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No.3ベストアンサー
- 回答日時:
どうも臨界にばかりこだわっておいでのようですが(笑)、臨界というのは中性子の収支バランスが均衡した状態なので、常に原子力発電所は臨界です。
原子力関係の事故で反応度事故(臨界を超えて制御不能になった事故)というのはかなり稀な話で、そんな単純なミスは滅多に起こらないし、起こせないともいえるでしょう。
使用済燃料については、何が危険かといえば、臨界になるかどうかではなく、その内部に蓄積した核分裂生成物の崩壊熱です。(放射性物質が放射線を出して崩壊する過程は、核分裂反応とは異なりますがエネルギーの放出には違いありません。そのエネルギーを崩壊熱と称します。ご存知とは思いますが)
そして、使用済み核燃料の中に短寿命の放射性物質が多く残存しているうちは、冷却しつづけなければ崩壊熱だけでも燃料棒が溶け出してしまいます。
本題?に戻って、使用済核燃料であっても、人為的に努力をすれば、たとえば中性子の吸収のすくない重水を減速材に使った炉に入れれば臨界にすることは可能だと思います。重水炉では、天然ウラン燃料(ウラン235の割合は0.3%)でも臨界にできますから・・・。
保管状態からの「何かのきかっけ」程度では、ちとムリだと思います。(^^;;
この回答への補足
ありがとうございます。すっきりしました。
崩壊熱が重要だということですね。
ネットを検索すると次のような記事がありました。
「使用済み燃料貯蔵プールといいますのは、発熱においても、原子力発電の量から比べますと、ぐんと低いものでございますし、また臨界になるといったようなおそれもございませんので」
一方で次のようなものもありました。
「現在の発電所の使用済燃料貯蔵プールはラックにより臨界防止措置を講じているが、仮に、このラックがないプールで使用済の燃料体を密着させて貯蔵すると、1tU強で臨海することが考えられるからです」
「1tU強」という単位が分からないのですが、積み上げて質量をぐんと増した状態ということでしょうか?
またプールから水を抜けば、崩壊熱により燃料棒が溶け出し、放射能が放出されるのでしょうか?
No.5
- 回答日時:
「仮に、このラックがないプールで・・・」というのは、
http://kokai-gen.org/information/0_1143.html
の記述だと思いますが、これは使用済み燃料を保管する業務を行なう設備のうち一定の容量を超えるものを役所の審査や許可の対象にする、その境目をどこに引くかの論議ですね。
で、軽水炉の使用済燃料について、臨界対策も何もないズボラな(笑)管理をされたら、1tU強で臨界になる可能性が出てくる、だからその辺りを境目にしましょう、と。
1tUというのは含まれるウランの量が1tということです。
>またプールから水を抜けば、崩壊熱により燃料棒が溶け
>出し、放射能が放出されるのでしょうか?
その通りです。
正しくは放射能ではなく放射性物質というべきでしょうが、一般用語では放射能漏れといいますね。(^^;
水を抜かずとも、水の循環が止まるだけでも、いずれ温度上昇で水が蒸発しますので同じですね。
あと、#4のご回答でキュウリウム云々という記述がありますが、キュリウムは超ウラン元素で、原子炉内で簡単に増えるようなものではありません。(^^;
核分裂生成物のうち、サマリウムやキセノンに中性子を吸収する性質があり、中性子収支に不利なので「毒物」と呼称します。おそらくそのことをおっしゃっておられるのでしょう。
さらに蛇足ですが、チェルノブイリの事故は原子炉の出力制御テスト中に、上記の毒物効果で反応度が予定より下がりすぎ、元に戻そうとして無理に制御棒を抜きすぎて暴走を起こしたといわれています。
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No.4
- 回答日時:
燃料棒がつかえなくなる場合のひとつとして.「キュウリウム」(名称疑問)という放射性ぶしつが増えた場合.があります。
この元素は放射線を吸収して核分裂を抑制してしまうからです。放射線を出しつづける危険極まりないものですが.臨海にはなりません。ただし.燃料棒がつかえなくなる理由の一つとして.錆(こうしょく等)とか.曲がったとか.の理由の場合があります。こちらは.条件さえそろえば臨海になる可能性を残しています。
No.2
- 回答日時:
意図的に臨界にさせるのは、技術的に非常に困難です。
回答1の方の書かれているように、濃度が低いですから、たとえ使用済み燃料を容器から取り出して山積みにしても、臨界にはなりません。
精製して濃縮という行程を経ないと臨界にはできません。
使用済み燃料は容器に入っていますから、その容器に入った状態では何万本集めても臨界にはなりません。
そもそも、容器に入った燃料の出す放射線は、晴れた日の屋外で空から降ってくる放射線より小さいレベルです。
No.1
- 回答日時:
使用済み核燃料の約95%は”燃えにくい”ウラン(U238)で中性子が原子核に衝突しても、吸収するだけで核分裂しません。
そのほかに”燃える”ウラン(U235)、プルトニウム(Pu239)がそれぞれ約1%含まれていますがこの量では臨界状態になることは非常に考えにくいです。例えば、プルトニウムなどを精製して濃縮後であれば、臨界状態に達する危険性は非常に高いといえますが、使用済み核燃料自体には臨界状態に達する可能性は低いと思います。お探しのQ&Aが見つからない時は、教えて!gooで質問しましょう!
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