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 福島第一原発の事故により、原子力発電に代わるエネルギー供給の話題を耳にする機会が増えました。
 「核融合発電」も開発への期待が高まる技術だと思いますが、私の周囲では「核融合発電」のイメージは悪いようです。理由は「怖そう」、「名前に核とつくから原発と同じような印象」などです。
 私の父は核融合の研究に関わっていましたが、研究所を建設する際に近隣住民から激しい抗議を受けたと言っていました。施設の名前に「核融合」という言葉が入るのがまずかったようです。

 で、質問です。タイトル通りですが、核融合発電ってどう思いますか?

 未来のエネルギーとして期待できるか否か、危険性やデメリットについてなどなんでもかまいません。詳しくない方にも「核融合」という名称から受ける印象などをお聞きしたいと思います。
 

 

A 回答 (8件)

核融合、出来たら良いな.....と思っています。



ただ解決しなければいけない部分が沢山あって、その中
には当然、危険性の回避って部分もありますから、商用
として完成するのは相当先だろうな~、私のひ孫の代に
実用されたら嬉しいな~と。


[核融合の問題(解決すべき項目)]
・高い反応温度からどうやってエネルギーを取り出すか?
   現在研究されている重水素(トリチウム)を使った水素
   核融合を起こすには約1000万度の条件が必要なんで
   すね。
   これを何十億度まで上げると陽子と中性子までバラバラ
   にしてビッグバン直後の状態が作り出せます。
   原子炉の反応ですと想定する温度は1000℃程度で
   済みますし、使う材料や冷却剤も現在揃っていますが
   ここまで高い温度だと熱を取り出すことが非常に困難です。

・強い中性子線をどうするか?
   核分裂ならアルファ線やベータ線など「比較的遮断しやすい」
   放射線の割合が多いんですが、核融合では核分裂とは
   桁違いの中性子線が出るんです。
   中性子は物質を貫通する能力も高いですし、人体への危険性
   も特に強い放射線なので、どうやって安全を保つか?が問題
   となります。

・どうやって安定した核融合を維持するか?
   1000万度だと、燃料を納める物質もないんですよ。
   そこで現在は燃料を磁力線で覆って核融合を起こしています。
   ちょうど飴を包み紙で包むみたいな感じです。
   飴が燃料で包み紙が磁力線。 筒状の磁力線で燃料を包み
   両端をクルクル!とねじることで球体の磁力線容器を作りだし
   ますが、こうなるとどうやって燃料を入れるか?
   下手にクルクル!を解放すると燃料が漏れる。 金属筒を
   磁力線に差し込むとしても中心は1000万度..って事ですね。

・どうやって燃料を安全に保管するか?
   燃料のトリチウムも放射性を持っていますから。

デメリットというか、解決すべき項目はこんな感じですかね?
(ここから派生する問題は別のこととして。)

もう、宇宙でミニ太陽起こす方が早いんじゃない?と思っています。
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この回答へのお礼

ご回答ありがとうございます。
専門家の方でしょうか、わかりやすい解説ありがとうございます。


NO.5の回答者さまも超高温を指摘されていましたが、熱を取り出すのと、燃料を入れるのはかなりの難題である気がしました。磁力線で覆うということは超高温の外側にすぐ超低温の磁石があるということですよね?考えてみると恐ろしいですね。

中性子線は鉛板や水槽とかで遮蔽できないのでしょうか?燃料の保管や、放射線への処置は上の問題に比べると現在の技術でもなんとかなるような気がします。(素人の感想です)



>私のひ孫の代に実用されたら嬉しいな~と。

本当にそうですね、私たちは子孫の世代に借りばかり作っている気がします。使用済み核燃料の処理法なんかも未来の科学者まかせですし、少しでも今の世代で研究を進めることが大切だと思いました。

お礼日時:2011/03/25 13:29

ご自分で確認されることをお勧めします。

核融合科学研究所(土岐市)は一般見学可能です。
そこで聞いた話を私になりに理解しました
[安全性]
原子力発電所と比べてかなり安全です。
原子力発電所のような高レベル放射能は存在しません。燃料のトリチウムは放射性物質ですがエネルギーが小さく半減期も短いため大きな問題にはなりません。運転による中性子で放射化しますが、高レベル放射性物質にはなりません。
高温でないと反応しませんので、壊れると反応が止ります。
[実現性]
高温に耐える材質の開発が課題で、順調に行ってあと50年かかるそうです。
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この回答へのお礼

ご回答ありがとうございます。

>ご自分で確認されることをお勧めします。核融合科学研究所(土岐市)は一般見学可能です。

核融合科学研究所は私の父も勤務していた時期があるので場所もよく知っています。これまでの回答を見てメカニズムにも興味がわきました、一度見学に行ってみます。


>高温でないと反応しませんので、壊れると反応が止ります。

核融合反応は理論的に暴走の心配はないようですね。他の回答でも高温というポイントが問題視されていますが、トラブルの種類によっては温度そのものが脅威と感じました。もちろん原発のように被害が広域に拡散することはないでしょうが、1000万度~数億度という高温が放出しても施設の被害程度ですむものなのか気になってしまいました。

