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塩浴は体調を整えるのにいいということですが、塩浴をさせたがために体調を崩すということもあるのでしょうか?

A 回答 (3件)

> 塩浴は体調を整えるのにいいということですが、塩浴をさせたがために体調を崩すということもあるのでしょうか?



・塩水浴の濃度次第ですが、、、
0.3%以上の塩水浴で体長が整うのは、メダカや金魚などの塩耐性のある淡水魚に限られます。
非塩耐性魚(例えばチョコレートグラミーなど)には恒久塩水浴飼育は出来ません。

=塩水浴の危険性について=

1・純淡水と比べて、塩水の溶存酸素量は少なくなります。
真夏などの高水温の時期や、台風などの低気圧が接近している場合には、水中の溶存酸素量が魚の飼育に必要な酸素量以下の酸欠に陥る危険性があります。
→塩水浴を行う際には、エアポンプによるエアレーションが必須になります。

2・塩水はアルカリ性です。
水槽水のpHがアルカリ性に傾くと、飼育水中のアンモニアイオン(無毒)が減少し、アンモニア(猛毒)が増加します。
→塩水浴の前に、必ず水替えを実行し、アンモニアの総量を減少させておいたほうが安全です。

3・健康な魚の体表面は、ヌルヌルしたムコプロテインで覆われています。
体表面を被うムコプロテインは、バリアの役割を果たし、病原菌や寄生虫から魚を守っています。
塩(ナトリウム)は、ムコプロテインの剥離作用があります。
→塩水浴の塩は、人工海水の素や自然塩を使う。
人工海水の素や自然塩には、ナトリウム以外にカリウムやマグネシウムが含まれるためムコプロテインは、若干、剥離し難くなります。

4・水槽内で暮らす、様々な菌類(濾過バクテリア含む)の活性が一時的に低下します。
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この回答へのお礼

詳細なご回答をありがとうございます。
となると食欲があり元気な成体はやたらめったら塩浴をさせないほうがいいのでしょうね。
例に挙げてくださったメダカや金魚の場合でも、たとえ病気っぽいなあと感じても塩浴より様子見(適度な換水など)のほうがいいのでしょうか?

お礼日時:2011/03/24 20:57

No.1です。


> となると食欲があり元気な成体はやたらめったら塩浴をさせないほうがいいのでしょうね。
・金魚などの塩耐性魚でも、調子の良い魚は塩水浴の必要はありません。

> 例に挙げてくださったメダカや金魚の場合でも、たとえ病気っぽいなあと感じても塩浴より様子見(適度な換水など)のほうがいいのでしょうか?
・いいえ、金魚などの塩耐性魚の場合、病気かどうか判断出来ないが、食欲がないなど、調子の悪いときに塩水浴が効果的に元気を取り戻す事は多々あります。

塩水浴のメリットもお知らせしておきます。

魚の体内塩分濃度は0.9%です。
淡水魚は、浸透圧により24時間、水が体内に浸透してきます。
淡水魚は、体内に侵入してくる水と、誕生してから死ぬまで闘っている生物です。
この対策として、淡水魚は巨大な腎臓を持ち、体内へ侵入する水を絶えず体外へ排出しています。
淡水魚の腎臓は、大変エネルギーを多く消費する器官でもあり、腎臓は魚の体力を消耗する器官です。

浸透圧=濃い液体に、薄い液体が移動しようとする力。

調子の悪い、魚を0.35%~0.5%の塩水浴を行うと、浸透圧により体内に侵入してくる水の量が減少します。
体内に侵入してくる水の量が減少すると言う事は、腎臓のエネルギー消費量が減少と言う事です。
調子を落とし、体力や免疫力の落ちた魚に塩水浴を行うと、体力の消耗率が減少します。
その結果、元気を取り戻しやすくなると言う仕組みです。

したがって、調子の悪い魚への短期的(3日~5日程度)な塩水浴は、塩耐性魚には効果的な事が多く、塩耐水魚以外の多くの魚にも効果が無いとは言い切れません。
(ただし、非塩耐性魚の長期的な塩水浴は逆効果になるので注意が必要)

注意点は、繰り返しになりますが、塩水浴実行前には、必ず水替えを行う事が重要です。

蛇足ながら、
この浸透圧の体内処理機構が淡水魚と海水魚の違いです。
海水魚は、逆に魚体(塩分0.9%)から、ドンドン海水(塩分3.5%)に奪われる水を、食い止める仕組みの発達した生物です。
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この回答へのお礼

大変勉強になりました。
とても大切なことを知った気がします。
重要点である水換えですが、お話の流れから当然調子の良くない魚を隔離しての塩浴になるでしょう。
その水換えはやはり全換えはまずいですよね、いくら水温を合わせても。
やはり飼育水の半分ぐらいは残すのでしょうか?

お礼日時:2011/03/24 22:55

No.1です。


> 重要点である水換えですが、お話の流れから当然調子の良くない魚を隔離しての塩浴になるでしょう。
・出来るだけ、隔離水槽での塩水浴をオススメします。
そして、エアレーションだけは行う事。
塩水は、水草を枯らし、濾過バクテリアなどの菌類に影響を与えます。
塩水でも濾過バクテリアは、やがて復活しますが、一時的に濾過機能不全に陥る危険性があります。

> その水換えはやはり全換えはまずいですよね、いくら水温を合わせても。
> やはり飼育水の半分ぐらいは残すのでしょうか?
・はい。
水替えの目的は、万一の事故防止のために、飼育水中のアンモニア濃度を希釈しておく事です。
水替えは1/2量~1/3量程度でOKです。

水槽へ毎日投入する有機物(=餌/残り餌や排泄物)からは、必ず猛毒のアンモニアが発生します。
発生した猛毒アンモニアは、即座に水に溶けて無毒のアンモニアイオンに変化し、やがて、濾過バクテリアに硝化されます。
この、水中に存在する、総アンモニア量の内、猛毒のアンモニア量と無毒のアンモニアイオン量(比率)は、pHにより大きく変わります。

pHが弱酸性ほど、猛毒のアンモニアが減少し、無毒のアンモニアイオンが増えます。(安全)
pHがアルカリ性ほど、猛毒のアンモニアが増え、無毒のアンモニアイオンが減少します。(危険)
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この回答へのお礼

大変勉強になり、貴重な財産になりました。
心からお礼申し上げます。
どうも有難うございました。

お礼日時:2011/03/24 23:52

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