゼロであり、電流はRには流れずにCを充電します。

変調を受けた電波は、その「周波数」の電波はほとんど消失しますが、その「エネルギー」が復調波に転換するのであって、消えて無くなるのではありません。包絡線検波回路は、平均値検波回路に比べて、搬送波のエネルギーを有効に使える特長があります。

コンデンサに蓄えられた電気エネルギーはCとRの積で決まる時定数に従って放電しますが、その放電電流の向きは、ダイオード側は逆バイアスなので阻止され、抵抗側に流れます。

平均値検波回路は、搬送波のエネルギーを捨ててしまうので効率が悪く、それを解決するものが包絡線検波回路ですね。搬送波周期Tcのとき、Tc<<CRで搬送波の包絡線によくフィットした復調波が得られることが知られております。

この回路の動作原理は「原因が結果を生み、その結果が原因を生む」と例えられているようです。
搬送波周波数fcの逆数Tcは極めて短い時間であり、Tc<<CRを満たす場合、Cが放電終了するより十分前に次の充電が始まり、Cの端子電圧が搬送波の電圧変化に比べて極めて小さく抑制され、搬送波の痕跡としてのわずかのリプルはあるものの比較的滑らかな復調波が得られます。CR時定数が十分大きくない場合、充放電時の出力電圧の変化が激しくなり、出力復調波はリプルが大きくなってギザギザになります。

この回答への補足

変調を受けた搬送波がなくなると抵抗Rを介してコンデンサは放電し、この充放電を繰り返す
と言う部分がいまいち理解できません。
なんで、搬送波がなくなる(図では、搬送波成分はあるのになんでなくなっていることになっているのか?)ことによって抵抗に放電されるんですか?
搬送波がなくなるという原因によって抵抗に放電されるということになる理由が分りません。
搬送波がなくなる=抵抗に放電
ということでしょうか?
しかし、図では、搬送波成分はありますよね?

補足日時:2011/01/23 20:32
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>AMはの正または負の部分が取り出されるんじゃなくて、正の部分しか取り出せないんではないでしょうか?



この回路図では、ダイオードが一つなので正の信号しか取り出せません。4つのダイオードをブリッジにすれば、正負の両方が取り出せます。
詳しくは、以下のキーワードで調べてください。
抑圧搬送波単側波帯 (SSB; Single Sideband)
抑圧搬送波両側波帯 (DSB; Double Sideband)

>また、なんで、最初にコンデンサCに充電されるだけで、抵抗には電流は流れないんでしょうか?

コンデンサのほうが、高周波に対しては、インピーダンスが小さいからです。無視できるくらいの小さな電流は流れていると思いますが。

>変調を受けた搬送波がなくなる、とはどういうことなんでしょうか?

図の波形を見てのとおりです。搬送波は、正負の高周波の波形ですが、包絡線検波により信号(低周波)しか、出力されないですよね。
ちょっと乱暴な言い方かもしれませんが、フィルターを通して、搬送波がカットされたという感じです。
出力は、信号だけとなり、搬送波はなくなります。

>また、なんで、搬送波がなくなる??と抵抗Rを介して放電されるんでしょうか?

搬送波が正の期間、コンデンサにピークまで充電されます。ピークから今度は下がっていき、府の機関を目指しますが、このとき、コンデンサは、放電が開始されるのですが、ダイオードは逆向きになっているので、そっちには電流は流れず、抵抗のほうに放電していきます。このとき、抵抗を適当な大きさにして、時定数を大きくしておくと、ゆっくりと放電されるので、ピークのときの値よりあまり変わらない値をキープします。つまり、放電がゆっくりなので、その間に、搬送波が負まで行って、また次のピークまで戻ってきてしまうのです。なので、包絡線は、ピークをかたどったような形になるのです。
このとき、高周波(搬送波)がなくなっています。

最後にもう一言付け加えると、正のときは、ダイオードは順方向なので、抵抗値は小さいですね。出力にある抵抗はそこそこ大きいものとします。
すると、このときの時定数は小さくなりますので、搬送波のピークまで高速で充電されます。
しかし、ピークより下がって、放電がされるようになると、ダイオードは逆方向で、電流は流れず、出力抵抗は、そこそこ大きいので、時定数がおおきくなり、ゆっくり放電となります。だから、出力は包絡線が検波されるのです。
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