お礼日時:2011/03/28 13:34

コメントを見たのでちょっと補足を。



>磁力線で覆うということは超高温の外側にすぐ
>超低温の磁石があるということですよね?
>考えてみると恐ろしいですね。

いい所を突かれますね。
ええ、材料や構造のうち、最も問題になっているのは
その部分です。

磁力線で囲うので、燃料周辺は真空に保つことも可能な
んですね。(こうすればかなり熱対策は容易になるので)

ところが、強い磁力を作り出すためには、現在は超電導
磁石を利用するしかなく、これに使う冷却剤漏れが発生
した場合の事故、加えて磁石本体の劣化(温度、中性
子)が問題です。
これが解決すれば、ある程度安定して燃料も供給できる
シナリオが成り立つんですが。


>現在の技術でもなんとかなるような気がします。

ええ、ある程度までの目処は付いています。
言われるよう鉛等で。
ただし、そこまで熱い鉛で囲っちゃうと、今度は例えば
熱を取り出す配管も恐ろしく大きなものになってしまう
だとか、鉛は融点が低い物なので炉心から相当離して
設置しなくてはならない、そうなると膨大な空間容積が
必要で沢山の機器類が内部に格納されて点検もでき
無い等々、派生する(しかし解決の目処が立たない)
問題もあります。

でも......。
もう60年近く研究が進められてるんですが、問題が具
体的になって来ましたので、今後も研究を続ける意味は
出てきましたね。
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この回答へのお礼

再度の回答ありがとうございます。

やはり高温対策が大きな課題となっているんですね。

>もう60年近く研究が進められてるんですが、問題が具
>体的になって来ましたので、今後も研究を続ける意味は
>出てきましたね。

希望が持てました。少しづつでも確実に進んでいるということですね。

お礼日時:2011/03/28 13:09

まあ、なんというのか、まだまだ先の技術でしょう。


扱う温度が1億度~50億度ですから。
原発で250度くらい。
想定外の事態が起こると大変なことになる気がします。
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この回答へのお礼

ご回答ありがとうございます。

50億。ケタ違いの数字ですね。お湯を沸かすためには、その熱を取り出す必要があるわけだから、その工程には危険性が潜んでるように思いました。50億度ですからね、一瞬でもすごいことになりそうです。

お礼日時:2011/03/24 17:27

私自身は専門的な説明は出来ませんが、大雑把には核融合と核分裂の違いは解ります。


しかし多くの人は一緒くたに「核」と云うだけで拒否反応を示すか、水爆をイメージするかのどちらかでしょうね。

「太陽などの恒星が光り熱を出しているのは核融合なんですよ」と説明すれば「お天道さまがそうなら安全なのかな」ともう少し理解されるかも知れません。

少し外れると核融合で思い出すのは「サンダーバード」に登場する航空機がジェットエンジンやロケットエンジンの他に反応炉を搭載していましたね。
ついでにガンダムのメインエンジンも熱核反応炉でした。
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この回答へのお礼

ご回答ありがとうございます。

やはり、核=兵器のイメージは強いですよね。どんな技術もとりあえず軍事利用が先行してしまうのは悲しいです。

それはそうとガンダムすごいですね。あんなに小さいのに、さすがガンダムです。そういえばガンダムも兵器ですね。

お礼日時:2011/03/24 16:40

例えば、太陽のように水素が重力により核融合しても放射線は放出されてます。


ウランのように放射能を持つ元素を使わないから安全とは思いますが、安全な元素を核融合させる方法が難しいのではないでしょうか?
核融合発電と言っても、所詮は核融合による熱エネルギーで水を沸騰させて、その蒸気圧でタービンを廻し発電機を運転させる「蒸気機関」過ぎないので、蒸気機関の燃料が、石炭⇒石油⇒原子力⇒核融合になるだけで、未来のエネルギーとは思えないです。
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この回答へのお礼

ご回答ありがとうございます。

やはり、放射線や放射性物質は気になりますね。原発よりは「マシ」としか言えませんね。

所詮「蒸気機関」ですね^^科学者が集まって巨大な湯沸かし器を開発してるわけです。


熱エネルギーではなく発電メカニズムを作りだしてこそ未来のエネルギーと言えるわけですね。大変参考になるご回答でした。

お礼日時:2011/03/24 16:19

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%A0%B8%E8%9E%8D% …

によると、まだ実験段階みたいよ。危険性もあるし・・・

(JT60バックアップスタッフをやってましたが、実用完成は50年後とか言われましたよ。
http://ja.wikipedia.org/wiki/JT-60
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この回答へのお礼

ご回答ありがとうございます。

課題が多そうですね。
JT60ですか、すごいです。

お礼日時:2011/03/24 15:45

核融合発電は、既に実用化されてますよね



太陽の核融合エネルギーによる、太陽光・風力・波力発電などで

クリーンではあるものの、コストや出力や安定性が問題でしょう
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この回答へのお礼

ご回答ありがとうございます。

太陽の核融合エネルギーを利用ですか、確かに実用化していますね^^
なるほど、と納得してしまうご回答でした。

お礼日時:2011/03/24 15:19

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